●ツシマヤマネコ(対馬山猫、Prionailurus bengalensis euptailurus)は、ネコ目(食肉目)ネコ科に属する哺乳動物の一種。近年になって南アジア〜東南アジアに分布するベンガルヤマネコPrionailurus bengalensis(Felis bengalensis)の亜種の一つであるアムールヤマネコP. b. euptailurusの変種として位置づけられた。日本では長崎県の対馬にのみ分布する。
■ツシマヤマネコの呼称 ツシマヤマネコが属する亜種はアムールヤマネコとなる。分布域はモンゴル、中国大陸北部、東シベリア(アムール川流域)、朝鮮半島、済州島、対馬となる。これほど広範囲に分布する亜種を「対馬」という一分地域で代表させた名で呼ぶのは必ずしも適切ではないとの考えから、マンシュウヤマネコ(P. b. manchurica)またはチョウセンヤマネコと呼ぶこともある。その場合、これらのヤマネコのうち対馬に生息するものを特に「ツシマヤマネコ」と呼ぶことになるが、これは亜種のさらに下位グループとなるので、変種(地域個体群)扱いとなる。