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MotoGP「1000ccクラス」コミュのCRT制度:運営は推進の方針 ライダーの賛否両論

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2012年からの大きなレギュレーションの変更としてCRT(クレイミングルールチーム)の導入があります。
概して言えば「コンストラクター(プライベートチーム)が市販の1000ccマシン(エンジン)を利用したマシンで参戦可能」ということです。

コストを抑えたチームの参戦が可能となり、来年のグリッドに並ぶマシン台数は増加の見通しです。

このCRT制度の導入で今後のワークスチームとプロトタイプマシン(MotoGP専用マシン)はどうなってしまうのでしょうか?

Dorna(MotoGP運営会社)のCEOであるエスペレータは「2013年から全てのマシンはCRTとなる」とも取れる発言をして話題となりました。

また、この制度の評価についてもライダー等より賛否両論あり、問題点も幾つかあります。

MotoGPの今後を考える上で重要な制度ですので、詳細を見てみる事にします。

発端はこの発言からでした。DornaCEOのエスペレータがラジオで述べたコメントが紹介されました。
彼はまず、「市販の1000ccエンジンのボア径は最大で(MotoGPの規定内となる)81mmだ。違いは電子デバイスだけだ。将来的には電子デバイスをイコールコンディションとし、チームがどの(メーカーの)エンジンを使用できるか選択できるようになる」と述べ、電子デバイスを共通化することでマシンの汎用度を上げ、エンジン選択の幅を広げる意図がある旨コメントしています。

続いて、F1のようにメーカーと距離を置き、プライベートチームが増えるシステムに近づけるかについては、「そうしたい。2013年からは全てのMotoGPマシンは同じ特徴を持つだろう。電子デバイスとエンジンが基本的に同じであれば、エキサイティングなレースとコスト低減が期待できる」とコメントしています。

「2013年から全てのマシンはCRTとなる」という見出しについては、この発言の「エンジンが基本的に同じ」という意味をやや拡大解釈しているかとも思いますが、基本路線としてCRT推進の意向は見て取れるものとなっています。

さて、その後、彼の意図せんとしたことがよくわかるコメントが記事になります。

彼はまず、現状について「最近のMotoGPは好ましくない。Hondaが圧倒的で、他が僅差で付け、残りはもっと悪い。バトルがなく、観客は満足していない。」「MotoGPは最先端技術を追うだけのものではなく、エンターテイメントでもある。この状況は好ましくなく、長くは持たないだろう」と現状の、特にエンターテイメント性に問題に関して危惧を表明しています。

そしてマシンのレギュレーションについて触れていきます。曰く;
「マシンの製作のプロセスに問題がある。現在の経済状況に即してなく、このまま行けばマシンのリース料を払える予算をチームは捻出できず、2013年には2台のHondaしか残らない、こんなことがあってはならない」
「そこで、MotoGPマシン(プロトタイプマシン)をリースで使用するチームには資金的援助をしないことに決めた。DornaはCRTのみ支援することとする。ワークスチームが3メーカーで6台出すなら、我々はCRTチームだけに資金的援助を提供する。そうすれば6台の他に16台のマシンを揃えることができる」

そして、具体例を挙げてメーカーが求める高すぎるリース料を批判します。
「Asparのケースが良い例だが、プライベートチームはMotoGPマシンを使って参戦できない所まで来ている」
「Moto2チャンピオンのブラドルはMotoGPに参戦するのに400〜500万ユーロを要求されたのは馬鹿げた話だ。どうやってそんな額が用意できようか?チームの資産にもならないリースのマシンに400万ユーロも支払えるだろうか?こんな時代は終わったのだ」
「メーカーは言いたいことは言えば良いが、現実は変えられない。資金に余裕はなく、コストは削減しなければならない、これが現実だ。見てるだけは止めて今動き出さなければならない」
とのことです。

現状、特にメーカーに対する痛烈な批判です。殊更にメーカーと決別姿勢をあらわにし、CRTの推進に力を入れている意気込みを感じます。

ですので、「2013年には全てのマシンがCRT」も彼の真意に沿っているとも言えなくもないとも思われます。

さて、このように市販車ベースのエンジンと、オリジナルフレームで構成されるCRTマシンですが、賛否両論あるようです。

まず、反対意見は2011年ワールドチャンピオンのストーナーから挙がりました

「プロトタイプマシンがなくなれば、ツーリングカーで走ってるのと同じだ。"レース"というものの全てを自分から奪ってしまう。ストリートバイクをあれこれ改造して強いマシンを作ったとしても、今マシンと同じような興味を持てないだろう。
プロトタイプマシンは長年続いてきたものだ。コストは確かに挙がり、チーム運営に必要な人員も増えた。500cc時代より複雑になっている。しかしCRTのようになってしまえば残念だし、そんなレースに参戦したいと思えるか分からない」

最先端の技術を結集させたプロトタイプマシンだからこそMotoGPだと言わんばかりの主張です。

また、スピーズは「この経済状況なので、2013年もライダーでいられたらと思っている。CRTマシンは特に気にしていないが、あまり好ましいとも思っていない」
と一定の理解を示しながらも食指は伸びないといったところのようです。

一方で一応肯定的なのはロレンソでした。
「この経済状況の中、コストを低減し、スポンサーに低額で参戦できる提案は賛成できる。個人的に、スピードとパワーが将来的には規制されていけば良いと思う。というのも、今のパワーとスピードは限界を超えるところまできている。時速360Kmで走るのは面白いが、究極的には少々危険だ。他に良い手は無いし、グリッドを埋めるための緊急措置ではあると思う」
と、加熱するマシンのパワーとスピードの競合に対する懸念と合致する、コスト低減のCRT制度に肯定的な考えを述べています。

また、元GPライダーのガードナーのこの件についてコメントしており、肯定的な考えを示しています。
彼はまず、「4ストロークのマシン導入(MotoGP化)を推進したのはメーカーであり、それによりコストが上昇した。またサテライトチームに法外なリース料を課しているのもメーカーで、それが参戦チームが減少した主要因だ」とメーカーの姿勢をまず指摘しています。
さらに、なぜこのような事態を招いたかについては「主要な決定をしていたのがマーケティングに明るい人達ではなく、エンジニアでだった。エンジニアはレースが面白いかどうかはどうでもよく、技術のさらなる開発とレースの勝利にしか興味がない人達だ」と述べ、マーケティング的視点の欠けたMotoGPのマネジメント体制を批判しています。

CRT制度については、「これによりメーカーの影響力が低下するのであれば、同意せざるを得ない。MotoGPには低コストで参戦でき、エンターテイメントとしての価値を向上させるアイディアが必要だ」と評しています。

これらの主張を通して、MotoGPのあるべき姿の条件が浮かび上がってきます。

1.低コストで参戦でき、多くのチームを呼び込めること
2.エンターテイメント性を向上させ、面白いモノにすること
3.主に上記1.2の達成により、より多くのスポンサーを誘致できるようにすること
4.世界最高峰のプレミア・クラスとしての権威を守ること
5.各々(メーカー、ライダー等)が持ちうる最先端の技術を競い合わせ、向上できる機会であること

これら全てを満たさなければMotoGPは衰退の一途をたどる気がします。

さて、CRT制度がこれらにどこまで良い影響を与えるのか、まだまだ未知数です。
しかしながら、新しい試みとして色んなことに取り組んで、皆で議論してより良い方向に変えていけば良いと思います。

MOTOCENTRISM - MotoGPと世界のバイクニュース -より。

コメント(10)

非常に難しい問題ですね。

ただ、どんな制度であれ、お金を払って見る価値のあるものでいてほしい。
古くからある議論ですよね。

ようするにドルナはSBKをやりたい訳で。

これまでの両者の主張からすると、最先端のプロトタイプマシンが競い合うstyleを止めてしまうのであれば、過去の歴史との連続性があるか無いかしか両者の違いはありません。(論理的には)

それで権威を保てるものかがポイントなのでしょうね。

しかし急な話ですよね。そんなクリティカルな決定は、数年かけてやるもんなのに。


個人的にはGPの歴史を「誰のもの」かと突き詰めれば、ドルナ(FIM)が好き勝手にしてよいものだとは思えません。
穏便に推移してほしいと願いますが、プロレスみたいに諸団体に分裂していくよいな気もします。(最悪ですけど)
電子デバイスもメーカが開発して、メーカ毎の特色が出るのがいいと思うんですけど、
それをイコールコンディションにするのはなぁと思います。
SKBはベースはあくまでも市販車、CRTは市販車のエンジンは使ってるけど、フレームは
オリジナルが使えるし、買取値段の範囲でなら改造は自由だからSKBとは違うよっていうのが
ドルナの言い分だとは思うんですが、個人的にはやっぱりMotoGPはプロトタイプであって欲しいです。
コストがかかるというのは十分わかるんですけどね。
>F1みたいにすれば金が掛からない
よくそういう呆れ過ぎた大嘘をドルナは云えますねぇ。

確かにエンターティメント性はお金がなければプロモーターなんかやってられるか、
金があってこそのレース開催だよ、というのは分かりますが果たして観客側は
リッチドSBK(旧TT-F1の豪華版)を見たいのか?と考えたら「そうだけど違う」
とも思えます。
型落ちフェラーリに戦闘力が無いのはF1で絶賛実証放送中ですし。

権威というのはある種のステータス、特殊性と独自性が必須ですので他とは違う
何をモトGPが表わすのか、というプレゼンスをドルナ側が行う必要があります。
CPTはそれとはちょっと違うのでは?

厳密にコストをエンジンで下げたいというのならば、それこそモト2みたいに
「ホンダ以外はエンジン作るな、ドカもホンダのエンジンを使え!!」って
エンジンのワンメイク化する策もあるでしょう。
*エンジン統一の方がデバイス統一よりもコストが下がります。
これはパッケージング/ディメンションのシャシー側で差異を出していくという
意図でレギュレーションを縛るならば有効でしょう。
実際、F1はエンジンの優位さよりパッケージングの優位さが大きいのですから。
まぁ、V4でバンク角90度のみ、という縛りだけもありですが。
-->SBKには無いエンジン、というのは有効性が高いかと。
オイラ的には高度(高価)な電子デバイスはいらねぇー。
もっと、デバイスに頼らず、ライダーにマシンを操ってほしい。
やっぱ4ストはお金が掛かるから2ストに戻しましょ?
4ストにしたのは「金が掛からない=参入障壁が小さい」からだった筈です。
だからこそ当初、多様なエンジン形式での参入表明がありました。
※4ストの開発技術資料は2ストと比較にならないくらい多種多様です。
 実際、NSR最終モデルのエンジンと同等のものを他メーカーは作れませんでした。
 2ストはエンジン構造上、単純にマルチ化して済むほど簡単ではありません。
→結局、NSR末期と言っていることが同じ状態で、資金力のないチームは優勝出来ないからルール変えちまおうってドルナ側からの要求ですよね。
自分はCRTは認めたくないです。
ただスズキの撤退理由からも分かる様に現在の経済状況では将来的にプロトタイプは無くなってしまうんでしょうね。
来年はプロトタイプが12台は決定、CRTはおそらく10台前後でしょう。
たぶん13年には台数はCRTの方が多くなり14年か15年にはプロトタイプ禁止って感じでしょうか?
CRTが最高峰クラスとなったらWSBKとの違いを明確にするのは難しいでしょうね。
自分もCRTは否定したいです

なぜなら1からオリジナルであるからこそ自分達の憧れであり輝くものだと思うからです
そこでまた苦悩し、改善され速くなっていく過程が自分は大好きです

コストが高いので全否定はできないですが、CRTでは接戦になるかもしれませんが最高峰クラスではないのでは?と思います
「エンターテイメントとして退屈」と云えば、例えばドーハン五連覇時代なんかは、傑出した個人+傑作マシンの組み合わせで、個人的には半分記憶喪失になるくらい(笑)に退屈でしたが、マシン制限をしようなんて意見は聞いた事はないですね。

古い話だとMVでアゴが何年も勝ち続けた時代だって、マシン制限しようなんて誰か言ったりしていたのかしら。

2STから4STへの移行は時間をかけて議論されプレスを通じてファンにも理解された上で施行されました。990→800→1000も同様。

今ドルナは、いったい何を焦っているのでしょうかね。

穿った見方ですけど、FIMとしてでなしにドルナとしてだから、TV局(即ちスポンサー)側からの圧力に、律儀に脊椎反射しているのですかね?

> クラッシュさん

…ドルナとしてならば、昨今のヨーロッパの社会情勢(ギリシャやイタリアの経済危機)を鑑みてGPを中継する各国(の中継TV局)が経済的理由から高額な放映権料を払い渋る(つか払えない)事にならないよう、視聴率を維持し規定の放映権収入を確保するためにエンタテイメント的な側面からの参加台数増加を望んでいる…のではないかと。

motoGPが興行的要素を強める事の是非はともかくとして、レース中継の視聴率が落ちれば(もしくは経済的理由により中継TV局が放送を打ちきれば)出走するチームについたスポンサーの広告効果も低下し、やがてレースやチームからスポンサーが手を引き、レース活動継続が困難になりエントラントが更に減少しレース開催そのものが危ぶまれる事態になりかねない…

ちょっと極端な話ですが、そういった事情もあるのではないか、と。


レースを視たくてもやりたくても、金がなけりゃなにもできない―――無い袖は振れないんです。

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