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酒は強くないが強い酒は好きコミュの昔飲んだ酒の想い出

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白酒

 最近中国帰りの人から白酒をよくお土産にいただく。
 白酒というのは雑穀や米を原料にした中国の蒸留酒の総称で度数は30度から60度くらい。50度前後のものが美味しい。
 度数が高い割には飲みやすく中華料理にも良く合う…というのが曲者であって、中国の悪名高き宴席での習慣である「乾杯(カンペー)」の主役がこれである。私は短期間訪問しかしたことがないので、それほど被害?にはあわなかったが、長期間赴任している人はこれで身体をこわす人が多い。
 発音は昔はパイチュウとよんでいたのが、中国帰りの人に聞くとバイジュウというのが普通らしい。別に北と南で発音が違うわけではなさそうで、北京帰りの方も上海帰りの方もこう発音している。
 ただ飲みやすく中華料理に良く合うとはいえ、何となく脂っこいものをアルコールで溶かし流すようなイメージで、そんなに美味しくてたまらないというものではないし、寝酒にしようとも思わない。
 白酒というのは無色透明であるからこういう名前がついたのであり、ウォッカのようにアルコールの香りしかしないのが普通なのであるが、以前に紹興酒のような色がついた白酒の一升瓶が並んだ店によく行っていたことがある。

 それは30年ほど前に茅ヶ崎のラチエン通り(サザンの歌で洒落た場所のようなイメージがあるが実はとんでもない田舎である)に住んでいたときにすぐ前にあった中華料理店で、カウンターが7−8席の実に汚い店で、メニューもラーメンが200円に餃子(これは旨かったが)が150円という程度しかなく、そこらの街のラーメン屋という風情の店であった。
 ところがその店に白酒の一升瓶が10本ほど並んでおり、お猪口一杯(30ccくらいか)が500−1000円という値付けである。
 その頃は私も強い酒ファンではなく、それどころか酒が飲めるようになったばかりの歳でもちろん注文することはなかったのだが、あるときカウンターで開高健と隣同士になったことがあった。ずっと後になってラチエン通りには開高健記念館がオープンすることになるのだが、その時は彼がそんなに超有名人であるとは気付かず、気さくで面白そうなオッサン(アマゾンのトイレの話などをするので只者ではないとは思ったが)という感じで何となく世間話をしていると、“ここのパイチュウはあまり飲めない酒だからぜひ飲んでおきなさい”といわれて何種類か奢ってもらった。
 それがどれも紹興酒というかブランデーのような色がついた55度くらいの白酒で実にまろやかな味であり今でも良く覚えている。
 その中華料理屋は開店から1年くらいでつぶれてしまい、その後はそんな白酒にめぐりあうことはないが、あのときの記憶は夢だったのかと今も首をひねることがある。

コメント(3)

中国の白酒

 先日、十数年ぶりに中国を訪問し、久しぶりに“カンペー”付の宴席にいくつか出た。
 最近この習慣は都会では下火になりつつあると聞いていたが、やはり中国人主宰の宴席では、これがないと始まらないようだ。
 この習慣は大人数の宴席だと非常に危険であり、例えば50人の宴席に客として出席すると全員と最低1回はカンペーをしなければならない。グラスは小さいので20ccくらいとしても50人とすれば1Lであり、ウィスキーでいえばボトル1本半となる。
 しかし以前はカンペー用の白酒といえば50度以上のものが主流であったが、今回のカンペーではどこでも35−38度のものばかりで、その点は少し健康的?になったようである。また中華料理にあわせて脂を洗い流すように飲むには、このくらいの方が飲みやすい。

 しかしやはり、酒として美味いのは50度からもう少し上のものである。これはやはり食後酒(という習慣は中国にはないのだが)としてちびちびと味わって飲むのがよく、その味も十数年前と比べるとずいぶん洗練されて美味しくなったようである。以前は南の黄酒(紹興酒のような醸造酒)に比べると北の白酒(蒸留酒)は荒々しくアルコールの香りが強いものというイメージがあったが、最近のものは実に洗練されている。

 デパ地下を訪問して品揃えを見ると高級品は輸入スコッチとほぼ同等の価格帯設定となっている。また種類も豊富で、大半は無色透明であるが一部には上記の書き込みのように開高健にごちそうしてもらったような琥珀色のものもある。
 高価なものになると100年貯蔵でボトル100万円…白髪三千丈の類かという気もするが。
 もっともそのデパートは1500万円の硯なんてものも置いてあり、単なる飾りなのかそれともこういう絢爛豪華なものが中国人の感性に合うので本気で売るつもりなのかは微妙なところである。

 “昔の酒は美味かったが最近の酒はダメだ”という人が多いがこれは本当だろうか?
 ウィスキーの世界ではオールドボトルと称するものが信じられない価格で出回っているし、日本酒やビールでも昔の製法・味を再現したことを売り物にしている銘柄も多い。
 昔のコメや野菜や肉や醤油は美味かったというのもよく聞くが、それではそれらの材料をトータルした料理そのものは昔の方が美味かったかというと、どう考えても少なくとも平均レベルで比較すれば現在の方が美味いと思う。
 モルトのオフィシャルボトルの度数がだんだん下がっていくという現象については強い酒ファンとしては抗議したいが、逆にボトラーズものやカスクストレングス等で昔は飲めなかった強い酒も飲めるようになっている。
 
 スポーツの記録からパソコンの性能まであらゆるものは進歩しているのだから、世界中でこれほど熱烈に求められ激しい競争にさらされている酒の世界で昔の方が美味かったということはちょっと考えられないのではないだろうか?
 ただ100M走の記録やパソコンの処理能力は数字になって残るが、酒が美味さは人の記憶の中に残るだけである。

 そして過去の記憶というのは美化されやすい。少なくとも美化した方が本人にとって幸福である。
 おまけに酒というのは成人になってからしか飲めないので、昔飲んだ酒というのは青年時代の気力・体力が充実していた時代の酒である。
 まあそんなことがあいまって、昔の酒は…というノスタルジアにひたるというケースが多いのではないだろうか。もっともそのようなノスタルジアこそ昔飲んだ酒の思い出として、そのときのシチュエーションや一緒に飲んだ方と共に思い出すのが酒の大きな愉しみではあるのだが。

 というわけで、おそらく現代が歴史上一番酒が美味い時代だと思うので、今日も愉しく飲んで今の時代に生れあわせた幸運を喜びましょう。
マッコリ

 最近の韓流ブームにのって、酒の世界でも韓国の酒はずいぶんポピュラーになってきた。
 チャミスルや百歳酒などのブランドは日本でも広く認知されるようになり、リーゾナブルな価格ながら口当たりが良いため、最近の酒離れが進む若者や女性にも人気が高い。

 しかしやはり韓国を代表する酒は何かというとマッコリであろうし、あの独特の臭みがある韓国ドブロクは・・・と書こうとしたのだが、今やマッコリは御洒落で飲みやすい上品な酒にすっかりイメージチェンジしてしまったようだ。確かに最近のマッコリは色が白っぽいだけで濁り酒らしくないあっさりした味であり、度数もビールなみで、さらに薄めてマッコリカクテルなんてものまである。

 しかし昔のマッコリは・・・というと老いの繰り言みたいになるが、まあ昔飲んだ酒の思い出というトピックであるからいいとして。

 ウン十年前の学生時代。初めての海外渡航先は韓国であり、囲碁の試合でソウルに招待された。まだ日本の方が強い時代であり、真剣勝負というより指導旅行という気分であったが、韓国棋界の勢いを感じて後年追い越されそうな予感はほどなく的中することになる。
 当時はまだ戒厳令の時代であり、ホテルの廊下には機関銃を持った兵士が警備にあたり、午後12時(11時だったかな)以降は外出禁止で射殺されても文句は言えないため、その寸前のタクシーの奪い合いで云い合い(日常会話でさえ韓国語は喧嘩をしているように聞こえるのに・・・)から殴り合いで街中が騒然となるのが印象に残っている。

 もちろん夜は酒席である。教授連が主催のお上品な宴席は早々に切り上げ、あとは学生同士で戒厳令発令まで痛飲する。学生が行く飲み屋といえば今にも崩れそうなバラックの薄暗い店ばかりで怪しげな料理が出てくる。よくあるのは食べカスをそのまま床に捨てるというスタイルの店で、うず高く積みあがった骨などで床も見えない。女子学生の飲みっぷりもすごく、生のニンニクを口にポイポイ放り込みながら豪快に飲む。
 そして酒は茶碗にマッコリが定番である。
 どろりと濁り、度数は日本酒よりは少し弱いくらいか。
 美味いかというと・・・お世辞にも美味いとはいえないが、あの雰囲気にはあれしか合わないというべきであろうか。

 あれから何度か韓国を訪問したが、あのような雰囲気の場所はだんだんなくなってきた。
 それとともにマッコリも上品になってきて・・・何か物足りないが、酒も人もその時代に合わせて変るものである。昔を懐かしむのは良いが、昔は良かったというのは多くの場合錯覚にすぎない。

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