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インテリジェンス・トークコミュの小説風しりとり

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熊笹の葉叢に囲まれた白樺の木の枝間からは、上弦の半月の光明。その光を頼りに、マッチの火を守りながら線香を灯す。
この世の人間の誰かが、慰めがてらに創ったとしか思われない三回忌という無意味。年月が経ってゆくということに意味を見いだすことはできるが、二年という何者かの人工的な規準は、彼女と私の間に何か格別な意味を創るだろうか。

の「か」

コメント(16)

彼女と私が出会ったのは、五年前。それはきっと必然と偶然の邂逅。中秋の名月が再び不確かに天空に現れる神無月の中旬の夜、私は彼女と初めて二人で出会った。

の「た」
宝箱の最底に残った小さなものへ期待するように、私はしばらく彼女の左目を見ていた。彼女が瞬きをする度に、併せて私も瞬きをした。そして彼女の唇がゆっくりと動き始めた。私はその言葉をこの耳で静かに受け止めた。そのとき彼女はこういったのだ。

の「だ」
たとえればそれは接点。彼女と私の心が、触覚にて最初に接したのを理解した瞬間。そしてそれがはじまり。私の心の中の灰色の部分が透明度を増してゆき、彼女はそれをじっと見守ってくれる。そういう時間の始まり。
 しかし、その時の私は、その時間がずっと続くものだと思いこんでいた。どういう形で終了するのか、そもそも終わりというものが存在しなければならない理由など、思っても見なかった。

の「た」
もしそれが可能だというのならば、私はそのこと以外の一切を捨て去っても良いとさえ思った。しかし、だがしかし、

の「し」
ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンは言った「運命はかく扉を叩く」。
彼女との出会いという運命によって、私の感情の扉は叩かれた。
しかし、私の理性にとって彼女との別れもまた運命であり必然であった。
私たちの関係は、互いの破滅を導くしかないものだったのだから。

の「ら」
螺旋階段から降りてくる彼女は私を見つけると笑顔を向けた。
何も聞こえず、全てがゆっくりと進んで見える。
その光景の美しさや好ましさに、私はこんな自分の存在などこのまま消えてしまっても十分なのではないかと思えた。
しかし、そんな感動は長くはもたず
彼女の人生の全てを手に入れたいという感情に私は支配されつつあることを認識させらせた。
こんな感情を知られてはいけない。

の「い」
今活躍する作家たちは近代の文学者に似ている。
まるで時代が一巡したかのようだ。
星雲状態尾に見える今の作家たちも、馴染み深い巨星たちになぞらえればその立ち位置が見えてくる。

の「る」
流浪の旅とは人生の言い換えでしかない。
彼女との均衡を保った様に見える関係も、己の線路を走る価値観の上では行く宛ての無い旅である。
俺は悟った、この想いは・・・・。

の「は」
居酒屋の安い灯りの下ですら、神聖を浮かばせる彼女の横顔を眺め、俺は思った。
「破滅を望んでいるわけじゃない。」
が、彼女の瞳は今この瞬間も、狭き門の入り口を見つめているような気がして、

の「て」
天を仰いだ。しかし、そこには太陽も月も星も見えない。
あるのはただ

の「だ」

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