ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

日記ロワイアルコミュのきみの声を聞かせて(※怖い話)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
今年の初めに体験した不思議な出来事です。

当時付き合っていた彼女が亡くなりました。交通事故で即死でした。

即死というのは搬送された病院の報告なのですが、私の携帯には事故からおよそ1時間後に、彼女の携帯から着信が入っていました。

病院が報告する死亡時刻、午後2時17分からおよそ1時間後に

仕事中で電話に出られなかった私が、その着信、そして留守電に気付いたのは、打ち合わせが一通り片付いた夕方5時過ぎでした。

すぐに留守電を確認すると、かすれた声で

「き  み の   こえ  を 聞 かせ  て」と繰り返していました。

異常に思った私がすぐに電話を掛けなおすと、電話に出たのは彼女の母でした。
そこで始めて事故があったことを知ったのです。


彼女は私にとってかけがえのない存在でした。
容姿、性格、服のセンスなど彼女の全てが大好きで、月並みな言い方ですが本当に彼女の目に砂を入れても私は痛くない、そんな存在でした。

彼女が亡くなって数日間というもの、ショックで毎晩のように泣きはらし、彼女に会いたくて会いたくて震え、食事も喉を通りませんでした。
結果、数日後に突如意識を失い、過労と栄養失調で病院に緊急搬送されたのです。

過労と栄養失調でベットに横になった私は、その過労と栄養失調で朦朧とする意識の中、「ああ、俺はこのまま過労と栄養失調で死ぬんだな。そしたら過労と栄養失調のまま彼女のもとへいけるかな」などと本気で考えていました。

そんなある日ですです。

突然、部屋に入ってきた担当の看護婦さんが、私の耳に何かを当てたのです。
過労と栄養失調で意識が朦朧としている私は、なんとなくそれが携帯電話であることが分かりました。

携帯からは、亡くなった彼女が大好きだった西野カナの「君の声を」が流れていました。

看護婦さんが私を元気付けようとしてくれたのでしょう。
その音楽を聞いた瞬間を今でも忘れられません。心が洗われるような感覚で涙が止まらなくなり、このまま過労と栄養失調で弱っていては彼女が悲しむと考えることが出来たのです。


――君の声を聞かせて欲しいよ。願うたび心震えるの。変わらないこの想いが、胸の中で温かいよ――


その曲を聴くたびに元気をもらえる気がして、朝から晩まで繰り返し聞いていました。

数日後には、その携帯を持ってきてくれた看護婦さん(確かネームプレートに笠原さん書いてありました)が、「ずいぶん良くなったね。もうすぐだね」と言ってくれるまでになりました。

ある日、私がいつもの様に「君の声を」を聞いていると

「久しぶり!どうだ調子は!?」 と珍しく友人が訪ねてきました。

私はとっさに携帯をしまって、だいぶ良くなっていることを伝えました。
すると友人は、「ちゃんと栄養を取らないと、いつまでも退院できないよ」と返してきたのです。
看護婦さんからも順調に回復していると言われたと説明しても全く信じてもらえず、それどころか「貴子ちゃん(彼女の名前)も、今のお前を見たら悲しむと思うぜ」と言われる始末でした。

そんなことがあってモヤモヤした私は、その日の晩はなかなか寝つけず、久しぶりに夜中に病室を抜け出して、一階のロビーに飲み物を買いに行くことにしました。

一階に下りて入院病棟から渡り廊下を渡り、ロビーのある棟に行こうとしたとき、前方に看護婦さんがいるのに気が付きました。
時間は深夜1時過ぎています。深夜の見回りかな?とも思ったのですが、よくよく見ると車椅子を押していました。

近付くと、看護婦さんは私の担当の笠原さんでした。


キィ… キィ… キィ…


看護婦さんはどんどん近付いてきますが、私の存在に気付かないのか、無表情のまま通り過ぎていきました。
昼間会っている時とは全く違う冷たい表情に、私は声もかけられずにいました。

しかし昼間の友人の言葉に納得がいかなかったので、声をかけようと振り返りました。

看護婦さんはエレベーターの前まで進んだところで


チーン


と、ちょうど待っていたかのようにエレベーターが開いたのです。
彼女はそのまま車椅子を押してエレベーターに乗ったので、私は駆け寄って


「あの、すいませ…」


声をかけたのですが、予想だにしない光景に思わず言葉を飲み込んでしまいました。

エレベーターに乗った看護婦さんは、いつの間にか車椅子ごと こ ち ら を 向 い て い た の で す
そして無表情な表情のまま、まっすぐと私の目を見ていました。

車椅子には青と白のストライプの服を着た女性が座っていました。
服以外の部分はほとんどが包帯でグルグル巻きになっていて、髪の長さから辛うじて女性であることが分かりました。

更に驚いたことに、深夜だと言うのに、看護婦さんの後ろには他にも数名の患者が乗っていたのです。


あまりの光景に私が呆然としていると


「あなた明日よね。いいわ。今日行く」と看護婦さんが無表情のまま話しかけてきました。

私がとっさに「いえ、結構です」と無表情で言うと、チーンと音がしてドアが閉まり、エレベーターは地下へ降りていきました。
チーンと音がした直後、目の錯覚でしょうか、エレベーターに乗った皆さんがシュオオオオオオ〜と消えていったように見えました。

チーンという音が良かったのでしょうか。


そこからどう戻ったのか全く覚えていないのですが、気が付くと私はベッドに戻っていて朝を迎えていたました。

「随分遅くまで起きないんだな。お前ホントに大丈夫か?」

突然の声にはっと我に返りました。時間はもう朝の9時、昨日の友人が心配して皆を連れて来てくれていたのです。
友人達は私の様子を見て皆が心配で声をかけてくれました。
私は友人達があまりにも心配しているので、入院してから起こったことを話しました。

すると当然話題は例の携帯電話になってきます。

「で、それは誰の携帯なの?」

友人の一人がそう聞いてきました。

看護婦さんから預かった携帯のため、当然看護婦さんのものだと思っていました。
だけど看護婦さんが自分の携帯を私に渡すでしょうか?

気になった私は、枕元のボックスから携帯電話を取り出しました。



携帯を取り出した私は、一瞬何が起きたのか分からずにしばらく呆然としていました。

頭の中で、え?なんで?を何度も繰り返しました。



出てきたシルバーの携帯は、亡くなった彼女の携帯だったのです。


彼女の携帯は、事故の影響なのでしょう、裏面が擦り傷だらけで画面には血がべっとりと付着していました。

今まで私はこの携帯の音楽で勇気付けられてきたはずでした。
しかしその場で確認してみると、電源はかろうじてつくものの、音楽はまともに聞ける状態ではありませんでした。

しかも、この携帯は事故現場で押収されて家族の元に戻っているはずです。

私は友人から何故この携帯を持っているのかを追及されました。

私は看護婦さんから携帯を渡されたことを話しましたが、看護婦さんが持っているなんてありえないと言うのです。
私も確かに冷静になって考えるとそう思います。

しかも看護婦さんは、私が落ち込んでいた理由は知っていたとしても、彼女の名前や事故現場を知るはずはないのです。

考えれば考えるほど分からなくなりました。
そこで直接ナースセンターに行って本人に確かめることにしました。


しかし、ナースセンターで私達は意外な事実を聞かされました。
この病院に笠原と言う看護婦はいないと言うのです。

昨夜も笠原さんを見たことを伝えても、そう言われても笠原はいないし、ロビー横のエレベーターからは地下にはいけないと言うのです。
(地下には遺体安置所があるようですが、一般人が使えるエレベーターは地下に通じていないようです。)

思い出してみると、昨夜看護婦の笠原さんが押していた車椅子の女性の服装は、私の彼女が生前気に入っていた服でした。

これは考えすぎでしょうか?

あのとき笠原さんの「あなた明日よね。いいわ。今日行く」に答えていたら私は今この場にはいないかも知れません。


※信じられないかもしれませんが、この話はノンフィクションではありません。

携帯の音楽を動画で撮っておいたので、証拠としてアップしておきます。

<video src="10484215:b486202ef7e69a18c6b5477f97014d26">

コメント(87)

ノンフィクションじゃありません・・・

フィクションってこと?

でも、少し怖かったです。
1票。
二人暮しなのに、余りの恐さに、
誰かが私の後ろに居る様な気配を感じましたうれしい顔笑一票
一票w
結局ノンフィクションではないってw
一票。
彼女の目に砂を入れても私は痛くない・・・って、当たり前。
>チーンという音が良かったのでしょうか

楽しそうに消えたもんね。
一票!

ログインすると、残り64件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

日記ロワイアル 更新情報

日記ロワイアルのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。