日記ロワイアルコミュのただ、ひたすらに彼女を待つということ（エロ）

『自分』という人間を30年以上やっていると、自分自身に飽きてくることがあります。何か自分以外のモノになり変ってみたい、そんな非日常への衝動。

それは、

「今度、生まれ変わったら男前に・・・」

とか、

「来世はアラブの石油王のバカ息子として・・・」

のような現状の己を憐れむ厭世的というか、物悲しいマインドの発露ではなしに、

例えば、男子高校生が下校時に、見目麗しい女子高生が巧みに操る自転車とすれ違ったとしましょう。そして、彼女が去った後、自転車の軌跡上をたゆたう微かな彼女の残り香に鼻っ面を撫でられた彼は、こう思うわけです。

「自転車のサドルになりたい・・・」

この思いは極めて健全な発想と言えます。青春の意気と熱を感じずにはいられません。

僕の思い描く『変わりたい』は、このニュアンスに近しい。要するに、メルヘンですね。

余談ですが、ここで『サドル』ではなしに、『パンツ』などの着衣をダイレクトにチョイスするような破廉恥な人と、僕は酒を酌み交わせない。この二択はけっして交わることのないパラレルな関係です。少なくとも僕の中では。

今ひとつ、ピンとこない人は想像してみて下さい。

カワイイ女子高生のサドルになった僕。下校の時まで、ひたすらご主人様のお帰りを待つわけです。そこには想い人を待つ甘くて切ない時間が流れています。ロマンティックですね。

「来る、来ない、来る、来ない・・・」

と、花びらなんかをむしって、より興に入るための演出をしてみても良いでしょう。センチメンタルですね。

そんなサドルな僕の元に、授業を終えたご主人様が小走りで駆け寄って来る。僕は満を持して上気した顔面を上に向ける。もちろん、『気持ち』の部分で首を仰け反らせて顔を上げるが如く、という意味で。（実際に、サドルの鋭角な部分が上を向いていると・・・僕は『下ネタ』が大嫌いです）そして、ご主人様のげに可愛らしいヒップが僕の顔面に、いや、サドルな僕に鎮座する。

その瞬間、僕は、「Ride　on！」と歓喜するわけです。

そして、放たれた言霊が虚空に描く放物線は、明日への架け橋となる。こうして劇的な再会を果たした『サドルな僕』と女子高生の『ピーチなヒップ』との物語は続く・・・そんなピュアなラブ・ストーリー。

『サドル』は僕に、かようなかりそめの「淡いロマンス」を垣間見せてくれる。

それに引き換え、『パンツ』のくだりは、言わずもがな、書かずもがなですよね。生々し過ぎます。

どうでしょう。違いがわかりましたでしょうか。

僕がここまで噛み砕いて説明したにも関わらず、「何一つ、わからん」とのたまうアナタ。その感性を大切にして下さい。わからない方が、世の中的には『是』なのだと思います。