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日記ロワイアルコミュのサンタがうちにやってくる

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 クリスマス。それは彼氏彼女がいる者にとって暖かさを感じるものであり、いない者にとっては冬の寒さの厳しさを実感する日。


  雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう


 それじゃ道路が凍結しちまうじゃねぇか!くだらない話になってしまった。世間はカップルたちが盛り上がっているが、忘れていないか?何の縁もない子供たちに遠路はるばる北欧フィンランドからプレゼントを渡すためだけにやってくる、あの初老の男性を。

 俺も最近彼からプレゼントを貰うことはなくなったが、小学校時代は毎年この時期になるとワクワクしたもんだ。貰ったプレゼントを今でも覚えてるね。さすがに保育園のときに貰ったものは思い出せないが、一つ一つにエピソードがある。


 小二の時に欲しかった物は当時大ブレイクしていた「スーパーファミコン」。今でこそ寂れたおもちゃ屋なんかで10000円を切る値段で売っているが、当時は30000円オーバーだったと思う。子供ながらに「これはパパとママにはかってもらえないな」と思っていた。
 親から貰うプレゼントと初老から貰うプレゼントは完全に別物と考えていた俺は、こんな暴挙に出た。

  母「今年のプレゼントは何がいいの?」

  俺「スーパーファミコンの『サッカーゲームのソフト』!」

  母「えぇ?だってあんた肝心の本体を持ってないじゃない。」

  俺「うん!いいの!それはサンタクロースにお願いするから!!!」

  母「・・・・・・。」

 本体は30000円だがソフトは10000円くらいだ。子供ながらに「ソフトなら買ってくれるかな?」と気を使ったつもりだったんだが。

 あの時なぜ母は黙ったのだろう。

 結局ソフトは買ってもらえず、後日サンタから届いたプレゼントは「サッカーのボードゲーム」だった。なるほど、サンタさん俺が欲しい物をミックスさせたんだな☆ありがとうサンタさん!


 小三の時。当時「カズ」「アルシンド」「モネール」(モネールはマニアックか?)らの活躍でJリーグが大人気だったこともあり、その年の春から地元のサッカークラブに所属した。

 俺は大好きな鹿島アントラーズのユニフォームが欲しいと願った。もうすでに父母からプレゼントを貰っていたから、頼みの綱はサンタだけ。

 指折り数えた12月25日の朝。目が覚めるなり飛び起きてプレゼントを探すが・・・ない。どこにも。念の為に居間も探すが見当たらない。

 半ば放心状態になっていた俺は、机の上にある一通の封筒に目が留まった。中を開けるとそこにはこう書かれてあった。



   キョウタロウクン リョウスケクン モモコチャンヘ

 メリークリスマス!ハジメマシテ。ワタシハサンタクロースデス。プレゼントヲタノシミニシテイタヨウダガ、スマナイ。

 ジツハワタシハニホンニクルトチュウニカゼヲヒイテシマッテ、キョウキミタチニプレゼントヲワタスコトガデキナインダ・・・。ホントウニスマナイ。

 ダガワタシハカナラズキミタチニプレゼントヲワタシニクルカラ、スコシダケマッテイテクレナイカ?

 ソレマデパパヤママノイウコトヲヨクキイテイイコニシテルンダヨ!

               サンタクロースヨリ



 サンタから手紙を貰った俺は大興奮。すぐさま親の元へ見せに行った。

  俺「見てみて!サンタから手紙が来たよ!風邪引いちゃったんだって!」

  父「そっかぁ。でもいい子にしてると必ず来るって書いてあるから、もうちょっと待ってみたら?」

  俺「うん!でもさぁ、サンタも風邪ひいてこられなかったはずなのに誰が手紙を届けたのかなぁ??」

 唸った後に父はこう言った。

  父「・・・・・・トナカイじゃないか?」

  俺「そっかぁ!!!・・・なんだ、トナカイもさぁ、手紙運ぶぐらいならついでにプレゼントも持ってきてくれればいいのにね!!」

  父「・・・・・・。」

 俺はその当時思ったことを口にしただけだ。変に嫌味を言ったわけでは決してない。そもそも「嫌味」の意味すら知らなかったはずだ。

 あの時なぜ父は黙ったのだろう。

 クリスマスから2日たった12月27日。風邪が治ったサンタから、アントラーズの『ゲームコート』が届いた。ユニフォームより欲しかったやつだ☆ありがとうサンタ!でも来年は風邪引くなよ!!

 (文中の手紙は実物をそのまま描写。)


 小四の時。俺もうすうすサンタが誰だか気づき始めた頃だ。学校では正体に気づいたヤツがこれ見よがしに言いふらし、一気に夢を壊していた。俺も同じ。様々な疑念が渦巻いていた。

 「おもちゃにトイザラスのシールが張ってあったのはなぜ?」

 「一人でお願いするだけだと伝わらないのに、父母に言うと伝わるのはなぜ?」

 「サンタが風邪を引いた年、うちには来れなかったのに隣の家には来れたのはなぜ?」


  そんなある日のこと。


 俺は例年のように親から「今年は何が欲しいの?」と聞かれたが、俺はほとんど正体を知っていたので、ニヤニヤしながらこう言った。

 「とか言っといてお父さんなんじゃないの〜???」

 反抗期をむかえようとしている男は大抵ひねくれ坊主である。俺もまたしかり、大人にとってかわいくない子供だったかもしれない。ともあれついに言ってしまった。たった一言これを言うだけでサンタが来なくなる不思議な言葉を。その時父は何も言わずに「そうか。」とだけ言ってこの話を終えた。

 サンタは来ない。サンタは親だ。そう考えてしまった俺だが、なぜか無性に寂しくなった。今年からプレゼントは一つ。サンタの分は無い。親だもん。親が二つ買うはず無いし・・・

 そんなこんなでむかえた、クリスマスの三日前だったろうか。家族で祖父の家に遊びに行っているときに、なぜか父に呼ばれ車で出かけることに。行き先はジャスコ。


 父「サンタの正体知ってるんだってな。」

 いきなり切り出され少々戸惑ったが、ひねくれ坊主はすぐに返す。

 俺「だっているわけないじゃん!学校のみんなだってそう言ってるよ。サンタはお父さんとお母さんだってさ!」

 父「うん。確かに今までプレゼントを枕元に置いといたのは俺と○○子(母親の名前)だ。」

 わかってはいたがやはりショックだった。俺は言葉に詰まったが、父は続ける。

 父「だけどな?こっからよく聞け。お前も今までクリスマスの朝が楽しみでしょうがなかっただろう?いい子にしないとプレゼントもらえないっつんで、よく手伝いとかもしたよな?そういうのがあってもらったプレゼントだから、余計にうれしかっただろう?」

 確かにそうだ。クリスマスの時期になると親から「言うこと聞かないとサンタ来ないよ!」なんてよく言われたもんだ。特にうちは自営業だ。年末の忙しさはハンパない。しかしサンタが来ないのは困るので渋々掃除を手伝ったりしてた。

 父は続ける。

 父「お前ももう10歳か。そろそろサンタは卒業だな。でもな?まだ弟と妹がいるだろ?あいつらはまだサンタを信じてる。今ここでお前が正体を話したら多分悲しいだろう。」

 父の真剣な話しぶりに思わずこちらも真剣になってしまう。言葉に困っていると、さらに父は続ける。

 父「だから今年からは俺と一緒にサンタをやってくれないか?サンタの正体がわかった人は、その年からサンタやるんだ。そうやって自分の子供にもプレゼントあげるんだよ?お前も大人になって子供を持てばわかる。さて、じゃぁ亮輔と桃子(弟妹)プレゼント買いに行くか!!!」


 サンタの正体を知った年、今度は俺はサンタになった。あの時俺が選んだプレゼントをもらった弟と妹の顔は今でも忘れない。少しだけ大人になった小四の冬である。


 そんな俺も21歳なって、こないだ知り合いからクリスマスプレゼントを頼まれた。スティッチのぬいぐるみとカーズのミニカー。

 知人「なんとしても探してくれ!サンタにお願いされたヤツだからな!ディズニーだろ?頼む!!!」



 うちのサンタもこれくらい必死でプレゼントを探したんだろうか?今となってはすべてがいい思い出である。

コメント(134)

あぁぁぁぁぁ素敵です素敵過ぎます。

今日はいい夢見れそうです。
ありがとうございました。

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素敵ぴかぴか(新しい)
うちも長女が気づいたらこう言おう。

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