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野中広務―弱者に対する眼差し―コミュの【話の肖像画】天下を分けて(上)元官房長官・野中広務 「政治、したんかなあ」

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【話の肖像画】天下を分けて(上)元官房長官・野中広務 「政治、したんかなあ」


このニュースのトピックス:民主党
 前回の自民党圧勝は、小選挙区制特有の“ドミノ式勝利”によってもたらされた。小泉純一郎元首相は、かつて自身が反対した小選挙区制をフル活用して勝利を収め、導入に熱心だった小沢一郎民主党前代表も今回、悲願達成の可能性が高まる。小沢氏と激しく対立し、小泉氏には「守旧派」と呼ばれて6年前に引退した、野中広務元官房長官に日本政治の昔と今を聞いた。(牛田久美)

                   ◇

 −−選挙応援にお忙しいそうで

 野中 ええ、おかげさまで健康で、感謝をしておるんですけれど。

 −−町議、府議、衆院議員と15もの選挙を全勝しましたが、今回の状況は

 野中 あんまり自民党はほめられへんなあ。今日の政治状況は、小沢氏が改革と名付けて小選挙区比例代表並立制にしたことで作られた。政治家は大きな視点から日本の行方を考えず、党利党略で来た。小沢氏が中心の7党1会派による細川内閣で導入され、政党の離合集散があり、混乱は増幅しました。

 −−ドミノ式は想定内だと思いますが

 野中 だから、ずっと反対でした。複数が当選して6、7割の有権者の意向を政治に生かせる中選挙区制と違います。日本の風土に合いません。しかし、マスコミが「反対する者は守旧派」とレッテルを張り、非常に厳しい指弾を受けたわけです。やがて分かるときが来ると思う。

 −−有権者が自民党を支持しないという選択は、改革への答えでしょうか

 野中 いや、それだけではないと思いますよ。政治したんかなと思うんです。ここ数年、本当の政治したんかなあと。なんかこう、政争に明け暮れて、党内の議論も一致し得ず、小泉氏の改革以来、反対する者は抵抗派だと排除する。米国の市場原理を日本に移して、一部の利権者が生まれ、ほとんどの人は無視され、貧困への道をたどり、最悪の事態になってきておる。

 −−昔と今とで何が違うのでしょう

 野中 以前は仲間を裏切らないことが重要でした。それが疎んぜられ、平気で裏切ることで派閥を力のないものにした。例えば、総裁選で、私らのグループは候補擁立を合意したのに、青木幹雄参院幹事長は小泉氏支持に回りました。小泉氏は郵政より先に道路公団改革に着手した。そのとき、青木氏の地元島根で5つの工事が中止になったのです。どういう経緯か知りませんけれども。小泉氏支持に回ったのはその後です。青木氏が公団を厳しく指弾して、今は再開していますよ。あの年は4月ごろから、青木氏は私や古賀誠君に赤坂のホテルで会って、「郵政も道路もやらせない。森喜朗を立会人に小泉に一札とるから平穏に」と言い続けたのに、8月、「書面に至らなかった」という茶番もあって。

 −−「毒まんじゅう」を食べたのはだれか、と。流行語大賞にもなりました

 野中 もう一つ、米国の政策要望に従って、経済財政諮問会議などで学者や財界人がどんどん米国の市場原理を日本に移した。モラルがないのは、自分たちが規制緩和したところに資本を入れて参入したことです。

 天下を騒がせたリクルート事件では多くの政治家が傷つきました。今でも涙が出るのは藤波孝生元官房長官です。誰かが「自分がやったことだ」と言ってくれたら、あんな不幸なことにならなかった。藤波氏が国会に復帰してから、本会議の開会直前にさっと入って隅の無所属の席に座り、終わった瞬間、だれよりも早く出る姿を見るたび涙が出ました。とっくに総理になっておる人なのにと。一方で、事件に関与した財界人は素知らぬ顔で経済財政諮問会議や政府の各種委員にカムバックして改革を叫んでいる。こんな無責任さが世の混迷に影響しています。

 −−小沢氏への西松建設献金問題はどうごらんになりましたか

 野中 岩手だけでなく、東北の小沢氏の建設関係の処理はもう見事なもので、西松建設ひとつではないんです。すべて仕切っていた。かつて建設省は小沢学校があった。ぼくら入れてもらうと往生したんですよ。予算編成期、事務次官室の奥の技監室が開放されて地方の産物と酒を持っていった。上座に小沢氏が座って課長以上の幹部が報告にくる。事務次官も来た。小沢学校に入らなければ建設省に通じない時代が続いたのです。

                   ◇

【プロフィル】野中広務

 のなか・ひろむ 大正14(1925)年、京都府生まれ。83歳。旧制府立園部中(現園部高)卒。元衆院議員。京都府副知事などを経て昭和58年、衆院補選で初当選。村山内閣で自治相、小渕内閣で官房長官、森内閣で自民党幹事長。平成15年に引退。現在は社会福祉法人「京都太陽の園」理事長、全国土地改良事業団体連合会会長。勲一等旭日大綬章。主著に『老兵は死なず』など。



http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090825/elc0908250315003-n1.htm

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