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備後の歴史を歩くコミュの天穂日神社 神辺町上御領

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天穂日神社(あまのほひじんじゃ)福山市神辺町上御領に鎮座する。

 福山から国道313号線を岡山方向に東進すると県境の手前、神辺町上御領の国道に沿った南側に鎮座する。その神社に社殿は見あたらない。しかし、境内を囲む石製の玉垣は真新しい。気になり車を止めて境内に入ると、正面に自然石で作られた記念碑が目にとまる。「天穂日神社 記念碑 平成八年十月吉日」と刻字されている。裏面には「1995年に国道313号線が拡幅され社地の一部が買収され狭小となり、祭典に支障を生じたので拡張と整備工事をした」とある。境内の北側に石造りの小さな本殿があった。その向こうに上御領八幡神社が見える。広島県神社誌に記載があった。記された由緒は「不詳」とある。ただ、元禄13年(1700)の検地水帳には登載されているという。

 天穂日とはいかなる神様であろうか。日本書紀ではイザナギとイザナミは大八洲国と山川草木を生んだあと日神・大日孁貴(天照大神)、月神(月読)、素戔嗚尊を生んだ。スサノオは乱暴者で根国へ追放される。スサノオは別れの挨拶にアマテラスのもとに向かうが、アマテラスは警戒し武装して迎えた。スサノオは邪心のないことを証明しようとアマテラスと誓約(うけい)を行う。それは二人で子どもを生もうというのだ。イザナギとイザナミは兄妹であり、アマテラスとスサノオは姉弟である。近親相姦である。スサノオが潔白ならば男子が生まれるというのだ。アマテラスはスサノオの十握剣(とつかのつるぎ)を取って3つに割ると田心姫(たこりひめ)・湍津姫(たぎつひめ)・市杵島姫(いちきしまひめ)、という三柱の女神が生まれた。これが宗像三女神である。次にスサノオがアマテラスの勾玉を取ってかみ砕くと5つに割れ、それらから正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊(まさかあかつかちはやひあまのおしほみみのみこと)、この神社の祭神である天穂日命、天津彦根命(あまつひこねのみこと)、活津彦根命(いくつひこね)、熊野櫲樟日命(くまのくすひのみこと)という五柱の男神が生まれた。さてこの勝負はどっちが勝ったのだろう。スサノオは正に吾が勝った思い、最初の子に正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊という名前まで付けたのだが、アマテラスは五男神は私の持ち物から生まれたのだから私の子だと宣言した。しかたがなくスサノオは三女神を連れて高天原を去っていった。オシホミミの子どもが天孫降臨のニニギである。アマノホヒは出雲に派遣されたがオオクニヌシに懐柔され出雲神となる。この後、高天原からオオクニヌシの元へフツヌシとタケミカヅチが派遣され、出雲はついにアマテラスに譲られる。

 鳥取市に天穂日命神社がある。式内社であり、古は因幡一宮より社格は上であった。どのような目的で上御領に鎮座し、この地の人はこの祭神に何を求めたのだろうか。天穂日を稲穂の神とすれば五穀豊穣を祈ったのだろう。上御領八幡神社の御旅所でもある。10月の第4日曜日に開催される秋祭りには上御領に伝わるはね踊りがこの神社に奉納される。

写真
左:境内
中:記念碑
右:石造の本殿 左手後方に上御領八幡神社が見える

地図

http://link.maps.goo.ne.jp/map.php?MAP=E133.25.1.368N34.34.14.722&ZM=9

コメント(1)

アマテラスとスサノオの誓約(うけい)によって誕生した5男3女神は、あわせて「八皇子」と称する。一方、祇園精舎の守護神である牛頭天王がもうけた8人の子どもは「八王子」と称し別けられる。

東京八王子市は、牛頭天王の「八王子権現」が祀られていた深沢山に、戦国時代北条氏照が城を築き八王子城と名付けた。これが現在の市名となった。

牛頭天王はスサノオと習合したためスサノオの子どもが「八王子」と称されるようになったが、この中に宗像三女神は含まれない。

宮島厳島神社の「いつくしま」は、祭神の市杵島姫(いちきしまひめ)から命名されたものである。

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