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経済・経営学部コミュの生活の芸術化

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貴方がもし生活の中で何か満たされない気持ちになるのは、貴方の生活が物質的に豊かではあるけど足りないものがあるからではないでしょうか?

その文化経済学で有名なジョン・ラスキンとウィリアム・モリスが提唱した「生活の芸術化」と言う考えを京都大学の池上淳教授が「生活の芸術化」と言う本を出して解説しています。

生活の芸術化とは、『人間の生活を「希望あるもの、美しいもの、愛のあるもの」にすること』です。
今は簡単に物が手に入る時代ですが、それだけでは物足りず、「デザイン」「アートな〜」「本場の〜」「本物の〜」「手作り〜」と言ったフレーズについつい惹かれてしまうのは生活の中に芸術性を得ようとしているからではないでしょうか?

昔は今のように大量生産だけでなく手工芸がで、そこにある作品(商品)はどれ一つとっても全く同じものは無い。それは、生産の過程がオートメイション化によって生産工程が分離されていないので、一人の生産者が一つのものを最初から最後まで作るからです。設計・計画から制作まで一貫して行う事によって個人の職人が自分の自由な発想で考え、自分で自分を管理して行動します。これによってラスキンやモリスは自動化・分業化した機械的な労働と対比した「本物の労働」によって自尊心や生きがいが育まれると言っています。
そのためモリスとラスキンはこのような職人が産業革命以降、機械の導入によって駆逐されていくのを見て、無意味な反復作業、肉体的に過酷な労働や衛生上や安全管理上で問題のある作業を機械こそが代替するべきだと考えました。そして、人間は知的設計作業や芸術的な創造こそ人間がおこなうべきだと考えました。

あとは本を買って読んでください。

「生活の芸術化 池上淳」(丸善ライブラリー1993)

この「生活の芸術化」を読んで、我々の社会が近年「こころのゆたかさ」と言われているのには、このような思想の普及・定着及びその研ぎ澄まし、そして現実社会での適用・実践がまだまだ発展途上であるのだと思いました。

前世紀や文明開化の人は、アメリカやヨーロッパの物質的な豊かさを日本にももたらそうと考えて実行しました。そして、現在21世紀、僕はヨーロッパで「“物質的豊かさ及び利便性”と“生活や文化の豊かさ”の調和」を見たと思います。生活の芸術化を提唱したモリスとラスキンはイギリス人です。ヨーロッパが経済的だけでなく、歴史遺産を街中に溶け込ませた美しい街並みを形成し、世界中からアーティストを集めるのにはこういった思想が反映されているためではないでしょうか?

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