アイソン彗星は太陽の裏側で消えてしまったが、太陽の裏側で発生したプロミネンスにぶつかって消滅したのではあるまいか？
あるいは、太陽フレアに衝突したのかもしれないが、太陽フレアが発生したのなら、多数の波長域の電磁波の増加によって観測されるだろう。それとも太陽の裏側で発生したフレアは観測できないのだろうか？
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紅炎（こうえん、solar prominence）とは、太陽の下層大気である彩層の一部が、磁力線に沿って、上層大気であるコロナ中に突出したものである。英語のままプロミネンスと呼ばれることも多い。
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彩層（さいそう、chromosphere）とは、太陽などの恒星の表層部分で、光球の外側、コロナの内側に位置する薄いガスによって形成される層。
太陽の場合、厚さは数千から1万km。彩層の最下層である温度最低層では光球よりやや低温（4,700-5,800K）で、高度と共に増加してコロナとの境界層（遷移層）付近では1万度ケルビンに達する。
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太陽フレア（たいようフレア、Solar flare）は、太陽で発生している爆発現象のことである。別称は太陽面爆発[1]。
太陽系で最大の爆発現象で、しばしば観測されている。多数の波長域の電磁波の増加によって観測される。特に大きな太陽フレアは白色光でも観測されることがあり、白色光フレアと呼ぶ。太陽の活動が活発なときに太陽黒点の付近で発生する事が多く、こうした領域を太陽活動領域と呼ぶ。太陽フレアの初めての観測は、1859年にイギリスの天文学者、リチャード・キャリントンによって行われた（1859年の太陽嵐）。
「フレア」とは火炎（燃え上がり）のことであるが、天文学領域では恒星に発生する巨大な爆発現象を指している。
フレアの大きさは通常数万km程度であり、威力は水素爆弾10万〜1億個と同等である。100万度のコロナプラズマは数千万度にまで加熱され、多量の非熱的粒子（10keV-1MeVの電子や10MeV-1GeVの陽子）が加速される。同時に衝撃波やプラズマ噴出が発生し、時おりそれらは地球に接近して、突然の磁気嵐を起こす[2][3]。
フレアの発生機構については、太陽活動領域中に蓄えられた磁気エネルギーが、磁気再結合によって熱エネルギーや運動エネルギーに変換されるという説が有力である。全てのフレアを説明するモデルとして、京都大学教授柴田一成の「統一フレアモデル」がある。
フレアが発生すると、多くのX線、ガンマ線、高エネルギー荷電粒子が発生する。またフレアに伴い、太陽コロナ中の物質が惑星間空間に放出される（コロナル・マス・エジェクション (CME)）ことが多い。高エネルギー荷電粒子が地球に到達すると、デリンジャー現象、磁気嵐、オーロラ発生の要因となる。2003年は、大規模なフレアが頻発し、デリンジャー現象により、地球上の衛星、無線通信に多くの悪影響を与えた。また地球磁気圏外では、フレア時のX線、ガンマ線による被曝により、人の致死量を超えることもある。
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あるいは、太陽フレアに衝突したのかもしれないが、太陽フレアが発生したのなら、多数の波長域の電磁波の増加によって観測されるだろう。それとも太陽の裏側で発生したフレアは観測できないのだろうか？
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紅炎（こうえん、solar prominence）とは、太陽の下層大気である彩層の一部が、磁力線に沿って、上層大気であるコロナ中に突出したものである。英語のままプロミネンスと呼ばれることも多い。
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彩層（さいそう、chromosphere）とは、太陽などの恒星の表層部分で、光球の外側、コロナの内側に位置する薄いガスによって形成される層。
太陽の場合、厚さは数千から1万km。彩層の最下層である温度最低層では光球よりやや低温（4,700-5,800K）で、高度と共に増加してコロナとの境界層（遷移層）付近では1万度ケルビンに達する。
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太陽フレア（たいようフレア、Solar flare）は、太陽で発生している爆発現象のことである。別称は太陽面爆発[1]。
太陽系で最大の爆発現象で、しばしば観測されている。多数の波長域の電磁波の増加によって観測される。特に大きな太陽フレアは白色光でも観測されることがあり、白色光フレアと呼ぶ。太陽の活動が活発なときに太陽黒点の付近で発生する事が多く、こうした領域を太陽活動領域と呼ぶ。太陽フレアの初めての観測は、1859年にイギリスの天文学者、リチャード・キャリントンによって行われた（1859年の太陽嵐）。
「フレア」とは火炎（燃え上がり）のことであるが、天文学領域では恒星に発生する巨大な爆発現象を指している。
フレアの大きさは通常数万km程度であり、威力は水素爆弾10万〜1億個と同等である。100万度のコロナプラズマは数千万度にまで加熱され、多量の非熱的粒子（10keV-1MeVの電子や10MeV-1GeVの陽子）が加速される。同時に衝撃波やプラズマ噴出が発生し、時おりそれらは地球に接近して、突然の磁気嵐を起こす[2][3]。
フレアの発生機構については、太陽活動領域中に蓄えられた磁気エネルギーが、磁気再結合によって熱エネルギーや運動エネルギーに変換されるという説が有力である。全てのフレアを説明するモデルとして、京都大学教授柴田一成の「統一フレアモデル」がある。
フレアが発生すると、多くのX線、ガンマ線、高エネルギー荷電粒子が発生する。またフレアに伴い、太陽コロナ中の物質が惑星間空間に放出される（コロナル・マス・エジェクション (CME)）ことが多い。高エネルギー荷電粒子が地球に到達すると、デリンジャー現象、磁気嵐、オーロラ発生の要因となる。2003年は、大規模なフレアが頻発し、デリンジャー現象により、地球上の衛星、無線通信に多くの悪影響を与えた。また地球磁気圏外では、フレア時のX線、ガンマ線による被曝により、人の致死量を超えることもある。
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コメント(33)
>>[13]
太陽フレア・CMEの直撃で彗星の核が破壊されるかも知れないというアイデアは面白いですね。ただ、今回のアイソン彗星に関して言えば、探査機によるコロナグラフ画像を見る限りでは彗星に接触するようなプロミネンスやフレア・CMEは確認出来ません。
上記の動画は、ESA&NASAの太陽観測衛星SOHOとNASAのSTEREO探査機に搭載されているコロナグラフで撮影したアイソン彗星の近日点通過の様子です。途中から出てくるSTEREO-Ahead COR2の映像では、アイソン彗星の近日点通過をほぼ真横から見ていて、彗星の軌道が描く曲線が見事です。
彗星が近日点を通過した2013年11月28日のSTEREO探査機2機の位置を図に示します。この画像はSTEREOのwebページ( http://stereo-ssc.nascom.nasa.gov/cgi-bin/make_where_gif )から引用しました。2機のSTEREO探査機は、地球から見て太陽の裏側にあたる半球を見られるところにいて、図中のAがSTEREO-Aheadの位置です。一方、SOHO衛星は地球近くの第一ラグランジュ点から太陽を観測しています。
太陽フレア・CMEの直撃で彗星の核が破壊されるかも知れないというアイデアは面白いですね。ただ、今回のアイソン彗星に関して言えば、探査機によるコロナグラフ画像を見る限りでは彗星に接触するようなプロミネンスやフレア・CMEは確認出来ません。
上記の動画は、ESA&NASAの太陽観測衛星SOHOとNASAのSTEREO探査機に搭載されているコロナグラフで撮影したアイソン彗星の近日点通過の様子です。途中から出てくるSTEREO-Ahead COR2の映像では、アイソン彗星の近日点通過をほぼ真横から見ていて、彗星の軌道が描く曲線が見事です。
彗星が近日点を通過した2013年11月28日のSTEREO探査機2機の位置を図に示します。この画像はSTEREOのwebページ( http://stereo-ssc.nascom.nasa.gov/cgi-bin/make_where_gif )から引用しました。2機のSTEREO探査機は、地球から見て太陽の裏側にあたる半球を見られるところにいて、図中のAがSTEREO-Aheadの位置です。一方、SOHO衛星は地球近くの第一ラグランジュ点から太陽を観測しています。
>>[18]
>SOHO LASCO C3 の画像では、CME が太陽最接近前のアイソン彗星を直撃
それは、11月27日にLASCO C3視野内で太陽の西側に飛び出していたCMEですね？その画像は私も見ました。一見すると直撃しているように見えるのですが、しかしながら私はこのCMEがアイソン彗星に衝突したという確信が持てません。単一の撮像観測ではCMEとアイソン彗星が同じ平面内にあるように見えてしまいますが、実際には両者は奥行きに差があります。
それに加えて、過去に実際に起こった彗星とCMEの衝突で見られた尾の振る舞いが今回のアイソン彗星では確認出来なかった事も理由としてあげられます。2007年4月20日にCMEがエンケ彗星(2P/Encke)に衝突する様子がSTEREO-Aの惑星間空間イメージャーHIで捉えられました。この時、エンケ彗星の尾が切れたことが確認されています。
これに限らず、太陽風の状態が変化した際には彗星の尾が波打つ等の変化を起こすことがこれまでに観測されています。STEREOのwebサイト( http://stereo.gsfc.nasa.gov/cgi-bin/images )で、2013年11月26日から28日までのSTEREO-AのHI1画像をスライドショーにして見たのですが、CME通過でアイソン彗星の尾が変化する様子は確認出来ませんでした。
ちなみに2007年にCMEに直撃されたエンケ彗星は、尾は切れましたが本体は今も健在です。CMEの直撃が原因で彗星核が砕けたという報告はこれまで聞いたことがありません。今回STEREO-AのHI1でアイソン彗星と並ぶエンケ彗星が撮影されました。図1に、上記webサイトから引用した画像を示します。明るいアイソン彗星と小さなエンケ彗星、画像右側にはCMEが見えています。
エンケ彗星の例から、CMEが彗星の尾を乱すことなくその核だけを砕くということはまず無いだろうと考えています。
>SOHO LASCO C3 の画像では、CME が太陽最接近前のアイソン彗星を直撃
それは、11月27日にLASCO C3視野内で太陽の西側に飛び出していたCMEですね？その画像は私も見ました。一見すると直撃しているように見えるのですが、しかしながら私はこのCMEがアイソン彗星に衝突したという確信が持てません。単一の撮像観測ではCMEとアイソン彗星が同じ平面内にあるように見えてしまいますが、実際には両者は奥行きに差があります。
それに加えて、過去に実際に起こった彗星とCMEの衝突で見られた尾の振る舞いが今回のアイソン彗星では確認出来なかった事も理由としてあげられます。2007年4月20日にCMEがエンケ彗星(2P/Encke)に衝突する様子がSTEREO-Aの惑星間空間イメージャーHIで捉えられました。この時、エンケ彗星の尾が切れたことが確認されています。
これに限らず、太陽風の状態が変化した際には彗星の尾が波打つ等の変化を起こすことがこれまでに観測されています。STEREOのwebサイト( http://stereo.gsfc.nasa.gov/cgi-bin/images )で、2013年11月26日から28日までのSTEREO-AのHI1画像をスライドショーにして見たのですが、CME通過でアイソン彗星の尾が変化する様子は確認出来ませんでした。
ちなみに2007年にCMEに直撃されたエンケ彗星は、尾は切れましたが本体は今も健在です。CMEの直撃が原因で彗星核が砕けたという報告はこれまで聞いたことがありません。今回STEREO-AのHI1でアイソン彗星と並ぶエンケ彗星が撮影されました。図1に、上記webサイトから引用した画像を示します。明るいアイソン彗星と小さなエンケ彗星、画像右側にはCMEが見えています。
エンケ彗星の例から、CMEが彗星の尾を乱すことなくその核だけを砕くということはまず無いだろうと考えています。
>>[25]
ざっと計算してみましたが、CMEが彗星に衝突したとしても、彗星の運動量変化は無視できるほど小さい(無いと言っても差し支えない)と出ました。その計算は以下の通りです。
まず彗星の運動量を求めます。アイソン彗星核の直径は、観測によって5 kmから800 mまでの幅があります( http://en.wikipedia.org/wiki/Comet_ISON )が、ここでは最小の800 mを用います。彗星核の密度については、アイソン彗星のデータはありませんが、web検索で見つけたハレー彗星核の密度0.6 g/cm^3 ( http://www.nature.com/nature/journal/v331/n6153/abs/331240a0.html )を使い、彗星核が上記直径の球であると仮定すると、質量はM = 4.47×10^(5) kgと求まります。彗星速度Vについては、カズカズ☆泉水さんのコメント >>[20] にある最接近時の値 V = 350 km/sを用いると、アイソン彗星の運動量MVは1.56×10^(11) N・sになります。
次に彗星に衝突するCMEの運動量mvを求めます。太陽近くでのCMEプラズマの数密度を1立方センチメートル当たり水素原子核1000個、厚さを太陽半径の3倍(= 2,088,000 km)、速度を1000 km/sとします。彗星核には彗星核の断面積×CMEの厚さ分のプラズマが衝突しますので、この部分の質量は上記数値と水素原子核(陽子)の質量からm = 5.83×10^(-4) kgとなり、よって運動量mvは5.83×10^(2) N・sと求まります。
2つの数値を比べてみると、アイソン彗星の運動量MVは彗星核に衝突するCMEの運動量mvのざっと2億7000万倍あります。高校物理で習う運動量保存則を使って、衝突前後の運動量変化を見積もってみても、有効数字3ケタではまったく違いが見られません。
1回のCME衝突が彗星軌道変化に与える影響は、厳密にはゼロではありませんが、実質は無いと言っても差し支えないほど小さいものです。1回のCMEの衝突が彗星の軌道を変えることは、まず無いといって良いです。上記、検算してみて下さい。
ざっと計算してみましたが、CMEが彗星に衝突したとしても、彗星の運動量変化は無視できるほど小さい(無いと言っても差し支えない)と出ました。その計算は以下の通りです。
まず彗星の運動量を求めます。アイソン彗星核の直径は、観測によって5 kmから800 mまでの幅があります( http://en.wikipedia.org/wiki/Comet_ISON )が、ここでは最小の800 mを用います。彗星核の密度については、アイソン彗星のデータはありませんが、web検索で見つけたハレー彗星核の密度0.6 g/cm^3 ( http://www.nature.com/nature/journal/v331/n6153/abs/331240a0.html )を使い、彗星核が上記直径の球であると仮定すると、質量はM = 4.47×10^(5) kgと求まります。彗星速度Vについては、カズカズ☆泉水さんのコメント >>[20] にある最接近時の値 V = 350 km/sを用いると、アイソン彗星の運動量MVは1.56×10^(11) N・sになります。
次に彗星に衝突するCMEの運動量mvを求めます。太陽近くでのCMEプラズマの数密度を1立方センチメートル当たり水素原子核1000個、厚さを太陽半径の3倍(= 2,088,000 km)、速度を1000 km/sとします。彗星核には彗星核の断面積×CMEの厚さ分のプラズマが衝突しますので、この部分の質量は上記数値と水素原子核(陽子)の質量からm = 5.83×10^(-4) kgとなり、よって運動量mvは5.83×10^(2) N・sと求まります。
2つの数値を比べてみると、アイソン彗星の運動量MVは彗星核に衝突するCMEの運動量mvのざっと2億7000万倍あります。高校物理で習う運動量保存則を使って、衝突前後の運動量変化を見積もってみても、有効数字3ケタではまったく違いが見られません。
1回のCME衝突が彗星軌道変化に与える影響は、厳密にはゼロではありませんが、実質は無いと言っても差し支えないほど小さいものです。1回のCMEの衝突が彗星の軌道を変えることは、まず無いといって良いです。上記、検算してみて下さい。
コメント >>[23] で触れた2007年のCME衝突によるエンケ彗星(2P/Encke)のプラズマテイル切断については、A. Vourlidasによる下記の論文があります。
Vourlidas et al., First Direct Observation of the Interaction between a Comet and a Coronal Mass Ejection Leading to a Complete Plasma Tail Disconnection, Astrophysical Journal Letters 668, L79, 2007.
http://iopscience.iop.org/1538-4357/668/1/L79
論文のpdfは、上記リンクにて登録無しで無料で読めます。CMEが彗星を粉々に出来るかという話題は、2010年に海外の掲示板Cosmoquest Forumでも議論になっていたようです。
Can a powerful CME cause a comet to fragment?
http://cosmoquest.org/forum/archive/index.php/t-107792.html
英文で書き込み数も多いのでざっとしか見ていませんが、テーマと無関係なフォン・デニケンやマヤ神話といった単語が登場して妙な雰囲気になっていて、話題についての明確な回答は見つけられませんでした。
Vourlidas et al., First Direct Observation of the Interaction between a Comet and a Coronal Mass Ejection Leading to a Complete Plasma Tail Disconnection, Astrophysical Journal Letters 668, L79, 2007.
http://iopscience.iop.org/1538-4357/668/1/L79
論文のpdfは、上記リンクにて登録無しで無料で読めます。CMEが彗星を粉々に出来るかという話題は、2010年に海外の掲示板Cosmoquest Forumでも議論になっていたようです。
Can a powerful CME cause a comet to fragment?
http://cosmoquest.org/forum/archive/index.php/t-107792.html
英文で書き込み数も多いのでざっとしか見ていませんが、テーマと無関係なフォン・デニケンやマヤ神話といった単語が登場して妙な雰囲気になっていて、話題についての明確な回答は見つけられませんでした。
すみません、コメント >>[26] でやった計算に間違いを見つけました。CMEの厚さを太陽半径の3倍とすると書いておきながら、1太陽半径(= 695,500 km)の値で計算していました(コメントで計算をする度に必ず一度は間違うという癖は直さなければと思っています)。
コメント >>[26] の条件で計算したときのCME運動量mvは、正しくはmv = 1.75×10^(3) N・sですので訂正します。それでも、この値は彗星核の運動量の8930万分の1で、CME衝突による彗星軌道変化は無視できるほど小さいという結論は変わりませんでした。
ついでに、CMEがアイソン彗星核に正面衝突した場合の運動エネルギーも計算してみたところE = 1.60 × 10^(9) J すなわち1.6ギガジュールの値が出てきました。これは、NASAの彗星探査機ディープインパクトがテンペル第1彗星に衝突させたインパクターの運動エネルギー19ギガジュール (出典はNASAサイト http://www.nasa.gov/mission_pages/deepimpact/spacecraft/impactor.html )より1桁小さい値です。
インパクターの衝突でもテンペル第1彗星は砕けずに小さなクレーターが出来ただけという事実とコメント >>[23] で挙げたエンケ彗星の例を考えると「CMEの衝突は彗星核を砕くにも力不足」と結論できます。
コメント >>[26] の条件で計算したときのCME運動量mvは、正しくはmv = 1.75×10^(3) N・sですので訂正します。それでも、この値は彗星核の運動量の8930万分の1で、CME衝突による彗星軌道変化は無視できるほど小さいという結論は変わりませんでした。
ついでに、CMEがアイソン彗星核に正面衝突した場合の運動エネルギーも計算してみたところE = 1.60 × 10^(9) J すなわち1.6ギガジュールの値が出てきました。これは、NASAの彗星探査機ディープインパクトがテンペル第1彗星に衝突させたインパクターの運動エネルギー19ギガジュール (出典はNASAサイト http://www.nasa.gov/mission_pages/deepimpact/spacecraft/impactor.html )より1桁小さい値です。
インパクターの衝突でもテンペル第1彗星は砕けずに小さなクレーターが出来ただけという事実とコメント >>[23] で挙げたエンケ彗星の例を考えると「CMEの衝突は彗星核を砕くにも力不足」と結論できます。
今更ながら、コメント >>[26] でやったアイソン彗星核の質量見積もりの計算を間違っていることに気がつきました。
彗星核を密度0.6 g/cm^3 で直径800 mの球と仮定したときの質量M は、正しくはM = 1.61×10^(11) kgですので訂正します。これに伴ってV = 350 km/sにおける運動量も、MV = 5.63×10^(16) N・sに訂正します。この値は>>[28] で出したCME運動量の32兆倍で、1回のCME衝突による彗星軌道変化はほぼ無いと見なせます。
さすがに、ここまでで計算ミスはすべて訂正されたはずです。間違い指摘・突っ込みコメントが誰からも無かったのが少し寂しい……
彗星核を密度0.6 g/cm^3 で直径800 mの球と仮定したときの質量M は、正しくはM = 1.61×10^(11) kgですので訂正します。これに伴ってV = 350 km/sにおける運動量も、MV = 5.63×10^(16) N・sに訂正します。この値は>>[28] で出したCME運動量の32兆倍で、1回のCME衝突による彗星軌道変化はほぼ無いと見なせます。
さすがに、ここまでで計算ミスはすべて訂正されたはずです。間違い指摘・突っ込みコメントが誰からも無かったのが少し寂しい……
いいですね。
「幻の大彗星 アイソン崩壊の謎」
放送3月13日（木）午後10時00分〜
3月17日（月）午後11時45分〜
世紀の大彗星になるものと世界中の期待を集めた"アイソン彗星"。だが現実には去年11月29日の太陽最接近にともない、謎の崩壊をおこし消滅した。そもそも彗星は氷と岩石からなる天体なので、太陽に近づくほど氷がとけ、太陽最接近後は長大な尾を伸ばすと予想されていたのだ。
しかも、これまでの観測ではアイソンより遙かに小さい彗星が、より太陽表面近くまで接近したにもかかわらず、崩壊することなく大きな尾を輝かせたことも知られている。では、なぜアイソン彗星は、専門家の予想を裏切り崩壊したのか？
〜〜〜〜〜〜〜〜
他に微粒子採取の話はどうなったのだろう。
何か触れられていればいいのですが....。
「幻の大彗星 アイソン崩壊の謎」
放送3月13日（木）午後10時00分〜
3月17日（月）午後11時45分〜
世紀の大彗星になるものと世界中の期待を集めた"アイソン彗星"。だが現実には去年11月29日の太陽最接近にともない、謎の崩壊をおこし消滅した。そもそも彗星は氷と岩石からなる天体なので、太陽に近づくほど氷がとけ、太陽最接近後は長大な尾を伸ばすと予想されていたのだ。
しかも、これまでの観測ではアイソンより遙かに小さい彗星が、より太陽表面近くまで接近したにもかかわらず、崩壊することなく大きな尾を輝かせたことも知られている。では、なぜアイソン彗星は、専門家の予想を裏切り崩壊したのか？
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他に微粒子採取の話はどうなったのだろう。
何か触れられていればいいのですが....。
>>[32]
>微粒子採取の話
その話は、初めて聞きました。興味がわいて検索したところ、The Voice of Russiaの記事を見つけました。ロシアの研究者が南極でそれを行うことを計画していたのですね。
アイソン彗星のサプライズは終わらない -The Voice of Russia-
http://japanese.ruvr.ru/2014_01_14/127248403/
これに関連して1月15日にアイソン彗星由来の流星群が見えるかもという話もありましたが、今のところ観測できたという報告がありません。
アイソン彗星由来の流星群、出現なるか -Astro Arts-
http://www.astroarts.co.jp/news/2014/01/15ison_meteor/index-j.shtml
このあたりにも期待して、放送を待ちたいと思います。
>微粒子採取の話
その話は、初めて聞きました。興味がわいて検索したところ、The Voice of Russiaの記事を見つけました。ロシアの研究者が南極でそれを行うことを計画していたのですね。
アイソン彗星のサプライズは終わらない -The Voice of Russia-
http://japanese.ruvr.ru/2014_01_14/127248403/
これに関連して1月15日にアイソン彗星由来の流星群が見えるかもという話もありましたが、今のところ観測できたという報告がありません。
アイソン彗星由来の流星群、出現なるか -Astro Arts-
http://www.astroarts.co.jp/news/2014/01/15ison_meteor/index-j.shtml
このあたりにも期待して、放送を待ちたいと思います。
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