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鳥インフルエンザ対策マニュアルコミュのなぜトリインフルエンザが危険か

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なぜトリインフルエンザ(H5,H7)が危険なのでしょうか?
(長文苦手な方は下へ)

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それをお話しする前にまずはこちらをご覧下さい。
今までのインフルエンザ流行年表です。
http://influenza.elan.ne.jp/basic/history_ctable.php
ずいぶんと昔からインフルエンザはあったのだなぁと感じられるかもしれません。しかし、これはあくまで「記録に残っているもの」です。実際は紀元前412年、ヒポクラテスの時代からあったと言われています。
そして、良くみてください。大体10~30年ごとに新しい流行が生じているのが見て取れると思います。そして20世紀最後にソ連風邪(これは香港風邪と同じと言われていますが)が流行してからおよそ30年、もうそろそろ新しい流行が来るころだと思いませんか??
まず始めに、インフルエンザは定期的に流行していてそれ自体は自然なことであると言うことを頭の片隅に留めておいてください。


では、定期的に流行するインフルエンザがなぜ危険なのでしょうか?
話は変わりますが、第一次世界大戦がなぜ終結したかご存知でしょうか?
ドイツが降伏したから?まあ、その通り。でも、その裏側に戦争以上に死者を出したものがありました。それが、スペイン風邪です。
http://influenza.elan.ne.jp/basic/spain.php
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%8B%E3%81%9C
どうでしょう?この二つをみていただければ如何に大きな被害であったかお分かりいただけるのではないかと思います。感染者は六億人、そして死者は4000〜5000万人におよびました。当時の世界人口は8〜12億人と言われている中で、です。つまり世界の人口の半分以上が感染したということです。第一次世界大戦、この大きな歴史的イベントの裏側ではもっと大きな生存競争が起こっていたと言うことがお分かりいただけるかと思います。

wikipediaの方を良くお読みになった方はもうお気づきだと思いますが、このスペイン風邪を起こしたインフルエンザウィルス、これこそがトリインフルエンザ(H1N1)でした。
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20051007303.html
注意していただきたいのは、「別にトリインフルエンザだから危険なわけではない」と言う点です。問題は「人が今までかかったことがない」と言うところにありました。その証拠に、スペイン風邪の後にはやったアジア風邪、香港風邪、ソ連風邪はそれほど被害を出していません。これは、「人が経験をしたことがあった」からです。とはいえ、ソ連風邪でも100万人の死者は出していますが・・・。
http://influenza.elan.ne.jp/basic/asia.php
http://influenza.elan.ne.jp/basic/hk.php
http://influenza.elan.ne.jp/basic/soviet.php
そして、今回新しく流行すると思われているトリインフルエンザ(H5,H7)は、少なくとも100年は生じていません。つまり、今生きている人類にとって、初めての経験となるということなのです。


さて、このトリインフルエンザ(H5,H7)は2つ困った特性があります。
1.40歳以下の若い人が重症化しやすく致死率が高い
2.全身感染であり、後遺症が分からない
この二つです。


40歳以下で死にやすい。これは非常に困ったことです。
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/WER8126j.pdf
この資料の7ページにそこのことが書かれています。そしてもっとも、重症化しやすく、亡くなる危険があるのは25〜29歳の方です。
では、なぜこのようなことが起きるのでしょうか?一説では「サイトカインストーム」が原因であると言われています。
「サイトカインストーム」とは簡単に説明すると、感染が強すぎて自分で自分の体を破壊してしまうことです。つまり、本来自分の体を細菌やウィルスから守ってくれている白血球などが働きすぎて自分の体を破壊し始めてしまうのです。これにより、免疫力の強い若い人が逆に死んでしまうと言う結果を招いています。
スペイン風邪でもこれと同じような事があったと言われています。つまり、戦争に駆り出された多くの若い兵士たちが命を落とす結果となってしまいました。そして今も、ベトナム、タイ、インドネシアなどの若い人たちが命を落としています。

もう一つの問題、全身感染であると言う問題に入る前に現在一般に使われているトリインフルエンザの名称の定義についてお話したいと思います。
現在トリインフルエンザ(H5,H7)は高病原性と言われています。
高病原性とはなんでしょうか?
ニュースなどをご覧になってご存知だと思いますが、トリインフルエンザでは鳥が死んでいます。しかし、通常の鳥がかかるインフルエンザでは人間でも若い人がインフルエンザで亡くならないように、鳥も少し羽が毛羽立ったりするだけで鳥を殺すような強いものではないのです。
それが死んでしまう。これが今話題になっている高病原性トリインフルエンザ、別名「家禽ペスト」です。強い感染力を持ち、次々と鳥を殺していきます。その理由、それはこのトリインフルエンザが全身感染だったからなのです。
さて、このような強い感染力を持つトリインフルエンザを調べた結果ある特徴が分かりました。それはその家禽ペストを起こしたトリインフルエンザウィルスの表面たんぱく質、「赤血球凝集素ヘマグルチニン」(H)の型が5か7であるということです。つまり、H5,H7と呼ばれているトリインフルエンザのことです。しかし、全てのH5,H7をもつトリインフルエンザが鳥を殺すほど強い感染を起こすわけではありません。しかし、いつ変化するかもわかりません。そこで、このH5,H7の型を持つトリインフルエンザを高病原性と呼び、殺処分の対象にしました。
ただ、実際は弱い感染力を持つものも居るので、厚生労働省は便宜的に鳥を殺さないくらいの感染力の「弱毒性」と殺してしまうくらい強い感染を起こす「強毒性」と分けて呼んでいます。
つまり、現在三つの名称が存在すると言うことです。
「"高"病原性"強"毒性トリインフルエンザ」
「"高"病原性"弱"毒性トリインフルエンザ」
「"低"病原性"弱"毒性トリインフルエンザ」
この三つです。そして、この「高病原性強毒性トリインフルエンザ」これが、繰り返しますが全身感染を起こすのです。
なお、このH5,H7のトリインフルエンザは人には感染したことはないとお話しました。つまり、人間にとっては新しい。と言うことで「新型インフルエンザ」とも呼ばれます。

全身に感染するとはどのような事でしょうか?
全身に感染するとは通常のインフルエンザでかかるような気道粘膜だけでなく、肺や心臓、肝臓、消化管、腎臓、そして脳まで感染し傷害する危険性があると言うことです。そして、全身を傷害すると言うことは多臓器不全という状態を引き起こします。
これにより、致死率が大幅に増大しています。
上述のスペイン風邪の被害をもう一度思い出してください。感染者は六億人、そして死者は4000〜5000万人でした。致死率は単純計算で6.7〜8.3%ということです。日本では2.380万人が感染し、38万8727人が亡くなったので、1.6%の致死率です。しかし、今回の高病原性高毒性トリインフルエンザは59.4%の致死率となっており、如何に強力な感染症か想像していただけるかと思います。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html#2-2
そして、もう一つ怖い点は、後遺症が不明であると言う点です。この点は日本政府も非常に気にしていますが、まだ感染の母体数が少ないと言う点、致死率が高いと言う点から十分な追跡調査ができていません。


一つ注意が必要な点があるので、補足しておきます。
この予想はあくまで世界的流行がH5,H7で起きた場合の話です。
流行は弱毒性のインフルエンザで起こる場合も十分考えられます。
しかし、予防とは最悪のシナリオであったも防げるように考えるものなので、それに基づき、もっとも危険なインフルエンザであった場合の傾向を記載しました。

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再度繰り返しますが、強毒性トリインフルエンザであった場合、
この二点が重要です。

1.40歳以下の若い人が重症化しやすく、致死率が高い
2.全身感染であり、後遺症が分からない

これらのことが生じた社会を想像してみてください。
お年寄りの方、息子・娘・孫が感染し先になくなってしまうかもしれません。
子供の居る方、子供が亡くなるかもしれません。逆に自分が子供を残して言ってしまうかもしれません。
学生や新社会人の方、病気知らずかも知れませんが逆に最もかかりやすく重症化しやすい年代です。

大切なことは、如何に予防が大切であるかということです。
かからないに越したことはありません。
そして、その防ぐ方法と言うのはどの感染症でも基本的な考え方は変わらないのです。
今、高病原性トリインフルエンザが世界的流行という危険を与えると考えられています。
しかし、インフルエンザの流行自体は初めにお話したとおり、「自然なこと」です。
問題は流行が生じることにはありません。

問題は「流行が生じるのに対応策を知らない」と言うことにあります。

発想を転換しましょう。これは良い機会です。この機会を利用して、感染症に対する基本的な考え方を知り、さらに今回のトリインフルエンザに対してどのような予防策を取れるのか学んでいきましょう。
そして、少しでも感染者を減らし、蔓延することを防ぎましょう。
自分の身は自分で守れます。もちろん、完璧ではないですが知らないより確実に感染を防げます。
そしてまた、周りの人がこのことを知れば、周りの人もかかりにくくなり、更に自分が感染する可能性が減っていきます。

周りの人と知識を共有してください。
すればするほど、護りは堅くなっていきます。
そして、日本中の人が知れば、被害を最小限に抑えられます。

まずは、本当に予防できるのか、実例を踏まえてお話したいと思います。

ご意見・ご感想よろしくお願いします。

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