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財務諸表を見ずに株買うの?コミュの【第3回】貸借対照表を見よう(中級編)

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コメントがないので皆さんがどのくらいのレベルを希望している
かわかりませんが、とりあえず初心者向けに解説いたします。

さて、前回大まかな貸借対照表の読み方を見ましたが
続いて中身に触れたいと思います。
毎度お馴染みオンワードさんに登場してもらいましょう。
http://www.onward.co.jp/corporate/investment/pdf/balance18-4.pdf

<流動資産>
「現金及び預金」は文字通り現金と預金。超優良資産!!!

「受取手形及び売掛金」はいわゆるツケで入金がないもの。
売上の伸び率よりもこの売掛金等が増えていたら要注意。
(普通は売掛金÷売上高等の指標が一般的だけど、そんな計算面倒!)

販売先は買ったつもりではない売上が計上されている可能性があります。
オンワードさんで言うと売上の伸び率4.4%に対して
売掛金の増加率6%くらい。ちょっと無理して売上計上でも
したのかな?っていう疑問ももってみる。

実際は入金までの期日が延びたり2月に売上が集中していたり、
要因は様々かもしれないけどね。
何にしてもあまり大きくならないことが健全。
だって、売掛金と受取手形には利息がつかないんですよ。
それなら早く入金してもらって預金とかに入れたほうが利息つくし
相手が倒産して回収できなくなるっていう危険もなくなるよね!


「たな卸資産」は、洋服などの完成品から、作るための生地など、
「最終的に製品・商品」になるもの、と考えてください。
実際に貸借対照表を見てみると、たな卸資産が増えています。
(実際どんなたな卸資産が増えているかは有価証券報告書の
最後のほうの「主な資産及び負債」に書いてあります)
https://info.edinet.go.jp/EdiHtml/main.htm
製造業やアパレル関係はこの在庫はかなり重要になります。

というのも、事業が急激に拡大して服を作り貯めしておく
と考えればよいのですが、そんなに事業規模が変わってないなら
在庫の増加というのは売れ残りが増えることが推測されるからです。


製造業・アパレル業というのは在庫⇒即捨てるという
わけではないので、売れるまでとっておくことが多いのですが
セールで売れない商品というのは通常のルートでもう売れない
ことが想像できるでしょう。アウトレットモールとか
古着屋さんとかヤフオクとか・・・・

ただ、売れ残りの商品を金額そのまま据え置いておいては
犯罪行為に近いです。ということで、売れない商品については
評価を下げることで、貸借対照表上計上される資産の価値を
目減りさせます。
(短信ではどれだけ目減りさせたかわかりませんが、EDINET上では
どれだけ評価減させたかわかります。
前期は10,489百万円、当期は9,422百万円のようです)

在庫増加にもかかわらず評価減は減少している。
とても売れ行きが良いのか、それとも前期評価減させすぎたのか、
当期の評価が甘いのか、それは会社のみぞ知りますが、
公認会計士がお墨付きを与えているのですから、単に売れ行きが
良いと信じるしかありません。信じるしか。


続いて「繰延税金資産」です。繰延税金資産というのは
税金の前払分を、資産として計上しているものです。

普通なら、利益×税率=法人税という計算式で税金を支払う
のですが、税金計算と、損益計算書との「利益」という概念が
微妙に違うのです。微妙に。

利益以上に税金を支払っている場合、将来儲かった時に
先払分だけ税金を支払わなくて済みます。
ですが、先行で税金を利益以上に払っているのに
将来利益が出ていなければそもそも税金を払わなくても良くなる
わけで、先行で税金を支払った場合は損してしまうわけです。

つまり、利益が出ている会社にとっては税金の前払い分
と考えてよいのですが、利益が出たり出なかったりの会社で
繰延税金資産が多く計上されていたら要注意です・・・


最後「貸倒引当金」は、「売掛金(ツケ)」で売上計上
していたのに、その会社が倒産などしてお金が入ってこない
確率を予想して、貸借対照表上の売掛金及び受取手形に
一定の率を乗じて先に損失を計上するものです。
個人経営の問屋さんなどにモノを売る場合は必ずついて回る
リスクですので、1%前後で標準ではないかな、と思います。
これは同業他社と比べてみるしかないです。
(ちなみにオンワードで1%程度、ユニクロでも1.5%程度でした)
まあ、極端に計上額が少ない場合は要注意ですが
毎期大体同額計上されていれば金額的重要性もそれほどないので
まあよしとしてあげてください。


流動資産書いただけで息切れしました。
ということで次回、固定資産です。
(ダラダラと書いてしまったので、もっと別のことが聴きたい!
等要望かいてくださいね。応えられるかどうかは別ですが!!)

コメント(4)

こんにちは。毎回お疲れ様です。

繰延税金資産がいまいちよくわかりません。
税金の前払いは税金計算と損益計算書との「利益」という
概念が微妙に違うために発生しているのですか?

>利益が出たり出なかったりの会社で
>繰延税金資産が多く計上されていたら要注意です・・・

と、ありますが税金の前払い分を会計上で
操作可能なんでしょうか?

教えてください。
勉強になります。

次も楽しみにしてます。

ほかにも会社がごまかしてしまえる計上科目があるなら、知りたいです。
>>カニベースさん
見ていてくださる方がいらっしゃるだけでホッとしました。

例えば、たな卸資産でいう「商品評価損」が典型的な例で、
こういう損失というのは損益計算書で「損失=利益のマイナス」
になるのですが、税法上の利益は減少しません。
(あまりにも損失を認めると税金減らしのために損失計上しまくるから)

例えば、商品評価損が100あった場合、
(会計上の利益+100)×税率=税金となるわけです。
この100×税率の部分が税金の前払⇒繰延税金資産となるわけです。

来期商品が売れると、商品原価が100減っているわけですから
会計上の利益は100多くなります。しかし税金は前期に多めに
払っているためその分払わなくて済むのです。

が、税金とは非情なもので、来期商品が売れたときに
最終的な利益がマイナスであれば税金はゼロであり、
多めに払った税金は還付されないのです。

会計上、損失の早期計上は美徳とされていますから
ある程度会社が操作できる科目といえますが、
あまりにもひどい損失計上はさすがに監査法人が待ったを
かけるので、一定の歯止めはあります。
>>てんこさん

書き込みありがとうございます。
そうやって言っていただけると次回も書き甲斐があります。

ただ、あくまで「ごまかせる可能性がある」というだけですので・・・

例えば、売掛金よりも現金預金のほうが
優良資産、といったふうに、自分で資産の優劣をつけられるように
なっていただければ幸いです。

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