ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

Alchemy Lab.コミュの錬金術とは

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8C%AC%E9%87%91%E8%A1%93

錬金術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: ナビゲーション, 検索

ウィリアム・ダグラス作 『錬金術師』錬金術(れんきんじゅつ、Alchemy)とは、最も狭義には、化学的手段を用いて卑金属から貴金属(特に金)を精錬しようとする試みのこと。

広義では、金属に限らず様々な物質や、人間の肉体や魂をも対象として、それらをより完全な存在に錬成する試みを指す。錬金術の試行の過程で、硫酸・硝酸・塩酸など、現在の化学薬品の発見が多くなされ[1]、実験道具が発明された。その成果は現在の化学 (Chemistry) にも引き継がれている[2][3][4]。歴史学者フランシス・イェイツは16世紀の錬金術が17世紀の自然科学を生み出した、と指摘した。

目次 [非表示]
1 概要
2 歴史
2.1 古代ギリシア
2.2 イスラム錬金術
2.3 西ヨーロッパの錬金術
2.4 東洋の錬金術
2.5 中国の錬金術
2.6 錬金術への批判
3 錬金術と科学
4 錬金術の成果
5 錬金術という語の転用
6 現代の科学による金の生成
6.1 核分裂によるもの
6.2 核融合によるもの
7 錬金術師および関係のある人物の一覧
8 関連項目
9 脚注
10 参考文献
11 外部リンク


概要 [編集]

『賢者の石を求める錬金術師』ライト・オブ・ダービー作(1771年)一般によく知られた錬金術の例としては、物質をより完全な存在に変える賢者の石を創る技術がある。この賢者の石を用いれば、卑金属を金などの貴金属に変え、人間を不老不死にすることができるという。

なお、一般的には金への物質変成など「利殖」のイメージが強い錬金術ではあるが、本来は「万物融解液」により、物質よりその性質(例えれば金が金であるという性質)を具現化させている「精」(エリクシール)を解放し「精」の性質を得ようとするのがその根元的な目的であり(金のエリクシールは過程であって目的ではない)、生命の根元たる「生命のエリクシール」への到達こそが錬金術の究極の目的である。

「生命のエリクシール」は人体を永遠不滅に変えて不老不死を得ることができるとされ、この場合は霊薬、エリクサーとも呼ばれる(なお、賢者の石が文献上に記述されるのはエリクサーよりかなり後である)。

それ故、錬金術は神が世界を創造した過程を再現する大いなる作業であるとされる。 錬金術で黒は富や財産を表し、白は不老不死の永遠、赤は神との合一を意味する。

特に中世ヨーロッパにおいて長期間にわたって行われたが、これは西洋において他の学問などと同様に一度失伝[2]した錬金術がイスラム世界から再導入されたものである。Alchemy(アルケミー)はアラビア語 Al kimiyaに由来し、Al はアラビア語の定冠詞(英語ではtheに相当)であり[5]、この技術がイスラム経由で伝えられたという歴史的経緯を示す[6]。

語源については通説は定まっていない。

エジプトの地の意のKham(聖書でもHamとして使われた)から、Khemeiaはエジプトの術の意味だという。
古希: χυμός 希: Khumos(植物の汁の意)で、古希: χημεία 希: Khemeiaは汁を抽出する術の意味だという。
錬金術とは一般の物質を「完全な」物質に変化・精錬しようとする技術のことであり、さらには人間の霊魂をも「完全な」霊魂に変性しようという意味を持つこともあった(=神に近づく、神になる、神と合一する方法ともいえよう)。


ホムンクルスを作り出す錬金術師。またホムンクルスのように、無生物から人間を作ろうとする技術も、一般の物質から、より完全な存在に近い魂を備えた人間を作り出すという意味で錬金術と言える。

錬金術に携わる研究者を錬金術師と呼ぶ。特に高等な錬金術師は、霊魂の錬金術を行い神と一体化すると考えられたので、宗教や神秘思想の趣きが強くなった。

最も真理に近付いた錬金術師は(古代の伝説上の人物)ヘルメス・トリスメギストス(3倍偉大なヘルメスの意[7])と言われ、著したとされる『ヘルメス文書』、『エメラルド・タブレット』は尊重された[8]。


ウロボロス『ヘルメス文書』はあるアラブ人の手によってエジプトのギザの大ピラミッドの内部にあるヘルメス・トリスメギストスの墓から発見されたといわれるエメラルド板に記された文書である。当然ながら原版は現存せず、中世に書かれた写本が現在に残る最も古い完全な写本である。そのためその歴史的信憑性は長年怪しまれてきたが、1828年エジプトのテーベで発見された[9]魔術師の墓から見つかったパピルス[10]に『ヘルメス文書』、『エメラルド・タブレット』の写しの一部が記述されていたため、現在ではその歴史的価値は一応認められているといえよう。ちなみにこのパピルスは現在「ライデン・パピルス」と呼ばれ[10][9]、エジプト考古学博物館に保管されている。

錬金術は、中世ヨーロッパの非キリスト教に対して行われた弾圧に対して、弾圧される側の人々が非キリスト教的な知識や行動をごまかすために使った手段である。カール・グスタフ・ユングが「錬金術は、地表を支配しているキリスト教に対して、いわば地下水をなしている」というものである。錬金術は相対立する物質(要素)をフラスコの中で溶解させることで新たな物質を作り出し、相異する二つの卑金属を合成して黄金などの成果を生み出すことで、神秘主義や魔術を含む異教の知識に関わっていた人々が、富豪や権力者の保護を受けることが出来た。

歴史 [編集]
古代ギリシア [編集]

古代ギリシアの四元素説西洋錬金術の起源は古代エジプトの冶金術にあると考えられる[10]。また、古代ギリシアで、アリストテレスの質料・形相論から、卑金属の形相をとり質料因としこれに形相因を与えて金にするという理論がアレキサンドリアで発達した。これにはアリストテレスの四元素説(火・地・空気・水の4リゾータスがアルケーとして万物を構成しているとする)が影響を与えた。

3世紀頃のものといわれる『ライデン・パピルス』には宝石の作成方法が101種類、『ストックホルム・パピルス』(1828年にエジプトのテーベで発見された[10])には宝石の作成方法が73種類、金属変性法が7種類、着色法70種類が記載されている。

イスラム錬金術 [編集]
アレキサンドリアの錬金術はギリシャ哲学などとともにイスラムに伝わった[2]。 有名な錬金術師は中世錬金術の祖ジャービル・イブン=ハイヤーン、ラテン名ジーベル(他にゲベル、ジャビル)とされる。

次いで9世紀のアル・ラジ、10世紀のイブン=スィーナー(ラテン名アウィケンナ)、またラゼスと呼ばれる学者などが名高い。

十字軍以降イスラムの文献がヨーロッパに翻訳されて紹介され、錬金術書も西ヨーロッパに知られるようになった。

西ヨーロッパの錬金術 [編集]

17世紀の錬金術の本からの抜粋および鍵となる象徴記号(シンボル)。ひとつひとつのシンボルは当時の占星術で使われていたそれと、一対一の対応関係にある。1144年2月11日[11]、チェスターのロバート(Robert of Chester)が『Morienus(モリエヌス)』を『錬金術の構成の書』としてアラビア語からラテン語に翻訳した[12] のが最初とされる(また、バスのアデラード (en:Adelard_of_Bath) が錬金術を紹介した)。それから錬金術が注目を集めるようになり、13世紀以降に大きく発展した。初期の有名錬金術研究者、スコラ学者のアルベルトゥス・マグヌス(ヒ素を発見したとされる[13])、トマス・アクイナスやロジャー・ベーコンは金属生成の実験に関心を持ち実践した。

ルネサンス期の有名な医師・錬金術師パラケルススはアリストテレスの四大説を引き継ぎ、アラビアの三原質(硫黄、水銀、塩)の結合により[14]、完全な物質であるアルカナ(エリクサー)が生成されるとした。なお、ここで言う塩、水銀、硫黄、金などの用語は、現在の元素や化合物ではなく象徴的表現と解釈する必要がある。彼を祖とする不老長生薬の発見を目的とする一派はイアトロ化学(iatro-chemistry)派と呼ばれた。

また、アイザック・ニュートンも錬金術を研究し[15]、著作した[16]。

詳細は「アイザック・ニュートンのオカルト研究#ニュートンの錬金術研究と著書」を参照

東洋の錬金術 [編集]
錬金術と同様の試みはインド(有名な錬金術師に龍樹がいる)や中国などにおいても行われた。また、タントラ教の考え方も錬金術の影響があるとされる説もある。 その歴史は中世ヨーロッパの錬金術より古いが、両者は別個に起こったものと考えるのが通説である(異論もある)。

中国の錬金術 [編集]

『抱朴子』内篇中国では『抱朴子』などによると、金を作ることには「仙丹の原料にする」・「仙丹を作り仙人となるまでの間の収入にあてる」という二つの目的があったとされている。辰砂などから冶金術的に不老不死の薬・「仙丹(せんたん)」を創って服用し仙人となることが主目的となっている。これは「煉丹術(錬丹術 れんたんじゅつ)」と呼ばれている。厳密には、化学的手法を用いて物質的に内服薬の丹を得ようとする外丹術である。

詳細は「錬丹術」を参照

仙丹を得るという考え方は同一であるが、気を整える呼吸法や瞑想等の身体操作で、体内の丹田において仙丹を練ることにより仙人を目指す内丹術とは区別すべきであろう。

詳細は「内丹術」を参照

錬金術への批判 [編集]
すでに、アルベルトゥス・マグヌスは『鉱物書』において、自分で錬金術をおこなったが金、銀に似たものができるにすぎないと述べており、金を作ることに対して疑問がだされていた[9]。 後世に数々の検証から化学が成立していった。

錬金術と科学 [編集]

錬金術の素材親和力表(E.R. Geoffroy作、1718年)[17]
化学の元素周期表詳細は「化学の歴史」を参照

現代人の視点からは、卑金属を金に変性しようとする錬金術師の試みを全くの愚行として一笑に付すのは容易である。だが、歴史を通してみれば、錬金術は古代ギリシアの学問を応用したものであり、その時代においては正当な学問の一部であった。そして、他の学問同様、錬金術も実験を通して発展し各種の発明、発見が生み出され、旧説、旧原理が否定され、ついには科学である化学に生まれ変わった。これは歴代の錬金術師の貢献なくしてはありえなかったともいえる[3]。

過去の文献からは、成立し始めた自然科学が錬金術を非科学的として一方的に排斥しているわけではなく、むしろ両者が共存していたことが見てとれる。様々な試行錯誤を行う錬金術による多様な分離精製の事例は、化学にとって格好の研究材料であった[4]。錬金術師たちは、巷で考えられているような研究一辺倒の、恰も魔法使いやマッドサイエンティストのような身なり・生活をしていたのではなく、他の職業を持ちながら錬金術の研究も行うといった人物も多く存在していた。

例えば、万有引力の発見で知られるアイザック・ニュートンも錬金術に深く関わり膨大な文献を残した一人である[18]。最近ではこれらの文献を集めた研究書も刊行されるなど、いわば錬金術的世界観の再評価が行われていると言える。自然科学の発展に伴い錬金術の科学性は否定されたが、ニューサイエンス運動の一環として「大いなる秘法(アルス・マグナ)」の思想は研究の対象となっている。

錬金術の成果 [編集]

ランビキ磁器の製法の再発見(ヨーロッパ、18世紀)
ヨーロッパでは磁器を中国・日本から輸入しており非常に高価な物だった。それをヨーロッパで生産する方法を再発見したのは錬金術師である。ザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世が錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーに研究を命じ、ベトガーは1709年に[19]白磁の製造に成功した[20]。
蒸留の技術(中東、紀元前2世紀頃)
ランビキ(蘭引、日本には幕末にオランダから伝来。ジャービル・イブン=ハイヤーンが考案したとされるアランビーク蒸留器のこと)の発明とそれによる高純度アルコールの精製、さらに天然物からの成分単離は化学分析、化学工業への道を開いた。
火薬の発明(中国、7 - 10世紀頃)
中国の煉丹術師の道士が仙丹の製作中、硫黄と硝酸、木炭を混合して偶然発明したといわれる[21]。のちに西洋に伝わる。
硝酸、硫酸、塩酸、王水の発明(中東、8 - 9世紀頃)
緑礬や明礬などの硫酸塩鉱物[22]と硝石を混合、蒸留して硝酸を得た。錬金術師ジャービル・イブン=ハイヤーンは、緑礬や明礬などの硫酸塩鉱物を乾留して硫酸を得[23]、硫酸と食塩を混合して塩酸を得、塩酸と硝酸を混合して王水を得た。
錬金術という語の転用 [編集]
金を生むという意味から転じて、安い元手から高額の利益(この時点では金の意味はgoldからmoneyに転じている)を生むようなビジネスモデル・投資や、資金洗浄に利権を指して「錬金術」と称する場合がある。同時に、その考案者や運用者を「錬金術師」と表現することもある。 これは、卑金属を貴金属へ変えることを例えたことから来たもので、その方法の成果から脚光を浴びているような、新しい利益を持つビジネスモデル・投資など経済活動の紹介として肯定的に使われている一方で、「あやしげ」「いかがわしい」といった詐欺や悪徳商法を意味する否定的表現としても使われている。

政治家の関連企業が二束三文の土地を買い占めた直後、公共工事が決まって地価が高騰し、巨額の利益を得た事例。こうした手法も「錬金術」と称されることがある。
原子力は「現代の錬金術」と表現されることもある。
高度な数理的手法を用いて莫大な利益を生み出す金融工学も、前述の否定的な意味を含めて「現代の錬金術」と表現されることがある。
インターネットは「ビジネスチャンスを生む現代の錬金術」と言われることもある。
驚異的なパフォーマンスをあげる投資家やヘッジファンドを指して錬金術師と呼ぶ。
現代の科学による金の生成 [編集]

周期表上の金の位置 核分裂によるもの [編集]
錬金術の目的の一つである「金の生成」は現在では可能とされている[24]。金より原子番号の1つ大きい水銀(原子番号80)にガンマ線を照射すれば、原子核崩壊によって水銀が金に変わる。ただし、十分な量の金を求めるのなら、長い年月と膨大なエネルギーが必要であり、得られる金の時価と比べると金銭的には意味が無いと言える。

核融合によるもの [編集]
金に限らず、多くの金属原子は、超新星の誕生の過程で起こる核融合によって生成され、その爆発によって宇宙空間に放出された、星の残骸である。しかし、金を核融合で作ることに関していえば、理論上は可能であっても現実問題としては不可能である。金のように質量数が大きい物質を核融合で生成するのに必要な条件(超高圧・超高温)を人為的に発生・制御できる技術が無いためである。

いずれにせよ、化学的反応および原子物理学によって卑金属から貴金属を生成することは現在の段階では事実上、不可能と考えてよいだろう。

錬金術師および関係のある人物の一覧 [編集]
比喩的に魔術師とも呼ばれる人物を含む

ヘルメス・トリスメギストス
ニコラ・フラメル
パラケルスス
カリオストロ
サンジェルマン伯爵
アイザック・ニュートン 近代物理学がニュートンに始まるため、「最後の錬金術師」と呼ばれる[18]。
フルカネッリ
ジョン・ディー
ゲオルグ・ファウスト
ローゼン
ジル・ド・レイ
関連項目 [編集]
ウィキメディア・コモンズには、錬金術に関連するマルチメディアがあります。ウロボロス
ホムンクルス
エメラルド・タブレット
ポーション
脚注 [編集]
[ヘルプ]
^ クリエイティブ・スイート & 澤井 2008, p. 117
^ a b c 時田 et al. 2002, §2.2 中世アラビアの錬金術
^ a b 松本浩一 (2006), 中国人の宗教・道教とは何か, PHP研究所, p. 55, ISBN 9784569657714, “西洋錬金術が現代の化学の先駆けになった”
^ a b 小山田了三 (2001), 材料技術史概論, 東京電機大学, p. 137, ISBN 9784501618605, “錬金術が多くの実験事実を提供したことも、化学の発展に寄与した”
^ Partridge E Staff; Partridge, Eric (1977), Origins: Etymol Dict Mod Englsh (改訂4版), Routledge, pp. 484-485, ISBN 9780203421147
^ Ferrario, Gabriele (2007), “Al-Kimiya: Notes on Arabic Alchemy”, Chemical Heritage (Chemical Heritage Foundation) 25 (3), ISSN 0736-4555, http://chemheritage.org/pubs/ch-v25n3-articles/feature_al-kimiya_p1.html 2009-07-19 閲覧。
^ 羽仁礼 (2001), 超常現象大事典: 永久保存版, 成甲書房 (published 2001-04), p. 113, ISBN 9784880861159
^ クリエイティブ・スイート & 澤井 2008, p. 61
^ a b c クリエイティブ・スイート & 澤井 2008, p. 62
^ a b c d 時田 et al. 2002, §2.1 古代エジプトの錬金術
^ 吉田光邦 『錬金術 仙術と科学の間』 中央公論社〈中公新書〉、1963年(昭和38年)。ISBN 4121000099。
^ Al-Hassan, Ahmad Y. (n.d.), The Arabic Origin of Liber de compositione alchimiae, http://www.history-science-technology.com/Articles/articles%201.htm 2009-07-18 閲覧。
^ 前田正史 (2005), 研究課題「循環型社会における問題物質群の環境対応処理技術と社会的解決」研究実施終了報告書, 社会技術研究開発事業・公募型プログラム 研究領域「循環型社会」, 科学技術振興機構 社会技術研究開発センター, p. 8, http://www.ristex.jst.go.jp/result/circulation/pdf/env01.pdf 2009-07-18 閲覧。
^ 山下一也 (2007), 医療放射線技術学概論講義: 放射線医療を学ぶ道標, 日本放射線技師会出版会, p. 70, ISBN 9784861570315
^ 吉本秀之. "ニュートンの錬金術年表" (日本語). 2009年(平成21年)-07-23 閲覧。
^ 吉本秀之. "ニュートン錬金術に関する邦語文献" (日本語). 2009年(平成21年)-07-23 閲覧。
^ 祢宜田久男 (1983), “物質間の愛憎: 親和力の概念形成”, 広島経済大学研究論集 6 (1): 3, ISSN 0387-1444, http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/handle/harp/3079 2009-10-25 閲覧。
^ a b 田中和明 (2006), 図解入門よくわかる最新金属の基本と仕組み, 秀和システム, p. 62, ISBN 9784798014869, “ニュートン…は、最後の錬金術師でした”
^ 呉善花 (2009), 日本の曖昧(あいまい)力: 融合する文化が世界を動かす, PHP研究所, p. 107, ISBN 9784569708294
^ 伊藤建彦 (2002), 危機管理から企業防衛の時代へ: 渦巻くグローバリズムの奔流の中で, 文芸社, p. 251, ISBN 9784835540832
^ 石田太郎 (2003), 知は力か, 文芸社, p. 197, ISBN 9784835556529
^ 当時は硫酸塩ということなど知る由もない
^ マイクロソフト (2009), “硫酸”, MSN エンカルタ百科事典 ダイジェスト, http://jp.encarta.msn.com/encyclopedia_761566936/content.html 2009-07-18 閲覧。
^ Sherr, R.; Bainbridge, K. T.; Anderson, H. H. (1941), “Transmutation of Mercury by Fast Neutrons”, Physical Review (American Physical Society) 60 (7): 473-479, doi:10.1103/PhysRev.60.473
参考文献 [編集]
クリエイティブ・スイート; 澤井, 繁男 監修 (2008), 「錬金術」がよくわかる本: 賢者の石からエリクサー、ホムンクルスまで, PHP研究所, ISBN 9784569670911
時田, 澄男; 寺谷, 敞介; 細矢, 治夫; 西本, 吉助; 渡部, 智博; 木戸, 冬子 (2002), “Part1『周期律の発見』”, マルチメディアで見る原子・分子の世界, 理科ねっとわーく, 科学技術振興機構, http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0030/part1/chap01/part1_top.html 2009-07-18 閲覧。
出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明示してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。

オダージンク, V. ウォルター (1997), 瞑想とユング心理学, 創元社, ISBN 4422111930
クラッセラーム, マルク=アントニオ (1994), 闇よりおのずからほとばしる光, ヘルメス叢書, 白水社
澤井, 繁男 (1992), 錬金術 宇宙論的生の哲学, 現代新書, 講談社
澤井, 繁男 (2002), 魔術と錬金術, ちくま学芸文庫
サン=ディディエ, リモジョン・ド (1993), 沈黙の書/ヘルメス学の勝利, ヘルメス叢書, 白水社
純丘, 曜彰 (2009年), 死体は血を流さない:聖堂騎士団vs救院騎士団 サンタクロースの錬金術とスペードの女王に関する科学研究費B海外学術調査報告書, 三交社
種村, 季弘 (1991), 黒い錬金術, 白水社, ISBN 0701832
デスパニエ, ジャン (1993), 自然哲学再興 ヘルメス哲学の秘法, ヘルメス叢書, 白水社
トート; 田中, 恵美子(訳) (2005), ドリール, M., ed., エメラルドタブレット, 竜王文庫
フォン・フランツ, マリー=ルイズ (2000), ユング思想と錬金術 錬金術における能動的想像, 人文書院, ISBN 4409330470
フォン・フランツ, マリー=ルイズ (2006), マグダラの書―ホルスの錬金術とイシスの性魔術, 人文書院, ISBN 4168104109
フラメル, ニコラ (1993), 象形寓意図の書 賢者の術概要・望みの望み, ヘルメス叢書, 白水社
文芸春秋, ed. (1993), オカルティズムへの招待―西欧“闇”の精神史 黒魔術、錬金術から秘密結社まで, 文春文庫ビジュアル版, ISBN 4168104109
ポルタ, G・デッラ; 澤井, 繁男 (訳) (1996), 自然魔術 人体篇, 青土社
マニリウス, マルクス (1993), 占星術または天の聖なる学, ヘルメス叢書, 白水社
モーリー, アルフレッド; 有田, 忠郎 (1993), 魔術と占星術, ヘルメス叢書, 白水社, ISBN 4560022860
ユング, カール・グスタフ (1976), 心理学と錬金術, 1, 人文書院, ISBN 4409330071
ユング, カール・グスタフ (1976), 心理学と錬金術, 2, ISBN 440933008X
ユング, カール・グスタフ (2002), ユング 錬金術と無意識の心理学, 講談社, ISBN 4062721392
吉田, 光邦 (1963), 錬金術 仙術と科学の間, 中公新書, ISBN 4121000099
吉村, 正和 (1998), フリーメイソンと錬金術―西洋象徴哲学の系譜, 人文書院, ISBN 4409030523
ラムスプリンク; マルティノー, マテュラン・エイカン・デュ (1994), 有田, 忠郎, ed., 賢者の石について 生ける潮の水先案内人, ヘルメス叢書, 白水社, ISBN 4560022909
外部リンク [編集]
The Alchemy Web Site
スペインの AZOGUE 誌のサイト
平井浩「西欧中世・近世の化学史の研究動向」『科学史研究』40巻、65-74ページ、2001年
錬金術時代から純粋化学時代(自然科学としての化学)の確立期まで - 講義資料(国際基督教大学・吉野輝雄)
bibliotheca hermetica 錬金術とその関連分野の歴史研究のためのサイト
神秘主義とは何か?
蒸留術とイスラム錬金術、そして『アロマトピア』
ギリシアの錬金術の系譜
norick@work - 授業紹介(聖心女子大学・堀江宗正)
吉本秀之による科学史のサイト
錬金術邦語文献 2001.11.7rev

コメント(5)

http://homepage3.nifty.com/alchemy/top.html

錬金術とは・・・
■ 錬金術

 錬金術とは、非金属を何らかの神秘的・疑似科学的手法を用い、貴金属に変えることを目的とした術をいいます。
 ヨーロッパでは、14世紀頃から錬金術が行われるようになりました。これは、一種の社会現象となり、貴族・平民・僧侶・学者・医者など、あらゆる社会階級の人々が錬金を行いました。かの有名な万有引力発見者のニュートンも錬金術を行っていたらしいのです。
 16世紀を過ぎた頃には、ヨーロッパ各国の王たちは、城に錬金術師を雇いいれるようになりました。
 1675年には、ある錬金術師が皇帝レオポルド1世の前で、銅と錫を黄金に変えました。1888年にこれを調査したところ、この金属の重量はちょうど金と銀との中間であることが判明したそうです。



■ 錬金術の起源

 英語の「Alchemy」の語の由来は、ケムの国(エジプト)の技術という意味ですが、その起源は中国の錬丹術にあるとされています。
 古代中国では、不老長生の象徴として、変質しない金を卑金属から生成するという試みがありましたが、西洋に伝わると、金の生成それ自体が目的となりました。

目的
■ 錬金術の目標

 錬金術は、自然の状態では不完全な、あるいは未成熟の状態にある被造物を、完全なものに導くことを目的としています。
 錬金術師は、すべての物質には完全なものを目指す性質があると考えていました。例えば金属は、土の中で完全な形で成熟すればやがて金になる性質を持っているし人間は、完全な知識と徳を獲得すれば完全なる者になりうると考えたのです。
 しかし、現実世界は卑しいものと高貴なもの、病んだものと健康なものなどが複雑に入り混じってできあがっています。これは、ものができる際に何らかの不純物が混じったり、構成の比率が狂ってしまったり、あるいは充分に熟す前に形となってしまったためであると、彼らは考えていました。
 そこで錬金術師は、自然が長い時間かけて行う熟成の作業を実験室で短時間のうちに再現し、物質に含まれる不純物をさまざまな方法で除去して、完全な物質をつくりだす秘薬を創造しようとしました。 その秘薬こそが『賢者の石』なのです。
 この『賢者の石』を造りあげる作業を成就すること、それが錬金術の目的です。

思想
■ 錬金術における金属の性質

 金は金であり、鉛は鉛である。現在の化学の教科書にも載っているこの事実は、錬金術師の解釈とは少し違っています。 錬金術師らによると、それは金に含まれる元素と、鉛に含まれている元素との、種類や割合が異なるためなのだそうです。つまり、金と銀は“健康”で完全な金属で、銅や鉛は“病んだ”不完全な金属なのです。
 そして、病める金属の元素を治療することにより、健康な金属に変成するのです。その治療にあたるのが、『賢者の石』なのです。



■ 四大元素

 物質を完全なものにするには、まず物質の成り立ちを知らなければなりません。 これについては、アリストテレスの“万物は『第一質料』から引き出された火・気・水・土の四大元素からなる”という説が踏襲されました。
 “火・気・水・土”の四大元素は、あらゆるものの中にある“温・寒・湿・乾”という4つの基本的性質の2つを結合します。『火』は“温と乾”、『気』は“温と湿”、『水』は“寒と湿”、『土』は“寒と乾”という具合です。
 ある元素の性質が1つでも変化すると、それは別の元素に変わります。例えば、温と乾の結びついた火が熱を失うと、寒と乾の土に変化します。この理論こそが錬金術の原理で、これによってあらゆる変成の可能性がひらかれるのです。
賢者の石を造るまでには、いくつかの過程があります。
ここでは、11の過程をリストアップします。


--------------------------------------------------------------------------------

? 焼成 【しょうせい】
 焼成は、錬金術用の原料(鉛)を、細かい粉や灰になるまで燃焼する過程です。
 この作業には、1年間燃えつづける中ぐらいの熱が必要になります。
 この作業は、卑金属の表面を破壊して、表面的資質をすべて取りのぞく過程と考えられていました。


? 溶解 【ようかい】
 溶解は、水銀あるいは燃焼時に発生した気体を凝縮して作った水銀液の中で、焼成した灰を溶かす過程。 一連の作業のなかでも、特に困難な過程とされています。
 「すべてが水に変わるまで、いかなる処置も施すべからず」と言われ、原料の液化は錬金術の重要な第一段階と見なされていました。


? 分離 【ぶんり】
 分離は、原料物質を“霊・魂・肉体”に分離することを意味します。
 物資をさらに純化して、もう一歩、第一原質に近づけるのが目的でした。


? 結合 【けつごう】
 結合は、四大元素の再統合、あるいは 霊・魂・肉体 の再結合です。
 これには、適度の一定の加熱が必要ですが、温度を維持しつづけるのは非常に難しいことでした。カマドの中の温度を測定する方法もなかったし、熱を一定にするのも容易ではありませんでした。


? 腐敗 【ふはい】
 腐敗は、原料を湿った熱にさらし、器を湯煎鍋のなかのたぎる汚物のなかで温める作業です。
 器の底の原料はしだいに黒く変色します。これは原料が『第一原質』になったしるしなのです。
 同時にこの時、気体(生気・精神)が立ちのぼります。気体は、『創世記』の闇の中の水上を漂う霊のように、器の中の黒い物質の上を漂います。それは、第一原質に浸透してそれを活性化し、やがて賢者の石となる胚子をつくります。


? 凝固 【ぎょうこ】
 器を温めているあいだに、気体は液体に変化して第一原質をひたし、やがて器の中の液体は、白い固体の結晶に変わります。
 天地創造の第3日目の、水の中から乾いた土地が出現するという現象にたとえられる、“凝固”と呼ばれる過程です。 『賢者の石』の諸要素もその時、一緒にあふれ出るといわれます。


? 吸収 【きゅうしゅう】
 吸収の過程で、器の中の胚子状態のの石に、生の養分が与えられます。
 ガーハード・ドーンは、人の生血、クサノオウなどの材料を加えることをすすめています。


? 昇華 【しょうか】
 昇華は、一種の純化であります。
 器の中の固い物質は、気体を発するまで温められ、すぐに冷やされて再び固体に凝固されます。石の身体から誕生のときに出る汚物を取り除くのが目的で、この過程は何度もくり返されます。


? 醗酵 【はっこう】
 醗酵の過程で、器の中の物質は黄化します。 ここで少量の黄金を加えよと多くの錬金術師がすすめています。
 この段階で、石は卑金属を変質させる力を獲得します。


? 増殖 【ぞうしょく】
 増殖は、作業における最終的な色の変化、つまり赤化をもたらします。 この段階で、石のあらゆる構成要素は、調和と統一の中で混ざり合います。
 カマドの熱は、いまや最高温度に達し、ついに錬金術師の長い苦労の結果である『賢者の石』があらわれるのです。


? 変質 【へんしつ】
 この最終過程で、卑金属の黄金への変質をうながすため、石が卑金属に加えられます。
 たいてい、石の一片を蝋か紙に包み、ルツボの中で卑金属とともに熱するというやり方です。 これは、石の構成要素をくり返し均衡に導き、組み合わせるという作業です。


イギリスの錬金術師ジョージ・リプレイ
『錬金術の方法』(1470年発表)より
賢者の石
■ 「賢者の石」とは・・・

 錬金術において卑金属を金に変え、人間を不老不死にする力を持つとされる聖なる物質のこと。第五元素として他の四つのエレメントを内包し、創出し、育む媒体で、一般的に赤い色をしています。 錬成の増殖の過程で、ルビー色に輝く粉末の姿であらわれるそうです。
 オルトランによると、「それは、しだいに赤い透明な流動性の液化可能な石となる。それは、水銀やありとあらゆる物体に浸透し金を造り出すのに適した物質に変化させることができる。石は、人間の体をあらゆる病から治し、健康を回復させる。これを用いてガラスを製造したり、宝石をざくろ石のような光り輝く赤色に染めることができる。」のだそうです。

 賢者の石には、「1ヶ月続いた病を1日で、1年続いた病を12日で、もっと長い病を1ヶ月で癒し、老人に若さを返す」能力があるのだとか。  さらに、賢者の石を手に握ると、その人の姿は見えなくなり、薄い布地に賢者の石を縫いこみ、それを身につけると空を飛べるようになるなどといった、不可思議な現象を引き起こす事もできるのです。

 真偽を確かめる事ができない以上、私にはこれが事実か否かを判断する事はできません。信じるか信じないかは皆さんの判断にお任せしますね。


エメラルド・タブレット
タブラ・スマラグディーナ
■ エメラルド・タブレット とは

 錬金術の12の奥義が記されているという、エメラルド製の銘碑のことです。
 ギザの大ピラミッドの中に埋葬された、ヘルメス・トリスメギストス(三重に偉大なヘルメス)のミイラが握っていたという伝説があるのですが、実物は現存していません。 現在では、10世紀ごろにアラビア語からラテン語に訳された写本が残るのみです。
 1828年には、エジプトのテーベで発掘された呪術師のミイラと共に、エメラルド・タブレットの最古の写しの断片が発見されています。
 原文は寓意的で隠喩に満ちた謎めいたものであり、その意図するところは非常に読み取りづらいものです。そのため、多様な解釈がなされています。 そのなかでは、錬金術について述べられているという解釈が、代表的なようです。



■ 書かれている文(日本語訳)

 これは、うそいつわりなく真実、確実にしてこのうえなく真正である。ひとつのものの奇跡を成しとげるにあたっては、下にあるものは上にあるものに似ており、上にあるものは下にあるものに似ている。そして万物は、ひとつのものの和解によって、ひとつのものから成ったように、万物は順応によって、このひとつのものから生まれた。このものの父は太陽で母は月である風はこのものをその胎内にもち、その乳母は大地である。このものは全世界のいっさいの仕上げの父である。その力は、もし大地にむけられれば、完全無欠である。
 汝は、土を火から精妙なものを粗雑なものから、円滑に、きわめて敏捷に分離するがよい。それは、大地から天へ上昇し、ふたたび大地へ下降して、すぐれたものと劣れるものの力をうけとる。かくしてなんじは、全世界の栄光を手に入れ、一切の不明瞭は、なんじから消え去るであろう。このものは、すべての剛毅のうちでも、いやがうえにも剛毅である。なぜなら、それはあらゆる精妙なものに打ち勝ち、あらゆる固体に浸透するから。かくて、大地は創造された。したがって、このものを手段として、驚異すべき順応がなされるであろう。このため私は全世界の哲学の三部をもつヘルメス・トリスメギストスと呼ばれる。私が太陽の働きについて述べるべきことは、以上で終わる。 (平田寛訳)




■ 解釈

 手元の資料からそのまま引用します。

 卑金属を貴金属に変えるがごとく、人間の魂を変成させる錬金術の奥義の、「一切の不明瞭はを消し去る」こと。 つまり、自然のなかに隠され、それに触れたものを純化し、覚醒に導くという「賢者の石」の秘密を読み取ることである。
 すなわち、卑金属を貴金属に変成させるときにたどる「精妙なものを粗雑なものから分離する」ことは、そのまま、人間の魂を「大地から天へと」昇華させていく修道階梯であるというのだ。そして、魂は「ひとつのものの和解によって」最終的に神聖なるものと合一するのだという。

 これが、碑文の代表的な解釈のひとつです。

 また、この碑文は、フリーメーソンなどの秘密結社の思想に強い影響を与えていたようです。「万物は、ひとつのものから生まれた」とされる一元論、上位のものの模倣から下位のものが生じるという秩序的連鎖などを主眼とする、ヘルメス思想の原点とも目されるようになっていったようです。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

Alchemy Lab. 更新情報

Alchemy Lab.のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング