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科学は愛ですコミュのナノチューブ・メモリー製造へ、次世代では1チップでTビット級

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http://www.eetimes.jp/contents/200806/35505_1_20080606223216.cfm

 カーボン・ナノチューブからなる半導体チップがいよいよ実用化の時期を迎えた。そう主張するのは、カーボン・ナノチューブ極薄フィルムをファブレス半導体メーカーに提案する最初のファウンドリ(半導体製造会社)だ。米Nantero社は、米SVTC Technologies社と組み、世界初の8インチのカーボン・ナノチューブ極薄フィルムを開発するファウンドリ事業を進めていく。SVTC社はNantero社の製造プロセスを使い、ファブレス・メーカー向けに、実用レベルのカーボン・ナノチューブCMOS半導体を試作する。

 SVTC社のオペレーション、ジェネラル・マネージャ担当のバイス・プレジデントを務めるBert Bruggeman氏は、「当社がNantero社と組むことで、カーボン・ナノチューブの製造プロセスをさらに別の会社に提供し、半導体開発を加速できる」と述べた。SVTC社によると、最初の顧客はナノチューブ(Nanotube)を用いたRAM、すなわちNRAMの試作を狙っているという。Nantero社によると、現在の16Gビットのフラッシュ・メモリーではビット・セル面積は100nm×100nmだが、NRAMでは22nm×22nmまで縮小でき、20倍の高密度化を実現できるという。
すなわち現在のリソグラフィ技術を用いたとしても、1チップで320Gビットという膨大な記憶容量となる。

 さらに次世代のリソグラフィ技術を用いたカーボン・ナノチューブ薄膜なら、ビット・セル面積を最終的に5nm×5nmにまで縮め、1チップでT(テラ、10の12乗)ビット単位の記憶容量を実現できるとNantero社は主張する。

 Nantero社の共同創設者で、プレジデント兼CEOを務めるGreg Schmergel氏は、「NRAM以外にも、ディスプレイ、タッチパネル、太陽電池、センサー、それにMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)機器など、さまざまな応用が考えられる。われわれの製造プロセスなら、さまざまな基板上で、どのCMOSファウンドリの手法であってもカーボン・ナノチューブ極薄フィルムを大量に形成できる。フィルムを薄くすることも厚くすることもできるし、密度を変えることもできる。ディスプレイやタッチパネル向けに透明にすることすら可能だ」と述べた。

 カーボン・ナノチューブを半導体の単分子層に織り込む前に、まずNantero社の製造プロセス中で不純物を取り除き、選別する。
フォト・マスクを用いた露光やエッチング工程は一般の半導体とほぼ同じだ。カーボン・ナノチューブを利用した回路部品では、電子移動度がSi(シリコン)に比べてはるかに高い。


図 カーボン・ナノチューブは曲がって下部電極に接触する(値「1」)。平らになった場合、接触しない(値「0」)。左上から層間接続、カーボン・ナノチューブ極薄フィルム、支持層、酸化膜、基板、下部金属電極。


 図はNRAMの仕組みである。各ビットはキャビティ(くぼみ)構造をとり、下に金属電極がある。カーボン・ナノチューブ極薄フィルムはキャビティ上部に張りめぐらされている。カーボン・ナノチューブが静電気力で下部電極に引き寄せられると、弾性的に変形してショート状態となる。ナノチューブに損傷は生じない。静電気力がなくなっても、分子間に働くファン・デル・ワールス力でショート状態が続くので、NRAMは不揮発性を持つ。しかし逆に電気的な斥力がかかると、フィルムはまっすぐに戻り、下部電極とは非接触状態となる。Nantero社によると、カーボン・ナノチューブの場合、こういった変形の回数に制限はないという。

 NRAM以外に、カーボン・ナノチューブ極薄フィルムは45nmプロセスで製造する半導体の層間接続の場合、銅配線より良い特性を示すかもしれない。
また安くて耐久性の良いタッチパネル、FED(Field Emission Display)などの透明電極に使われるITO(Indium Tin Oxide)電極の代替、紙のように薄い電池、非常に効率の高い太陽電池、非常に感度の良いセンサーなどにも応用できそうだ。

 Nantero社は1999年に創立され、2001年から2005年にかけての3回の資金調達で3150万米ドルを集めた。現在の従業員は約60名である。

(R. Colin Johnson:EE Times)
(2008年06月06日)

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