「これは、人間が自分の思考の出所を誤って認識する――つまり、実際には自分の内側で起こったことが、外側で起こったように誤って認識されるときに幻覚が生まれる、という考え方だ」。ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(UCL)の心理学者Oliver Mason氏は、取材に対する電子メールで述べた。Mason氏らのチームは、今回の研究成果を10月の『The Journal of Nervous and Mental Disease』誌に発表した。
被験者は非常ボタンを持たされたが、誰もそれを使うことはなかった。視覚と聴覚を15分間遮断された後、被験者たちは『精神異常発現性状態に関する質問表』(Psychotomimetic States Inventory)というテストを受けた。これは精神疾患に似た経験を評価するためのもので、元々はドラッグ使用者の研究用に考案された。