科学は愛ですコミュのテレビ局所有者の殺害容認＝「堕落と道楽」流布―サウジ聖職者がファトワ

（Saudi clerics call for death and punishment for TV astrology：9月17日英語版配信分）

【ドバイ１２日ＡＦＰ＝時事】アラブの衛星テレビ局アルアラビアは１２日、
サウジアラビア最高位のイスラム教聖職者が、アラブのテレビ局各局が「堕
落や道楽を流布している」として、その所有者を殺害しても罪に問われない
とのファトワ（宗教令）を出したと報じた。（写真は、クウェート市にある
アラアルビアなどの事務所）

この聖職者はサウジ最高司法評議会のサレハ・ルハイダン長官。ラジオ番組
の中で、ラマダン（断食月）期間中にテレビが不道徳な番組を放送している
ことをどう思うかと質問されたのに対し、「テレビの所有者は堕落や道楽を
流布している」と批判。その上で、「もし簡単な制裁措置で彼らの悪を取り
除くことができないなら、背教者を殺害することは合法だ」と述べたという。

さらに同長官は「状況は深刻だ。道徳の堕落は世界全体に蔓延している」と
懸念を示した。

ラマダン期間中に信徒は日の出から日没まで飲食を断つ義務があるが、アラ
ブのテレビ局はメロドラマやゲームショーといった特別番組を放送。伝統と
現代社会の価値観のあつれきと格闘する夫婦の姿を描いたトルコのメロドラ
マ「ヌーア」が大ヒットし、サウジの宗教界は、このドラマが反イスラム的
だとして放送を禁じるファトワを出す騒ぎとなっていた。

アルアラビアはドバイに拠点を置いているが、サウジの企業グループＭＢＣ
の傘下。

[時事ドットコム]
http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_int&k=20080913019298a