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川染喜弘コミュの保管箱

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コメント(14)

1月29日主催イベント
 FC版キャプテン翼のプレイ画面をプロジェクター投影しながら、セリフのすべてをヴィジュアル系ロックの歌唱法で歌い上げる。川染による川染インタビュー。ローファイ音楽とアヴァンギャルド全般に対する考えを述べるリリック。
 ライブ中に自我を消す。すぐ断念する。
 FF5のオメガ、神龍を倒した際に手に入るアイテムの説明文をラップする。「これは苦労して手に入れた最強のリリックである。」FF5を十三年ぶりにプレイして初めてのクリアした際の映像を流す。対エクスデスからラストまでの映像を見ながらラップ。
 「火、風、水、土、宇宙、魂!」をミニマルラップ。変則繰り返し。
 「FF5実はあんまり好きじゃない。4や6のほうがストーリーはいい。実は6で一回泣いたが、5ではそういうことはなかった。一つだけよかったのはギルガメッシュが最終的に味方になるところ。」エンディングテーマにあわせてラップ。
2月26日円盤
 ライブ斬影拳(テープケースなどを破壊)
 ライブピタゴラスイッチ(dvテープなどでピタゴラ装置を作り、最終地点にピックアップを置いて音を拾う)
 ドラクエ3の村の人達が一方的な話題を振りまいてくることに異常なまでの怒りを示し、激昂する。「いきなり話しかけるなよ、いいから休んでけよ、プリングルス全部喰っていいからさ」
 地方ヤンキーに「よっちゃんのライブ見に行こうぜ!みんな行くよなあ、パー券売りさばいてさ」などと言われ続けるシチュエーションを演じる。
 少年時代の友人宇川田一郎に対するただならぬ怒りをラップ。「ファミコン持ってないのにファミカセ二十本持ってる」「ドラクエ2やらしてもらうのに十分百円。ふっかつのじゅもん入力に五分、ちょっとプレイしてふっかつのじゅもんメモするので五分」などなど。
3月26日円盤
 「芸術史が完全に変わるイベントこれより開始です」という挨拶でのイベント開始、小林亮平のすばらしいライブで幕開け、非常にやりにくそうだったスズキスキー氏に次いで、川染喜弘。「ちょっと準備を」といって円盤の外へ。直後、自転車に乗って円盤内に登場、地方ヤンキー暴走族がバイクに乗るときに発する音をボイスで表現する。「ブロンソンソンソンソン、ブロンソンソンソンソン!ブロンソンソン原哲夫!川染喜弘のライブを始めさせていただきます!」しばらく自転車を演奏しながらラップ。「二十兆円あったら整形する。いや、整形しないでたっかい値段のアナログシンセを買う。いや、本当は生活費にあてる」など。
 「よっちゃんのライブって面白いんだけどさあ、ガンジャきめたらもっとよくなると思うよ」と言われたことに対する怒りを見事に昇華し、足に健康グッズをはめ込み「ガンジャなんか必要ないんじゃ!これで充分気持ちいいし、薬なんかなくてもいくらでもトリップできんのじゃ!僕をとばないか?と誘うときはこういう(健康グッズ)ものを持ってきてくださいね!」「それではドーピングセッションを始めようと思います」「彼らになぜガンジャを吸うのか?と聞いたら音がかっこよくなるので、と言われたんですよ!」と、すべての音にディレイをかける。「これがガンジャ中毒者の聞いている音です」「ガンジャ吸ってるような奴はかたっぱしから通報してやる!」
 「すべての芸術理論を今、すべて僕が決めようと思います」といって、自分が感性で音楽をやっているのではなく理論に乗っ取って音楽をやっているということと、理論にのっとって語ってほしいということを主張する。「お金がなくてアナログシンセを買う金がない場合、それを美しいことにする、理論的に」「てんぱった末にシールドが抜けるなどのハプニングで大きい音が出るのは美しいとする、理論的に」「美術作品につかわれるビニール袋には、サミットなどのマークが入っているほうがよいとする、理論的に」など、その瞬間瞬間起こること目にうつるものすべてを、理論的に正しい、正しくない、と定義していった。閑話休題的に突如リラックスした川染喜弘がなれなれしい態度で「ちょっと泣ける話でもしようか?」と机に腰掛け直して昔話を始める。「これはmcじゃないから!前衛的なポエットリーリーディングとして聴かれるべきものなんだから!」
 感動的な話のあらすじ。中学二年の時クラスが一緒だっただけのヤンキー、《boowyの曲を英語部分だけ飛ばして歌った》ことですっかりおなじみの中条。彼とは友達ではなかったが、クラスが一緒だった。彼との関係はそれだけである。中条は高校受験に失敗し、川染喜弘の二つ上の先輩ヤンキーさとる君(面識なし)と二人、円座駅でカツアゲすることに精を出すようになった。ある日、高校生の川染喜弘が駅をおりると、二人がカツアゲの対象を探して煙草をふかしているところだった。「やばい、これはもうカツアゲされるしかない」と観念する川染。案の定、さとる君が「おい、お前ちょっと顔貸せや」といって胸倉を掴んでくる。最悪の状況になった、と諦めてと川染が財布を出そうとする……しかし、その瞬間中条がさとる君を制止して曰く、「おい、こいつは勘弁したってくれや、《おれの連れ》や」
 「中条むっちゃかっこいい、顔はかっこよくないけどやることかっこいい中条」「こいつは勘弁したってくれや」など繰り返すリリック。「あれ?あんまり泣けなかったかな」といって考えあぐねた結果、二つ目の話へ突入する。
 母親が全く弁当を作ってくれず(幽々白書の浦飯の母親みたいな感じだと思ってください、という補足)、毎日添加物だらけのコンビニ弁当とパンを食い続けていた。そんな生活を何年も続けていたので少年川染喜弘は子供心ながら自分は栄養失調で死ぬ、と考えながら毎日を過ごしていたが、高校受験(絶対受からない、と思っていた)の日、なんと朝早く母親が起きて弁当を作っているではないか!受験会場で弁当箱をあけると「よっちゃんがんばりまんね」という応援のメッセージが入っていた。
 「普段弁当つくらんおかんが弁当つくってくれて、よっちゃんがんばりまんね!泣けるでしょ!」で、「よっちゃんがんばりまんね!」を連呼。再び音楽理論のほうへと戻り、ライブ終了。
5月28日円盤
 「今日も概念変えていこうぜィエイイエイ!(ガッツポーズを胸に叩き付けながら)」でライブ開始。「今日は、これから僕がすること、全てを『ok』と思い込んでください!あなた達が!これから僕がすること全てが『ok』なのです!おれは何もせんぞ!」と客に指示する。「鼻くそをほじっていても最高だし、ブログに今日のライブ良かったと書き狂うライブでも、僕がすることは、全部『ok』!」「ヨーゼフボイスは超えた」
 続いて、バイトでのムカつく挨拶を実演する。「おはようございます!」が普通だとして、レベル2「うーっす」レベル3が「っす」。これを円盤の入り口で繰り返すミニマル演奏。「完全にスティーブライヒは超えた」
 その後、「何してもいい」を連呼しながら完璧に構築された醜態をさらす。ピックアップに水風船をこすりつける。お母さんとのやりとりのラップ。天秤座の男による天秤ラップ。「女と音楽なら、音楽。女と友達なら、友達。友達と音楽。これはどっちもとる!あんまり用意できてなかったんでこの辺で」「テレビで明治のチョコが好き、といったら段ボールで送られてきた、みたいな話があるじゃないですか。あれやります。korgのアナログシンセ、マジいいよね。さあ、この会場にkorgの社長がいることを祈ります。送って来い!」最強のリリックシリーズ、実家近くのコンビニにあった張り紙とその落書き。「何よりも大切な水、大切に使おう。でも自分の命のほうがもっと大切」これを何度も繰り返す。
 合コンの練習。客に女になってもらい、合コンの練習をする。わざとなんじゃないか、と勘ぐるほど絡みにくい会話に、「会話のサンプラーはいくらでも叩けるけど、会話のシーケンスがまったく組めない」と言及する。
 突然メールアドレスを考案しだす。john-cage-muon@docomo、moog-kurekure-(自分の住所)@docomo、 mego-tsujiko-noriko@docomo、costes-caloliner@docomo、psyche- claster@docomo、などしょうがねえアドレスが次から次へと生まれる。最後に出たのがken-ishii-techno@docomo、と最高にダサいメールアドレス。これには考案者の川染自身も失笑。笑いが止まらなくなってしまう。
 「十年後お前らの心に確実に響いてくるリリックを叩き込んでやろう!人はどんな状況からでもポジティブに生きら、れる!(思いっきり胸を叩きながら全力の発声で)」
突如ラップをやめ、発泡スチロール製のひも状のものを真顔でしごき始めたり、水を入れた金属製のボウルを真顔で叩きながら円盤内を巡回する。
 ラストはもう一度「人は、どんな状況からでもポジティブに生きら、れる!」を連呼し、ライブ終了。

 間違っている可能性もありますが、こんな感じでした。来月は秋山徹次さんがゲストなのですが、読み上げるプロフィールが見つからず、川染喜弘が珍しく諦めて「まあ説明不要ですね」と言って会場が和む。その後、「本来なら200万円はとれるイベント料を500円+ワンドリンクだなんてこんな良心的なイベントはない」と力説。これに対しツポールヌ氏がはにかみながら「お客さまに僕たちが生かされている、かもしれないですし」とフォロー。川染喜弘が「そうかもしんまい!」と返答した。
7月7日 円盤ジャンボリー
 今日は円盤ジャンボリーにて、川染喜弘が六回ライブします。

一回目
不穏なテープ音。「過去にも未来にもいない最高の芸術家」と「限りなく小さいコンセプトアート」を凝縮したラップ。ピックアップとナイロンパンツの間にギターの弦をはさんで擦る。
「俺はこのナイロンパンツに弦擦り付けてシュピシュピやるだけのコンセプトに命かけとるんじゃ!誰でもできると思うなよ!おまえら金払ったんだったら、もとをかえすどころじゃねえ。最高の芸術感じて帰れ!」
七夕ラップ。「背が伸びますように、目が大きくなりますように、突然誰かから4000枚くらい送られてきますように、世界平和が成されますように」
二回目
歯車が回転するおもちゃにピックアップ。中学時代の友人トミイエ氏の怪獣物語のポスターがビリビリに破られてしまったエピソード再び。
マリオが延々土管にむかって走り続ける映像を投影しながら「ジタバタ」を連呼。「いまはジタバタしとってもいい!いつかおまえらも土管超える日がくるだろう!プリングルスを食べ続けるのもいいだろう。でも死ぬのだけは絶対にするなよ!」
「お母ちゃーん!」と絶叫しつづける。
三回目
燃えろプロ野球のバイオリズム情報の映像を流しながら、「小さいコンセプト」論。
フラフラとフロアーに足を進め、ピックアップに躓いてポケットの中にある大量の一円玉をばらまく。「僕の楽器…!」といいながら回収。「小さいコンセプト」論。「ステージの上ならば、安岡力也しばけんぞ!ミルコクロコップこえていこうぜ!」燃えろプロ野球のバイオリズム情報の映像を流しながら、「小さいコンセプト」論。
フラフラとフロアーに足を進め、ピックアップに躓いてポケットの中にある大量の一円玉をばらまく。「僕の楽器…!」といいながら回収。「小さいコンセプト」論。「ステージの上ならば、安岡力也だってしばけんぞ!ステージ上でミルコクロコップ超えていこうぜ!」
四回目
「傷つけられた悲しみよりも傷つけた悲しみのほうが辛い」と主張。「存在するだけで評価しろ」と傲慢に振る舞い、鏡を客に向けて「おまえらがパフォーマーだ」「いま十人くらい鏡にうつってる。おまえらビッグバンドだな!バンド名は東京オレスカバンド。それではどうぞ」といってハケ。鏡だけがステージに残る。
五回目
音楽に関する豆知識を朗読し、サンプラーから「へえ」という音を出す。「これだけじゃ!でも、おまえらにできるとは思うなよ!」
「筋肉を鍛えるようにして精神もまた鍛えられる」といって胸を強打し続ける。
客の声帯を利用した音楽といって「明日も見てくれるかな?」に「いいとも!」を要求。「めずらしい話、略して」「めずばなー」も要求。「これがミニマル」「ライヒこえていこうぜ!」「美術手帳のろうぜ!」「スタジオボイスのろうぜ!」「ユリイカのろうぜ!」
六回目
円盤コール
1月30日 武蔵小金井アートランド 川染喜弘企画
 第1部、第2部に分かれて、それぞれ1時間のパフォーマンスを行いました。

 第1部
 一歩一歩、足を過剰に踏み込んで、その音をSEに入場。テレコでビートを再生し、「解るか、ヤバいんだよ、自分の足音で入場してくるのはヤバいんだよ。それをヤバいと思わないのはお前達の感受性のミステイクなんだ!稚拙で終わらせた奴は八つ裂きしてうんこ地獄だ!」その後、定型文ラップを執拗に叩き込む。語尾に方便や特徴のある言葉を重ねることで全て韻が踏まれたことになってしまう前衛ヒップホップの裏技「後韻」は「ザマス」と「ゴリ押しで入ってこい!」
 受聴者を利用したサウンドパフォーマンス。ピックアップを客と川染喜弘が共に使い、客が千切る紙の音に、川染喜弘が千切る紙の音で人力ディレイをかける。「ビリッ『ビリっビリっビリ!』」といった感じ。「めちゃめちゃヤバいでしょ!これで盛り上がれないのは感受性のミステイク。どんどんダイブしちゃっていいいんだから!」といってダイブ。高速で手足をカクカクさせる。
 また、客の千切る紙の音に、ベースアンプから出力した『1オクターブ低い』川染喜弘が千切る紙の音が重なる。「これが、人力オクターブだ!もうエフェクターを使う必要がないんだよ!もし、オクターブをかけたいなら、俺にtelしてくれ!そしたらベーアンとピックアップ持っていくから!もうこれだけのことやってるんだから、(大開脚&股下から頭上に向かって手を振り上げて)2億円積んでもらわないと困る!そして、俺は母ちゃんに逆仕送り!そんで母ちゃんのバイブレーション震わせーの、そんで俺を海外のレーベルに送りーのして、バイブレーションとバイブレーション、ワンツーチェック…」といってラップへ移行するなどの展開も。 MDプレーヤーの低音操作でグリッジサウンドを演奏しながら、「えーと、架空の漫画、まだ執筆してませんけども…これからも執筆する予定ありませんけども、『魁!MTR学園!』という作品にね、いまからファンレターを送ってみようと思います。」といって椅子に座った状態でポエットリーリーディング。「えー、佐々木ヒロヒト先生。いつも楽しく『魁!MTR学園!』を読ませて頂いております。第1話において、いきなり校長がMTRを校庭に持ち出し、タップを延長しまくって宅録を始めたときは感動しました。そして、その後怒り狂った生徒達にタコ殴りされながらも、そのタコ殴りされる音を校長が多重録音しはじめたこと、素晴らしかったです。残念だったのは、多重録音しすぎて高音と低音がこもってしまっていたのではないか、ということです。しかし、僕の友人は『あれはやばいハーシュノイズになっているんだ』と言っておりましたので、是非その音を聴きたいな、と思っております。つきましては、テレビアニメ化などを切望する次第であります。そして、わたしにファンレターを送って下さい。いえ、ファンレターの返事を送って下さい。わたしの住所のほうをいまから述べさせて頂きます。『東京都千代田区イッサイバシ町マルタビル2階』の片隅の方へ、住居を構えておりますので、そちらへ送って下さい。わたしは部屋中にわら半紙を敷き詰めてお待ちしております」
 二通目「『魁!MTR学園!』、全然良くないです。第1話を読ませて頂きましたが、『こいつ奇をてらっているだけなのでは?』と思い、途中で読むことをやめさせていただきました。そして、わたしはトリマーの勉強に集中しました。よりよいペットショップで働きたいからです。しかし、わたしの弟、彼もトリマーであり、仕事が被ってしまっているのですが、『魁!MTR学園!』は面白いというので、第8話を読ませて頂きましたところ、校長のMTRがハードディスクレコーダーになっておりましたので、展開が非常に気になり、バックナンバーを読ませて頂きました。しかし、第2話の段階で校長がイシバシ楽器で普通にハードディスクレコーダーを購入していたのでがっかりしました。また、三話目では、バイクの後部座席に乗りながら校長がフィールドレコーディングしていましたね。マフラーをサーキットベンディングしながらの暴走行為は良かったと思います。あれはマフラーベンディングとでもいうのでしょうか?また、ポリスの追求を、見事なハンドルさばきで撒いてみせた理事長も良かったです。校長がタコ殴りされるシーンでは、生徒たちの身体の動きが素人ではなかったので『ああこの作者は記憶で適当に作品を書くのではなく、格闘経験者であり、また、資料を参照しながら書いているのだな』ということが非常によく伝わりました……」など。その後は失念しました。
 三拍子のビートを流しながら「打ってよし、守ってよし、走ってよしの三拍子!」と連呼する。「もっと楽しまないと!これはヤバいんだよ、究極の芸術なんだ!例えば雨が降っていても、水にぬれるの面白い!とかいいながらハァハァ食い込んでいかないと!そんで、蓮を引っこ抜いてそれを傘にするんだよ!そうやって人生をハッピーにやっていくんだ!」
 英語禁止時間。川染喜弘がラップ中、英語を使ってしまった場合、客がサンプラーから不正を表す音を出し、報告代として川染喜弘から景品が渡される。口癖の「オッケー」「リリック」などで大量の景品が舞う。景品は書き下ろしのリリック、単に折り曲げただけの折り紙(『作品名は……ゴミ、だ!』)、ペンを早く走らせただけの『図形楽譜』。「了解了解、お前達が幸せに楽しく過ごせるように、極上の詩をお届けするザマス」
 子供会の時の年下の友達のエピソードラップ。灯油缶を金槌で殴打しながら「父親が野球の審判をやっている家の息子」と中3の川染喜弘の交流が話された後、子供会対抗の野球大会を見に行ったシーンに移行する。「父親が審判なのに……そいつは補欠だったんだ!ヤバいよね!」そして、9回裏、20−0で負けている中、補欠の彼がバッターボックスに登ることになる。「そしたら、そいつ、(過剰に身体を震わせながら)これもんよ。めちゃめちゃ、(過剰に身体を震わせながら)これもんなわけよ。それで俺は、『頑張れー!(絶叫)』よ。頑張れー!頑張れー!頑張れー!それで、そいつは(身体を震わせながら)これもんだったんだけど、ついにどうしたと思う?こうしたんだよ!」といいながら、思いっきり大根切りの動きをする。「父親が野球の審判なのに、大根切りをしたんだよ、そいつは!」
 その後、そいつの弟の話へ移行。「この弟が兄よりずっとすごいリリックを繰り出しているんだ」という前置きと共に、弟の詳細を話し始める。そいつの家は非常に貧乏で、川染喜弘が東京に言っている間に両親も離婚してしまっていた。久しぶりに帰郷した際に、そいつの弟と川染喜弘は遭遇する。その頃は、 NIKEのエアマックスブームで、小学生なんていったらみんなエアマックスを履いていた。しかし、そいつの家は貧乏だ。そいつの弟は明らかにぼろぼろの運動靴を履いていた。しかし、そいつの弟は片足を思いっきり前に出しながら言った。「エアマックスじゃー!」「これがヤバいリリックだ!彼の靴は完全にエアマックスだ!いや、彼のエアマックスは完全にエアマックスを超えていたよね、リミッターが飛んじゃってるよね!ピークランプついちゃってるよね!そいつのエアマックスはエアマックス2じゃ!エアハーシュノイズじゃ!その時、そいつはエアマックスを超えたんだよ!そして、俺の作品もそういった精神性の元で作られているということを忘れるな!稚拙で終わらせたら八つ裂きうんこ地獄じゃ!」などなど、激しくまくしたて「エアマックスじゃー!」の絶叫をミニマルラップ。「グルーブ感じてるか?発生してるだろうが、エアマックスじゃー!」
 「ハイ、チーズ」といって、サンプラーからシャッター音を出す。反復。「エアマックスを超えているんだ!ありがとうございました、川染喜弘でした。セカンドステージに続きます」
第二部
 ヤバすぎて酸欠になり、結構抜けてます。
 一歩一歩確かめる様に入場し、踏み込む度に腕を鋭く振る。その度に鈴の音。ビート。「胸ポケットに偶然入ってた自転車の鍵についている球形のオブジェ、鈴の音をSEに入場や!どうもう、過去にも未来にも究極の芸術家、川染喜弘です。」第一部で飛び出した幼少期の記憶に関する多少の訂正をしながら、定型文ラップを叩き込む。「後韻」はケロ。
 川染母が料理中、オタマをマイクに見立てて歌を歌いだす様のカバー。尻を突き出した間抜けな姿勢で「焼きそば焼きーの、スープの味みーの、(おたまを口元に持っていき)そんで歌いーのだ!うちのおかんはやばいよね!だから2億円積み上げてくれ!それでおかんに逆仕送りだ!」オタマをマイクに「えー、ポケベルが出た時なんか、恋愛系のJ-popの歌詞にもポケベルが登場しましたよね。それを念頭において聴いてほしいんですけど、いまから未来のJ-popの恋愛曲を歌おうと思います」といって、機材を準備するも、会場内にピアノがあったため、ピアノを使用する方向へ変更。ピアノ方面へ向かった途端、マイクがハウってしまい、引き返そうとした瞬間、油で滑って転倒、また探している楽譜が見つからないなど、逆境に次ぐ逆境。「こんなことでいちいち凹んでる暇はないんだよ!せぇーい!」といいながらわざわざ油の上で派手に転倒してみせる。
 未来の恋愛ソングは実際に歌を聴かないと僕も思い出せない&ちょっと伝わらないんですが、「あなたの乗ったリニアモーターカーに乗り遅れたわ 一緒にテレビ電話見ながら あなたが誘ってくれた木星移住計画もう駄目みたいね タイムマシーンで過去に帰ってしまおうかしら この前火星人からメールが来たわ わたし火星人と結婚してしまおうかしら もう不老長寿の薬を飲むのはやめにしなくっちゃ 空飛ぶバイクであなたの家へ向かう たくましく行きていくのわたし」といった感じ。
 「未来の恋愛ソングいけるなら、原始時代のJ-popも行きたいよね!原始時代には言葉がないじゃないか、って確かにそういう正論もあるかもしれない。でもパラレルワールドなんだよ!変えていこう!」
 オタマをマイクにピアノを弾きながら「あなたがくれた骨 恐竜の骨なんじゃないかしら 肉食動物か草食動物かわからないけど たき火をかこんで あなたはうまく火が焚けなかった 私にやってみろっていったけどうまくできなかったわ あなたはだんだん狩りにいかなくなったわ 石のお金を竪穴式住居に入れてくれなかった だからわたしは物々交換したわ そんなとき あなたがマンモスに襲われたって聴いたの わたしは弓矢を持ってでかけたわ イノシシと間違えたのじゃないかしら でもナウマン象だったわ あんたはナウマン象に勝ってた そしてあたしは物々交換 あなたとなら長い氷河期も耐えていけそうだわ」といったリリック。オタマをアンプに叩き付けたらオタマがぶっ壊れて四散する。「まだあるぜ!」といってフライパン返しをマイクにするが、もういいや、といって本当のマイクを握る。
 ダイナミックレンジラップ。大きすぎる、または小さすぎる音の、大きすぎる音を下げ、小さすぎる音を持ち上げるエフェクター「コンプレッサー」の概念を利用したヴォイスパフォーマンス。客にエフェクターを渡し、川染喜弘の声が大きくなったり小さくなりすぎた場合、そのエフェクターのボタンを押すことによって、川染喜弘の声にコンプがかかる、というもの。難しそうだった。「なかなか難しいね。でも出来たんだよ!いますぐ評価しろ!前衛ヒップホップここまで来てるんだケロ」
 5.1chスピーカーラップ。一人の選ばれた受聴者の周りをぐるぐる回りながらラップ。その際、背中側で発声する時は0.1chを表すウーファーの形態模写として、低音で発声する。リリックの内容は衆議院と参議院に関するレクチャー。「お前達は政治を知らなすぎる!政治を勉強しないとだめなんだ!(選んだ客に)お前は政治のことを覚えて帰れ!」
 「プロフェッショナルにくつろぎます」といってだらける。だらけながら豚の声を出す。「これが、豚ラップ」立ち上がって、激しい身体表現と共にブヒブヒいいつづける。「英語でラップされて意味わからないとするよね、でもラップしてるやつの『気』は伝わってくる!そういうもんなんだ!ブヒーブヒーブヒブヒブヒー!俺はこれを十年やっているのだから、稚拙で終わらせたら八つ裂きうんこ地獄の刑じゃ!」
 「明日死ぬ可能性もある」の定型文リリックを激しく客に叩き付け、時折豚ラップ、「後韻」ケロも忘れず、畳み掛ける様にリリックを吐き出し、ライブ終了。
5月28日 新大久保アースドム
 リズムマシンからビート。ボイスチェンジャー(多分)を使ったコンポジションを試みるが、会場が騒がしく何も聞こえない。「ちょっとね、微音系のコンポジションやってるんで、静かにしていただけたらうれしいのですが」しかし、相変わらず何も改善されるところがなかったので、マイクを投げ捨てて開脚しながら跳躍し、「音響戦隊グリッジマン、第8話!」と絶叫する。
 27日に続き、前衛オペラ『グリッジマン』が開幕する。
「第8話の敵を紹介しよう。第8話の敵は、コンタクトエフェクターのディレイを、楽器屋から盗んで、しかもその盗んだディレイを口に含んだまま決して出そうとはしないおっさんだ!これは悪いよね。盗むだけでも相当なのに、口に含んだまま、出さないんだ。取調べを受けているときも、盗みは認めるが、口に含んだディレイを出そうとはしない。そんなおっさんがグリッジマンの今回の敵だ。」
 音の出る鉛筆、トイペンシルの基盤にシールドを接触させ、激しいグリッジサウンドを響かせる。さらに半田鏝を使用し、トイペンシルをその場でベンディングし始める川染喜弘。しかし、分解してしまったために電池がはまりにくくなってしまい、電源が入りにくくなっている。しかもベンディングをすればするほど基盤が破壊されて、電池を入れても電源が入らなくなる。
 「どうやら、無理なベンディングで息を引き取ってしまったらしい。グリッジマンは死んだ!いやいや、死んでない死んでない。死んだのはトイペンシルだった。無理くりベンドをねじ込んでしまったがために、このトイペンシルは死んでしまったんだよ……(激昂して)関係あるかボケが!突っ込んだれや!」
 「トイペンシルは死んでしまった。しかし、対『コンパクトディレイ口に含んで出さないおっさん』戦は完全にグリッジマンの勝利なんだ!なぜかわかるかシューワシューワ。オッケー入ったね〜、本日の前衛ヒップホップの後韻は、『語尾にフェイザーエフェクトをかます』ことによって全部のリリックの韻が踏めちゃうという寸法なんシューワシューワシューワ。グリッジマンはベンディングに失敗しューワしたシュワ〜わけなんだシューワけど、なぜ勝利したことになっシューてしまうのかシュワ〜。それは、グリッジマンの生き様それこそがグリッジサウンドだからなんだシュー。(激昂して)関係あるか〜い!そう、いわば、生き様がグリッジサウンドなんだからシュワ、グリッジマンは究極のグリッジサウンドを出しているんだシュワシュワシュワ」
 「オッケー!それじゃあグリッジマンの勝利を祝してトルシエコール行っちゃおうぜ!セイ、トールッシエ!トールッシエ!トールッシエ!トールッシエ!トールッシエ!トールッシエ!(反応が薄いので、いったんやめて)(大阪の女の子の声で)あんなー、うちもなー、トルシエコールめっちゃ恥ずかしかってんやんか〜。でもな〜、家帰ってな〜、なんであんときトルシエコールせえへんかったんやろ〜、ってむっちゃ落ち込んでんやんか〜。明日死ぬ可能性もゼロではないんやし、次は絶対トルシエコールしようって思ってんやんか〜。(通常の声に戻って)そういうことなんだから!セイッ、トールッシエ!トールッシエ!トールッシエ!トールッシエ!トールッシエ!トールッシエ!いーなーもとッ!いーなーもとッ!いーなーもとッ!いーなーもとッ!(再び大阪の女の子になり)あんな〜、うちな〜、ライブ行ったらな〜、みんな稲本コールとかしてるやんか〜。なんか恥ずかしくてでけへんかってんけどぉ、やっぱ稲本コールしといたらよかったなぁってめっちゃ後悔してるやんか〜。それにな〜、このあと新大久保の韓国料理屋で肉食いすぎて腹が破裂して死んでしまう可能性もゼロではないやんか〜。だったらな〜、稲本コールしたほうがいいと思うねんな〜。(普通の声に戻り)セイッ、いーなもとッ!いーなもとッ!いーなもとッ!いーなーもとッ!(いったんストップし、ためてから)(デスボイスで)トルシエー!!!郷に入れば郷に従えだ。ハードコアデスボイスバージョンのトルシエコール行っちゃおうじゃないの!(デスボイスで)トルシエー!!!トルシエー!!!トルシエー!!!」
「僕はライブハウスで9年間働いていましたので、望んでもいないのにメロコアにめちゃめちゃ詳しくなってしまったという経歴があるのですが、まあそのようにして、強制的にメロコアのほうも『極めざるを得なかった』僕が、まったく新しいメロコア、究極のメロコアを提示していこうと思います。その名も、『グリッジメロコア』!」
 シールドを基盤に突っ込んで、激しいグリッジノイズを発生させながら、メロコア的としか形容できない歌唱を展開する。グリッジと歌を一瞬止めて、同時に再開する『ストップ&ゴー』などのテクも飛び出す。ダイブ。
 「(大阪の男の子の声で)ありがとう〜。今日僕らのほかにもめっちゃかっこいいバンド出てはるんで、見てってください。次の曲、聴いてください。」まったく同じような曲を演奏して、「ありがとう〜。僕ら大阪では結構人気あるんですけど、はい、次の曲聴いてください」まったく同じような曲を演奏して、「(通常の声で)グリッジでメロコアやってるやつおるんかい!めちゃめちゃ新しいわ!次はじゃあ紙を千切る音でメロコアやってみよう。」
 ピックアップを雑誌に装着し、紙を引き千切る音をアンプリファイし、それをバックにメロコア的としか形容できない歌唱を展開する。「(大阪の男の子の声で)ありがとう〜。僕ら結成して十年目くらいになるんですけど、次最初に作った思い出の曲、聴いてください」まったく同じような曲を演奏する。
 やおら立ち上がって、ハーモニカを吹きながら会場を徘徊する。ミルコビッチ・ジョンカビラ・ピッツァマルガリータ・マルゲリータの登場である。バーカウンターでハーモニカを吹きながら憂愁にとざされるミルコビッチ・ジョンカビラ・ピッツァマルガリータ・マルゲリータ。コップを横方向にスライドさせながら「これをそこのお嬢さんに……」再びハーモニカ。「そのウイスキーの銘柄を見せてください。……なるほど。これをあとでください。」独白を始める。(それを観ていた客から野次が飛び、その野次が気になって何をしゃべってたのか思い出せません、すいません)野次に向かって「お前は知るということを知らないんだ!お前は知ることによってもっと幸福になる!お前は知らない!知らないお前は知ることで幸福になれ!」
 ハーモニカを吹きながらステージに戻る川染。「ミルコビッチ・ジョンカビラ・ピッツァマルガリータ・マルゲリータ……あいつ、どこにだって現れるぜ……」 サンプラーから蝉の音を出しながら「ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!どうもありがとう!川染喜弘でした!」
7月13日 武蔵小金井アートランド
 記憶薄で時系列がややめちゃくちゃ。
 リズムマシンからビート。「近所に内木歯科ってあるんだけど、内木歯科の看板の下に、これ、そう、ナイキのマークが書かれていたっつーわけよ!」とラップしながらライブ開始。「今日は60分間の演奏時間を与えられているということで、若干いつもより長い、というわけで、アンビエント的な演奏をしようと思ってるんですが、まあね、演奏時間は長ければ長いほどいいので、本当は八時間くらい欲しいのですが、今日は演奏時間が若干短いということで、あっ、違います、若干長いということでね!」と思わず本音を漏らしながらコンポジションをもたもた準備する。準備中、お客さんに満面の笑みで「どこから来たの?」とたずねる。「今日はおれなりのコミュニケーションでお客さんと親睦を深めようと思う。どこから来たの?」「練馬です」「(横の人に)どこから来たの?」「練馬」「(さらにその横の人に)どこから来たの?」「えっと、練馬」「おいおい練馬ばっかりだな。よーし、練馬の人だ〜れだっ!(といって手をあげる)」しかし、反応無し。
 振動させたスピーカーの上にプラスチックの破片やボルト、金属片などを投入する。スピーカーにつながれたコンポのCD挿入部分が、調子が悪く何度もオープンする。その度に、オープンした挿入部分に掌底を叩き込んで、無理やり押し込んでいく。「いいか?一見、この(と、スピーカーを指差しながら)演奏が重要に見えるだろう?違うんだよ!(オープンする挿入部分を押し込みながら)こっちこそ見て欲しいんだ!偶然音楽なんだよ!現代音楽でいうところのチャンスオペレーションががんがん発生しちゃってるわけなんだから、むしろこっちがメインなんだよ!押しこんだるわーい!」といって、コンポに突っ張りを入れまくる。「大事なコンポについ暴力的になってしまった……おい、コンポを作った人に謝れよ!すいませんでした。ここで、じゃあ製品番号クイズいっちゃいますか!(反応なし)」スピーカーの上で跳ね回る破片が出す音をマイクで拾い、リズムマシンの音を消す。ピックアップも投げ込み、破片が触れ合う音に、ピックアップの接触音もアンプリファイされる。破片を投げ入れたり取り出したり、スピーカーを手で押さえて音を止めたりする。「日照りじゃ〜!」と叫び続ける。壁を叩きながらラップする。
 「三国志のネクストステージを考えていこう。これまでいろいろ三国志のバリエーションを生み出してきたおれが提供する次の三国志は、3.1国志だ。これがどういう物語かわかるか?3はわかるが、残りの0.1とは?それは、三国の壮大な物語と平行して、一人の村人の個人的な物語が展開するんだ。まだある。プラマイゼロ国志。これは一体どういうことだろう。ちょっと今から考えます」といいながら、考え込み「プラマイゼロ国志ってなんだと思う?」と客にたずねる。「おれはね、これを十年やってるんだ。これでMステに出演するつもりでいるんだ。こんなヒップホップ見たことないだろ?新しいよね?まあ新しいかどうかはどうでもいい。おれはこれを十年かけて、最高の芸術としてやっているんだ。おまえら、プラマイゼロ国志をがっつり人前で考えるのを芸術として十年できんのか?」
 客の反応を意識してか、再びビートを再生し、ラップし始める。「夏の海、君と出会った湘南、打ち寄せる波打ち際!ゆれる想い!こういうのがヒップホップだよね。まあちょっと、違うかもしれないけど。(スピーカー振動のコンポジションを再開し)これをヒップホップと言われるよりはみなさんの考えるヒップホップに近いよね。こっちが好き?こっちのがいい?じゃあこっちでいこう。」と、しばしビートにあわせて海をモチーフにしたリリックを叩きつける。甲高い声で「ハイー」と言いながら「リリックの最後に合気道を挟み込むことによって韻が踏めちゃうという寸法よ、ハイー!」と後韻説明ラップ。しばし合気道を挟み込んでいたが、「この後韻あまり気に入らない」といって、新しい後韻を考案する。その結果「正義は勝つ!な〜んてネッ!」という格闘ゲームのキャラの勝利ボイスとアクションが後韻となる。
 とつぜん声色を変えて、「配膳はな、楽しいんだよ!」と言い出す。「このリリックはおれがプリンスホテルで配膳のバイトをしていたときに上司が放ったリリックだ。配膳はな、楽しいんだよ!どういうことだと思う。配膳やってて、(大げさに転倒しながら)おれはこれしちゃったのよ。で、料理ぶちまけて。(大げさに転倒して)これしちゃったのよ。それで上司が配膳全員集めて、このリリックよ。おまえらはさ、配膳を本気でやってないんだよ。本気でやればな、配膳はな、楽しいんだよ!」
 満面の笑みで「普段どんな音楽きくの?」と客に尋ねる。「音楽聴きません」という反応に、「音楽聴かないほうがいいよ!坂本龍一が赤ん坊のように何も知らないほうがいいものを作れるって言ってたからね。少しでも音楽を聴いてしまったなら、もうどんどん詳しくなるしかない。これは坂本龍一の持論であっておれの意見ではない」と返答する。そして、さらに「どこから来たの?」と尋ねながら、マイクスタンドでインスタントな檻を作る。「こっから先には出ませんので、安心してライブをご覧ください!(マイクスタンドの柵から顔を出して)じゃあ、3リットル国志にいってみようか。どんな国志だと思う?わかった方には 3億円を贈呈します!わからない?わかりませんよね。残念でした、3億円のほうはユニセフに全額寄付させていただきます。」再び「どこから来たの?」とたずねる。「足立区です」という返答に、大阪のお母さん風の喋り方で答える。「足立区って、よう知らんわ〜。影が薄い区ってあるよなあ。足立区ってそれやわ〜。足立区って何駅がある?北千住?ああ、北千住あるわなあ。でも影薄い区ってあるよなあ。ほかになんかあるやろか。江東区?あ、江東区影薄いよなあ!江東区言われてもピンとけえへんよなあ!」さらに、尻を突き出した限りなく不恰好な姿勢で「プレイボール!」「アウトー!」「セーフ!」とアンパイアのカバー。もちろん、マイクスタンド越し。
 コラージュの技法を利用したサッカー。紙一面に「キックオフ→ドリブル→競り合い→パス→ファール→ドリブル…」とサッカーの試合のプロセスが書き込まれている。それを高速カットアップの要領で一気にプレイし、一試合を30秒程度のコラージュ音楽にしてしまう。ピックアップを装着したボールでもって演奏。一回演奏した後「ここで、カズダンス、ビスマルクいれて、最後にトルシエコールを挿入しよう」とコンポジションの書き換え。再び、演奏開始。ボールとの格闘の末に短い「トルシエッ」という叫び。ライブ終了。
4月30日円盤
 開始時刻に遅れてしまったので冒頭部分は鑑賞できず。会場についた瞬間、川染喜弘が黒夢・清春の形態模写をしている。
「八年間続けてきたこの黒夢も、今日で活動休止。人時とも話あって決めた。それじゃ聞いてください『like @ angel』」
カセットテープから出力するこもった変拍子ビートでラップ開始。
 「よっちゃん就職しまんね。母ちゃん心配なんよ。そんなに東京がいいんか?四国帰って就職しまんね。よっちゃん音楽で食っていけんよ。よっちゃん楽器ひけるんか?(声色変えて)おれギター弾けるって。(声色変えて)音楽で食っていけんよ!」
清春のMCとお母さんとの対話を主題に人力カットアップラップを展開。
 「曲を作ったのできいてください。」といってピアノを弾きながらニセ英語の歌を感情たっぷりに歌う。「で、この曲ね、聞いてると悲しい感じがするでしょ?でも直訳すると、『幸せでいっぱいだ今日は晴天だ自分の音楽が偉い人に褒められて認められた』なんですね!つまり僕がこの曲でみなさまに伝えたかったメッセージは、《輸入版cdを買うな》ってことだ!国内版を買え!そうでないと明るい歌詞がまったく理解できないぜ!」と力説。
「ライブの概念を変えよう!」
と叫び、ビー玉を机に置く。
「ライブの概念を変えよう!お客様の皆さんに自己暗示をかけてこのビー玉がライブをしていると思い込んでください!そして皆様のイマジネーションでこのビー玉が七次元八次元九次元まで行く事も可能なのだ。俺も今からお客様や!いいか!俺は魅惑的なパフォーマンスなんか一切せんぞ!ライブが良かった場合、僕が良かった、のではなく皆様のイマジネーションが良かったのです!良くなかった場合はお前らの感受性が悪いんじゃ!俺は魅力的なパフォーマンスは一切せんからな!そしてライブがよかったらブログに書いてください。ミクシーに感想をアップしてください。はてなダイアリーを更新してください。おれはこのパフォーマンスで現代美術の表紙になるんじゃ!」
等々いって、ビー玉をテーブルに叩き付けながらコンセプトを力説。
「それでは、史上初、ビー玉さんのライブをどうぞ」
 川染喜弘はハケ、客席に座る。完全にビー玉のライブ空間になる。ややあって川染喜弘がステージに戻ってきて、
「参加してください!お願いします!」
とまたコンセプトを力説。語尾を全てファミスタの効果音(アウトー、ぴゅーい、カキーン、たったたた等)にして盛り上げる。
「それでは再度、ビー玉さんのライブをどうぞ」
再度、五分間、ビー玉vs客席のそれぞれの想念が繰り広げるライブ空間になる。
川染が勢い良く戻ってきて
「いやー、凄かったですね。まさか2000台のアナログシンセをサーキットベンディングしながら火星に飛び立ってフィールドレコーディングするとは(いやはやといった感じで手を振る)」
マイクをビー玉に向けて
「ライブの告知等ございましたら何か。」
 その後、サンプラーを使った実験。絵にマイクを向けて視覚をサンプリングする試み、マッキーにマイクを向けて嗅覚をサンプリングする試み、甘い豆にマイクを向けて味覚をサンプリングする試みが次々失敗。最後に触覚ということで床にマイクを向けた音をとりあえずサンプリングできた、ということにして、史上初《触覚をビートにしたヒップホップ》が完成する。カセットテープを入れ替え、ナードなビートにのせてビー玉を猛烈にdisる。
「お前丸すぎるんだyo、転がりすぎるんだyo、光すぎんだyo」等。
「僕は香川の人間なんですが方言で『がー』って語尾につけるんですね」といって「アイガー」とサガットの模写で連呼。「必ず最後にアイガーアパカー」「アイガーアパカーままにわがままに君は僕だけを傷つけない」など、「アイガー」でjpopを歌い直し。案外「愛が」という言葉が入ってる曲がないようで「誰か、ないですか。愛がって入ってる曲ないですか。今どうしてもこれでラップがしたいんです」と哀願する。
 最後に、ワンマンでも披露する、という前置きとともに、お母さんをテーマにした歌を歌い、ライブ終了。

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