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自ら作る小説コミュの時間の星(未完作品で内容忘れたので適当に制作)

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 隣の部屋が、妙にバタバタとうるさくて、心地良い眠りから起されたのは、10月も半ばを過ぎた日曜日の昼だった。
隣の住人はたしか引っ越したはずだが、なぜ物音がするのだろう。
不思議に思い外に出て見ると、引っ越しの業者が忙しなく荷物を運んでいた。
大家さんと誰かが話している様子で、おそらく新しく引っ越して来る人だと容易に想像できた。
どんな人が来るのか、隣に住んでいる俺としては、非常に興味を引き、なんとかして見ようとしたが、大家さんの影になり、隣に住む人の顔を伺い知ることは出来なかった。 

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仕方なく諦め、部屋に戻るとテーブルの上に置いてある携帯が鳴っていることに気付いた。
携帯を開くとディスプレイには、池田拓の名前が表示されている。
「もしもし」俺が携帯にでると拓は、「お前何やってるんだよ」と、怒った口調で話し始めた。
内容を聞くに俺は今日、拓と会う約束をしているのだと言う。
しかし俺は全くもってそんな話しは覚えていなかった。
「お前に会わせたい奴がいるって言っただろう」と池田の声は信じられないという口調で言う。
そう言われれば、数日前に池田がそんなことを言っていたような気がする。
「会わせたい奴って?」と俺が聞くと、池田は呆れたように溜め息をつく音が聞こえた。

隣の引越し作業が終わったのか、騒がしかった音がいつの間にか消えていることに気付いたところで、池田に会う為外に出た。
結局、池田に時間をずらしてもらって、新たに会う約束をすることにしたのだ。
約束の地に着くと、騒がしい人ゴミが忙しなくそれぞれの目的地に辿り着く為に右から左へ、左から右へ人が 流れて行く。そんなに急いで何処へ行くのだろう。なかなか東京の雰囲気になじめず、周りの歩行速度に着いていけなかった。なんだか今この時間を止めてやりたい気になった。
辺りを見回したが、池田の姿はまだ現れない。時計を見ると約束の時間より早く着いてしまったらしい。
しばらくすると、「あっいた」と高田のぞみの、みょーなテンポの声がした。声の方を振り向くと高田と池田の姿を確認した。
池田は俺と会うなり、待たせやがってとさっきの電話での文句の続きを言いだした。
「文句はわかったからなんで俺が呼ばれたのかを教えてくれ」電話で何があるんだと聞いたが、池田はそれについては、はぐらかした返事しかしなかった。
「久しぶりだね、周平」
高田のぞみは池田の彼女で、俺の幼なじみだ。
実家の家がとなりで、中学まで一緒で大学で偶然の再開をはたしたのだ。
「周平に会いたいって子が居てね」そう言うと二人の後ろに居た子を紹介された。
名前は、菊地菜緒。
しかし紹介された割りにちょっと、のぞみどういうこと?と彼女の方は全く聞いてないというような様子で、まぁまぁと高田が彼女をなだめていた。
池田は、俺の方に寄ってきて上手くやれよと肩をたたいて、高田の所へ行き俺達二人は用事があるからと、どっかへ行ってしまった。
訳もわからず取り残された俺と彼女は、周りから見ると滑稽に見えるだろうと思われる程、唖然としていた。

仕方なく彼女の方を見ると、それはそれは可愛いらしい容姿をしていた。
「どういうことなんだと思う?」「知らない」彼女の返答はドライだった。

「その恰好ダサイよ」彼女は俺に一瞥をくれて放った言葉は非常に的を得ていた。
俺は自分の服を見たが確かに彼女の言う通りダサイ。これは俺の課題であって正しい服を選ぶ眼力を鍛え、まともな服を着ることを夢見ていた。
しかしながら失礼な女だ。俺の服装を初対面の人に愚弄される謂れはない。
「そんなことわかってる」一言、声を大にして言うと無性に腹立たしくなった、自分の服装にだ。
そうして俺は彼女と別れた。

家に着くと、隣の部屋からガタゴトと音が聞こえた。恐らく荷崩しをしているのだろう。
「ピン」「ポーン」と、唐突に呼び鈴が鳴り時間を見ると10時を回っていた。
こんな時間に誰だよと独り言を言いながら玄関口を開けると、スーツを着たセールスマン風の男が立っていた。
「貴方は神に選ばれた人間だ」この男は何を言っているのだろう。
「宗教の勧誘お断り」そう一言伝え玄関の扉を閉めようとすると、セールスマン風の男は足で、俺が閉めようとした扉を遮った。
「まだ話しは終わってませんよ」
セールスマン風の男はそう行って俺に一枚の紙を寄越した。「あんたしつこいよ、俺は宗教に興味ないし、あんたの話しを聞く気もない」
「あなたのその発言は神を冒涜してますね」
「じゃあ神がいるならそいつを今すぐ連れてこい、俺が神に選ばれたのなら、その選んだ奴をここへ連れてこい」
そう言うと、セールスマン風の男はにこりと笑って確かにこう言った「私が神なんですよね」
危険な奴だな、これ以上関わると何されるかわかったもんじゃない。
「あなた今日女性に逢いましたよね?」唐突に神と名乗る男が言った。
たしかに逢ったが、なぜこいつがそのことを知っているのだ、もしかしてずっと俺のことを監視してたのか?
「たしかに女とあったが、そんなの外に出りゃそこいらにいくらでもいるだろ?そんな不特定多数の人達相手に俺が逢ったと言うのはなんの説得力もないぞ」
息継ぎもしないで神と名乗る男にそう答えた。
俺が酸素を求めて大きく吸うのを待って、神と名乗る男が言った。
「あなたは、どうしても私を神とは認めたく無いようですね」
当たり前だこの世に神などいてたまるか。
過去にもし神がいるならと何度も真剣にお願い事をしたが、何一つ叶ったことなんかないじゃないか。
「ではこれならどうでしょう、あなたにもう一度今日という日を与えます」
神と名乗る男がそう言った瞬間、俺の目の前が急に闇に包まれた。
遠くの方からなにやらもの音がする、だんだんと音が大きくなるにつれ闇も薄れて行く。何時間もその闇の中にいたような気がした。
しばらくしてゆっくり目を開けると眩しい太陽光が俺の目を刺激した。

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