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学園退魔大戦 コミュの共王学院(魔物たちの学園)ストーリー

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共王学院サイドストーリー


「おらおら、なんか言ってみろよ」
「ははっ、その図体は飾りか」
「生意気なんだよ、テメーは」
 無抵抗な相手を多人数でいたぶる。しかも相手は自分たちよりもガタイいい。なんとも気持ちのいい行為である。喜悦な表情を浮かべて亀のようにうずくまった大男に蹴りを入れていた。
「おら、参ったかよ」
「何とか言ってみろよ」
 男たちは隣街の共神市に来て、ぶらぶらと遊んでいた。少し遊ぶ金が少なくなったので近くを通りかかった生徒をかつあげしようとしていた。共神市にある共王学院は大概は大人しい生徒ばかりだからだ。
 気弱そうな生徒を路地裏に連れ込んで脅迫する。怯えた表情がたまらない。もう少しでうまくいくところを、
「なにしている?」
 この大男が邪魔してきた。
 始めは驚いた。二メートル以上の長身にがっしりとした肩幅。胸板も厚い。腕も足も筋肉でパンパンに膨れている。かつあげしようとしていた生徒たちと同じく共王学院の高等部制服を着ている青いブレザーはあまり似合わない。むしろ、バンカラの格好をすればすごい迫力だろう。その隙にかつあげしようとした生徒が逃げ出してしまった。カッとなった男の一人が大男に殴りかかる。意外にも反撃してこない。後は冒頭の通り。
 暴行が止むと大男はおずおずと顔を上げる。
「もう、終わりでいいか?」
 ゆっくりと立ち上がり、何事も無かったかのように制服の汚れをパンパン払う。片手には小さなコーヒー缶をぎゅっと握り締めている。
「まだ、終わりじゃねーよ」
 かっとなった一人が再び殴り始めた。
 大男が少しでも怯えたり懇願したりすれば話は違ってきただろう。暴行もここまでエスカレートする事は無かった。ただ、いくら殴っても大男はけろりとしている。それがしゃくに触る。
「おい」
 一人が路地裏に落ちていたほうきを握る。壊れていて柄の部分しかない。殴るのにはちょうどいい。振り上げたときに、
「何してんだ、クズ鉄!」
 誰かがまた、声をかけてきた。鋭く射抜くような声だ。

 誰だ?

 少し怯えた目で男たちは声の発した方向を見る。相手が小柄な少年一人とわかると緊張を緩ませる。
「なんだ、おめえは?」
 男の一人が声をかける。小柄な少年はそんな声を無視して突き進み、男たちを押しのけてクズ鉄といわれた大男のそばまで来る。「おい、俺が頼んだコーヒーは?」
 少年の言葉におずおずと大男は握り締めていたコーヒーを差し出した。少年は受け取ると
「なんだこれは? てめえがずっと握り締めてぬるくなってるじゃねーか。そんなのを俺に飲ませる気か」
 大声で文句を言った。
「ふざけるな!」
 缶コーヒーをぎゅっと握り締めると振り向き、近くの男を殴りつける。しかも、缶コーヒーで。
「おおっ、てめえらの所為で生ぬるい缶コーヒーを飲む羽目になったじゃねえか。落とし前つけさせてもらうぜ」
 にやりと少年は笑う。男たちは一瞬、呆然としていたがすぐに激昂して「なんだとー!」「やるきか!」と口々に少年に詰め寄る。何せ、こちらの人数は六人。相手は小柄な少年とうどの大木。楽勝である。もっとも、少年はにやりと不敵な笑みを浮かべたままだ。
「は、速夫さん」
 おずおずと大男が少年──速夫に声をかけた。
「話は聞いてるよ。かつあげしてたんだろ、こいつら。まあ、そこで見たな。なーに‘人の力’だけでぶちのめしてやるぜ」
 指をポキポキ鳴らし、首をひねって速夫は身構える。
「ああーん?」
 男たちの怒気も膨れ上がる。一発触発。クズ鉄と言われた大男は互いのきょろきょろと見ながらおろおろとしていた。
 速夫と男たちが激突しようとしたとき、
「待ちなさい!」
 また、声が掛かる。見ると、三人の少女がこちらに近付いてきてた。
 一人は長い黒髪の少女。きっちりと揃えられた前髪は礼儀正しく凛々しく見える。声をかけたのは彼女だ。共王学園高等部の制服を着ている。青いブレザーにすっきりとしたブラウス。リボンのタイも揺れている。切れ長の目で結構きつい感じのする美人さんだ。
「まあ、ほどほどにしておくんだな。由美」
 えらそうに声をかけてきたのは唯一、私服の小学生高学年くらいの少女だった。不遜な目つきで男たちを見ている。Тシャツに薄く透き通ったカーディガンを着ている。下はジーパンを荒くはさみで切り取っただぶだぶの短パン。興味なさそうに壁に背中を預ける。本当にえらそうだ。ただ、短い髪をアクセサリーで結い上げているのは年相応に見える。
「……雷菜の姫様まで」
 クズ鉄はやや呆然と呟いた。
「よく分かりませんが、速夫さまを仇なすものなら叩きのめします」
 無表情で抑揚のない声で言った少女が一番変わっていた。なんと、メイド服を着ている。白いメイド服に白いエプロン。髪も銀色で全身が白ずくめ。無表情で男たちを見ている。どこか冷たく無機質だ。
「話は全て聞きました。この町で暴れる輩は許して置けません。叩き潰させていただきます」
 由美という少女は高らかに告げる。ポキポキと指を鳴らす。
「ぜんぜん状況は見えませんがみんなワタシのプロレス殺法で叩き潰す事にします」
 白いメイドがそう述べる。
「速夫。あの子たちから話は聞いた。そいつらがカツあげしてたんだろ。カラオケへの待ち合わせまで時間がない。だから、さっさと済ませろ。いいな」
 雷菜はそう言って、ポケットに手を入れる。ただ、すぐに舌打ちをする。「──少し遅れるかもな」
「おいおい、どうしたんだよ」
 由美達と反対方向から別の男たちがやってきた。どうやら仲間らしい。状況を察し、ガラ悪く睨みつけている。
「──合計、十人ほどか。一人三人だな。クズ鉄。お前は雷菜を守れ。由美、テレサ。一分で片付けるぞ。待ち合わせに遅れたらなに言われるかわからんしな」
 もう一度、速夫はにやりと笑った。獣の笑みだ。
「速夫さん」
 くず鉄の悲痛な声を皮切りに喧嘩が始まった。

 さて、ここではあまり関係ないが少し解説する。ガラの悪い男たちと喧嘩する速夫達全員は人間ではない。

 魔物。

 ようするに化け物だ。

「おら、どこ見ている」
 速夫はすばやく踏み込み、相手の膝を蹴る。少し体勢が緩んだところで相手の顔に頭突きを食らわせる。
 速夫は人狼の一族。古くから野を駆けて、日本の地を守護してきた偉大なる狼の一族。

「はいっ」
 由美は組み付こうとする男の手首を鮮やかに掴むと一瞬のうちに相手を地に叩きつけた。間をおかずに足が閃く。そのまま相手の顔を思いっきり踏みつける。「ごめんなさい。手加減を忘れてました」

 由美は弓の付喪神。古い器物に命が宿ったもの。この中では一番長く生きている。

「もう、待ち合わせの時間過ぎたぞ」
 雷菜は携帯電話を取り出して不機嫌そうに告げた。クズ鉄はおろおろと喧嘩と雷菜を見ている。

 この二人は鬼の一族。雷菜は鬼の一族の名門で名のとおり雷神の系譜に連ねる。クズ鉄は人から覚醒した先祖がえりだ。

 なお、由美も速夫も魔の力は一切使っていない。人として習い覚えた技術だけで喧嘩している。クズ鉄も人として力はかなり強い。ただ、制御しきれず魔の力を出してしまう事がある。それを恐れて手を出せないでいる。

 もっとも、

「ラリアートです」
 テレサと呼ばれるメイドは抑揚のない声で走り、相手の咽喉に腕を叩きつける。か細いあんなの舗装でなのに相手は一回転して倒れる。
「ロープに振ります」
 別の相手を掴むと走らせる。なぜか相手の眼前にロープが出現して跳ね飛ばされる。
「フランケンシュタイナー。ワン、ツー、、スリー。ワタシの勝利です」
 跳ね飛ばされた相手をメイド服のまま飛びつき、太ももで挟んで叩きつける。そのままカウントを取って勝利のVサインを高らかに告げる。相手の顔はテレサのスカートの中の太ももに挟まれたままだ。ただし、気絶しているが……。

 テレサはオートマタ。分類としてはアンドロイドに近いかもしれない。こだわりのある人はオートマタとアンドロイドは別物と唾を飛ばす。
 見ての通りテレサは魔の力を使って喧嘩している。ただ、完全に制御しており必要以上に傷つけることはない。
 どういう訳かテレサはプロレス好きで積極的に相手をプロレス技で叩き潰す。ちなみに速夫の家は古武術の道場を営んでおり、由美もクズ鉄もそこに通ってする。ただ、速夫はどちらかというと喧嘩技の方が多い。由美はきちんと子武術の技を駆使している。

「やれやれ、情けないのぅ。女に投げ飛ばされて地に伏せるとは。みっともないと思わんか」
 雷菜のそばにテレサに投げ飛ばされた男が転がる。侮蔑な目で告げると、
「この餓鬼め」
 と、男はギラリと刃物をちらつかせる。そのまま雷菜の腕を掴もうとする。人質か何かにするつもりなのだろうか。
「姫さま!」
 クズ鉄は悲痛な叫びを放つが動こうとしない。雷菜は魔の力こそ強いが人の力はそれこそ普通の小学生の女の子と同じ程度だ。
「痴れ物が」
 雷菜の手が閃く。とたん、男は体をびくっとさせて倒れる。
「──姫さま?」
 クズ鉄が声をかけると、雷菜は手にもつ物を見せて、
「慌てるな。護身用のスタンガンだ。こいつらに我の力はちと強すぎる。お主と同じように力の制御は苦手だからな」
 そう言って笑った。見ると速夫達は男たちを全員叩きのめしていた。 

コメント(2)

共神市という街がある。ごく普通の街。ただし、裏ではそうではない。なぜなら多くの魔物が集うのだから。どこの街にも魔物は存在する。人に交わって暮らしているものも居れば、山奥などにひっそりと暮らすものも居る。
 しかし、共神市の場合はいささか異なる。本当に多くの魔物が存在している。人口十万人ほどだがどれだけの魔物が集っているのか掴めていない。何故に多くの魔物が集まっているのかも分からないままでいる。
 しかし、だからといって、この街で魔物が暴れる事はあまり無い。むしろ、大都会より被害は少ないか知れない。何せ、襲おうとした相手も魔物だという事はよくある事だ。そんな状況下で暴れる魔物は少ない。
 また、あまりにひどい行為は他の注目を集める。この街としても人間たちの介入は好ましくない。結果的に狩られてしまう。とは言うものの事件はまったくないというわけでないのだが……。

 あの後、全員で待ち合わせの駅前に戻る。すでに他のメンバーは揃っていた。今日は親しいメンバー十数人とカラオケ熱唱大会。共王学院はエスカレーター式で下は幼稚園から上は大学院まで存在する。メンバーも上は大学教授から下は小学生(雷菜)までとバラエティーに富んでる。
 部屋に入って一時間。すでに盛り上がりは佳境を迎えてる。
 だが、一曲も歌わないものがいた。
 クズ鉄である。ソファーに座り、ぼんやりとみんなの歌を聞いている。壇上ではテレサが激しいノリの歌を無表情で熱唱していた。どうやらあるプロレスラーのテーマ曲とか。みんなの拍手喝采にあわせて派手な振り付けも行なっている。やっぱり無表情ではあるが。テレサは感情表現が苦手なのだ。
「歌わないのか?」
 クズ鉄の隣りに座る雷菜が声をかける。彼女の曲はすでに予約済みだ。今はストローでチューチューとコーラを飲んでいる。ちなみに入れた曲ごく普通のポップスだ。
「えっと、あっ、今すぐに」
 クズ鉄は慌てて本をめくる。雷菜は「無理強いするつもりはない」と無造作に言った。
「……まだ、気にしているのか?」
 雷菜はクズ鉄の顔も見ずにいう。細い足をぷらぷらと振る。
「いえ、別に」
 ぼそぼそとクズ鉄は言った。「そうか」と雷菜は頷いた。二人は黙る。別の人の曲が流れ始め、マイクが手渡される。
「──あいつらは感謝していたぞ」
 少しの沈黙の後、雷菜は言った。
「我らのところに来て、助けてあげてよと懇願した。なあ、それでいいでないか。人には得手、不得手がある。お前は優しすぎる。傷つけたくないという気持ちは分かる。それでいいのでないか。わらわはそう思うがな」
 雷菜の言葉を受けてクズ鉄は少し考えた後に呟いた。「違う」
「違うんだ。おいらは優しいとかそんなんじゃない。壊したかった。破壊したかった。あんなやつらはすぐにでも肉片にできる。でも、それじゃあ物足りない。ああ、違うや。力を振るいたい。けど、一度振るえば際限がつかなくなる。おいらはそれが怖い」
 クズ鉄の言葉に雷菜は「そうか」と頷いただけ。魔物であれば誰しも抱えている。特に人の世に交じる魔物には。
 魔物とは何か? いまだに明確な答えは出ていない。しかし、己の内に抱えるものがある。獣、本能、囁くもの。いろんな呼び方はある。人でも想いは強い。だが、魔物の我はそれ以上だ。我こそが魔物を支えていると断言するのもいる。乱暴な意見だが真理はついている。総じて人の世に生きる魔は己を押さえようとする。己の心のゆくままに振舞えば溺れていく。破滅へと導かれる。分かっている。だから、押さえていく。グズ鉄も同じだ。己の欲求に苦しんでいる。力を振るいたいと囁いてくる。ほんの少し程度ならば……そうはいかない。欲望に際限はない。果たしてセルフコントロールができるのか。自信がない。雷菜とて己の心に抱えているものはある。クズ鉄のものと勝るとも劣らない。ここにいるものは皆、大なり小なり抱えている。己の中の葛藤と欲求。魔であれば誰しも避けられない。
「──姫さま」
 グズ鉄がポツリと問い掛ける。
「なんだ」
 軽く眉を持ち上げて雷菜は聞き返す。
「……おいら、どうしたらいいんですか?」
 クズ鉄は上目遣いで雷菜を見てぼそぼそと問い掛けた。
「知らんよ。それこそ自分できっちりと決めることだ」
 一顧だせずに自分の飲み物のコーラを少し飲んだ。カランと氷が音を立てる。次は雷菜の番とマイクを手渡されステージへと向かった。クズ鉄は軽いため息をはいた。


 
 殴る。
 殴る。
 殴る。
 ひたすら殴る。
 目の前にあるものをただ殴りつづける。
 とにかく殴る。
 空手。ムエタイ。ボクシング。
 格闘技にはそれこそ体系化された打撃の技術がある。
 関係ない。
 人体の構造上、パンチはストレートよりフックになりやすい。
 関係ない。
 きちんとした指導と技術に基づいて行わないとテレフォンパンチとなり相手に見切られやすい。
 関係ない。
 そもそもパンチは指の関節に大きな負担を与える。
 関係ない。とにかく殴る。ただ、殴る。全てをこめて殴りつづける。
 殴るたびに揺れる。重いサンドバックがくの字に曲る。吊り下げられた鎖がきしむ。コブシを打ちつづける。
 全身から汗が滴り落ちる。Tシャツは濡れて肌に張り付いている。大きく息を吐く。
 殴る。
 殴る。
 思いっきり殴る。
 クズ鉄はサンドバックをひたすら殴りつづける。
「はっ!!」
 大きな弧を描いてハイキックをサンドバックに叩きつけた。惚れ惚れとするほど綺麗に決まる。くるくるとサンドバックは回りつづける。息を吐く。タオルで汗をぬぐい、ペットボトルに入ったスポーツ飲料を飲む。口の端から行く筋も滴り落ちるが関係ない。ほぼ満タンに近かったペットボトルが空になった。すぐに別のペットボトルを手に取る。すぐに飲まずにため息をつく。

 足りない。

 渇いていた。

 よく通うジムで顔を出す。ひたすら殴りつづけた。
 それでも足りない。
 いや、むしろ、余計に渇望する。
 何を?
 分からない。
 嘘だ。
 理解している。何をしたいのかを。
 あいつらに殴られたことを思い出す。
 へらへらとした声。
 いやな笑い。
 あざけり。
 悔しくないわけがなかった。 
 殴られた痛みより心に響く傷がうずく。
 叩きのめすことのできる自信はあった。
 どうということはない。
 なのに。
 出来ない。
 思い起こすは冬の夜。
 激しく降り積もる雪。
 白と黒の狭間には赤。
 
 くしゃり。

 クズ鉄はペットボトルを知らず知らずのうちに握りつぶしていた。中身がこぼれ滴り落ちる。うめき声をあげて拭う。何かを忘れたくて拭った。
 外を出ると冷たい夜気が肌を刺す。火照った体に心地よい。いつもならそう感じていた。けど、今日は違う。煮えたぎる熱いものを内に感じていた。
 ジムは駅前近くにあるため、外は人で賑わっている。雑多な喧騒も耳に入る。けど、感じない。

 ため息をはく。

 晴れない思い。普段はジムで汗を流せばすっきりとしていた。けど、今日は違う。むしろどんどん重くなる。本当にやりたい事が見つからない。否、やりたい事は分かっている。

 ──ごめんなさい。

 ──許してください。

 跪いて土下座して謝るあいつらの顔を思いっきり踏みつけたい。

 這いつくばらせたい。

 どす黒い思いが渦巻く。

 だが。

 違う気もする。

 狂おしいほどあふれ出る力の使い道。何か違う気がする。

 思えば、あの時もそうだ。冬の夜に起こした事。満足していなかった。望んでやまなかったのに、虚脱感のみが心に残った。

 一体、なにがしたいのだ。

 自分は?

「知りたいの?」
 不意に声をかけられる。見ると、路上に小さなテーブルを並べた占い師がそこにいた。深いローブを羽織り、顔はよく見えない。テーブルには水晶球やカードやお香をたく香炉が所狭しと並んでいる。
「クズ鉄さん。あなたの心に抱えているもの、教えてあげるわよ。お題は結構。ただ、クスリを買ってもらう。あなたを解放するのにね」
 かすかに笑っている。しかし、どこか無機質に聞こえる。
「さあ」
 占い師は手を差し伸べる。ふらふらと手を握る。





 その日の夜。路地裏に肉塊がぶちまけられていた。判別できないほどぐしゃぐしゃだった。
 校章が一つ落ちていた。隣街にある穂波高校のだ。
 あの時、クズ鉄に絡んでいた輩。それが肉塊の正体だった。

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