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カナダの歴史と政治コミュの新民主党マルケア党首を不信任、党首選へ

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 新民主党は4月10日の党大会で、党首の信任投票を行った。党員の52%が党首選の開催を要求したため、トム・マルケア党首は後任が選出され次第退任することが決まった。
 新民主党の党首が党大会で不信任されるのは、史上初めてのことで、二大政党でもほとんど例がない。カナダ公務員組合・食品商業組合・カナダ鉄鋼労連ら6つの労組がマルケア支持を事前に表明しており、50%以上の支持は得られるものと見られていたが、反対派は70%以上の支持を要求しており、この水準をクリアできれば留任となるが、支持が50〜70%の場合はあえて党首選を開催するかどうかが焦点になっていた。だが蓋を開けてみれば、50%を下回る支持しか得られない惨敗を喫した。労組トップの決定に末端の党員が従わず、造反したものとみられる。自由党員として長く活動し、学生運動も労働運動も経験のないマルケア党首への反発は、予想以上に大きかったようだ。
 また新民主党は、党内左派が提出した「跳躍マニフェスト」について、検討することを決議した。それは、映画監督アビー・ルイスと作家ナオミ・クライン夫妻によって選挙期間中の2015年9月に作られ、党内左派に支持されたもので、2035年までに再生可能資源から電力の100%を得て2050年までに化石燃料使用をやめること、パイプライン建設反対、エネルギー供給を民間企業からコミュニティに移管する「エネルギー民主主義」、地域経済を破壊する貿易協定への反対、ベーシックインカムの検討、企業課税の強化、富裕税導入、炭素税導入、石油ロイヤリティ増額、軍事費削減などが盛り込まれた、極めて左翼色の強いものである。新民主党は歴史上しばしば、政権獲得を目指し中道寄りを志向したことがあったが、選挙結果が思わしくないとこれを否定し左翼路線に回帰することを繰り返しており、今回もまさに「いつか見た光景」の再現となった。

 マルケア党首は投票前、最後の演説をした。
「我々は10月、勝利を犠牲にする過ちを犯した。私はその責任をとる。しかし我々は、挑戦することから引き下がりはしない。逆境のときでも、我々は断固として進む。たとえ人々が負け戦だと言っても。」
 彼は、自由党と保守党は企業家に忠実で、新民主党だけが格差と戦い続けていると、そして何千人ものカナダ人が仕事を失っているとき、カナダの大手銀行は昨年350億ドルの黒字を計上し、役員報酬120億ドルを支払ったと語った。
「我々は、それを受け容れない。自由党と保守党は、これがありのままの世の中だと言うだろう。彼らは、これが市場経済の回避できない結果だと言うだろう。」
 マルケア党首の支持者は何度か立ち上がって拍手したが、いっぽうでは座ったまま無表情の党員もいて、党内に深刻な分裂があることをうかがわせた。だが彼が最後の言葉を終えると、会場はスタンディング・オベーションに包まれた。
「あなたが私とともに立ち上がるなら、我々は止まることなく戦い続ける。私とともに立ち上がろう。我が党を発展させるため戦うなら、立ち上がろう。ケベックと残りのカナダの革新勢力を糾合することを望むなら、立ち上がろう。老いも若きも、あらゆる世代の新民主党員が夢見た国家を建設するため戦うなら、立ち上がろう。愛する、希望にあふれたカナダ。誰もが属し、誰もが尊重され、誰もが取り残されることのないところ。」
 投票結果は、マルケア党首続投支持が48%、党首選開催が52%と、真っ二つに分かれた。マルケア党首は「投票では分かれたが、党を分裂させてはならない」と語った。
 オンタリオ州のリンダ・ティベールさんは、党首を辞めさせるにはタイミングが悪いと指摘した。
「保守党は今、暫定党首が就いている。彼らはマルケア党首を辞めさせたいだろう。我が党も暫定党首になったら、誰が自由党を牽制するのか?」
 マルケア排除の口火を最初に切ったシェリ・ディノボ州議(オンタリオ州)は、CTVニュースで「歓喜の時」と述べた。
「我々は非常に困難な選択をし、それを成し遂げた。我々はこれからも、新民主党であり続ける。」
 彼女はまた、党創設者トミー・ダグラスが資本主義の根絶と社会主義計画経済の建設を宣言する「リジャイナ宣言」から党が離れていたと語った。

 2015年総選挙でマルケア党首が、富裕層への増税を否定し均衡予算を主張したことは、党内左派にとって新民主党の本分を外れた行為であった。そして新民主党が、あたかも「自分たちは政権与党になるのにさほど危険な存在ではない」と穏健な党であることをアピールし、従来の政策を引っ込めている間に、自由党により左寄りでより大胆な政策を採られ勝利をさらわれたことは、我慢のならないことだった。しかしマルケア党首は、ニカブ着用を養護したのが敗北の原因だと(自由党も同じ主張をしたにもかかわらず)主張し、均衡予算の誤りについて長い間認めようとしなかった。
 ところが彼は今年から、党首再選に向けて全国を駆け巡り、精力的に動いた。党内左派がマルケア降ろしを画策するのを見て、彼らを懐柔するため、それまでの主張を引っ込め伝統的左翼路線を訴え始めた。1月の幹部会では、「カナダにおける社会民主主義ビジョンを放棄しないと言うために、私はここにいる。我々は何者なのか、そして誰のために戦うのかを、見失うことはない」と述べ、新民主党が別の党に生まれ変わることによってではなく、あくまでも左翼政党として勝利を目指すと誓った。原理主義者として知られるニキ・アシュトン議員は、今にも椅子から飛び上がらんばかりに喜んだという。
 マギル大学学生会のジェイコブ・シュウェダ氏は、党首不信任に投票したと明かした。
「若い党員たちと会い、多くの『正しいこと』を主張するトムは、いったいどちらのトムなのか。選挙期間中のトムなのか、それとも党首の座にしがみつくこのごろの革新的なトムなのか。」
 2012年党首選でマルケア氏のために働いたミミ・ウィリアムズさんは、彼が総選挙時の公約を放棄したので今回は党首不信任に投票したと語った。
「もし我が党が、これまでの歩みを否定し左翼路線に後退するなら、我々は有権者に全く信用されなくなるでしょう。」
 マウント・ロイヤル大学で政治学を教えるデュエイン・ブラット教授は、マルケア惨敗への驚きを隠さなかった。
「難しい信任投票だったが、これほど低い支持率になるとは予想していなかった。私は、48%ではなく60%台と見ていた。」
 彼は不信任の理由として、マルケア党首が総選挙に敗北した結果よりも、その敗因を問題視した。また、後任党首が選出されるまでマルケア党首がその地位にとどまることについては、こう述べた。
「彼はレイムダックとなる。これは、保守党の暫定党首ロナ・アンブローズのケースとは異なる。これは党によって公的に不信任されたにもかかわらず、留任し続けるという全く異なる状況である。マルケア氏の政治生命は終わりだろう。」
 跳躍マニフェストについては、こう分析した。
「党の労働者陣営と環境陣営の間の、深刻な亀裂を見た。両者を一つにまとめるのは困難だろう。」
 アルバータ州のレイチェル・ノトリー首相は9日、パイプラインの重要性を訴え、跳躍マニフェストを採択しないよう呼びかける演説を行った。

コメント(7)

●グローブ&メイル紙コラム「新民主党に残された居場所は極左のみ」

 新民主党は権力の追求を忘れ、国家の良心という伝統に回帰すべきだろう。それには、2011年総選挙で野党第一党に跳躍(leap)したことは、二度と起こることのないまぐれだったという事実を受け入れる必要がある。
 時代にマッチした若い魅力的なリーダーを持つ一新された自由党がこうなっていなかったら、昨年10月に新民主党には別の筋書きがあっただろう。トム・マルケアは彼の党を政治の本流に導き、スティーブン・ハーパーを打ち倒し今ごろは首相になっていたかもしれない。
 だが今、中道左派はトルドー自由党に占有されていて、彼らは長い間政権を握り続けるものとみられている。新民主党には、極左しか居場所はない。
 さらにエドモントンでの党大会で代議員たちは、もし採択されれば新民主党を当選困難にする「跳躍(leap)マニフェスト」を受け入れた。そして彼らは、それを空想的で誇大な怒りとしてそれを却下するのではなく、それを検討することを決議した。これこそ、新民主党が権力よりイデオロギーに関心を持っていることを示している。彼らは、現実の世界で己の手を汚して政治を行うこともなく、道徳的な高い位置から大衆に説教し、世界を紙で作り直そうとする、かつての周辺的存在に戻れて満足することだろう。
 最悪でも、新民主党は徐々に場違いな存在に落ちていくだけだ。せいぜい良くても、それはトルドー政権の番犬として役に立つことだろう。バーニー・サンダースがヒラリー・クリントンを、より左にシフトさせたように。
 ところで誰が、活動家たちの心を掴んだ過激派にレールを敷かれた党を導くのだろうか。スティーブン・ルイス(訳者注※オンタリオ新民主党元党首・元国連大使)の賛同を受けた終末論的ドグマを信奉する「リーパーズ」は、1970年代のワッフル運動よりも非妥協的だ。ネイサン・カレン議員やアレクサンドル・ブレリス議員のような穏健派の党首候補たちには、リーパーズは手に負えないだろう。
 だが、党首がリーパーズから出るとしたらどうだろう。アビ・ルイスは、ジャスティン・トルドーに対する理想的な答えとなろう。1968年生まれで、若さとエネルギーがみなぎっている。彼はまた、ハンサムでもある。彼はまた、テレビ番組のホストや映画監督を務めている。彼はまた、エコロジー運動の象徴である魅力的な妻ナオミ・クラインの夫でもある。二人は、カナダの左翼を象徴するカップルである。
 そして何より、ルイス家の政治歴はトルドー家より長い。彼は、スティーブン・ルイスの息子であり、かつデビッド・ルイス(連邦新民主党元党首)の孫である。
 アビ・ルイスは先日、党首選に興味はないと言った。だが彼の支持するマニフェストを党が採択するなら、食指をそそられないだろうか。これこそ、多くの新民主党員が望んでいるものである。
 メインストリート/ポストメディア社による最近の世論調査は、与党自由党が依然として強く支持され、新民主党は大きく引き離されていることを明らかにした。
 政党支持率は、自由党48%、保守党30%、新民主党14%、緑の党5%、ケベック連合3%となった。
 次に新民主党支持者への調査で、次期党首にしたい人はネイサン・カレン下院議員17%、ジャグミート・シン州議11%、アビ・ルイス氏11%、ピーター・ジュリアン下院院内総務10%、ニキ・アシュトン下院議員4%、その他17%、未定26%となり、カレン議員が頭一つ抜け出た状態だが、未定が最も多く、その動向は予断を許さない。アシュトン議員は全国的にはあまり人気がないが、サスカチュワンとマニトバでは支持率39%と他を圧倒している。
 新民主党左派が提出した「跳躍マニフェスト」については、賛成が「強く賛成」17%・「やや賛成」41%で計58%、「やや反対」6%・「強く反対」25%で計31%と分かれた。
 新民主党のネイサン・カレン議員は6月3日、党首選に出馬しない意向を表明した。
 新民主党が4月10日の党大会でマルケア党首を不信任し、党首選が実施されることが決まってから、彼は出馬について家族・友人・支持者や党役員と話し合ってきた。世論調査でも、彼は最も人気のある候補だった。だが彼は、選挙制度改革や地球温暖化問題に専念する必要を感じており、オタワでより多くの職務を抱えることは、オタワから遠く離れたブリティッシュコロンビアの選挙区への対応や、そこで暮らす家族と過ごす時間の重要性を思うとき、決断できなかったという。
「何人かの人は、もう半年考えてくれないかと言った。でも私は、それは私がすべきやり方ではないと答えた。私は必ずしも、あと半年考えたら何かが変わるとは思わなかった。それで私は言った。『なぜ待つ必要があるのか? なぜ偽る必要があるのか? 人々に率直に話そうじゃないか。正直でありたい』と。」
 彼はまた、ブリティッシュコロンビア新民主党の党首選出馬についても、考えていないと語った。

 2012年の党首選に出馬したニキ・アシュトン議員とポール・デュワー議員のほか、アレクサンドル・ブレリス議員も出馬を噂されている。いっぽう前回総選挙で落選したミーガン・レスリー元副党首は、アルバータ州のノトリー首相のブレーンを務めており、連邦政界に復帰するつもりはないと明言している。
 新民主党党首選はまだ始まっていないが、マルケア降ろしの口火を切ったシェリ・ディノボ州議(オンタリオ州)は6月7日、「非公式の」候補となることを宣言した。党首選に立候補するには3万ドルの登録料を支払う必要があるが、彼女はこれを「民主主義の障壁」と呼び、支払うつもりはないと言う。
「私は、私のためにではなく新民主党のために、地位のためではなく主義のために戦う。」
「お金はどんな形であれ、民主主義・社会主義の党の障壁であってはならない。」
 彼女は、4月の党大会でマルケア党首が不信任されたとき、党内草の根によってなされた決定が、社会主義の原則を再確認し地球温暖化に立ち向かうため、党を新たな軌道に導いて行くように感じられたので、党首の地位に特別興味を持つことはなかったと語った。しかし党はその後、そうはならなかったという。
 彼女の言う原則とは、地球温暖化防止、同一労働同一賃金、LGBTQ2Sと女性と労働者の権利擁護、先住民・少数民族のための正義の実行、生涯教育の充実、健康保険への扶助、安価な住宅供給、社会保険と年金増額、障害者へのより手厚い扶助のことであり、彼女は今後もこれらを推進してゆくのだという。そして、民主主義かつ社会主義の原則を支持するより強い候補が出馬するなら、彼女は出馬を取り下げる用意があると語った。
 彼女は、2018年に予定されている州議会選挙に出馬しないことを表明しているが、2019年までに実施される連邦議会選挙への出馬は否定していない。
 与党自由党と党首が唯一の議席を持つ緑の党を除き、全ての野党は党首選を行う。保守党は2017年5月27日、新民主党は同年9月17日から10月31日の間に投票を行う。ケベックもおそらく、2017年に党首選を実施するだろう。
 保守党党首選は、前回総選挙に敗れハーパー党首が辞任表明したときから数えると586日間である。新民主党党首選は、4月の党大会でマルケア党首が不信任されたときから数えると、525日から569日の間である。
 ここ10年間に実施された連邦党の党首選が、(党首退任から)平均して316日間ということを考えると、来年実施される2野党の党首選が異常に長いことがわかる。これらより長い例は、ジャスティン・トルドー党首を選出した2013年の自由党だけである。野党の党首選は、与党より長い傾向があり、平均して前者は375日間、後者は148日間である。
 選挙期間が長いせいか、保守党はマクシム・ベルニエ元外務大臣、マイケル・チョン元政府間関係大臣、ケリー・リーチ前労働大臣の3人しか出馬を表明していない。新民主党は、「公式の」候補はまだ誰も表明していない。
 ここ10年間で平均すると、候補者は投票日の155日前に立候補を表明した。与党では候補者は、投票日の116日前、党首辞任の32日後に立候補を表明した。野党では候補者は、投票日の207日前に立候補を表明した。
 立候補者の多くは、早い時期に出馬を表明しない傾向がある。それはおそらく、より遅く出馬を表明した候補の方が、先の者より強い印象を残せるからだろう。統計は、より遅い立候補者の優位を示している。勝った候補者は、負けた候補者より平均15日遅く立候補を表明した。ここ10年間で、最初の立候補者が勝った例はわずか10%で、最後の立候補者が勝った例はほぼ半数である。

 1867年の連邦結成以降、連邦議会およびオンタリオとケベックの州議会選挙は120回以上あったが、議席を減らした政党(泡沫政党を除く)では、党首を替えるより留任させた方が、次回により良い成績を挙げている。
 議席を減らした党で党首を替えた例は55%で、議席を増やした党で党首を留任させた例は71%ある。議席を減らしたにもかかわらず党首を留任させた党の70%は、次の選挙で議席を増やしている。これが党首を替えた党では、次の選挙で議席を増やした例は62%しかない。
 議席を減らし党首を替えた党は、次の選挙で平均して46%の議席を増やしている。ところが、議席を減らしたにもかかわらず党首を留任させた党は、次の選挙で平均して61%も議席を増やしている。
 なお新民主党は結党以来、選挙で2回連続して議席を減らし続けたことはない。
 シェリー・ディノボ州議(オンタリオ州)は8月2日、連邦新民主党の党首選出馬を取りやめると発表した。彼女は6月に「非公式の」候補となることを宣言していたが、ここ数週間で2度の発作を起こし、断念した。

 ディノボ州議は、次のように語った。
「民主社会主義、地球温暖化の是正、反人種差別、先住民に関する国連宣言、LGBTQ2Sの権利、保育制度、薬代扶助、教育の無償化、革新的な税制改革の夢は、今も生きている。」
「それらの主義を掲げる候補は、私と私の支援者の支持を受ける。」
「それが私でなかったのは残念だ。」
「それら新民主党の草の根を代表する人々と、新民主党にそれら革新勢力を代表することを望む人々は、沈黙しない。」
「残された唯一の道は、左へ行くことだ。」
「我々は、自由党が前回総選挙でドラマチックに3位から1位になるのを見た。我々にそうできないという理由はない。」
 新民主党は9月13日と14日、モントリオールで幹部会を召集する。そこでは減少している政治献金や、落ち込んでいる支持率などについて話し合われることになっているが、何人かの議員や元議員の間に、マルケア党首を引きずり降ろすクーデター計画があると報じられている。
 マリット・スティルス理事長は何人かの人々から、マルケア党首は即時退任すべきだと聞かされた。彼らは、マルケア党首には士気が感じられないと漏らしたという。
 一時は世論調査でトップに立ったにもかかわらず、新民主党は2015年10月の総選挙に敗れた。マルケア党首は、2016年4月の党大会で不信任され退任することが決まったが、2017年秋の党首選で新しい党首が選出されるまで職に留まると表明していた。
 マルケア党首自身は、そのような意見は全く聞いていないと言う。また彼の支持者も、ごくわずかの煽動者がいるだけで、愚痴以上の何物でもないと主張する。
 ハンス・マロット副理事長は、マルケア党首の即時退任を望む意見は聞いたことがなく、せいぜい2・3人ではないかと考えているが、懸念がないわけではない。
「事件はしばしば、2人か3人か、せいぜい5人くらいが『彼はもうダメなんじゃないか』と言い出し、それからある種のスパイラルが起きて、人々が『そうだね、たぶんそうだね』と言うようになり、そして事件は起きるのだ。」
 だがマルケア党首はかつて実際に、自分への支持について決定的に誤解していた。彼は「私は、幹部会の誰かが私のリーダーシップに公然と挑むとは聞いていていない」と語っていた。
 党首選立候補の受付は7月2日で、立候補を表明した人はまだ誰もいない。マルケア党首を引きずり降ろせたとしても、その跡を継ぐ暫定党首が誰なのかは、全く見えていない。

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