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カナダの歴史と政治コミュのキャドマン・ゲート事件

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 ジャーナリストのトム・ザイタラクは3月15日、2005年に死去したチャック・キャドマン下院議員の伝記「岩のように−チャック・キャドマン物語」を発表した。ところがその中に、2005年5月19日の予算案採決に関し野党保守党が、キャドマン議員の買収を試みたという記述があり、国会内で波紋を呼んでいる。
 問題の著書によると、自由党のマーチン内閣提出の予算案採決を控え、保守党のハーパー党首側近であるトム・フラナガンとダグ・フィンレーの2人がキャドマン議員に接近し、反対票を投じることと引き換えに、癌で余命いくばくもない彼に100万ドルの生命保険の提供を約束したと言う。だがキャドマン議員は、1年前に選挙があったばかりで再び解散・総選挙が行われるのは好ましくないとして賛成票を投じたため、採決は可否同数となり議長採決で可決され、マーチン内閣はきわどく崩壊を免れた。
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2005-05-21 参照)
 キャドマン議員の未亡人ドナさんと娘も、この記述は事実だという。ハーパー首相以下保守党は事実無根と主張しているが、自由党は「公聴会を開いて真相を究明すべきだ」と迫っている。なお保険業者は「まもなく死を迎えようとしている人に100万ドルの生命保険をかけるのは不可能だ」と指摘している。

 ドナさんは、夫の選挙区であるサレー・ノース(ブリティッシュコロンビア州)の保守党候補に選ばれている。彼女は以前ハーパー首相に、夫への保険の提示を知っていたか尋ねたところ、首相は彼女の目をまっすぐに見つめて、きっぱりと否定したという。それで彼女はこの件を、一部の無分別な者たちが勝手にしたことだと判断した。
「首相が語ったことは真実です。私には、彼の目でそれがわかります。」
 さらにドナさんは、首相を信用していないならば保守党候補になることなどあり得ないと語った。
「夫はスティーブン・ハーパーを尊敬し、信頼していました。そして私も、スティーブン・ハーパーを尊敬し、信頼しています。」

 自由党のホームページには、キャドマン議員買収疑惑について「ハーパー首相は買収の事実を認識していた」などの記述があり、首相の弁護士はステファン・ディオン党首に、国会での謝罪ならびにコンテンツの即時削除を要求した。だがディオン党首は首相に謝罪する意志はないと表明したため、ハーパー首相は自由党のディオン党首、マイケル・イグナチェフ副党首、ラルフ・グッデール下院幹事長を名誉毀損で告訴した。これに対し、ディオン党首は下院で「告訴は真相解明を妨害するための脅しだ」と強く抗議した。またある野党議員は、首相が国会内の問題について野党党首を名誉毀損で告訴することは前例がないと語った。なおホームページの記述は下院における発言を含んでおり、これらは法律上起訴することはできない(ちなみに日本国憲法第51条「両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。」)。


写真左:故チャック・キャドマン下院議員。
図右:アビ「ハーパー首相がセリーヌ・ディオンを名誉毀損で告訴したって知ってた?」
ビーバー「ステファン・ディオンだろ?! ハーパーはカナダ人みんなを告訴しなきゃいけないよ。だってみんなハーパーがキャドマンを買収したと思ってるんだからね。」

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