ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

創作小説、詩を書こう〜♪コミュのテーマ小説「扉」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
第一回テーマ小説「初雪」が思いのほか出揃ったので、新しいテーマを立ててみました。

テーマは扉。

随分と抽象的なテーマですけれども、選んだ理由として、もうそろそろ年が変わることが理由になっています。
最初は煩悩だとか罪だとかをネタにしようと思ったんですけれども、年末年始にそんなネタもどうかしているので、一つの区切りとして「扉」を選びました。

貴方の「扉」はいったい何をどうする「扉」なのか。
どしどし応募してください。

投稿形式は前回と同じなのでそちらを参考にしてください。

コメント(25)

自分もちょっとPCに触れない時間があるので^^;
1月いっぱいをめどに受け付けるつもりです。

自分で立てといて何なんですけど、抽象的過ぎたなぁ
「理」

 佐倉雄二はマタギと呼ばれる狩人だ。本来は群れて狩をするのだが、今回はたまたま佐倉一人で狩をしている。要領のよさと一つ変わった能力があるために、佐倉は仲間を必要としないのだ。だから一人で狩れる。

 能力は「動物と会話する」事だ。

 いったい何のために、どういうつもりで佐倉にこんな力が備わったかは知らないが、そのお陰で佐倉の狩の成功率は仲間内でも抜きん出ていた。
 もっとも、マタギにそんな数など関係ない。
 自然の境界に介入しているのだ。ちっとも褒められた事ではない。だから山に入る前に禊をするし、敬意を表して獲物を狩る。それは今まで続いてきたマタギの歴史であり罪であり、誇りだった。

 そんな佐倉は、今青森の下北半島にいた。やたらと寒いこの土地で佐倉が依頼されたのは猿の退治だった。最近まで、下北半島の猿は最北端に住む日本猿の為に特別天然記念物となっていたのだが、法改正で農作物を食い荒らしたものに限って退治する事が出来るそうになったらしい。
 しかし、その法律も本当に猿を殺すつもりはないのだろう。法律上猿を退治できるのは
「猿が農作物を食い荒らした証拠がある」
「確実にその固体と判別できる」
 という条件が必要なのだ。幸い、今回の仕事は条件を二つとも満たしている。いや、不幸にもと言うべきか。つまりそれだけ猿が手ごわいという事なのだ。
 現に、現地の猟友会は狩に出てから2ヶ月もたっているのに未だにその猿を捕らえずにいた。無論、その間もその猿は農作物を荒らしまくっていた。

「そこで…俺の出番か…」
 もう厄年を過ぎて老い始めた体。水気は抜けひび割れた皮膚。
 銃を背負うその後ろ姿は、しかし逞しい。
長年培われてきたマタギとしての勘。そして生まれ持った力。
 佐倉の追跡は確実に猿を追い詰めていった。

 山に入って三日目。マタギとしての経験と、そして周囲の動物たちからの情報収集によりついに佐倉は猿を発見した。その猿は写真で見るより大きく、そして老いていた。
 ありきたりな感想を抱いた佐倉は悟られないように風下に行き、物陰に隠れてライフルの照準をゆっくりと老猿へと向けた。大きく息を吸い。大自然への敬意を胸で呟いて、人差し指をそっと引き金にかけた。その時だった。
「人間よ。俺を殺すのはかまわないが、その前に話をしないか?」
 突然の猿の誘い。予想もしなかった事に佐倉の心臓の鼓動は大きく乱れた。
「な、何故…」
 口の中の水気が一気に引き、枯れた声が一層乾いてしまった。猿は皺くちゃの顔をグニャリと歪めて口を開いた。
「主が鳥や鼠に俺のことを聞いていたように、俺もそいつら伝いで主の事を知ったのよ。撒いてやろうと思ったが、まさか追い詰められるとは思わんだ」
「その追い詰められたのが如何して俺と話そうなど?逃げればいいではないか」
 そういうと猿は突然笑い出した。深い森の木々の葉に跳ね返り、猿の笑は佐倉のあたりを何度も響き伝わった。
「自分優位の物言い。いつから人間はそんなに偉くなったのだ!」
 笑の後、突然の怒号。佐倉は目を大きく見開いて、ただただ唖然としている。


次へ続く
「人間が知識を得たからか?文明だとか言うわけのわからないものを手にしたからか?何時から、何時から人間は世界の管理人になったのだ?」
「人間は自然を破壊してきたからな。自然を守ろうとするのは当ぜ…」
 佐倉がすべてを言う前に、猿は大にした声で遮った。
「それこそ人間のエゴ!じゃあ何故未だに自然というものを壊し続ける。木を切る!大地を掘り返す!水を汚す!それは人間にその気がさらさらないことだ!!そんな人間が何故生きていられるかわかるか主よ!」
「それは…」
 言葉が出てこない。銃を持つ手に汗が流れる。ギトギトした嫌な感じの汗が流れる。
「それは自然が人間を生かしているから!蟲の数にも満たない貧弱な眷属のために自然は環境を変えているのだよ。それを何だ貴様らは。自然破壊だの何だの抜かして、自然に守られていおる人間が自然を守だと?笑止千万!!愚かにも程がある!!我々が消え逝くのは自然が変わっていったから、それに対応するために変化しようとするために一時消えて逝くのに、貴様らはそれをさせない!」
 冷たい風が森の中を駆け巡り、佐倉の肌を叩くように吹き抜けた。冷たさは肌を刺すように感じる。
「違う…それは人間が自然に対するせめてもの償いとして…」
「それが愚かだというのだ!生き物と自然の間を、荘厳な佇まいで遮る門。それが開き閉まる理に従いある時は門が開いて新しい種として自然に生き、時がたち自然が変わればその門が閉じてその種は自然で逝くのだ。そして、変わった自然の中で生きていくだけの変化をその種が行えば再び門は開くのだ。それこそ自然の理だ。だがしかし、その理を…理を無視して人間は無理やり介入しているのだ!万有必滅!その理を人間は無理やり捻じ曲げようとしている!何故それがわからん!貴様らには知があるのではないのか?文明とやらがあるのではないのか?そんな当たり前の自然の摂理を守れぬ文明などたかが知れている!!挙句の果てにはそれを他の種である我々にも押し付ける!おかげで山のバランスは壊れ、人間なんぞの世界に踏み込まなくてはならん!」
「黙れ!それが言い訳になると思っておるのか!」
 佐倉は負けじと声を大にして銃口を猿へと向けた。
「そして都合が悪くなれば殺しにくる。どっちが先にわれわれの領域を脅かした!誰が貴様らに扉を再び開けてくれと願った!時がたてば再び開く進化の循環を!貴様らの都合で捻じ曲げるのか!!」
「黙れといっているッ!!」
 佐倉の怒号と同時に耳を劈く爆音が山を引き裂いた。鳥がいっせいに飛び立って一瞬騒々しくなるが、一秒もせずに訪れたのは静寂。耳が痛いほどの静寂だ。残ったのはただの人間一人と、猿だった有機物の塊だ。佐倉はその場に腰を落とすと俯いた。一方の猿の顔は、撃たれて死んだというのに、満足そうな笑みを浮かべていた。
「そんなに…人間は愚かじゃ…」
 無い、とはっきり言えなかった。立った一匹の猿の叫び。生き物の純粋な叫びと思考。自分が感じたのは怒り。どこにもぶつけることの出来ない、行き場のない怒り。そんな怒りに流されて佐倉は引き金を引いたのだ。それは、マタギとして最悪の行為だ。
 逆に猿たちもそうなのかもしれない。自分たちの運命を無理やり捻じ曲げられ、それでも人間のように自殺するような考えを持たない彼らは、触れたくもない人間の世界にやってきてその怒りをぶちまけるのと生きるためにちょっかいを出したのか。
 佐倉は肉の塊に一瞥すると踵を返して山を下った。
 マタギとしての誇りを失ってしまった佐倉にとって、そんな事などもうどうでも良かったのだから。

 ざわざわと木々の葉が擦れあう音がした。まるで人間をこばかにしたようなヒソヒソ笑いのような、とても不快な音だった。

 もう厄年を過ぎて老い始めた体。水気は抜けひび割れた皮膚。
 銃を背負うその後ろ姿は年齢以上に老いたようだった。

 しかし、彼から動物たちの言葉を聞かなくなるような事は無かった。


fin
あとがきです。

 ワードで書くと見やすいんですけど、mixiにあげると上下の間隔が狭くて見難いですね。
 申し訳ないですorz

 逆に扉って入れなきゃよかったなと思っています。

 簡単に内容を説明すると
 動物と会話できるファンタジーな力を持ったオッサンが、猿に散々怒られて逆ギレして猿を殺しちゃうって話です(ぉ

 初雪と打って変わってずいぶんとダークな話です。
 物語前半に書かれている法律は、来年の四月から施行されるようなのでちょっと未来のお話ですね。

 マタギに関してもう少し調べてから書けばよかったのでしょうが、逆に知っていたらまたぎの説明だけで文章を使っちゃいそうなんで逆に良かったかも。

 今日のニュースでこの話題を見て、常々考えていた環境問題の矛盾が繋がっちゃって出来ました。

 この猿をアナゴさんの声で読んでいただけると幸いです(何がだw


管理人 おにむら@以下略
>マチーさん
感想の返事が遅れてすみません。


今回はしっかりと筋道立てて物語を作ったのでそういって頂けると幸いです^^
>マチーさん
感想レスの追記です
これ書いているとき、ちょうどからくりの君という藤田和日朗のアニメを見まして、その主人公の声優が若本だったんで、確実にそのイメージが植えつけられているようですw

>桃桜さん
前回の続き物ですねw
もう少し父親が責められてもいいのではないかな?
というのが第一印象です。
会話文が多いので、会話の間々にキャラクターの動作を示した描写があれば臨場感がさらに増したと思います。

全体的にしんみりしたお話なので前向きな終わり方は好印象を受けました^^


管理人 おにむら
言葉遣いがそう感じさせてくれるのでしょうか、シュールさんの文章を読んだ後の自分の脳内フィルターは、ちょっと昔のセピア色な景色を思い出させてくれます。

ちょっと文章が少ないかなと思ったんですが、一人の女性の独白という事を考えると、かえって少ない文章の方が綺麗にまとまって見えるものですね。

最後の文章のバランスを弄った演出は、誰かに宛てた手紙のようにも感じられ多面性を感じました。
  


  管理人おにむら
>マチーさん

流石に文量多いんで、返事に時間かかりそうです><

文章が多いと立て読みにしたくなる不思議ww
読み終わりました。

ネタバレになるからあんまりかけないのが残念です。

文章的には、空白がほとんど無かったんで圧迫感を感じましたが、mixiの仕様上の問題なんで仕方ないですよね^^;

詳しい感想は日記の方に書かせてもらいますね

ログインすると、残り16件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

創作小説、詩を書こう〜♪ 更新情報

創作小説、詩を書こう〜♪のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。