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殺処分現場、動物保護センタ−
取材日記 2007年1月9日

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2007年1月9日快晴。
当会本部事務所がある茅ケ崎市からル−ト134のシ−サイドラインを通って、パジェロを走らせ、当会代表の立花と当会専属カメラマンで愛護動物法務管理士の須田は神奈川県動物保護センタ−へ向かった。
午前中にもかかわらず、強い日差しの中に真っ白い雪化粧を山頂にした富士山を小田原方面に見た。
「いつもより美しい富士山だ」と須田がポツリと言ったが、2人とも顔付きは、ちっとも嬉しくはなかった。
「美しい富士山」は向かおうとしている「殺処分の現場」の現実をより一層重くむなしい空気にしてしまうからだ…。
我々人間が富士山を美しいと感じているその時も確実に炭酸ガスで殺処分が行われている現実がある。
平成17年度の動物保護センタ−の事業実績のデ−タによると、野良犬等の収容頭数は成犬929・子犬35の合計964.
様々な事情により変えなくなった犬の引き取り頭数は成犬373・子犬86の合計459である。
なお成犬929のうち返還された頭数は457であるから49.2%が返還されている。
そして現実的に炭酸ガス室に送られ処分された頭数は608と多数である。
一方、猫はどうなのかと言えば、所有者不明猫は成猫28・子猫は1924の合計1952。
飼えなくなった猫の引き取り匹数は、成猫406・子猫494の合計900.
それらの内、現実的に殺処分となった猫は2855である。
ペットのパ−トナ−である人間側の様々な理由により「もう飼えなくなった」という単純な理論での殺処分は確実に毎日行われ続けている。
様々な理由の中には誰が聞いても「やむを得ないなぁ」と思える事情のものから「憤り」を強く感じるものまであるが、人間のエゴイズムの延長線上でペット達の運命が決定されていく悲しい現実を再度確認しておく必要がある。
お金さえあれば、提出書類の1枚さえも不要で、いとも簡単にペットを買えてしまう現在の売買の流れは立法を持って歯止めをかけなければ、流行服のように「もう飽きた」とか「流行じゃなくなったから」などと、信じられない理由によってペットをポイ捨て、また違うスタイルのペットを買ってしまうということが続けられていく危険性がある。
プ−ドル・チワワ・ジャクラッサセルテリアetcと次から次へとトレンディ−ラインが生まれていくのは、いい方向性ではない。
ペットを売る側であるペットショップは改正された側動物愛護管理法により届出制からは登録制になり、さらに売却する前にペットショップについての事前説明も求められるようになったが、ザル法だと思うのは「買い求める方」であるお客に対しての絞りシステムがまったくないからである。
「一生世話する」という「誓約書」の1枚くらいは「条例」でいいから求めていく必要があると考える。
いくらショップ側を締付けても、お客側に何ら求めていないのであれば、ザル法と言うしかないと思える。
最終的に殺処分にされてしまうペット達は、ほとんどがペットを買い求めた側の自己責任であるからだ。
そこを再度考え直す必要がある。
そのように…車の中で色々な事を忙しく考えていると、だんだん動物保護センタ−が近くなってきた。
平塚市土屋の小高い丘の上にポツ−ンと淋しい感じでそのセンタ−はあった。
なぜか、ひっそりと隠れているような建物に感じてしまった。
丘を少し登って行くと、空に向かって虚しくそびえる「高い煙突」がズシ−ンと心の中で音をたててグレ−な煙をうっすらと出していた。
須田も私も言葉が出なかった。
炭酸ガス室に送られたペットは殺処分された後は、焼却処分されることになっている。
その焼却時の悲しい煙が冬空の中に消えていく…。

私と須田は、受付にて職員の方に当会の証明書と名刺を出して取材の申込を行った。
しばらくすると、責任者で獣医師のA氏が来られ、応接室へ通された。
A氏は多忙にもかかわらず、取材にとても丁寧に応じて頂いた。

立花 「1日何頭処分されていますか?」

A氏 「3頭くらいです」

立花 「犬と猫は同時に処分しますか?」

A氏 「いや、別々に処分しています」

立花 「センタ−が引取ってから何日後に処分していますか?」

A氏 「法律上、規則がありますすから原則的に1週間です」

立花 「原則ということであれば例外は何ですか?」

A氏 「焼却処分との関連から、現実的に焼却は週に1回か2週間に1回のペ−スですから、最長で約2週間処分されない場合もあり得ることになります」

立花 「処分されるまでの保護期間を出来るだけ延ばしてもらうためにどうすればいいですか?」

A氏 「条例で1週間と決まっていますから、条例や法律を変えるしか方法はないです」

立花 「エサ代がかかるから長い期間は保護されないという意味ではないのですね」

A氏 「そうですね。財源的な問題ではなく、条例・法律で決定していることによりますよね」

立花 「それでは、条例で1ヶ月と決定するだけで長く生かしておくことは不可能ではないですよね」

A氏 「そういうことになりますよね」

立花 「里親探しはやっていますか?またやっているとすればインタ−ネツトなどの方法でしょうか?」

A氏 「その前に、里親という言葉の件ですが、平成14年10月に子犬の里親制度という名称を子犬の譲渡にしました」

立花 「それはどうしてでしようか?」

A氏 「里親という言葉は人間の場合の里親システムで使用されていることから、同一用語を使用するのはどうかという問題があったようです」

立花 「そうですか。同一でも問題はないように思いますけどね…。それはいいとして譲渡先探しはネットとかでやっていますか?」

A氏 「センタ−がダイレクトにネットをもってはやつておりません。6つあるボランティア団体を通して地域限定的にやってもらっています」

立花 「それでは、ボランティア団体というフィルタ−をわざわざ通して譲渡先を探すのは時間の無駄ではありませんか?ダイレクトにセンタ−がやればいいのでは?」

A氏 「そういう意見もありますが、例えばですね、センタ−に直接来られ、犬や猫をもらいたいと来られる場合もありますが、そういう方はどちらかというと一時的に可愛そう可愛そうと感情的になられたりすると問題も起きやすくなるこも考えられるのですよ」

立花 「それはどういう意味ですか?」

A氏 「一時的な感情論のようなもので犬や猫たちを持って行ってもらうと、やはり飼えなかったとかの理由で再びセンタ−に持って来られたりする場合も考えられ、センタ−に一度入ったペットを出たり入ったり何度もさせたくないという考え方があるからです。苦痛は一度だけでたくさん…一度センタ−へ入れたら、出たり入ったりは絶対させてはいけない。だから譲渡先を探してもらうために、じっくりとやって頂くボランティアというフィルタ−が必要になってくるのです」

立花 「なるほど、簡単に言えば、また捨てるような変な人に持っていってもらつては困るというわけですね」

A氏 「そうですね」

立花 「それではダイレクトにネットを活用しないのはどうしてですか?」

A氏 「ボランティアにやって頂く時も地域限定的な考えでやって頂いています」

立花 「地域限定とは?」

A氏 「私共の管理が行き届く範囲に居住されている方に限定しているというわけです。従って、ネット上でとてつもない遠方の方にもらわれてしまっては私共の管理が届かないのです。そういう意味からもダイレクトにネットで探すような方法は取れないのです」

立花 「ネットだと非常に遠方からも申込がある場合があるでしょうね。地域限定的にやるのであれば、ただ遠方という理由だけで断るという作業も大変でしょうからね」

A氏 「そうです」

立花 「犬はフィルタ−であるボランティア団体を通じて譲渡先を見つけているのに対して猫はどうですか?」

A氏 「猫については、ボランティア団体を通じなくても個人の希望者にダイレクトに譲渡しています」

立花 「犬はボランティアを通じてのみということですか?それともセンタ−主催の何かイベントのようなものを時々はやつていますか?」

A氏 「やっています。毎月第3金曜日の午後1時30分から1時50分までに子犬の譲渡制度を行っています」

立花 「誰でも参加できるのですか?」

A氏 「いや、出来ません。神奈川県在住者で飼養前講習会の受講証を持っている人に限ります」

立花 「飼養前講習会のシステムはなかなか素晴らしい

A氏 「ありがとうございます」

立花 「その受講証がないと子犬をもらえないのは子犬にとっても良いことであり、通常のペットショップで売られている犬を買い求める時も行政側が主催した飼養前講習会を受けたというライセンスがないと買えないようにすれば良いと思います。それで譲渡デ−に子犬をもらう時に負担金はいくらですか?」

A氏 「オス5305円・メス8995円です」

立花 「子犬はすべて避妊手術をしてありますか?」

A氏 「不必要な繁殖を避けるために全て避妊手術をした子犬を譲渡しています」

立花 「学術研究機関への犬猫の払下はやっていますか?」

A氏 「平成7年4月に廃止しました」

立花 「殺す方法は炭酸ガスですよね。炭酸ガスは苦しめて殺す方法とは違うのですか?」

A氏 「苦しくないとは言えません。従って全頭数の約2分の1の割合ではありますが、麻酔注射やエサに睡眠薬を混入する方法を導入して苦痛を和らげる方法を取っています」

立花 「こういう職場ですと、殺処分という厳しい現実が毎日あり、職員の方も精神的ストレスから軽い鬱状態になったりしませんか?そういう場合のメンタルケアについて対策は取られていますか?」

A氏 「職場の環境から、そういうことも考えられますのでメンタルケアについては、十分に注意して職員をお互いが極力気を付けるように努力しているのが現状です」

立花 「殺処分する何日前までに食事を与えるのですか?殺処分をするという理由で前日や当日に食事を与えない方法を取ることはあり得ますか?」

A氏 「いや、あり得ません。処分当日も食事は与えてから処分しています。しかし、朝処分される場合は、前日の夕飯が最後の食事となってしまいます。例えば午後に処分される場合は、その日の朝ご飯が最後の食事となってしまいます。」

立花 「現実的に殺処分の手を下すのは公務員ですか?」

A氏 「いや、違います。下請けの民間業者に委託しております。」

立花 「えっ?業者とはどのような業者ですか?」

A氏 「清掃業者等です」

立花 「わかりやすくいうと、炭酸ガスのスイッチを押したり、焼却処分にしたりするのは民間の業者であり、公務員はそれらを行わないと言うわけですね」

A氏 「はい、そうです。何もしていないわけではなくって、必ず民間業者がちゃんとやっているかどうか、公務員である獣医がその現場に立会っています」

立花 「昔からそうですか?」

A氏 「いや、昔は公務員である職員が全てをやっていたこともあります。しかし現在は民間の業者に委託しています」

立花 「民間の業者が、現実的に手を下し、行政はその場に立会い、管理監督を職務としているということですね?」

A氏 「はい、そういうことです」

立花 「お忙しい中での取材の御協力ありがとうございました。当会の活動をする上でもいい勉強になりました。取材内容は必ず役に立てたい考えです」

A氏 「よろしく、御願いします。お疲れ様でした。」

取材を終えた須田と私は、応接室を出ると駐車場へ行き、パジェロに乗った。
冬ということもあり、サイドウィンドウを締め切っていたが、かすかに多数の犬の鳴き声が聞こえた。私は須田に言った。「殺さないでよ…と言っているように聞こえるな…」須田は「聞きたくなかった…」とポツリと言った。
パワ−ウィンドウのスイッチをONにしてサイドウィンドウを全開にした。冬空に暗色で伸びる雑木林の枝々の間から、けたたましい遠吠えのような悲痛な鳴き声が響き渡っていた。
パワ−ウィンドウのスイッチが頬を流れ落ちる涙で二重に見えた…
須田も私も車中でオイオイと子供のように声を立てて泣いて帰った…



ぴかぴか(新しい)法だから・・・
決まりだから・・・
このままで、良い訳がない!
変える力は、国民の全員が持ってるはず!
心を痛め深く傷つく事は、なくしていかなければ・・・exclamation ×2

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