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ここが変だよ比較文化論コミュのCool Japan「レストラン」

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 9月8日放送のCool Japan「レストラン」で、ハンガリーのリヴィアさんが「日本では、東京で食べたものが気に入れば大阪でも同じチェーン店に行き、味が違えば怒るでしょう」と語った。
 「大学は東京大学が一番だ」と決まれば、全国の学生が一斉に東京大学を目指す。その状況で「大阪大学にも見どころはある」「琉球大学には本土では学べないものがある」などと言ってみたところで、負け惜しみとしか受け取られないだろう。ところがカナダの大学は学校ごとに特徴があり、「どの学部もトロント大学が最高」といった均一化がされていないから、日本で東大が圧倒的に人気があるのは、国立大学の均一化がなされた結果だと言えよう。
 首都圏で「築地の吉野家はうまい」と評判になると、全国チェーンによる地方制覇を目指すようになる。そこでは、首都圏での評判が地方に浸透するのは当然という、情報植民地主義があるように思う。これには、テレビ・ネットワークが東京のキー局を中心に系列化しているという「メディアの中央集権制」が関与しているのではないだろうか。日本にも、藩があった江戸時代までは地方ごとに特色が色濃くあったわけで、明治政府による中央集権化以降、急速に全国均一化が進んだように思う。
 それぞれのチェーン店でそれぞれ調理人を雇えば、当然店によって味がバラつくことになるが、「築地の吉野家で出している牛丼の味を、地方でも味わえるようにする」という観点から、調理システムの完全規格化が行われる。番組で取り上げていたのはリンガーハットだと思うが、リンガーハットの店舗だけで通用する全自動システムキッチンを、工場でオーダーメイドしているようだ。これなら味の均一化も可能だし、熟練した調理師を雇うより、アルバイトを雇った方が人件費を抑制できるから、調理システムの完全規格化は十分合理的だと言えるだろう。

 これについて中国のレンさんは「日本人は時間を大切にするからシステム化する」と語った。旅先で店を探して冒険するより、チェーン店に入った方が時間を無駄にしないからだ。またアメリカのデイビッドさんは「日本人は効率にこだわる」と指摘した。外国人ゲストたちは一様に「全国チェーンは日本特有のものだ」と語っていたが、本当にそうだろうか。マクドナルド、KFC、サブウェイ、バーガーキング、ピザハットなどは国際的チェーンで、どれもファストフードである。低価格を維持するためには、熟練した調理師ではなくアルバイトを雇用しなければならないし、そうである以上調理システムの規格化が行われていなければならないだろう。つまり調理システムの規格化は、文化に由来するものではなく、営業形態に由来するものだと私は考える。

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