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生命科学系に就く聴こえない仲間コミュのすべての人に豊かな社会を 〜生命科学系の分野で活躍するろう仲間たち〜

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茨城県地域情報紙「常陽リビング」ニュース
2009年6月1日(月)
すべての人に豊かな社会を
第57回全国ろうあ者大会実行委員長 末森明夫さん
http://www.joyoliving.co.jp/topics/200905/tpc0905065.html

同じく生命科学系の職種に就く聾仲間が記事に採りあげらましたので、本人の許可を得て掲載致します。(載せるのがたいぶ遅くになりましたが…)
彼は工学をへて微生物分野から入り、現在はタンパク質機能改変の研究に関わっており、ろう協会活動との二足わらじの中で精力的に取り組まれています。
今までいろんな困難な面もありますが、海外まで論文を出したり、過去に全国レベルの学会に出向いて手話通訳付で積極的に発表もやっておられました。
あらゆる分野において、やりたい夢にチャレンジして活躍するデフ仲間がこれからも増えていって欲しい、そう切に望みます。


全国の聾者・聴覚障害者とその福祉にかかわる人が一堂に会する第57回全国ろうあ者大会in茨城が、6月3日(水)〜7日(日)つくば市内各所で開かれる。その実行委員長を務める末森明夫さん(つくば市在住、46歳)は、仕事の合間を縫って4年前から仲間と共に準備を推進。大学生のころから障害者の生活と福祉が保障される社会づくりのためにさまざまな活動にも取り組んできた末森さん。その活動は今、海外にまで広がろうとしている。

「障害者が社会参加できる機会はまだまだ少ない。そのためにも活動を広げないと」と大会を前に熱く語る
職場はつくば市の産業技術総合研究所。その生物機能工学研究部門主任研究員としてたんぱく質の機能改変の研究に携わる。東京大学と同大学院で工学を学び、将来の道に悩んでいたころ難聴の教授と出会い、現職に就くことに。障害者の就職が困難な中で「自分は幸運」だと実感する反面、周囲の人とのコミュニケーションを筆談に頼る不便さは常に付きまとう。
幼いころは不便などみじんも感じなかった。千葉県に生まれ、生後1歳8カ月の時に聴覚に障害があると医師に告げられ、2歳6カ月で障害者手帳を取得。当時、3歳未満の聴覚障害児を受け入れた唯一の学校、日本ろうあ学校に半年通った後、東京教育大学附属幼稚部から同小学校1年まで進み、2年から普通小学校に通った。
特別な個人授業も補習もなかったが特に不自由だとも思わず、級友ともよく遊んだ。それは中学に進んでも変わらず、勉強はしなかったが成績は常にトップクラス。高校ではサッカーに明け暮れ、受験勉強もしないまま二つの大学を受験して落ち、一年浪人した。
それまで、友人や家族との会話はすべて口話。中学のころからコミュニケーション不足は感じ始めていたが、そのころは手話に触れる機会も興味もなかった。それよりショックだったのは大学受験の失敗。1週間ほど寝込んだ時、新聞で全盲の学生が東大を卒業したという記事を読み勇気がわいた。予備校にも通わず人生最大の猛勉強。見事合格を果たして意気揚々と授業に臨むと、大きな講堂での講義は教授の顔も口も見えずやる気が失せた。その後、単位をたて続けに落としたため1年の冬からノートテイクを付けてもらったりした。
一方、聴覚障害のある学生の団体(関東聴覚障害学生懇談会)に参加して交流するにつれ、手話の必要性および聴覚障害学生たちに対する情報保障の不足を痛感。そこで、登録した学生たちが必要な時に手話通訳を派遣する関東学生情報保障者派遣委員会を発足し、初代委員長として奮闘。さらに大学4年のときには関東聴覚障害者学生懇談会の10代会長、大学院に入って全日本聴覚障害学生懇談会連合の初代中央委員長を務めるなど、大学時代は活動に燃えた。
「大学と大学院時代の6年間は、それまでの19年間胸の奥に押し込めていた気持ちが爆発した感じ。無意識に抑圧されていたものがあったんだと思います」
不自由とも思わず、仲間外れにされた記憶もなかった小中高時代。しかし、心の中には少しずつ何かが蓄積していたことを知った大学時代だった。
◇    ◇    ◇

ガマの油のキャラクターデザインを左上に配した今年のろうあ者大会のプログラム
息子が聴覚障害児であると分かったものの、子どもとのコミュニケーションは口話に偏りがちだった。手話を主なコミュニケーションにすると日本語の読み書き能力が十分に育たなくなるのではないかという不安があったからだが、それも二人目の子が生まれて吹っ切れた。
二人とも聴覚障害があるが、口話と手話をそれなりに使い分けている。両親が生きた時代とは違うとはいえ、果たしてこの子たちの将来は健常者と同等に保障されるのか―。ろうあ者大会に奔走する根底には、そうした親としての思いはもちろん今現在の障害者が置かれている生活と福祉、社会的地位向上の願いがある。
「そのためにも聴覚障害者の若い世代が国内外に視野を広げ活躍してほしい。自分もいずれは途上国の聴覚障害者を支援したいと準備を進めています」。イギリスに留学した1年で習得した国際手話も、活躍の場が増えそうだ。
全国ろうあ者大会in茨城は「希望と誇りを持てるろう運動を求めて/自然と科学の街茨城へ」をメーンテーマに、つくば国際会議場、つくばカピオ、ノバホールなどで分科会や映画上映、美術展などが行われる。

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