私たちのヨーロッパ旅行コミュのドル一時86.25円まで下落、8カ月ぶり円高水準

ドル一時86.25円まで下落、8カ月ぶり円高水準

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（ロイター - 07月30日 15:45）

　７月３０日、ドル／円は一時８６．２５円まで下落し、昨年１２月１日以来８カ月ぶり安値をつけた。写真は昨年６月、都内の外貨両替の看板前で（２０１０年　ロイター/Yuriko Nakao)
　［東京　３０日　ロイター］　午後３時のドル／円は、ニューヨーク市場の午後５時時点から下落した８６円半ば。一時８６．２５円まで下落して昨年１２月１日以来８カ月ぶり安値をつけた。

　ドルの下落基調が続いていることに加え、東京市場では輸出企業の円買いがドル／円を押し下げたという。

　東京市場のドルは８６円後半からじりじりと下落。正午過ぎに１６日の安値を下抜けて８カ月ぶり安値をつけ、昨年１１月２７日につけた１５年ぶり安値の８４．８２円に接近した。海外市場でドルが売られた流れが続いたことに加え、東京では輸出企業の円買いが目立った。

　市場では、輸出企業が今回の決算発表で、ユーロ／円の想定レートを相次ぎ円高に修正していることが、最近のユーロ／円下落の一因との声が出ている。予想以上のユーロ安／円高が進んだことで企業の想定レートと実勢のかい離が大きくなり「一部輸出企業が円を手当てできない状況が続いていたが、想定レートを実勢レベルに引き下げることで、再び円を手当てする動きが足元で出始めている」（都銀）という。

　キヤノン<7751.T>は２７日、今年度下期（７─１２月）のユーロ／円の想定レートを１１０円と、従来の４─１２月期予想の１２５円から修正。ソニー<6758.T>も２９日、ユーロ／円を１１０円と従来の年間予想１２５円から円高方向へ修正した。両社ともドル／円の想定は９０円で据え置いた。

　野田佳彦財務相は３０日午後、財務省内で一部記者団に対し、円高進行について「マーケットを注視している」と述べた。また、池田元久財務副大臣も円高について「関心をもってみている」と発言した。しかし、市場では日本の通貨当局関係者から円高を強くけん制する発言が従来の円高局面に比べて少ないとの指摘が多く、この日の発言も「切迫感が感じられない」（外銀）として、反応は乏しかった。

　＜月末取引はドル売り先行か＞

　市場では、きょうの海外市場にかけてドル安が進む可能性があるとの声が出ている。市場筋の推計によると、この１カ月の世界の株価や債券相場、為替水準の変動などを考慮すると、今月末のグローバル投資家のポートフォリオ調整に伴う売買はドル売りに傾きやすいという。一方で買いが入りやすいとされているのは、豪ドルや英ポンド、ＮＺドルなど。前日の海外にかけて市場では「今月末の（投資家の）リバランスでかなりドル売りが出る」（外銀）との観測から、豪ドル／米ドルが買われていた。

　（ロイター　基太村真司記者）

　　　　　　　ドル／円　　　ユーロ／ドル　　ユーロ／円

午後３時現在　８６．４２／４６　　１．３０６５／６８　　１１２．９３／９６

正午現在　　　８６．２８／３１　　１．３０５６／５８　　１１２．６６／７１

午前９時現在　８６．７５／７６　　１．３０６６／６８　　１１３．３３／３８

ＮＹ17時現在　８６．８８／９２　　１．３０７８／８３　　１１３．５０／５２