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映画を追跡コミュの「善き人のためのソナタ」鑑賞記

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「善き人のためのソナタ」(2006年ドイツ)
上映時間 138分
監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
脚本 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
音楽 ガブリエル・ヤレド 、ステファン・ムーシャ
出演 ウルリッヒ・ミューエ 、マルティナ・ゲデック 、セバスチャン・コッホ 、ウルリッヒ・トゥクール 、トマス・ティーマ 、ハンス=ウーヴェ・バウアー 、フォルカー・クライネル 、マティアス・ブレンナー

ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツを舞台に、強固な共産主義体制の中枢を担っていたシュタージの実態を暴き、彼らに翻ろうされた芸術家たちの苦悩を浮き彫りにした話題作。監督フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクが歴史学者や目撃者への取材を経て作品を完成。アカデミー賞外国語映画賞ドイツ代表作品としても注目を集めている。恐るべき真実を見つめた歴史ドラマとして、珠玉のヒューマンストーリーとして楽しめる。

シュタージ(国家保安省)の局員ヴィースラー(ウルリッヒ・ミューエ)は、劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)と恋人で舞台女優のクリスタ(マルティナ・ゲデック)が反体制的であるという証拠をつかむよう命じられる。ヴィースラーは盗聴器を通して彼らの監視を始めるが、自由な思想を持つ彼らに次第に魅せられ……。


アカデミー最優秀外国語映画賞受賞ということで注目を集めましたが、私は今年度アカデミー賞をきっかけにアカデミー賞への信頼がなくなりました。この映画の受賞とて甚だ懐疑的です。

この映画、ドイツに壁があったころの東ドイツにおける国家による国民監視体制=シュタージ(国家保安省)の実態を描いたもので、壁が崩壊して15年以上経って漸く実現した企画と言え、世界が未だ知らないことを告発するドラマを期待してはいたが、全編に渡りどこかの映画で見かけてきたようなエピソードに終始してしまい残念である。

悲しい話なのに悲しいのは登場人物だけで観客に悲しみが伝わってこない。心が引き裂かれているのは、当事者だけというのは物語の完成度として致命的ではないか。


映画はシュタージ局員ヴィースラーの視点で展開しながら、終盤にドライマンが主人公の形で展開する。そのため、ドライマンの疑問の答えを既に知っている観客にとってはなんとも歯がゆいドラマを体験しなければならない。脚本の敗北が見える。138分は長すぎる。

ラストシーンのドライマンの著作に書かれた一言は洒落ていたが、それまでの展開がお粗末すぎて顎が出てしまった。

(★★)

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