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映画を追跡コミュの「ドリームガールズ」鑑賞記

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監督・脚本:ビル・コンドン
出演:ジェイミー・フォックス/ビヨンセ・ノウルズ/エディ・マーフィー/ジェニファー・ハドソン/ダニー・グローヴァー/ジョン・リスゴー


音楽が良かったのでサウンド・トラックというものを久しぶりに購入しました。それによるとこれは元はブロードウェイ・ミュージカルだったようです。それを今回は「シカゴ」の脚本で名を馳せたビル・コンドンが映画化。

話はダイアナ・ロス&ザ・シュプリームスの実話を元に創作されたフィクション。

エフィー(ジェニファー・ハドソン)、ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の3人組は、コーラスグループ“ドリーメッツ”を結成し、成功を夢見てニューヨークへ旅立った。やり手マネージャーのカーティス(ジェイミー・フォックス)に見出され、大スターのジェームズ・“サンダー”・アーリー(エディ・マーフィ)のバックコーラスとしてデビューするが……。


エフィーは素人が聞いてもわかるほどの抜群の歌唱力なわけです。けれど、三人組がメジャーデビューするに当たってカーティスは美人のディーナ(これがダイアナ・ロスをモデルにしている人であろう)をリードヴォーカルに起用する。いつかはソロにさせてやるから、とエフィーはなだめすかされながら、バックに甘んじるわけですが、自尊心の強い彼女は結局我慢の限界が切れてしまった。カーティスの売らんかな主義にメンバーは疑問を感じながらも黒人音楽が白人社会に受け入れられていくためには妥協は仕方ない。栄光の陰には常に挫折がある。その栄光と挫折の日々を音楽に乗って映画は動いていく。

私は黒人ではありませんし、マイノリティー集団で生きてきたわけではありませんから、彼らの喜びや悲しみ、被害者意識はわかりません。今までのアメリカ映画は黒人の心理描写に主眼が置かれてきましたが、この映画ではかれらのやるせなさは歌の中でさらりと表現されているだけです。だから私は登場人物の心理に容易に近づくことが出来ました。カーティスは黒人の音楽を守るために悪事に手を染めますが、その時の説明シーンも音楽を実に上手く使って黒人の苦しみを表現していました。彼は元々中古車業をやってレコードを発表する資金源にしていたわけですが、店の車を全部使ってレコードを全米のDJに売り込みにいくシーンの編集の上手さは感心したものです。

ただ、中盤テンポが落ちて中だるみする感は否めないのですが、芸達者な出演者たちの歌は舌を巻くばかりですので、歌に聞き入っていればいいのでしょう。

ジェイミー・フォックスも歌える役者のはずですが、彼が歌うシーンは数えるほどしかありません。商業主義に埋没していく強かなマネージャー役を熱演していて、新境地を開拓しました。

エディ・マーフィー。やっぱり上手いですね。
オスカー初ノミネートということで獲って欲しいですね。「リトル・ミス・サンシャイン」のアラン・アーキンも捨てがたいですが。

ビヨンセ。やっぱり上手いですよ。ステージパフォーマンスも含めて。彼女の歌う「ワン・ナイト・オンリー」も私は好きだった。

来ましたね。恐ろしい女優が。
ジェニファー・ハドソン。とんでもないくらい歌の上手い人です。ビヨンセより上手い。
「バベル」の菊地凛子とともにオスカー助演女優賞ノミネートですが、このパワフルな歌声でこの映画を支配してしまったので、彼女が獲るでしょうね。

ラストシーンも鮮やかで、期待以上の映画でした。

アメリカはショウビジネスの本家本元だし、ミュージカルはハリウッドのお家芸なので、こういう映画こそハリウッドは大事にしていけばいいと思うのですが、この作品、監督賞でも作品賞でもオスカーノミネートされていないのですね。

「シカゴ」は細かい編集で誤魔化してしまった部分があることがいなめませんが(リチャード・ギアのタップダンスなど)この映画は歌のシーンをケチることなく堂々と見せています。サービス満点の映画で私は大変気に入りました。

欲を申せばもう少しコンパクトに中盤まとめて欲しかった。話の展開は大体読めてしまったので。

(★★★★☆)

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