Cinema Fan集まろう♪コミュのレビュー（25）：『私は貝になりたい』

11/22公開でしたが、昨日観賞してきました♪

公式サイト:http://www.watashi-kai.jp/

監督：福澤克雄
脚本：橋本忍
原作：加藤哲太郎
キャスト: 中居正広、仲間由紀恵、西村雅彦、マギー、加藤翼、六平直政、荒川良々、笑福亭鶴瓶、上川隆也、石坂浩二　他

～テレビドラマ史の金字塔が完全映画化～

『七人の侍』をはじめ数々の黒澤明作品に参加した橋本忍の脚本で、1958年に製作されたテレビドラマ「私は貝になりたい」（故フランキー堺主演）をリメイクした感動的な人間ドラマ。

旧作では、一兵士として戦争に巻き込まれた市民の悲劇と切なさが描かれ、日本中を感動の涙で包み込んだが、あれから50年・・・今まで描ききれなかったという夫婦愛の物語、また二人が人生を過ごした日本の美しい季節描写など様々な要素が新たに書き加えられ、“完全版”としてスクリーンに登場した。

また、本作にはベテランや個性派まで色んな役者が出演しているが、SMAPの草なぎ剛や笑福亭鶴瓶なんかも意外といい味を出しているし、仲間由紀恵はとても重要な役柄をうまく演じきれていたと思う。
正直、仲間由紀恵に関しては、今まで自分が抱いていたイメージからかなり飛躍していて、演技力や存在感も出てきて、29歳になった今、とても良い女優になってきたように思う。

やはり、ストーリーはとても悲しくて切ないものだが、“戦犯裁判の不条理さ”というものは現代では考えられないことで、ここまでひどい（むごい）ことが過去に行われていたと知っている人は、一体どれだけ居るのだろうか？！

【備考】主人公が家族(妻子)へ残した最後のことば（抜粋）
---------

房江、健一、直子、さようなら・・・・
お父さんは、もう二時間ほどで死んで行きます。
お前達とは別れ、遠い遠いところへ行ってしまいます・・・・
もう一度会いたい・・・・
もう一度みんなと一緒に暮らしたい・・・・
許してもらえるのなら、
手が一本、足が一本もげても、
お前達と一緒に暮らしたい・・・・
でも、もうそれは出来ません・・・・

せめて、せめて生れ変ることが出来るのなら・・・・
いえ、お父さんは生れ変っても、
もう人間にはなりたくありません。
人間なんて厭だ、
こんなひどい目にあわされる人間なんて・・・・
牛か馬のほうがいい・・・・いや、牛や馬なら、
また人間にひどい目にあわされる・・・・
いっそのこと、誰も知らない、
深い、深い、海の底の貝？
そうだ、貝がいい！
深い海の底なら・・・・戦争もない・・・・兵隊もない・・・・
房江や健一、直子のことを心配することもない。

どうしても生れ変らなければいけないのなら・・・・
私は貝になりたい・・・・・

----------

オススメ度：★★★☆☆