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アムハラ語コミュのアムハラ語のおすすめ文献

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アムハラ語を勉強したいと思っても、なかなか手段が見つかりません。ここでは数少ないアムハラ語の語学的な文献を紹介します。アマゾンや図書館のOPACで検索すると色々と出てきますが、ヒットするもので信頼できるものは実は少ないのが現状です。

ここでは、管理人の管見の及ぶ範囲で、信頼できる入門書を挙げて、勝手ながらコメントを書かせていただきます。参考にしていただければと思います。

<入門書>
1. 柘植洋一(2008) 『アムハラ語入門』、金沢大学
特長
・簡潔な日本語での説明
・薄く、取り組みやすい
・正確な記述
残念な点
・CDがなく、発音が分かりにくいこと(致命的)
・巻末語彙集に重子音の表記がないこと
・解説が簡潔すぎて不十分に感ずるところもある
・ダイアログ、実践会話は少ない
・一般書店では購入できない

日本におけるアムハラ語学の権威である柘植先生による文法メインの入門書。記述が正確で信頼できる。エチオピア文字の説明もある。分量は少ないが挫折せずに読破するにはちょうど良いのかも。今後続編も予定されているとのこと。言語の概観を掴むにはうってつけだが、これだけでアムハラ語が出来るようになるとは、到底言えない。もっとも本書を終えた人は、自ずから物足りなさを感じ本格的な入門書に取り組むことになるであろう。

2. Appleyard, D. (1995), Colloquial Amharic. London and New York: Routledge
特長
・CD付きで発音が分かる(実質、発音が聞ける唯一の教材)
・会話表現が豊富
・アムハラ語独特の諸表現がうまくまとまっている(文法のみではなかなか理解できないような表現)
・入手容易、値段も手ごろ(amazon.co.jpにて2012年2月現在、CD付き6000円程度)
・読み物もバラエティ豊富
残念な点
・印刷が悪く、エチオピア文字が見にくい。文字によっては判別不能で士気が半減する。
・文法説明が体系的ではない。初学者にはとても取り組みにくい。
・スキットにおいて、文法事項を先取りが多い。つまづく要因。
・ローマ字転写は最初の数課のみ。以降、子音重複に関してはかなりの文法知識が必要。

おそらく、最も使われていると思われる入門書。CD付きで会話表現が多いのがいいが、やはり内容が難しい。全くの初学者が体系的に学習していくのには不向きで、研究者の中でもあまり評判がよくない。ただし、記述は正確なものであり信頼できる。ローマ字転写や動詞の分類が以下に述べるようなLeslau氏の著書とは少し違うが、理解を妨げるほどのものではない。致命的な欠点は、印刷が悪いこと。エチオピア文字が小さく潰れて判別不能な個所が多々ある。初心者にとって文字を読むだけでも相当の苦労があるのに、それに加えて印刷の問題もあるとなると、嫌になるのも人情である。増刷、改訂の際に良くなる事を願うばかり。全体に鑑みて、多少の難はあるが、買って損をすることは決してない。ただし、本書で学習を続けるのはかなりの忍耐が必要なことだけは覚悟しなければならない。

3. Leslau, W. (1968/1967?), Amharic Textbook. Wiesbaden: Otto Harrassowitz
特長
・正確で体系的な文法記述
・豊富な練習問題(活用練習、訳読が中心)
・漸次的な構成

残念な点
・いかんせん古い
・入手困難なうえ、高い(出版社より個人輸入でおよそ100ユーロ)
・CDがないので発音が分からない(時代的に当たり前だが)

アムハラ語入門書の白眉。古いが最高。アムハラ語をちゃんとやるのであれば本書は絶対に外せない。全50課あり、5課ごとに復習回が設けられているので実質40課。だいたいの文法項目はカバーしている。練習問題以外は重子音が表記されているので安心して学習できる。逆に練習問題には一切重子音表記はないので、現地の出版物を読む練習ができる。練習問題は動詞活用の練習、作文、訳読が中心で膨大な量。解答はないが、語彙は提示されるため、辞書なしで取り組める。ただ、アムハラ語作文は回答例が欲しいところ。巻末の動詞変化表は必携。


4. Richter,R. (1987) Lehrbuch der amharischen Sprache,Leipzig: VEB Verlag Enzyklopädie,
特長
・解説が丁寧
・例文や練習問題が豊富。いろいろなテクストを読める
・例文などには重子音が表記してある

残念な点
・CDがない
・初めのほうから、難しい表現が多い
・ローマ字フォントがやや古風
・入手困難

ドイツ語を読むのが苦にならない人にはこの本はかなりおすすめ。そういう不肖、ドイツ語は苦手なので解説の良しあしはなんとも言えない。しかし、本の構成はよく、体系的に勉強できるように工夫されている。文字の解説にもかなりのページを割いていて、ここをしっかりやればエチオピア文字なんて怖いものなし。この本でなによりも素晴らしいのは豊富な読み物。ダイアログや簡単な読み物、新聞記事、ひいては憲法まで。語彙は提示される。したがって、文法を一通り終えた人が読本として使用するのにもよい。ただし、訳はついていない。

コメント(5)

>カオルさん
ありがとうございます。これから少しずつ書き足して行こうと思います。

Colloquial Amharicについて、情報ありがとうございます。私の持っているのが2007年の版なのですが、更に悪くなっているのですね。今時活版印刷なんですね。デジタライズして、きれいな版が出来る事を願うしかないですね。እとአはとても見づらいですよね。更にこの二つは、動詞の派生にも関する重大な問題。例えばእመጣለሁ።とአመጣለሁ።を区別するのは、文脈があってもやっぱり難しいです。
>カオルさん
አመጣለሁは、መጣの使役的派生形で、「私は持ってくる」と言う意味です。Appleyardの240ページに載っています。

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