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藤富保男コミュの藤富保男さん『詩の窓』第13回―一行詩 (短詩)についてー殿岡秀秋筆

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藤富保男さん『詩の窓』第13回――

藤富保男『詩の窓』(思潮社2011年12月25日発行)より
引用は特にことわりのないかぎり本書からです。

藤富保男さん『詩の窓』第13回――2−9「壮烈な戦句者」より


★一行詩 (短詩)について

 藤富保男さんとぼくとで詩の趣味で共通するところがあるのは、一行詩(短詩)ではないかとおもいます。
山口県の岡枝村が藤富保男さんの本籍地だそうです。(103頁)
種田山頭火(1882年(明治15年)12月3日 - 1940年(昭和15年)10月11日)が歩いた道を昭和18年(1943年)に藤富さんはお父さんと一緒に歩いたそうだ。すでに山頭火が死んで3年後のことだそうです。(103頁)
本書に引用されている山頭火の俳句です。(104−105頁)

鉄鉢の中へも霰(あられ)
笠へぽつとり椿だった
閉めて一人の障子を虫が来てたたく
 
これらは自由律俳句です。したがって五七五の音数律にのっとっていません。一行詩といってもいいとおもいます。現代詩の一行詩(短詩)とどこが違うかといえば題のあるなしというところだと藤富さんは書いています。そして、次のような一行詩を引用しています
「馬」(北川冬彦)
軍港を内臓している
「雀」(安西冬衛)
いつも曇天の衣装をつけてゐる
「魚」(山田 孝)
神に手足を捧げた
 いずれも素晴らしい短詩です。ぼくも一行詩を書いたことがあります。
外国の人にとって俳句は、結果としてやはり自由律の短詩になる傾向が多いようです。
2012年4月21日にハンガリーの詩人、ガボール・マンディー氏からメールで英語の「Haiku」が届きました。

Road Haiku
by Gabor Mandy

On an endless road.
Driving into a mirage.
I don't break for whores.

(日本語訳=殿岡)
道俳句
ガボール・マンディー氏の作品

無限の道の上で
蜃気楼の中に車を走らせる
私は娼婦のために乱れません

☆comment
なぜ、俳句にRoadがつくのか、わかりません。娼婦がロードサイドに出てくるのは東欧特有の現象です。日本の観光客がロードサイドに女の人が立っているのはなぜですか、と質問することがあるそうです。それはビジネスのために立っているという説明がかえってきます。日本では街中で客引きする女性を見ることはありますが、ハイウェイの道路際にたってすることを見ることはありませんので、何のために立っているのか、わからないからです。
カボール氏は蜃気楼のなかでもそのような女性に乱されることはないようです。 
ちょっぴりユーモアが感じられますね。


(この項つづく)

(メールマガジン「詩を作る楽しみ」2012年4月22日号よりhttp://www.mag2.com/m/0000163957.html

http://blogs.dion.ne.jp/poem_and_fantasy/=詩とファンタジーのレシピ)

http://plaza.rakuten.co.jp/poetry2005/=詩を作る楽しみ)

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