２つの違い、説明できますか？コミュの♯ と＃

技術畑ではサイズや細かさなどに「番手」と呼ばれる番号を付けることがよく
あります。例えば「100番」という番手を文字で表現するとき、「No.100」と
書くこともあるのですが、海外（特にアメリカかな？）と共通で取扱うものの
場合に「#100」と書くことが多くなります。
「なんでシャープがナンバーと同じなの？」と疑問に思って調べたら．．．。

【 ♯ 】
　縦棒が鉛直方向に揃っているのが「シャープ」です。
　日本語では「嬰記号」とも呼ばれ、音を半音高くする意味になります。
　五線と区別するために横棒が斜めになっているのが特徴です。

　記号の由来は昔の西洋音階で使われていた（現在とは異なる使われ方の）
　「A B C D E F G」という音の「B」に高いものと低いものの二通りが
　あって、それを区別するために高い方が「角張ったb」を経て「♯」や
　ナチュラル（本位記号）に変化し、低い方が「丸まったb」を経て「♭」に
　なった、ということらしいです。

【＃】
　横棒が水平に揃っているのが「ナンバーサイン」です。
　日本語では「番号記号」と呼ばれます。
　アメリカ・カナダ以外の英語圏では「ハッシュ」と呼び、番号表現には
　「ヌメロサイン」と呼ぶ「No.」などの「N」と「O」を元にした記号を
　使うことの方が多いようです。

　記号の由来は不明ですが、活版印刷で文字の数を少なくするための略号
　（「＆」とか「％」とか）の一つとして扱われているようです。

　縦棒は斜めでなくても良いようで、「＃」の半角「#」では縦棒が鉛直に
　表示されることがあります。
　パソコンのキーボードで「Shift＋3」で打てるのは「シャープ」ではなく
　こちらです。

　プッシュ式電話機についているのも「シャープ」ではなくこちらですが、
　「＊」を「コメジルシ」と通称するように、「＃」を「シャープ」と
　呼ぶことの方が多いと思います。
　電話の自動案内でも「○○の場合はシャープを押してください。」と使っ
　ている場合がありますよね。
　英語圏の電話業界では「オクトソープ」と呼ぶことがあるようです。

≪ 最終的な結論 ≫
【 ♯ 】：音楽用のシャープ、嬰記号。
【＃】：番号表現陽のナンバーサイン、番号記号。

≪ 補足 ≫
　「＃」が網の目のように見えることからなのか、篩（ふるい）にかけて
　分別した粉のサイズの番手を表すのに使われる場合には「ナンバー」と
　読まずに数字の後に付けて「メッシュ」（mesh）と読むことがあります。
　例えば「#100」を「100メッシュ」というように。
　アメリカの一部地域では「#1」を「ナンバー1」、「1#」を「1ポンド」と
　読むようです。

≪ 蛇足 ≫
　わかればどっちでもいいじゃないか！＜ぉぃ

≪ 参考資料 ≫
http://en.wikipedia.org/wiki/Sharp_%28music%29
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%89%E5%8C%96%E8%A8%98%E5%8F%B7

http://en.wikipedia.org/wiki/Number_sign
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%AA%E5%8F%B7%E8%A8%98%E5%8F%B7
http://en.wiktionary.org/wiki/octothorpe
http://www.worldwidewords.org/weirdwords/ww-oct1.htm

http://en.wikipedia.org/wiki/Numero_sign
http://ja.wikipedia.org/wiki/No.