救われた証しコミュの家族の救い

「父の救い」

私が、救われてから父を教会に誘いました。

父は昔信じて洗礼を受けていたのですが、ずーっと離れていました。

再び教会に来た父は、タバコを止めなければだめだと、ガムを噛みながら来ていました。

「お父さん、イエス様を求めてください。タバコどっちでもいいから、イエス様の愛に触れなければ無理だよ」と言ってもわかりません。

とうとうタバコ止められなくて、諦めまた教会行かなくなりました。

私は母の、裁縫室で家族5人でイエス様を伝え始めました。

父にイエス様のことを話すと、怒って「俺はいいから、外の人たちに語れ」と言うので、

「自分の親父も導けない者が外で語っても誰も信じない」と言ったら

「俺は、地獄へ行ってもお前の言うことは聞かん」と言うのです。

ある時、父が裸でクーラーかけながら汗を流し「純、水をくれ」と言うので水をあげたら、

砂漠で水を求めているように一気に飲み干し、額に汗がにじみ出ていました。

あんまり異様なので「お父さん、火が燃えていない？」と聞くと

「うん、燃えているな」と言うのです。私は『ああ、地獄にいるのだ。』神様がそれを、味わわせているのだと思いました。

また、ある時は、自分の家のトイレで出られなくなり「純、開けてくれ!」と叫ぶので

「親父、俺に頼まんと言ったじゃないか」と返すと、

それでも戸を叩いて叫ぶので、しばらくして、開けました。

父母を敬いなさいの聖書の教えから、遠く離れた私の姿でしたが、何としてでも悔い改めて救われてほしいと思っていたので・・・

真似しないでください。

とうとう、病院に入った父を見舞いに行くと、ベットに正座して父は「こんにちは」と丁寧にお辞儀をするので

「私を誰だと思うのですか」と聞くと、父は「森田健作さんでしょう」と答えました。

そうか、私はあの青春のアイドルに見えるのか(ちなみに、今の人にわかる人にたとえると、ペ・ヨンジュンかな)、

大丈夫しっかりしているではないか。すいません、これは冗談。

ああ、自分の息子すらわからなくなっている、神様を知っていながら、自分勝手に罪の中に生きることはこんなにも、悲惨なことなのか・・・

自分が今いる所もわからない・・

ベットの上で「この列車は、どこへ行くのですか」と尋ねるし、その横でオシッコをするし・・・

医者の診察の結果、脳と頭蓋骨の間に髄液が溜まり、それが脳を圧迫しているので、頭蓋骨に穴を開けてその髄液を出さなければならない。

また、何度も倒れて頭を打ち、脳に2箇所の損傷がある、とのことでした。

手術の後、髄液が止まらず、また父が頭のチューブを抜こうとするので、付き添っていた母は何日も一睡もできませんでした。

一晩だけ私が代わったのですが、疲れ果てとてもこんなことは、続けられません。

「お母さん、施設に入れよう(つまり、捨ててしまおう、と言うことです)」と私が言ったら、

母は「私の夫です。死んでも看ます」と言いました。

私は、キリストの愛を伝える身でありながら、こうも簡単に父を捨てようと思っている。

自分を恥じて悔い改めました。

私は、神様の癒しを信じていたし、数々の癒しを体験していましたし、御言葉を信じていました。

今でも信じて祈れば癒されると思うのですが、祈れないのです。

家に帰って、小学生の娘と日曜学校の3人の子供を呼んで、父のことを話しました。

「皆が祈ったら直るから祈って」と頼むと、皆が一言ずつ祈ってくれました。

次の日、病院に行くと、髄液は止まり、頭蓋骨を塞ぐことができました。

そして、父は正気に戻り、悔い改めてもう一度洗礼を受けました。

「純、偉そうなことを言っても男は、お母さんがいなけりゃ駄目だな」

女の人を低く見ていた父の言葉に驚きました。

「そうだね」と言いましたが、自分は別に妻に威張ってはいない。

そう思ったけど、まっ、いいか。

隣のベッドにいた創価学会の人が「俺は見たからね、すごい、信じられん」と言って、信じて教会に来ました。

父の痴呆症は癒されました。

今は天国にいます。