人気個性派ラッパーLudacris率いるDTP(Disturbing Tha Peace)が送り出す、クルー初のフィメールR&BシンガーShareefaのデビュー・アルバム『Point Of No Return』についてレビュー。1984年生まれのニュージャージー出身、その後ノースカロライナに転じたが、なんと自動車窃盗で服役した経験もあるという。出所後には音楽に集中、あのテディ・ライリー(Teddy Riley)にも才能を認められ、その後DTPと契約。レーベルサンプラーに参加した後、2006年にデビューアルバムをリリースした。 そんな彼女の本作に力を貸す布陣はRodney "Darkchild" Jerkins、Bad Boyのクリエーター・チーム"ヒット・メン"の一員だったCarl "Chucky" Thompson、Salaam Remi、Needlzら。 まずはRodney Jerkinsがプロデュースした曲から紹介。The Stylistics"The Miracle"をサンプリングしたソウルフルなトラックが印象的なナンバー『Cry No More』、またまたThe Stylistics使い("Let's Put It All Together")でクルーの首領Ludacrisをフィーチャーした『Need A Boss』と、ソウルフルな2曲を提供。Chucky Thompsonは、ブルージーな肌触りのアルバム幕開け曲『The Start』、夜に聴きたくなるようなとってもムーディーで心地いいミッド『No One Said』、しっとりとした弦の音色が流麗でオリエンタルな雰囲気をかもし出すナイス・メロウ『Eye Wonder』、ハスキーな中にもしなやかさを秘めた彼女のヴォーカルが活きたスロウ『Trippin'』、Cameo"Hangin Downtown"を使用したクールな『Fevah(He Don't Know)』、アルバムを締めくくる『The End』と、質の高い珠玉のナンバーを提供しています。他は、芯のあるディープなヴォーカルを惜しげもなく披露する好曲『U Told Me』、Barry White"Mellow Mood Pt.1"使いのドラマティックで哀愁ただよう『Butterfly』、Nas作品でおなじみのSalaam Remiがプロデュースした初期のMary J.やFaithを髣髴とさせるスタイリッシュなナンバー『How Good Luv Feels』、Earth, Wind & Fire使いの間違いない1曲『Phony』、どこまでもソウルフルな『Assumptions』、レーベルメイトであるBobby Valentinoとデュエットした『Hey Baby(Give Me Ya Lovin')』と、魅惑的なハスキー・ヴォイスに酔わされるなかなかの秀作に仕上がっています。 「Mary J. Bligeの再来」というキャッチ・コピーはちょっと大袈裟な気がしないでもないけど、彼女自身のスキルも用意された楽曲も余裕で及第点越えしてると思います。Mary J. BligeやFaith Evans好きはスルー厳禁。