60'～70'～80' SOULコミュの*60'～70'～80' SOUL (ソウル・ファンなら知っておくべき！)

VACANT WORLD[68]-JACKS
[ジャックスの世界]

EXPRESS(東芝音楽工業株式会社)(FIRST PRESS ORIGINAL)

[MEGA RARE！]

ロック界には、伝説のバンドと呼ばれるバンドは数多ありますが、(ジャックス)はそう呼ばれるのに相応しいバンドでしょう。GS全盛期に登場したので、彼等をGSと捉える向きもありますが、日本独特の(Japanese Psychedelic Rock Band)と捉える方が相応しいかもしれません！1965年、和光高校(東京都町田市)の同級生、早川義夫/高橋末広/松原絵里の3人が(ナイチンゲイル＝ウィンドミルズ)を結成。これがジャックスの前身にあたる。66年、松原絵里が脱退。バンド名を(ジャックス)に変更。67年谷野ひとしが加入/高橋末広が脱退、木田高介/水橋春夫が加入し、早川義夫(ボーカル)/水橋春夫(ギター)/谷野ひとし(ベース)/木田高介(ドラム)の4人による活動開始。当時の音楽界では、商業的に大衆の嗜好に焦点を合わせがちな(グループ・サウンズ)/直截的な歌詞と演奏が主体であった(フォークソング)が支持されており、一部の熱狂的なファンを除き、ジャックスが一般的な支持を受けることはなかった。GS全盛期に登場したので、彼等をGSと捉える向きもありますが、日本独特の(Japanese Psychedelic Rock Band)と捉える方が相応しいかもしれません！彼らが出演していたのはフォーク系のイベントやコンサートが多く、ザ・フォーク・クルセダーズの解散コンサートにも出演している。解散を発表したのは69年8月10日の第一回中津川フォークジャンボリーだった。その中で彼らは明らかに異質/異端だった。早川は解散の理由について[率直に言って、解散の最大の理由は売れなかったこと。もう少し売れていれば解散しなかったと思う]と述べている。デヴューから約1年半しか活動せず、活動時はほとんど売れなかったバンドが、後年多くのバンドに多大な影響を与えたのは、その特異な音楽性にあるでしょう。ジャックスの特徴は、若者の心の内面の悩みや葛藤を時には前衛的な言葉で表現する歌詞と早川の情念的な歌唱、そして、木田のジャズを指向した音作りにある。一線を画した独自の精神性や思想性のある音楽活動は、演劇界におけるUnder Ground(アングラ演劇[＊早川義夫/高橋末広/谷野ひとし、作詞をした相沢靖子は、彼らが在籍した和光高校の演劇の講師、平松仙吉が主宰する実験劇団、パルチ座の団員！])に近いものがあった。解散後、Progressive Rock/Psychedelic Rockを思わせるジャックスの楽曲と活動は、後に、(フォーク・クルセダーズ＝所有/はっぴいえんど＝所有)と並んで、欧米の模倣ではない(日本のニューロック)に先鞭をつけたバンドとして再評価を受け、現在では高い評価を得ている。再評価の機運は1970年代末頃から始まった、東京ロッカーズを中心とした第一次Indies Boomの際に、多くのバンドが影響を受けたバンドとして、ジャックスの名前を挙げたことから始まる。当時はレコードは全て廃盤となっていた上に、そもそも発売枚数が少なかったため(売れていなかった)、非常に高額のプレミア付きで取引されており、完全に幻のバンドとなっていた。版権を所有していた東芝に対して再発を希望する声は多く届いていたのだが、代表曲である(からっぽの世界)に、当時音楽業界が自主規制用語としていた[唖(おし)]という言葉が含まれていたため、決して再発されることはなかった。しかし、あまりの再発希望の多さについに東芝も重い腰を上げ、1985年、ベスト盤(Legend)を発売。結局、問題となった(からっぽの世界)の収録は見送られたのだが、待望された幻のバンドのベスト盤ということで、かなりの話題になり、売れ行きも好調だった。ジャックスは、非常にマイナーな存在でしたが(時計をとめて)は、ジャックスを知らない方でも有名な曲です。水橋春夫はジャックス脱退後、レコード製作の裏方に回りますが、80年代のアイドルWinkはこの曲をカヴァーしており、水橋はそのカヴァーに関わっています。非常に美しいバラードですが、このアルバムに収録されているオリジナルは(マリアンヌ)と(からっぽの世界)に挟まれていて、やはり独特な雰囲気を持っています。ジャックスのリーダーだった早川義夫はファーストアルバムに以下の言葉をよせている。[＊僕らの音楽が、ある時、鏡になって、暗やみで聞いているあなた自身を写し出したら、素晴らしいと思います。僕らの音楽を聞いて僕らをさぐろうなんてことは、つまらぬことだからおよしなさい。あなたはあなた自身を写し出すために、鏡の底に降りていってください。見ている者がいつか見られる者に変わってゆく時の、恐怖を味わっていただきたいのです]2枚のオリジナルアルバム[ジャックスの世界-68年/ジャックスの奇跡-69年]を残し、'69年に解散！早川義夫はソロアルバム[かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう＝所有]を'69年11月リリースして、音楽業界を離れ、本屋を経営していたが、突然'93年に音楽業界に復帰。現在もソロ活動中でアルバムも何枚かリリースしている。代表的なアルバムに(この世で一番キレイなもの/恥ずかしい僕の人生)などがある。発売当時は一部の熱狂的ファンを除いて全く見向きもされなかったものの、時代が進むにつれ様々なアーティストがその影響を公言するようになり伝説となっていた、早川義夫の精神性と芸術的なBand EnsembleでAnti(Antithesis)を唱えたジャックスのDeview作！曲を聴いて、全ての人が感じるものがある音楽/感動する音楽ではありません。拒絶反応に近いものを感じる方が普通かもしれません。その方が幸せであり、不幸な自分をあえて作る必要はないし敢えて暗くなる必要はない。ジャックスの音楽を必要な人が聴けばいい！しかし、ジャックスの歌にある悲しみ/恨み/哀れみ/孤独感/悲壮感/願い/愛(＊人間の奥底に潜む複雑な想い)などから感じた自分の中の、[自分自身]が掴むことができたらすばらしいことだと思う。雑音だらけになった自分の体から雑音を取り除くために！世界の終わりを予感してしまった詩人たちの作り出す言葉/音(からっぽの世界)の衝撃は今も変わりはない！本作が発表された'68年こそ日本のロック誕生年という声も上がるほどの名盤！海外マニアからも絶対的知名度を持つ、国内Under Groundきっての名作/傑作/伝説！　＊GS/Japanese Garage Rock/Japanese Psychedelic Rock

マリアンヌ [Marianne] Lyrics By 相沢靖子 Music By 早川義夫
時計をとめて [Stop The Clock] Lyrics By, Music By 水橋春夫
からっぽの世界 [Vacant World] Lyrics By, Music By 早川義夫
われた鏡の中から [In The Broken Mirror] Lyrics By, Music By 早川義夫
裏切りの季節 [Gloomy Flower] Lyrics By, Music By 早川義夫
ラブ・ジェネレーション [Love Generation] Lyrics By, Music By 早川義夫
薔薇卍 [Bara-Manji] Lyrics By, Music By 谷野ひとし
どこへ [Where?] Lyrics By 相沢靖子 Music By 木田高介
遠い海へ旅に出た私の恋人 [Love] Lyrics By 相沢靖子 Music By 早川義夫
つめたい空から500マイル [500 Miles From The Sky] Lyrics By 早川義夫 Music By 水橋春夫

Arranged By ジャックス
Bass 谷野ひとし
Drums, Flute 木田高介
Guitar [Lead], Vocals 水橋春夫
Lead Vocals, Guitar [Side], Liner Notes 早川義夫
Director : 朝妻一郎

＊[ジャックスの世界]'68年9月リリース
アルバムジャケットには英語で[VACANT　WORLD-からっぽの世界]とある。有名な(マリアンヌ)、相沢靖子氏の作詞の歌が3曲。早川義夫の作詞作曲した曲はもちろん、相沢氏らが作詞した曲でも言葉の凄み、深さには圧倒される。自分の中からこみ上げてきるものを曲にしたからこそであろう時代の音楽に関係なく心に響く(時間を止めて/からっぽの世界/われた鏡の中から/ラヴ・ジェネレーション)収録！

＊[ジャックスの奇跡]'69年10月リリース
[ジャックスの世界]発表後、水橋春夫脱退、早川義夫自身レコーディングに参加していない曲もありバンドとしては崩壊していた。木田高介がキーボード/サックスに回り、ドラムにつのだひろ(vo/ds)が入りセッション・メンバーも参加している。。A面はつのだ・ひろがVocal、B面は主に早川義夫がVocalを担当し、レコーディング中に解散(解散後に発売。セカンドアルバムレコーディング中に解散してしまったため、アルバム一枚を埋める量の音源が無く、ファーストの没テイクやそれ以前の音源などを流用して、何とかアルバムの体裁を繕ったという曰く付きの作品)ジャケットには(JACKS SUPER　SESSION)とある。四人編成のバンドとしてのジャックスのアルバムは[ジャックスの世界]のみということになる。(堕天使ロック/ロール・オーヴァーゆらの助＊ゆらの助は(浜口庫之助-故人)のことだったらしい)名曲収録！＊堕天使ロック)は他のアーティストにも多くカバーされたロックの原点的な作品。

＊[かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう]'69年11月リリース
ほとんどピアノの弾き語りの曲で占められている、早川義夫の初ソロアルバム。いろんなアーティストにカバーされている非常に美しい有名な曲(サルビアの花)収録！

時計をとめて

マリアンヌ

からっぽの世界　