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ロシア・ソヴィエト映画の世界コミュのロシア映画上映情報

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「大統領のカウントダウン」
 3月25日より、新宿シネマミラノ、銀座シネパトスにて
 http://www.count-down.jp/

「ククーシュカ〜ラップランドの妖精」
 3月25日より、渋谷シネアミューズにて
 http://www.kukushka.jp/

「ナイト・ウォッチ」
 4月より、お台場シネマ・メディアージュほか
 http://www.foxjapan.com/movies/nightwatch/

コメント(95)

渋谷[ユーロスペース]にて”ゲルマンvsカネフスキー”特集!
ワンダフル!

http://www.eurospace.co.jp/detail.html?no=270
「終着駅 トルストイ最後の旅」(2009 ドイツ・ロシア・イギリス)

9月11日(土)より、TOHOシネマズシャンテ、ル・シネマほかロードショー

http://www.saigo-tabi.jp

公式サイト↑で予告編が見られますが、トルストイも妻ソフィヤも英語でしゃべってる・・・
「ヤクザガール」(2010 ロシア・日本)
監督 セルゲイ・ボドロフ、グカ・オマロヴァ
出演 荒川ちか、六平直政、セルゲイ・ガルマシュ、イリーナ・ロザノヴァ

第3回下町コメディ映画祭in台東の特別招待作品
9月20日(月・祝)午前11時より、浅草公会堂


http://www.shitacome.jp/2010/program/program_yakuzagirl.shtml
最近、政府の御用監督のような感じがしてやまないミハルコフ監督ですが、観てみましょう。ゴールデンウィークですね。
渋谷のアップリンク・ファクトリーにてロシヤ映画の特集がされます。

「100年のロシア」
http://www.uplink.co.jp/factory/log/003869.php

※以下ラインナップ

エルミタージュ幻想
蒼ざめた馬
牡牛座 レーニンの肖像
火を噴く惑星
妖婆 死棺の呪い
フルスタリョフ、車を!
日陽はしづかに発酵し・・・
動くな、死ね、甦れ!
不思議惑星キン・ザ・ザ
ひとりで生きる
孤独な声
痛ましき無関心
ボヴァリー夫人
こねこ
神の声 第五話
ファザー、サン
変身
ロストロポーヴィチ 人生の祭典
チェチェンへ アレクサンドラの旅
アンナ・パブロワ
【番外特別上映作品】コミュニストはSEXがお上手?
【番外特別上映作品】UFO少年アブドラジャン
【番外特別上映作品】ピリペンコさんの手づくり潜水艦
昨年秋の小特集の好評を受けて、ソビエト映画の名作、重要作20作品を一挙上映。いずれもなかなか観る機会が少ない作品ばかり。

「ソビエト映画アーカイヴス スペシャル」
2011年3月18日(金)〜31日(木)
アテネフランセ文化センター(御茶ノ水)

上映予定作品
「恋するものたち」(1969)「がんばれかめさん」(1970)「愛していたが結婚しなかったアーシャ」(1967)「赤いカリーナ」(1973)「灰色の狼」(1973)「白い汽船」(1976)「七発目の銃弾」(1973)「ジプシーは空にきえる」(1976)「エバンス博士の沈黙」(1973)「スタフ王の野蛮な狩り」(1979)「みなし児」(1977)「追憶のアリア」(1984)「ドストエフスキーの生涯の26日」(1980)「モスクワは涙を信じない」(1980)「新しい家族」(1981)「ふたりの駅」(1982)「炎628」(1985)「翌日戦争が始まった」(1989)「若き作曲家の旅」(1985)「死者からの手紙」(1986)

http://www.athenee.net/culturalcenter/program/s/ss.html
>>67で紹介しましたが、上映期間中下記日程にてトークショーが催されます。
※以下転載

3月19日(土) 11:15「牡牛座 レーニンの肖像」終了後
ゲスト:下斗米伸夫さん(法政大学教授/ソビエト政治史研究)
朝日新聞やNHKの解説でも知られる下斗米教授に、レーニンと宗教についてお話しいただきます。

3月19日(土) 13:30「エルミタージュ幻想」終了後
ゲスト:松澤一直さん(ロシア語通訳・翻訳者)
外務省および商社勤務でソ連/ロシア滞在通算30年の松澤さんに、「エルミタージュ幻想」の実体をお話しいただきます。

3月20日(日) 13:30「変身」終了後
ゲスト:上田洋子さん(早稲田大学映劇博物館助手/ロシア演劇研究)
新進気鋭の研究者上田さんに、メイエルホリド・センターのフォーキンが、「変身」を監督したことを通して、ロシア演劇と映画との親密な関係についてお話しいただきます。

3月20日(日) 16:00「コミュニストはSEXがお上手?」終了後
ゲスト:渋谷哲也さん(東京国際大学教授/ドイツ映画史)
渋谷さんにお話しいただくのは東ドイツの性教育の背景です。

3月22日(火) 13:30「アンナ・パブロワ」終了後
ゲスト:児島宏子さん(ロシア語通訳・翻訳者 エッセイスト)
通訳としてソクーロフ監督やノスシュテイン監督との親交深い児島さんには、パブロワ像に迫っていただきます。

3月27日(日) 13:30「孤独な声」終了後
ゲスト:西 周成さん(ロシア映画研究)
大部の著「ソクーロフ」の翻訳者でもある西さんには、「孤独な声」の禁止処分の顛末をお話しいただきます。

アップリンクファクトリーにて開催
http://www.uplink.co.jp/factory/log/003869.php
>>68 「ソビエト映画アーカイヴス スペシャル」は、3月の上映が中止になり、6月17日(金)〜30日(木)に延期となりました。
上映作品は同じ。


http://www.athenee.net/culturalcenter/program/s/ss.html
戦火のナージャを見てきました。ソ連軍のあまりのヘタレぶりに絶望しました。多分ソ連赤軍を壊滅させてランボー一匹でナチスに立ち向かった方が早いような気がします。見てて苛々させられる作品でした。
今日観にいこうと思っていましたが、天気がよいのでやめました。感想読んで判断は正しかったかと思っているところです。
レディース・デ〜に行こうっと。
>>74
「三大映画祭週間」では、「宇宙飛行士の医者」のほか、「夏の終止符」(2010年ベルリン映画祭男優賞、芸術貢献賞)も上映されます。

ヒューマントラスト渋谷では8月13日(土)より(全国で順次上映)
スケジュールは、↓のリンクを参照してください。

http://www.ttcg.jp/human_shibuya/topics/2011/sandaifestival_schedule.pdf
「プリズナー・オブ・パワー 囚われの惑星」(2008 ロシア)
(原題「Обитаемый остров」)
監督 フョードル・ボンダルチュク
出演 ワシーリー・ステパノフ、ピョートル・フョードロフ、ユーリヤ・スニギーリ

2012年12月8日(土)より21日(金)まで、渋谷・シネクイントにてレイトショー上映(21:30〜23:35)

つい先月、弟さんが亡くなったストルガスキー兄弟の「収容所惑星」が原作です。

http://www.cinequinto.com/nextlineup/
http://www.prisoner-movie.jp/
特集上映 ロシアン・カルトについて

とても興味がありますが、渋谷で一週間というスケジュールに都合を合わせられず残念に思っています。

今後、西日本のどこかでも巡回?していただけたらとても嬉しいです。

失礼しましたあせあせ
1月18日(土)からヒューマントラストシネマ渋谷で特集される「未体験ゾーンの映画たち2014」にロシア映画2本が上映されます。

◎「ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火」(2012 ロシア)
(原題「Белый тигр」)
監督 カレン・シャフナザーロフ
出演 アレクセイ・ヴェルトコフ、ヴィタリー・キシチェンコ
上映日 1月18日(土)、22日(水)〜24日(金)、26日(日)〜28日(火)

◎「フィンランド式残酷ショッピング・ツアー」(2012 ロシア・フィンランド)
(原題「Шопинг-тур」)
監督 ミハイル・ブラシンスキー
出演 タチヤナ・コルガノヴァ
上映日 2月8日(土)〜11日(火・祝)、14日(金)、19日(水)、20日(木)

http://www.ttcg.jp/topics/2013/mitaiken2014.pdf
http://www.ttcg.jp/human_shibuya/topics/detail/26145
昨日5月17日(土)から新宿シネマカリテで「メトロ42」(原題「Метро」)が公開されました。
モスクワのメトロを舞台にしたパニック・ムービーです。

監督 アントン・メゲルディチェフ
出演 セルゲイ・プスケパリス(「夏の終止符」)、アナトーリー・ベールィ(「オーガストウォーズ」)

新宿シネマカリテのほか、現在までに次の劇場での公開が決まっています。
ユナイテッドシネマキャナルシティ(福岡) 6月7日(土)〜
ユナイテッドシネマなかま(福岡) 6月14日(土)〜
シネ・リーブル梅田(大阪) 6月25日(水)〜27日(金)
ユナイテッドシネマ札幌 6月27日(金)〜
ユナイテッドシネマ豊橋(愛知) 6月28日(土)〜 

http://metro42.jp/

新宿シネマカリテは、「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2014」(5月17日〜6月13日)のうちの1本として上映されます。7回のみの上映。

http://qualite.musashino-k.jp/quali-colle
《惜別の35ミリフィルム》
5月24日(土)−6月6日(金)
オーディトリウム渋谷

パンドラとアップリンクの2つの配給会社による蔵出しフィルム上映。このうち14本がロシア・ソ連映画。
上映作品(ロシア・ソ連映画のみ)
「不思議惑星キン・ザ・ザ」(1986 ソ連)「UFO少年アブドラジャン」(1992 ウズベキスタン)「牡牛座 レーニンの肖像」(2001 ロシア)「フルスタリョフ、車を!」(1999 ロシア・フランス)「マザー、サン」(1997 ドイツ・ロシア)「ファザー、サン」(2003 ドイツ・フランス・ロシア・イタリア・オランダ)「セカンド・サークル」(1990 ソ連)「ストーン クリミアの亡霊」(1992 ロシア)「静かなる一頁」(1993 ロシア・ドイツ)「ロシアン・エレジー」(1993 ロシア)「エルミタージュ幻想」(2002 ドイツ・ロシア・日本)「チェチェンへ アレクサンドラの旅」(2007 ロシア・フランス)「孤独な声」(1978=1987 ソ連)「日陽はしづかに発酵し…」(1988 ソ連)

http://a-shibuya.jp/archives/9864
《ソヴィエト・フィルム・クラシックス》
6月7日(土)−20日(金)
オーディトリウム渋谷

ソ連時代に各共和国でつくられた30本を上映。
上映作品:
「長い見送り」(1971)「猟人日記−狼−」(1977)「灰色の石の中で」(1983)「青春讃歌」(1985)「ロンリー・ウーマン」(1986)「宿無しレオニード」(1988)「スタフ王の野蛮な狩り」(1979)「炎628」(1985)「タシケントはパンの町」(1968)「恋するものたち」(1969)「七発目の銃弾」(1973)「戦争のない20日間」(1976)「灰色の狼」(1973)「白い鳩」(1986)「僕の無事を祈ってくれ」(1988)「戦火を越えて」(1964)「結婚」(1964)「傘」(1967)「ピロスマニのアラベスク」(1986)「嘆くな!」(1969)「ルカじいさんと苗木」(1973)「田園詩」(1975)「希望の樹」(1977)「若き作曲家の旅」(1985)「転回」(1986)「青い山/本当らしくない本当の話」(1984)「赤いりんご」(1976)「白い汽船」(1976)「白い豹の影」(1984)「ナーペト」(1977)

http://a-shibuya.jp/archives/9704
『エレナの惑い』試写うァず〜☆

ロシア・レンフィルム系の大傑作『父、帰る』以来、ズビャギンツェフ監督10年ぶりの新作を待ちかねたかのように、試写室は補助椅子まで満席。

素晴らしかった!雄弁な沈黙、静謐な映像にも関わらず生活臭は鼻腔にも届く!(゚o゚;;

今年のベスト5位には入る傑作☆詳細評は後日に(^_-)
『ヴェラの祈り』試写うァず☆

『父、帰る』の父俳優が再び主演し、胸を掻き毟られるような名演を(T0T)

先日の『エレナの惑い』に拮抗する傑作!映像が雄弁に語る寂寥感。嗚咽を堪えて観た。

内容と逆に、本作では生の予兆を、『エレナ〜』には死の予兆を感じた。

ズビャギンツェフは、全く何という驚異的な監督だろう!詳細評は後日に☆
こんにちは。試写室情報です。
『エレナの惑い』★★★★★
今年暫定2位(12月だからほぼ決定?(^^;)の傑作をご紹介したい。久々に良作を観る喜び、幸せなカタルシスに包まれた作品である。この喜びを皆さんと共有することが出来れば、これ以上の喜びはない♪

『父、帰る』でロシア映画ファンならずとも、観客をスクリーンに釘付けにしたアンドレイ・ズビャギンツェフ監督、10年ぶりの日本公開作品である。監督初のオリジナル脚本のせいか、ズビャギンツェフ自身の内面体質、生理、肉感、体臭までが伝わってくるような実体感を味わった。

優れた作品には、仏像と同じく創り手の「気」が込められていると信じる。そのため、3Dといった特殊効果を用いなくとも、登場人物の体臭や息、住む部屋、通り行く外気の匂い、湿度、鼓動までが、スクリーンからダイレクトに観客席へ届くのだ!

本当に久々の衝撃だった。こんな体感は、川島雄三監督作『洲崎パラダイス赤信号』で、湿った風を感じたとき以来である。

モスクワに住む元看護士のエレナは、資産家の夫と再婚し、豊かな暮らしを送っている。単調な日々の合間をみて、前夫との間にもうけた無職の息子家族のもとを訪れては、生活費を工面し続けていた。孫が進学の岐路を迎え、父親である息子は、学資にさえ困窮する始末だった。

エレナは夫にそれとなく援助を頼み込むも、冷淡に拒絶される。甲斐性のないエレナの息子を夫は気に入らないし、前妻との一人娘カテリナが気儘に暮らしていながら、父親を慕う様子もないのが、エレナには不満なのだ。

それぞれの子どもの話になると、夫婦の間は険悪になってしまう。口論に涙するエレナ。都合の良いときだけ、身体を求め、普段は家政婦のように扱う夫だが、生活のため、エレナは陰鬱な日常から逃れることができない。

急な心臓発作に倒れた夫の看病に明け暮れるエレナ。退院した際には、夫はエレナの介護無しには暮らせない身体になっていた。そんな時、夫が「遺言書を作成する。弁護士も呼んである」と言い出した……。

冒頭に映り込む鴉。劇伴もない単調な日常生活の描写が、強い緊張感をもたらす。それが後半の重要な伏線になっていたことに気付いた時、監督の演出意図に慄然とし、その力量に改めて感嘆せざるを得なかった。

朝、エレナに起こされてパジャマでベットから出てくる夫の加齢臭、高級マンションの整備されるも乾いた空調が、寡黙な画面から滲む。高級住宅街を出て息子宅へ向かうバスでは、「世界」を移動するエレナの心情を表すかのように、初めて劇伴が流れる。

労働者が多く住む息子の団地界隈は、極めて混沌としている。狭い室内には幼児の泣き声が響き、湿った空気、安物の菓子、ゴミの臭いまでが伝わってくるようだ。孫が悪友からの誘いを受け、不穏な雰囲気はあるものの、小さな孫を抱くエレナの顔は穏やかだ。

原題は『エレナ』である。邦題には「惑い」という感情表現が加えられているが、内容からして、エレナの『選択』とも捉えられる。エレナの取った選択が、観客にはどう映るのか……。その捉え方により、本作の評価は異なってくるのかもしれない。

『父、帰る』では、ロシア人的な悲劇性と、大陸的スケールの大きさを感じさせたが、本作では国家の最も小さな単位である「家庭」の中に、世界を見出だしている。

静謐な佇まい、画面構成はシンプルにしてスタイリッシュ、単調な反復演出が、何故これほどサスペンスフルに観え得るのか。安直なプロット、派手な仕掛けも何もないのに、緊迫感溢れるタイトな映像は、観客を否が応でもズビャギンツェフの世界に引きずり込む。

監督は、賢明にも明確な結末を示さない。ただ、予兆を映し出すのみだ。それは、突然の停電、孫たちの乱行、鴉などである。優れた映画の担い手は、自ら結末を押し付けるような傲慢さはないのだと知った。

予兆のみを示しておき、後は観客に創造性という豊かな宝を与えてくれるのだ。想像させる隙間もないほど、説明過多で、「起承転結恐怖症」とも言うべき、辻褄合わせの映画が、最近は多すぎる気がする。

本作のような映画のスタイルもある、ということを、ぜひ若い世代の映画ファンには知ってほしい。ハリウッド的ドラマツルギーに慣れた方には、ロシア映画が肌に合わない場合もあるだろう。が、映画は雑食でも構わない(笑)これを読んで、ご興味を持たれたら、試しに映画館へ脚を運んでみてほしい!

本作は、12月20日(土)より、渋谷ユーロスペースにて上映されます。長い年末年始、あなたの109分を本作と共に過ごすことをお薦めします。

こんにちは。試写室情報です。 
『ヴェラの祈り』★★★★半 

前回ご紹介した『エレナの惑い』と同日、同劇場で封切られる。2作品鑑賞券は割安のようだ。本作もロシア人監督アンドレイ・ズビャギンツェフによる傑作のため、できれば2作品をご覧になることをお薦めしたい。 

本作は、2007年製作である。7年を経て、待ちに待った日本公開だ。デビュー作『父、帰る』が高評価され、世界中で大ヒットした後、2年の撮影準備期間を経てクランクインした。主演は『父、帰る』の父親役コンスタンチン・ラブロネンコだが、前作とは異なる父親像を繊細且つ大胆に演じている。 

『父、帰る』『エレナの惑い』と同様に、余計な説明はない。ギリギリまで研ぎ澄まされ、洗練の極みを得た作風だ。計算し尽くされた映像美や、俳優の豊かな表情が、百万言の表現を奏でているようだ。一瞬たりとも目が離せない緊張感を有す。 

撮影地は、”世界のどこでもない場所”を入念にロケハンしたというだけあり、監督の芸術的・情動面での挑戦的な意欲が感じられた。主な舞台となる田舎家、教会が、まるでセットは到底思えないほどのリアルな質感を示し、ロシア人スタッフの底力には驚かさればかりだ。 

冒頭から、アンドリュー・ワイエスの絵画に出てくるように長閑な、しかし無国籍なイメージの田園風景が広がる。丘を走り抜ける車は、やがて市街地へ入り、吝かではない状態の男が、車を降り、建物へと入っていく。「弾丸を摘出してくれ」兄マルクに頼まれた弟アレックスは、理由も聞かずに手当をする。 

画面は打って変わり、アレックスが妻ヴェラと幼い子どもたちを連れて、亡き父が残した田舎家へ向かう場面になる。家族旅行にはしゃぐ子供たちだが、夫婦の間に会話はない。なだらかな草原、枯れた小川のある澄み切った空気の田園風景の中を家族は散歩に出かける。 

子どもたちを寝かせた後、思い詰めた表情のヴェラにアレックスが気付く。ヴェラは告げる。 
「赤ちゃんができたの。でも、あなたの子じゃない」 
唐突な告白に動転したアレックスは、田園を彷徨い、家族を置き去りにする。 

この後、アレックスの取った行動、提案、ヴェラの決断、そして何故ヴェラが、夫に突然このようなことを告げたのか?その真意は何か?観客の判断に委ねられる。これらの問いについて、どう考えるかによって、本作の評価が分かれるかもしれない。 

前回、『エレナの惑い』試写情報で、エレナの『選択』のほうが適しているのではないかと書いたのを覚えておいでだろうか。本作でも、ヴェラの『祈り』というよりも、『決断』が、内容を決定づけたように感じた。ヴェラが下した決断は、果たして正しかったのか…。 

冒頭で登場した兄マルクが、キーパーソンとして重要な役割を演じるため、マルクの居る場所、表情、台詞にも注意を払ってほしい。夫婦間の問題を描いた映画かと思いきや、意外にも兄弟愛を強く印象付けるエピソードがある。 

また、アレックスの友だち家族、その子供たち、マルクに恩義があるらしい医師、夫婦共通の友人ロベルト、それぞれが映画の中で息づく人物として、存在感を放っている。何ごとの演出にも抜かりない監督の力量が窺われ、人間関係、画面の構築性のクオリティには、『父〜』『エレナ〜』とともに、感嘆せざるを得ない。 

時間軸がずれる展開になるため、ストーリーの成り行きに夢中になるが、後半は同じロシアの監督タルコフスキーを思わせる、考え抜かれた絵画のような映像美が目の前に広がって行く。ストーリー、構築性、映像とも、観客は目を見張らされることだろう。 

原作は、米国の作家サロヤンの長編小説である。ズビャギンツェフは、英語の小説を完璧に自身の世界に置き換え、夫婦、家族、生と死、といった重曹的なテーマを野心的に表現した。『エレナ〜』、本作とも、映像詩人と評されるタルコフスキー監督に勝るとも劣らない出色の作品に仕上げている。 

悲劇的な結末にも拘わらず、ラストには生命力に溢れ、幸福を予兆させる象徴的な場面が用意されている点にも深く感動した。やはり、ズビャギンツェフはただ者ではない!! 

本作は、12月20日(土)から、渋谷ユーロスペースにて公開されます。是非とも『エレナ〜』と合わせ、ズビャギンツェフの世界に触れて観ることをお薦めします!! 

「ヴェラの祈り」「エレナの惑い」と同じ12月20日(土)にガガーリンの映画が公開されました。

「ユーリー・ガガーリン 世界を変えた108分」(2013 ロシア)
(原題「Гагарин. Первый в космосе」)
出演 ヤロスラフ・ジャルニン、ミハイル・フィリッポフ

12月20日(土)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか、全国ロードショー

http://gagarin.jp/
『ザ・トライブ』試写うァず〜。

演者は全員聾唖の素人。字幕なし、音楽なし、説明なし。

ウクライナの新鋭監督による「声も出ない」ほどの傑作!

ワンカット長回しの緊張感に、視線を外せない。

レンフィルムの流れを汲んだ映像も迫真力に満つ!詳細評は後日に☆
こんにちは。試写室情報です。

『ザ・トライブ』は、字幕なし、吹き替えなし、説明なし、音楽なし。
聾者が演じる、全編手話による衝撃の映画。

ウクライナの新人監督による冷徹な視点、構築された映像美に、今迄体験したことのない世界を発見出来る大傑作!とにかくお薦めします!

長文のため、宜しければ、日記をご一読頂けると幸いです。

http://mixi.jp/view_diary.pl?__from=mixi&owner_id=29763423&id=1940579836
言語は英語ですが、旧ソ連体制の問題作なので、紹介させて下さい。

こんにちは。試写室情報です。『チャイルド44 森に消えた子供たち』★★★

旧ソ連の隠された真実を追う実話ベースの原作を映画化したリドリー・スコット製作。

実力派俳優陣と、凍てつく大地から立ち昇る恐怖感、不穏な空気感に覆われるノワール。

国家に抗い、事件解明を迫る捜査官をトム・ハーディが熱演。

長文なので、宜しければ日記をご閲覧頂けると幸いです。

http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=29763423&id=1943266070

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