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SGIコミュのジャムナラル・バジャージ国際賞授与式でのSGI会長の謝辞 〜海外の同志のために〜

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── ガンジーの理想を我が理想として生きたバジャージ氏 ──

◆◆◆ 「師と共に歩む」人生は至福の喜び

◆◆ 師弟の闘争が人類史を転換 足下の地域から非暴力の革命を


【SGI会長の謝辞】(代読)

 一、心より尊敬申し上げるアマルティア・セン博士、さらにまた、「バジャージ財団」のラフール・バジャージ会長、シングビ博士をはじめ、ご臨席の皆様方。
 このたびは、マハトマ・ガンジーの崇高なる精神を、厳然と世界に継承されゆく「バジャージ財団」より、最高に栄えある「ジャムナラル・バジャージ国際賞」を賜り、心より深く感謝申し上げます。
 マハトマ・ガンジーの高弟として、インドの自由・独立闘争に挺身(ていしん)なされた大偉人ジャムナラル・バジャージ氏は、私もかねてより最大の尊敬を抱いてきた一人であります。その芳名(ほうめい)を冠する栄誉ほど、私にとりまして、光栄なものはありません。
 このご厚情(こうじょう)にお応えできるよう、マハトマ・ガンジーとバジャージ氏の師弟を貫く「非暴力の精神」を、私もまた、さらに高らかに掲げて、人類の「恒久平和」の創出へ貢献していく決心であります。

◆ 師の眼(まなこ)となり師の足となって

 一、師マハトマ・ガンジーと弟子バジャージ氏 ── 東洋史、いな世界史に光る、このあまりにも尊貴なる師弟の闘争に思いをはせるとき、私の胸には、常に熱い感動が込み上げてまいります。
 バジャージ氏は、師・ガンジーの理想を我が理想とし、師の眼(まなこ)となり、師の足となって、師と共に歩み抜かれました。
 それは、通算すれば5年にも及ぶ投獄など、弾圧と苦難の連続でありました。しかし弟子は、ただ「師と共に戦う」ことを至福の喜びとし、「師のために尽くす」ことを無上の誇りとしながら、師の構想を実現していったのであります。
 一、マハトマ・ガンジーが、この愛弟子を賞讃した言葉を、先日、私は日本の多くの青年に紹介させていただきました。
 「私が、新しい計画に取りかかろうとすると、彼はすぐさま、自らその責任を負い、ほとんどの負担を、私から取り除いてくれた。常に、不眠不休で仕えてくれた」と。
 師匠も偉大であった。弟子もまた偉大であった。
 ガンジーの非暴力運動の光源には、人間の究極の精神の結合たる、この荘厳な師弟の魂が輝きわたっております。だからこそ、人類史を転換しゆく、普遍かつ不滅の運動たり得たのではないでしょうか。
 そして、この崇高なる師弟の魂を、21世紀に継承し、展開されている「精神と文化の城」こそ、貴「バジャージ財団」であられます。
 貴財団が、農村の開発、子どもの福祉、初等教育の振興、そして女性の地位向上、民衆の真の幸福のために貢献しゆく幅広い諸活動を広範に推進されていることも、よく存じ上げております。その気高き不断のご尽力に、私は心より敬意を表しております。
 私ども創価学会もまた、「師弟」を根本として進んでまいりました。
 ガンジーと同時代に生きた信念の人間教育者・牧口常三郎初代会長は、日本の軍国主義と戦い、壮絶な獄死を遂げました。
 その初代の志を、師と共に獄中闘争に徹した戸田城聖第2代会長が受け継ぎ、第2次世界大戦後の荒野の日本で、学会の再建に立ち上がったのであります。
 戸田会長は、民族や国境を超える「地球民族主義」を訴え、草の根の平和運動を展開していきました。
 その戸田会長に、私は19歳の時から師事し、苦楽を共に戦い抜きました。バジャージ氏のごとく、私の青春の胸にも「師と共に戦える至福」がみなぎっていたのであります。
 そして今、この創価(価値創造)の運動は、世界190カ国・地域の連帯へと広がりました。

◆ 今こそガンジーの叫びを聞け!

 一、本年は、日本の広島・長崎に人類史上初めて原爆が投下されてから、60周年。
 マハトマ・ガンジーは、原爆投下に深い衝撃を受け、「真理と非暴力は原爆よりも強力である」と叫びました。そして、次のような警告を発しております。
 「人類は、非暴力によってのみ暴力から脱出しなければならない。憎悪は愛によってのみ克服される。憎悪に対するに憎しみをもってすることは、ただ憎悪を深め、その範囲をひろげるだけである」(「ハリジャン」1946年7月7日号、森本達雄訳『人類の知的遺産ガンディー』講談社)と。
 しかし、世界では、今なお、憎悪と暴力の連鎖はやまず、戦争や地域紛争、無差別テロなどが激発しております。
 グローバル時代を迎えた今こそ、人類という“種”全体の破滅を避けるためにも、私たちは、マハトマの魂の警鐘(けいしょう)に、一段と謙虚に真剣に耳を傾けねばなりません。

◆ 「人間革命」から「社会革命」へ!

 一、インドの深遠なる精神の土壌から生まれた仏教は、人間生命の中に、暴力・憎悪・無知という「悪性(あくせい)」とともに、それを克服しうる非暴力・慈悲・愛・智慧の「善性(ぜんせい)」が厳然と具わっていることを洞察しております。そして、この「善性」は、「宇宙根源の生命」に立脚するときに、限りなく豊かに顕現していくと説いているのであります。
 仏教の叡智が説き明かした「宇宙根源の生命」とは、まさしくマハトマ・ガンジーの唱える「真理」に通底(つうてい)しているといってよいでしょう。
 ともあれ、人類が希求(ききゅう)してやまない「恒久平和」は、まず、一人ひとりに具わる「善性」に呼びかけ、開発し、その連帯を広げゆくところに、確固たる基盤が築かれていくのであります。
 それは、「善性」の薫発(くんぱつ)による「心の平和」を源泉として、「社会平和」への潮流を起こすと同時に、自然生態系との共生を可能にする「環境平和」をも達成していくことでありましょう。
 この「内的変革」「人間革命」から「社会革命」「環境革命」へと連動しゆく平和の大道こそ、釈尊とマハトマ・ガンジーが示した非暴力の指標(しひょう)ではないでしょうか。

◆ 持続可能な社会へ忍耐強く進め

 一、今日、人類が直面する暴力は、テロや紛争という形で噴出するだけでなく、その底流に、根深い「構造的暴力」「文化的暴力」が広がっていることは、周知の事実であります。
 すなわち、貧富の格差の拡大による極貧層の基本的ニーズ ── 食糧、水、教育、医療 ── の欠乏。女性や子ども、少数民族、あるいは特定の文化・宗教への差別や偏見。そして人権の抑圧や蹂躙(じゅうりん)が蔓延(まんえん)しております。
 その悪循環は、社会の不安定をもたらし、ひいては「人間の安全保障」を脅(おびや)かしているのであります。
 さらに、自然生態系への暴力は、地球的規模の環境破壊を引き起こすに至りました。
 平和で持続可能な地球社会を構築するために、足下(そっか)の地域から出発して、あらゆる領域において多角的に、忍耐強く行動を積み重ねていくことが、今ほど要請されている時はありません。
 その意味において、貴「バジャージ財団」が推進されている「建設的プログラム」に、私は改めて満腔(まんこう)の敬意と感謝を捧げたいのであります。
 一、釈尊は、高らかに謳(うた)いました。
 「目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに住むものでも、近くに住むものでも、すでに生まれたものでも、これから生まれようと欲するものでも、一切の生きとし生けるものは、幸せであれ」(中村元訳ヲッダのことば』岩波文庫)
 私も、貴国を源流とする、この宇宙的ヒューマニズムに則(のっと)りながら、尊敬する「バジャージ財団」はじめインドの諸先生方とともに、「非暴力の勝利の大連帯」をさらに全世界に広げゆくことを、固くお誓い申し上げます。
 結びに、貴財団のさら、なるご繁栄、そして、ご臨席のすべての皆様の益々のご健勝をお祈り申し上げ、私の御礼の言葉とさせていただきます。


20051104(現地時間)


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