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天下りをなくそう!コミュの田中康夫に聞く官製談合の構図

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田中康夫が官製談合の構図を分かりやすく説明して
いますので、ご紹介します。
ライブドアニュースの記事で最高です。
やはりヤッシーの物の見方・考え方と
説明能力は抜群ですね。

ソース元:
http://news.livedoor.com/article/detail/2828339/

「有力者の操り人形が知事になる」

【ライブドア・ニュース 2006年12月08日】
− 福島、和歌山、宮崎・・・。公共事業の入札をめぐる官製談合事件で、現職知事・県幹部職員の逮捕が相次ぎ、暮らしの足もとの政治が大きく揺らいでいる。

 いずれの事件も容疑段階では、知事が特定の業者に落札させるよう「天の声」を県幹部に発し、知事の後援者が談合の仕切り役や運び役を担い、落札した“外様”の東京の業者から謝礼金などを受け取っていたという構図だ。

 有権者の一票で地域の未来を信託された知事がなぜ腐敗に陥るのか。「脱ダム宣言」に基づく大型事業に頼らない治水対策や、政官業の癒着を防ぐ入札改革など長野県知事として2期6年にわたり取り組んだ田中康夫氏に聞いた。

── 腐敗の背景となっている知事を取り巻く環境というのはどういうものなんですか。

 全国の知事の約6割が霞ヶ関や地元の自治体出身者。なぜ公務員がなるのかというと、地元の国会議員や県議のドンや有力者に都合のいい、「操り人形」にふさわしいってこと。政官業に御用学者、報道機関を加えた「現状追認のペンタゴン(五角形)」の上に座りのいい人が知事になる。

 議会と知事は「クルマの両輪」と言われるけど、議会の連中にとって都合がいい人をオール与党で知事を選んでくるわけだから、改革のポーズで出てきても、もともと“一輪車”で同衾(どうきん)しているわけ。

 それに対して、橋本大二郎・高知県知事や私のように議会が選んだわけではない知事だと予算や人事や条例の否決が相次ぐ。長野は私の前の41年6カ月は役人出身者が知事だったけど、ひとつも否決も修正もされたことがなかった。「全知全能の神」のようだが、全国ワースト2位の財政状況を作ったのだから、罪作りだよね。でも、「シャンシャン議会」なもんだから、地元のメディアは何も書かなかった。対立が続くと「停滞」とか「混乱」とか書き立てる。

── しかし、「反原発」の佐藤栄佐久・福島県知事も、木村良樹・和歌山県知事も、いわゆる「闘う知事会」の改革派メンバーとして知られていた。

 小泉さんと同じで闘うふりをしていただけだったんじゃないですか。

 福島も和歌山も、もっと地元の業者が仕事を請け負えるようにしようとしていたけど、入札制度を抜本的に変えはしなかった。福島なんかは「地産地消の公共事業」「地元の会社に直接卸す」と言ったら、知事の周りに仕事の欲しい業者が集まって、ますます利権構造になってしまった。

 木村氏にしたって、時計とかもらっちゃったみたいだから困ったもんだけど。でも、40代で知事の人が「自民党の言うことに従わなければ次の選挙は応援しないぞ」と言われたら、落選したら外郭団体の顧問にもなるわけにいかないからどうしようと思ってしまう。

── 逮捕・辞任に追い込まれた現職知事に共通する構図とは。

 制度を抜本的に変えないで少し変えようとするから、旧知事の時代になかなか入れてもらえなかった亜流の人が、次の知事にくっついて新たな利権が生まれる。すると、前の人脈の人たちは仕事が来なくて食いっぱぐれているので、チクリ出すと言う構図。

 さらに、統一地方選に向けては「与党の言うことに従わないような知事は推薦してやらねえぞ」とか恫喝(どうかつ)される。検察は一生懸命やっているけど、中央の政治の側がそれを利用している側面はある。

── その状況を変えようとすると・・・。

 例えば、故・小倉昌男氏(元ヤマト運輸会長)を迎えて県の外郭団体の統廃合をやろうとしたら、バブル期に融資したものまでクローズされることになるから、地元の金融機関が、弁護士が怒り出す。天下り先がなくなるから公務員が、就職の斡旋(あっせん)ができなくなるから議員が怒り出すわけ。

 でも、みんなが怒り出すようなことじゃなければ改革じゃないよね。ボクとか橋本大二郎とかは、議会にとって不愉快極まりない存在。本当に変えようとすれば役人の大半は反発するし、議会も共産党も含めて守旧派ばかりだし。

── 談合をなくすためにどのような改革をしたのですか。

 長野県では制度を抜本的に変えて、公正取引委員会出身の人や倒産を経験した経営者など外部の人たちで委員を組織した。地域にしがらみのある地元の弁護士や首長などを委員にしたら、日が暮れても改革なんてできない。

 道路を造ろうとすれば国から6割の補助金が出るけど、補修や舗装は全額県負担になる。従来は、長野の県費でまかなう工事にまで、東京の会社や、県内で一番に大きい会社だけに発注されていた。

 でも、実際の工事は地元の孫請け、ひ孫請けがやっていたから、彼らの技術でも機械と従業員を抱えていればできることだった。そこで、県内の小さな業者も直接入札に参加できるよう、年間500カ所の維持・補修工事を、800万円規模で分割発注できる参加希望型入札制度を作った。

── 競争原理を取り入れすぎると落札率が下がって、手抜き工事も出てくるのでは。

 最初は落札率が6割にまで下がったが、結果的に8割程度に戻ってきた。

 「安かろう悪かろう」の超低落札ではなく、かといって昔のような99.5%といった高落札でもなく、適正価格に落ち着いてきたのは、あえて品質検査チームを会計局の出納部門に作ったから。土木部や林業部、農政部にいる検査官をそこに移動させ、粗雑工事にはやり直しや入札参加制限などのペナルティを課すことにした。

 これまでのように、土木部で検査すると、天下ったOBの会社の仕事が「安かろう、悪かろう」だったとしても文句が言えないわけ。

 落札率の高止まりではなく、適正な基準の下でいい仕事をしてもらうということ。良い意味でのチェック機能や競争原理を入れるような改革をしていかねばだめだ。

── 長野方式にすれば談合は根絶できる?

 長野県でやることに、北海道や九州、極論ではアメリカから入札してくるわけではないから、構成しているのは顔見知り同士なんだよね。だから常に制度は改革し続けなければならない。

 保守ってのは「民主主義を守る」ために常に絶え間ない変革をしなければならないのに、単に精神論、「修身」を語っているだけなんだよね。革新も2割しかいない組合員しか見ていない。

── 知事に就任すると「誘惑」はあるものなんですか。

 最初はあるでしょう。ボクも知事に当選したときにたくさんの胡蝶蘭が届いたけど全部送り返した。「ウチは銀座のクラブじゃねえぞ」って感じで(笑)。お歳暮も。すると、次は来なくなった。俺に出すとばらされることを学習して贈るのをやめ、追い出しに掛かったわけ。

── では、得したことは。

 ねえよ。

 でもまあ、神戸であれだけの人が空港建設反対に署名したって、市議会が住民投票条例案を否決したから通りもしなかった。櫻井よしこや大前研一、保守と呼ばれている奴らと一緒に運動していたって、止まらないわけでしょ。知事になればそういうことを止めることはできた。

── 知事の権限は首相よりも強いって表現されることも多いですよね。

 権限があっても、人々のために行使しようとすると膨大な足の引っ張り合いが始まる。

 政官業学報のために利権を分配している分には気持ちがいいんじゃないかな。多くの知事は権限を人のために使わずに、自分の権威や利権のために使うから失敗しちゃうわけでしょ。

── 統一地方選が間もなくありますが。

 とにかく投票に行こう。「入れたい人がいない」って言っていたら、みんなが入れたくない人ばかりが通っちゃうんですよ。

── 田中さんは参院選なり首長選なりに出馬される考えはあるのですか。

 知事を辞めてからは「市民派」と称する人たちではなく、青年会議所、商工会とか本来自民党の支持者たちと思われる人たちや「自民党はどうも違うよな。でも今の民主党はなあ・・・」という人たちから講演に呼ばれたり、ぜーんぜん知らない人たちから市長に県知事に出てくれという話は多いですね。

 田中を都知事選にどうだなんて、朝日新聞にまで書かれちゃっているけど(苦笑)、東京都なんて長野県以上に伏魔殿でしょ。「石原公私混同王国」が自壊していくのを見てみたい気もするしね(爆)。

◇後記:官製談合について、記者からの取材依頼を「新聞社だけに限定しておりまして・・・」「予算で忙しいので・・・」などと遠回しに断ってくる政界・行政関係者が多い中、田中氏は二つ返事で快諾。記者のライブドア在社歴を見抜くほどのライブドア・ニュース読者でもあった。「長野では『聖教新聞』『赤旗』でも『ライブドア』だってどこだって記者会見に入れるようにしたんだよ。今こそ公明党は私と記者クラブ改革しなくてはいけないよな、政権与党にいるうちに(笑)」とヤッシー節は健在だった。

【了】

■関連リンク
田中康夫オフィシャルサイト「ヤスキチ」

ライブドア・ニュース 常井健一

コメント(1)

↓も面白いです。
http://news.livedoor.com/article/detail/2916915/

テーマは、徹底総括 マネー不信をこえて(1)です。

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「小泉後」のニッポン考現学 田中康夫さん(50)

【ライブドア・ニュース 2006年12月27日】−

ライブドア、アイフル、村上ファンド、中央青山監査法人、日本銀行、三井住友海上火災、第一生命、福島県、和歌山県、宮崎県、近未来通信、日興コーディアルグループ・・・。

 今年1年間に、企業・組織やその責任者個人が引き起こしたマネーにまつわる不祥事は枚挙にいとまがない。経営トップが頭を下げ、釈明原稿を棒読みするような謝罪会見がニュース番組や新聞のトップを飾るのは、もはや日常的な風景と化した。

 「時代の寵児」の一見華やかな言動は、経営者の脆弱な遵法意識や制度上の抜け道など日本経済の問題点を次々と露呈させた。また、多くの企業が危機感から企業価値向上に目覚める一方、少子高齢化などで先行き不透明な市場での生き残りをかけて、名門企業が次々とM&A(合併・買収)や非公開化に奔走した1年でもあった。

 「いざなぎ超え」の景気拡大をよそに、新興市場の低迷基調が続く中、混乱する日本経済に揺るぎない価値観で対峙してきた各現場のキーパーソンの言葉からこの1年を振り返りたい。まずは、総論として、『なんとなく、クリスタル』などの著書や市民運動、地方自治を通じて、「ほんものの豊かさ」を追求してきた作家の田中康夫さん(50)に聞いた。(全5回)

 ◆ ◆ ◆

── お金をめぐる企業不祥事が相次いだ1年だったが。

 この5年半で250兆円も借金が増大して世界一の借金国となった「小泉偽装改革」のウソが露呈しているんじゃないの。いろんな場所で、同時多発的に。悪役を買って出る人がいる案件だけ、聞こえのよいワンフレーズを絶叫して、改革したように見せかけた。

 道路公団も民営化しただけで通行料金は下がらない。1キロあたりの建設費用は同じく民営化したイタリアと変わらないのに、料金は3倍以上。ローマ─ミラノは東京─神戸と同じ580キロで4000円弱。日本は1万3000円だよ。

 ファミリー企業も増えて、天下り先が確保された日本は役人天国だぜ。設備投資する会社を対象にした2兆円にも達するという企業減税にしても、旧来的な重厚長大型産業の延命に過ぎない。サービス業や福祉、医療などの分野には何もメリットがない。

── 重厚長大型の産業が改革を重ね、21世紀型に生まれ変わったという見方もできるのでは。

 日本のものづくり産業が本業では採算が合わなくなってきているので、まったく関係のない金融やIT、環境に手を出して、一見変わったように見えるだけ。

 造船や鉄鋼のメーカーなのに、ごみ処理の最新技術であるガス化溶解炉を作って息を吹き返している企業がある。でも実態は、今あるごみ処理施設が使えるのに国の方針で導入させて、海外より2、3倍の建設費用を自治体に負担させて暴利をむさぼっている。

 保有する意味がないから、3年経っても人口の1%にも満たない国民しか取得しない住基ネットにしても、全国で維持費用が年間300億円もかかる「カネ食い虫」システム。それで利権を握るIT企業がある。

 結局は「ハコモノ」の利権が聞こえの良いITや環境に変わっただけなんだ。超少子・超高齢社会で人口が減り、右肩上がりなんてありえない中で、どういう産業構造にしてどう成熟を保っていくか。そういう発想がない。

 象徴的なのは、「キッザニア東京」(民営の職業体験型テーマパーク)が子どもたちで満杯になっていること。一方で、郵便局が民営化で採算が合わないからといって「子ども郵便貯金」を廃止してしまう。目先の話だけで、地に足が着いていないよね。

── 景気拡大が続いているが、個人の資産を取り巻く現状は。

 内需拡大といっても、1500兆円もの個人マネーがあるのに、じいさん・ばあさんは使っちゃいない。それは、社会に対して不安だからだ。へそくりを使わぬまま昇天して、遺族も知らない口座の預金は銀行の不労所得となっている。パロディーだよ。

 しかも、「貯金するのは時代遅れで、投資するのが最先端だ」とかだまされて、郵便局の窓口でハイリスクな外資の投資ファンドを買わされて、米国に「寄付」しているわけだ。バブルが終わっても「アッシー」「ミツグ君」をやっている日本っていう国は何じゃらほい。保守派の人まで「米国追従でいいや」と言ってしまっている。

 真のイコールパートナーなら「これは好き」「これは嫌いよ」とキチンといってあげなければいけない。「米国のブッシュはイラク戦争の責任を取れ!」と今ごろになって言い出した日本の記者クラブ加盟メディアは、ブッシュに全面追従した小泉の責任も夜討ち朝駆けで追及しなきゃ。

── 「ヒルズ族」の代表格が相次いで逮捕・起訴され、「勝ち組」の意味するところも変わってきた。

 「フォニー」(まがい物)や「フォクシー」(ずるい人)じゃないものが、最後に残る。六本木ヒルズの会社は「フォニー」だったのかもしれないけど、永田町(政界)、霞ヶ関(官僚)、大手町(財界)の人間だって、多かれ少なかれ同じ穴の何とやら、とも言えるよね。

 だけど、大手町は既得権のピラミッドの掟にキチンと従って献金しているからおとがめなしで、ヒルズ族は献金しなかったから手入れを食らうってことかね。同じ行為をしていても、吉原は摘発されずに、渋谷や新宿の店は捕まっちゃうのと似た部分はあるね(苦笑)。

── 堀江貴文氏や村上世彰氏が世の中に与えた影響をどう評価しますか。

 2人とも最初は、既得権益を壊す「アンファンテリブル」(価値びん乱者)として出てきた。「コンシューマーオリエンテッド」(消費者重視)を叫んでいたようにね。でも、いつの間にかそれが自分を守る論理に変わり、アッという間に苔むす石になってしまった。

 一方で、ピラミッドの中でヌクヌクしていた年上の既得権者は、とりあえず理解を示すふりして、ある飽和点を超えたら目障りだから排除しちゃったわけでしょ。

── 「フォニー」でない価値観や時代を切り開いていく担い手とは。

 世の中を変える人は“ローリングストーンズ(複数形)”ではなく、自律した“ローリングストーン(単数形)”。そして、その個人が同じ志を持つ人と連帯する「ユナイテッド・インディヴィジュアルズ」になっていかねばならない。

 ミック・ジャガーたちは、一人ひとりが自律したローリングストーンとしての、顔の見える集合体だったから、烏合(うごう)の衆とならずに活躍し続けてきたんだ。

◇次回は、ライブドア事件直後に東証マザーズに上場したドリコムの内藤裕紀社長。

【了】

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