ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

PWL音楽論コミュの「BALEARACIDIC」仕掛人とは?

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
SAWワーク名義の作品については、「オリジナル・バージョン」から「リミックス・バージョン」に至るまで、全てSAW監修により仕上げられている。
これは基本知識として理解しておきたいのですが、しかし、何度聴いてもSAWの匂いが一切感じられないモノがある。

それは、「Bananarama-- LOVE, TRUTH & HONESTY(Balearacidic Mix)」、
「Sigue Sigue Sputnik --SUCCESS(Balearacidic 12 Inch)」、そしてオリジナル・バージョンでは「Samantha Fox-- I ONLY WANNA BE WITH YOU(Extended Mix)」の3作品である。

何故SAWの匂いがしないのか?
その理由は、楽曲に対して絶妙にフィットするアレンジ技術が一切感じられないという事である。
更に上記2作品に共通するキーワード、「BALEARACIDIC」。
このミックス・タイトルは、「BALEARIC−BEATS」からきており、「BALEARIC」は
「バレアレス諸島(地中海西部のスペイン領土)」で、後に続く「ACID」は「ACID−JAZZ」、語尾の「IC」は恐らく「MUSIC」からきていると思われる。

聴くところ、単なる「HOUSE−MIX」とは違った、例えるなら「DIGITAL−HOUSE SOUND」といった独特なサンプル音色を全面に引き出し、むしろ従来型のアレンジ・パターンを無視したイメージが強い。

このサウンドの仕掛人はHOUSE−DJ出身の「PAUL OAKENFOLD」によるもので、
ロンドン南部「AMNESIA」というナイト・クラブで発祥したらしい。

一気に流行したこのサウンドは、「BALEARIC−BEATS」(VOL.1)なるコンピ・アルバムの
リリースまでに至った。
実はこのコンピにはPWL作品が収録されており、何と!SAWでは「Mandy-- I JUST CAN'T
WAIT(Cool And Breezy Jazz Version)」、更に「ELECTRA--Jibaro」、「BEATS WORKIN'--
Sure Beats Workin'」、「NITZER EBB--Join The Chant」と、全10曲中の4曲を占めている。

こうしたブームの流れから、SAWもリミックス・ワークとしてこのサウンドを採用したと思われる。

そしてPWL版「BALEARIC−BEATS」を担当したのが、「IAN CURNOW」であったのです。
彼は「PHIL HARDING」のようなミキサーが本職ではなく、独自のサンプル音源を常に研究している人物である。

これは「PHIL」単独による作品と、「IAN」とのコンビ作品を比較すれば一目瞭然であり、
一言でいえば「サンプル・オタク」。
そんな匂いがプンプンしてならない。

この音源がスタートしたのは、「LOVE, TRUTH & HONESTY(Balearacidic Mix)」が88年9月
リリースされる以前の8月に、「ELECTRA」、「BEATS WORKIN'」他、「GIANT STEPS--Into You(DUB-MIX)」や、「BABAKOTO--Just To Get By」でも既に同音源が使用され、「SAW作品」程の派手さは感じられないものの、これらは同系音色である。

そしてSAW作品中で最も「IAN CURNOW」色に染められ、奥深いストーリー性を感じさせるのが「I ONLY WANNA BE WITH YOU」である。

このバージョンにガッカリした人は多いと思う。
しかし、オリジナル・バージョン「Single Edit」から「IAN CURNOW」色に切り替えられたのは、
「PETE WATERMAN」が悩みに悩んだ結末が感じられる。

何故ならば、この曲は「BAY CITY ROLLERS」のオリジナル・大ヒット作品であるが、楽曲をよく聴いてみると、1コーラスがソングとして非常に短すぎる。

この軽快なポップ・ミュージックに当てはめるアレンジとして、従来型の「PWL−POPバージョン」がフィットするのだが、まずこのサウンド・パターンは「Hazell Dean -- MAYBE」(88年6月リリース)を最後に封印した手法であり、何時までも引きずるような事は出来ない。

更にオランダ盤CDのみリリースされた、同音源による「12インチバージョン」(Extended Album Version)を聴くと、ソングが短い為にバージョン・アレンジに工夫が見られず、インスト部分を長くするのだが、これには限界がある。
(ミックスは、間違いなく「PETE HAMMOND」です)

この為、「DIGITAL−HOUSE」音源を取り入れ、「ブレイク・ビーツ」としてロングに加工し易い手法を選択せざるを得なかったのだと思う。

しかし何度聴いても、このオリジナル・ソングに対してサウンドがフィットしない。
ある意味、この時代の「思いきり」ひとつでもって行ってしまったような気がする。

とはいえ、これらのバージョンは「SAW」独自のマスタリングはされたものの、このタイプのサウンドは恐らく、「ん〜、こんなモンかな!」という感覚だったのだと思う。

ちなみに「SUCCESS(Balearacidic 12 Inch)」の中で、女性ボイスによるサンプリングが入っているが、これは「SABRINA--Hot Girl(REMIX)」(ドイツ・オンリー)と同音源であり、リリース時期からすると「SABRINA」の方が先である可能性が高い。

PWLスタッフが作り出したサンプリングが、後のSAWワークで使用されるケースなど、通常考えられない。
このあたりでも「HARDING & CURNOW」がメインでサウンドを固めた形跡として捉えられる。

「BALEARACIDIC」路線のサウンドは、これを機に姿を消し、SAW本来である「ポップ・ミュージック」として最もフィットする「アレンジ・プロデュース・スタイル」を元に戻した。

では、「LOVE, TRUTH & HONESTY (Hot Power 12")」についてはどうだろう。

これについては以前に語らせて頂いたとおり、SAWでしか出来る事のない、オリジナル・バージョン「Dance Hall Version」に対して、アレンジ視点を一転させた内容であり、「IAN CURNOW」特有である、「サンプル音色」のみで主張する「ミックス・アレンジ」とは全く異なり、
「US−HOT DANCE BEAT」を取り入れたREMIX・バージョンとして進化したものである。

クレジット上では「Balearacidic Mix」同様、「ADDITIONAL−PRODUCTION & REMIX 
BY HARDING & CURNOW」ということだが、この「2−MIXES」には大きな違いがある。

結果としてSAWがアレンジ・プロデュースをメインに手掛けたのは、「オリジナル・バージョン」と
そして、「Hot Power Mix」であったのだと私は思う。

改めて、「フュージョン・サウンド」と「DUB−BEATS」との違いを考えさせられる。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

PWL音楽論 更新情報

PWL音楽論のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング