ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

フルート・ポイントコミュのT.ベーム没後125周年

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
テオバルト・ベーム(1794−1881)没後125周年記念として、第一回 T.Boehm コンクールと、記念演奏会がミュンヘンで行われます。

この催し物はベームの直系子孫である Ludwig Boehm 氏(ミュンヘン市郊外在住)が、4年ほど前から企画、市やベームが在籍していたバイエルン州立オーケストラ(1818−1848)、そしてバイエルン放送局の協力で実現したものです。

コンクールは11月21日から高等音楽学校で、そして記念演奏会は11月26日にPrinzregenten Theaterで行われます。

ルードヴィッヒ・ベームさんに聞いたところ、コンクールの申し込みは90名以上あったそうですが、実際に参加するのは90名とか。
23カ国からの参加だそうです。
私は第二次予選から聞きに行こうと思っています。

記念演奏会の出演者は以下の通り。

Henrik Wiese, ヘンリク・ヴィーゼ
(バイエルン放送交響楽団 主席)

Tatjana Ruhland, タティアナ・ルーランド
(シュトゥットガルト放送交響楽団 主席)

Andras Adorjan, アンドラーシュ・アドリアン
(ミュンヘン 高等音楽学校 教授)

Mariannne Henkel,マリアンヌ・ヘンケル
(ミュンヘン 高等音楽学校 教授)

Michael-Martin Kofler, ミヒャエル-M. コフラー
(ミュンヘン・フィル 主席)

Benoit Fromanger, ブノワ・フロマンジェ
(H. アイスラー 高等音楽学校 教授)

Andrea Lieberknecht, アンドレア・リーバークネヒト
(ハノーヴァー 高等音楽学校 教授)

Emmanuel Pahud, エマヌエル・パユ
(ベルリン・フィル 主席)

Bayerisches Staatsorchester/Dir.Peter-Lukas Graf
バイエルン州立オーケストラ/
指揮 ペーター -L. グラーフ(元 バーゼル音楽アカデミー 教授、指揮者)

ところで、私たちが手にしている近代フルートは、いわずと知れた、演奏家、作曲者、発明家として有名なテオバルト・ベームが考案、設計して作ったものでした。
このためにルネッサンス・フルート、バロック・フルート、古典フルート、そしてベーム・フルートなどと区別して呼ばれるわけですが、現在では普通フルートと言えばベーム・フルートを指します。

このベームが現代フルートを考案、製作したのがミュンヘン。
この街に住んでフルートの仕事をしている私にとっては、この式典はたいへん意義深い、感慨深い、特別なものです。

L.ベームさんの話ではベームゆかりの一族を探し当てて、この演奏会に招待したのが450人ほどで、実際に演奏会に来るという返事があったのは200人ほどとか。
当日は、私たちが知る写真のテオバルト・ベームの”そっくりさん”がたくさん見られるのではないでしょうか。

ちなみに、テオバルト・ベームゆかりの人でフルート奏者として活躍している女性がいます。
Katharina Boehmさんという方で、西ザクセン交響楽団の主席フルート奏者です。
http://www.windstaerkefuenf.de
http://www.pearlflute.com/_english/artists.html
彼女はルードヴィッヒ・ベームの従兄弟(この人も趣味でフルートを吹く)の娘さんで、パールに特別注文をしたGis Open (ベールのオリジナル・システムですね。)のゴールドを使用しているのが、”さすがベームに繋がる人”という感じです。

他にもフランクフルトに住む Boehm さんというフルート吹きもいますが、この人はテオバルト・ベームとそっくりだったりして、驚かされます。
そういえば、生誕200年を祝った1994年にお会いしたときは、それほど感じなかったルードヴィッヒ・ベームさんの顔は、年を経て、ほとんどテオバルト・ベームの顔になってきました。
痩せているのも同じで、”血”というものはすごいものだと思わされます。

ちなみに、ルードヴィッヒ・ベームさんは、生誕200年を祝う頃、自分の祖先にこんな凄い人がいたことをまったく知らなくて、教えてもらってびっくり。
当時は学校の先生をしていたそうですが、もともと資産家だったのか、これでベームのオリジナル・フルートを買い集めるようになって、結構たくさん集めたようです。
ただ、この楽器は現在もう持っていないような感じですが。
現在はビル、マンションの経営をして悠々自適の生活をしているようです。

お知らせながら、ついでに世間話まで

植澤 晴夫
munich, 11.11.2006

コメント(5)

こんにちは。初めて書き込みします。

1981年の没後100年の記念コンサートの実況録音盤を持っていますが、あれからもう四半世紀なんですね。久しぶりにLPを取り出してみたところ、そのコンサートもミュンヘンで行われているんですね。
ベームとミュンヘンの関係、今日まで全く意識していませんでした。
いちろうさん。
そうですね。時間の経つのは早い。
私もこちらに来てもう28年になります。
あと何年生きられるか。関係ないか。(笑)

追加情報です。
コンクール参加申し込み90人のうち、女性は72人!男性は20人!!
驚くべき数字・・じゃないか。

このうち最も多かった国は、やはりドイツで22人。次いで韓国の13人。日本12人。凄いですね、東方アジア。
他に、中国−2、デンマーク−1、フランスー4、イタリアー3、カザフスタンー1、クロアチアー1、オーストリアー11、ポーランドー5、ポルトガルー1、ロシアー3、ルーマニアー1、スイスー2、スロヴァキアー1、スロヴェニアー1、台湾ー1、トルコー2、チェコー1、ウクライナー2、ハンガリーー1、白ロシアー1となっています。

これを見て思うのは、EUに参加した東欧から、そして更に東のロシア、旧ロシアの方から参加する人がいるのは何だか嬉しいですね。
私としてはハンガリー、チェコ、ポーランドといった国から、もっと参加してほしいと希望するんですが。

でも、優勝の常連ってフランスやドイツなんですよね。
ドイツの場合は環境が良いから。フランスの場合は血が良いから?そして日本は?

参加する日本人の皆さん。頑張ってくださいね!
昨夜、コンクールの打ち上げがあって、第一回T.ベームコンクールは無事終了。
以下、簡単に報告します。

申し込んだ90人のうち、実際に来て演奏をしたのは60人。
このうち第二次に進んだのは15人。この中に日本人はおらず、韓国人女性が2名でした。
最終戦に臨んだのは7人。

Peter Matyas Bicsak・ハンガリー
Kathrin Christians・オーストリア
Lakasz Dlugosz・ポーランド
Julie Gacser・フランス
Jozef Hamernik・スロヴァキア
Nele Lamersdorf・ドイツ
Ana Lima・ポルトガル
Manfred Ludwig・ドイツ
Pavel Tseliapninou・白ロシア

結果、入賞者は以下のとおりです。

1位 Jozef Hamernik・スロヴァキア、Lakasz Dlugosz・ポーランド
2位 無し(1位が二人のため)
3位 Manfred Ludwig・ドイツ

Hamernik氏は神戸にも出ていたので記憶されている方もいるかと思います。
ザルツブルクでKoflerに学びながら、いまミュンヘン・フィルのエキストラをしています。

Dlugosz氏はランパルにそっくりな演奏スタイルですが、ミュンヘンで二年間学んだ後、いまはAndrea Lieberknechtのもとで学んでいます。

Ludwig氏はミュンヘンの出身。やはりLieberknecht女史のもとで学んでいます。

メーカーの方にとって気になるのは、どういう楽器を使っていたかということですが、誰がどの楽器を使っていたかは別にして、この上位3人が使用していた楽器は、パールのカンタービレ、ヤマハの874モデル、アルタスの金メッキを施した1607モデルでした。
全員が総銀製を使用していたということで、たいへん興味深いことだと思います。

それでは、速報まで。

植澤晴夫
一つ訂正です。

> Dlugosz氏はランパルにそっくりな演奏スタイルですが、ミュンヘンで二年間学んだ後、いまはAndrea Lieberknechtのもとで学んでいます。

これは間違いでした。
彼はアドリアンのところに学んでいるそうです。
信頼が置けると思って、ある人に聞いた話でしたが、昨日、本人と話していて間違いだと分かりました。どうも失礼いたしました。

それと追加情報です。

明日の日曜日は記念コンサートがあり、ここで最高点を取った1位受賞者の Jozef Hamernik・ヨゼフ ハメルニック氏が演奏するとのことです。
それから演奏予定だったパユはキャンセルになったとのこと。これは大変残念です。
代役にBoehm&Mendler のオリジナルの楽器で、Konrad Huenterer氏がベームの曲を演奏するとのこと。これは楽しみです。

明日は、先にお知らせした演奏会の後、関係者一同で昼食に行き、その後、Sendlingertorの近くにある南墓地にあるベームのお墓にお参りします。
風邪を引いてしまって週末は寝込んでしまいました。
日曜日の演奏会には、何としてでも出かけたいと思い、無理をして出かけましたが、聞けたのは前半だけ。それ以上座って聞いているのは無理でした。(泣)

その前半だけの報告をします。

会場にはテオバルト・ベームゆかりの人と知れる顔があちこちで見られ、とても嬉しかった。
それと、名の知れたフルート関係者が結構たくさんきていましたね。
フランスのフルート協会会長 Gressetさんも来てました。
ちょっと話をしましたが、2008年にマルセイユでフルート・フェスティヴァルを計画しているとか。フランスのフルート界はランパル、マリオン亡き後、なんだか停滞しているような気がしているので、何とかこの人には頑張って欲しいものです。

さて、ルードヴィッヒ・ベーム氏の挨拶の後、初めの演奏はコンクールの覇者、ハメルニック氏。まだ21才くらいだけれど、優れた音楽性を持っていて、その音楽性で聴く人を魅了させる。すごいものだ。
バックのバイエルン国立交響楽団、そして指揮をするP.L.グラーフは、なんだかしっくりしていなくて、ぎこちないサポートだったけれど。
ハメルニック氏は銀のフルートだったせいか、大きな会場(Prinzregenten Theater)では微妙な表現が良く聞こえてこなかった。これは残念。

続いてH.ヴィーゼ氏。
バイエルン放送交響楽団の主席に収まった今注目の彼は、大変落ち着いたテンポ、表現で、これは玄人向けか。これぞクラシック!という正統的な中身の濃い音楽を聞かせていた。
彼も銀のフルートだけれど、ハメルニック氏と違って純度の高い銀だったせいか、比較的良く聞こえた。

この後はT.ルーランド女史。
華やかな衣装をまとってゴールドの楽器を手にし、前の二人のあとに、突然よく響き渡る冴え冴えとした、ザクザクとよく音の切れる響きで慣習を魅了した。
ただ、私には音楽的に何だか物足りなく感じたけれど。これは好みの違いかな?

そして前半のトリはアドリアン夫妻。
これも二人とも総金の楽器を手に、よく響く音で大変よく息のあった演奏を聞かせてくれた。
これも私の好みの問題かもしれないけれど、音楽的に聞くべきところはあまりないというか、ただ楽しそうに演奏しているといった感じで、しかもバックとうまくかみ合ってはいなかった。舞台の華やかさとは別に物足りなく感じた。(あくまで個人的な感想です)

この後、私は家に帰ったので聞きませんでしたが、聞いた人の話によると、フロマンジェ氏やコフラー氏はずいぶん派手な(?)ドラマチックな演奏だったそうで、観衆からやんやの喝采を受けたとか。リーバークネヒト女史もとても良かったそうで、聞くことのできなかった私はただため息を付くばかり。

あと、パユ氏がキャンセルとなったため、急きょヒュンテラー氏がテオバルト・ベーム作、No.54の楽器を使用して、パユ氏が演奏することになっていた曲を吹きました。
実は、前日の土曜日。
この歴史的な楽器を使ってヒュンテラー氏に演奏してもらおうと考えたL.ベームさんとヒュンテラー氏から私に電話があり、楽器が思わしくないので修理をしてくれという依頼がありました。楽器が演奏できる状態になればプログラムを組むからと、切羽詰ったような口ぶりなので、見てみましたが、これが何とも難しい修理で、四苦八苦して、何とか直しました。
「あなたは天使だ!」とか何とかおだてられて私も嬉しかったのですが、でも肝心の演奏を聞くことができなかったのは、これは何としても残念!がっくり。

聞いたところによると、彼の演奏は、ベームさんの聴衆への説明もあったけれど、大変難しい初期のモデル、システムで、この楽器でベームの曲を吹ける人は、まずヒュンテラーさんを置いていないだろうということでした。そのヒュンテラー氏も、たいへん苦労したようですが、なんとか無事に演奏したようです。

実際、私も吹いて見ましたが、もちろんGisオープンですが、キーワークが今のものと反対で、演奏しづらいことこの上ない!
こんなシステムで、ヒュンテラーさんはよく曲が吹けるものだと感心せざるを得ませんでした。
ただ、私の目から見て、この楽器の完成度(工作度、美術度)はとてつもなく高い!
こんな楽器を作れる人が今の世の中に居たら、間違いなく名工です。
まったくベームという人は凄い人です。
私は、この楽器をため息を付きながら見入ったことでした。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

フルート・ポイント 更新情報

フルート・ポイントのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング