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浅井健一コミュのぺピン

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ねぇ、ぺピン。
君は街を歩いている。
灰色のレンガ道。
独りぼっちさ。
帽子を深く深くかぶって。
足音が街の中、響いていく。
右手には大きな旅行カバン。
色んなものを見てきたさ。
行き交う人々。
ロングコート、襟をたてて。
みんな泣いているよ。
音も聴こえない風の中。
その風のあとを追って歩いてる。
冬の風は冷たいから。
娼婦がぺピンに声をかける。
何を言ったのかわからない。
ぺピンはうつむいて少し目を閉じる。
ぺピンのやさしさはみんなを悲しくさせるから。
そういう人間なんだ。
どんより重たい雲が空を覆っている。
純粋さは一つもなくしちゃいない。
愛するものを探してる。
街のはずれにある蒸気機関車。
今はもう走ることはない。
いつかの汽車は黒い煙をはいてトンネルを突き抜けた。
人々はモンスターだと言ったんだ。
機関車の上に白い伝書鳩がとまってる。
その想いを伝えるように。
その願いが風に乗るように。
いつかその時が来たら南方へ向かう。
南へ、南へ飛んでいく。
それが彼方に消えるまで見つめているさ。
きっとね。
ぺピンは街を歩いている。
人々の悲しさをすべて吸い取って。
ぺピンは歩いている。



人はどこに向かっているのか。
そんなこと誰も考えちゃいない。
魚が泣く時。
その時、きっと気付くだろう。
ぺピンは汚れた廃家の前で足を止めた。
幸せの香りは消え去って、もう何も感じない。
ぺピンは、その帽子をぬいで廃家に入っていく。
大きなオルガン。
テーブルの上にはアンリ・ミショーの本が置き去りにされている。
その横を蟻が歩いていく。
白い壁にそっと触れた。
「ただいま。」
ぺピンはブーツの紐をゆるめた。
そしてオルガンのふたを開ける。
オルガンはぺピンをずっと待っていたんだ。
壊れたオルガン。
それに指をたてる。
一つ叩いてみたけど、音なんか鳴らない。
でもぺピンは弾き続けたよ。
色をなくしたオルガンの旋律。
きっといつかは誰かの心に響くはずさ。
ぺピンの悲しみ。
それは誰の悲しみでもない。
いつか母親は言った。
「ねぇ、ぺピン。」
何も映らないテレビを見つめてた。
「私のかわいいぺピン。
 美しいものだけを見ていていいのよ。」
それでもぺピンはテレビを見つめ続けてた。
オルガンをそっと閉め、階段に足をかける。
ギシギシ鳴らしながら2階に上がっていく。
古びた木のベッド。
それに腰かける。
窓辺には金色の瞳をした黒い猫。
白いレースのカーテンが揺れている。
きっと夕日なんだろう。



あの太陽は。
ぺピンが窓辺に近づくと、猫は地面に足を落とした。
音をたてずに。
そして静かに歩いていく。
ぺピン、君は苦しそうだよ。
黒猫は振り向きながらそう言った。
レースを開け外を眺めた。
「自然だよ。」
ぺピンは小さくそう言った。
黒猫のぬくもり。
ぺピン。
みんなが君を探してる。
どこにいるの、ぺピン。
君に逢うにはどうしたらいいの。
無表情な街並みを見つめる。
何も感じない。
ぺピンは路上を見つめた。
いつかの君が立ってたね。
長い影を伸ばして。
それをジャンプした。
ねぇ、ぺピン。
美しいものだけ…。
ぺピンは街の中を歩いていく。
いつも独りぼっち。
それが世界なんだね。
枯れ葉が空に舞い上がる。
夢に中にだけ色がある。
夢の中にだけ…。
赤いスカートの小さな女の子。
お空の飛行船見上げて。

笑った。








ぺピン。
その曲のためだけに書きました。
これを読み終わったあと、ぺピンを聴いてみてください。
めっちゃさらにかっこよく聴こえます。
ベンジー、いつもありがとう!!

コメント(11)

りゅうさん>ありがとうございます。
なんか書くのが好きで。
そしてぺピンが好きで。
僕もブランキーのを想像して書きました。
トピックからずれてすいません。
このトピックを立てた者です。

あまりに、みんなの環境問題に対する意識が高いので、
少しでも早いほうがいいと思って、
思い切って環境問題のコミュニティーを作ってみました。

もう、政治家や企業に任せてられない。

僕たち一人一人の小さなチカラでも、
やらないよりかはいい。
むしろ、一人一人の小さなチカラが一番大切なのかも知れない。
いつかは大きなチカラになることを信じて。


「僕たちができるECO」
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2092388
ペピン、もちろん好きです。
でも私のNo.1は「幸せな人」です。

thanksベンジー!
ペピンは聞いたことがなかったんで歌詞見れてメチャクチャ嬉しいなぁ(笑)

俺はちなみにリスが好きです
きむにぃさん>ごめんなさい。
これはペピンの歌詞ではないです。
僕の書いた小説なんです。。
ペピンの歌詞はおそろしく素晴らしいですよー!!
よかったら載せましょうか??
えっ歌詞じゃないの?(笑)恐ろしくベンジーを感じたから本物かと…

あっちゃんの作品だったのか…ペピン聞きたくなってきた↑
歌詞もみたいです(・ω・)/
きむにぃさん>ペピンの歌詞です!

「ペピン」

愛してたあいつのこと 心から好きだった
でも今は 水色の夕焼けが目に染みる
愛してた正直に 天国に近いハート
でも今は 水色の夕焼けが目に染みる
人ごみは哀しいね 街路樹の唄うたい
手のひらに唇あて 稲妻に撃たれたい

I want you, Love you Pepin I want you, Love you Pepin
I want you, Love you Pepin Love you Pepin

くだらない人生だと誰かが言う おまえのこと
でもそれは...でもそれは カーディガンひざを入れる
どれほどか知りたくて ドアを開け歩きだす
手探りで見つけたよ 白い砂 風に消えた

I want you, Love you Pepin I want you, Love you Pepin
I want you, Love you Pepin Love you Pepin

I want you, Love you Pepin I want you, Love you Pepin
I want you, Love you Pepin I want you, Love you Pepin Love you Pepin

人ごみは哀しいね 街路樹の唄うたい
みなしごのミツバチは今日もゆく 今日もゆく
愛してたあいつのこと 心から好きだった
でも今は 水色の夕焼けが目に染みる
愛してた正直に 天国に近いハート
でも今は 水色の夕焼けが目に染みる
どれほどか知りたくて ドアを開け歩きだす
手探りで見つけたよ 白い砂 風に消えた
I want you, Love you Pepin



書いてて、テンションが上がりました(笑)

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