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アジア系アメリカ人研究会コミュのアメリカの日系新聞

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 毎年サンフランシスコを訪れるので、「北米毎日新聞」と「日米タイムズ」はなじみがあります。今回はシアトルとLAにも行ったので、シアトルの「北米報知」、ポートランドの「夕焼け新聞」、LAの「羅府新報」なども手に取り、読み比べてみました。
 最近はフリーペーパーも増えましたが、中身は決して有料紙にひけをとりません。シアトルの北米報知もライバル紙のAsia Weekが無料紙なので、数年前に無料紙に踏み切りました。新聞にとって、ますますスポンサーが重要な役割を果たすようになるでしょう。

ロサンゼルス

■羅府新報
 1903年4月創刊 日刊 日英二ヶ国語紙 一部40セント 発行部数45000
 138 Onizuka Street Los Angeles, CA 90012
 電話:(213)629-2231 ファクス:(213)687-0737
 http://www.rafu.com/jp.html
 アメリカの日系紙といえば、まずはこの羅府新報。発行部数も日系紙としては最大です。1903年の創業というのは、リトルトウキョウにある饅頭屋、風月堂と同じ。もう百年以上、LAの日本町を見続けています。小東京にあるロサンゼルス市立図書館・小東京分館に行けば置いてあるので読むことができます。小東京であればスーパーや書店などでも簡単に買えます。
 小生も昔は購読しており、1週間分ずつ日本に送ってもらっていたのですが、なんせ新聞代よりも送料が高くつくのでやめてしまいました。
 英文欄を見ると、George Yoshinagaの週2回のコラム,Horse’s mouthは健在。日記のようなコラムで、それほど読み応えはありません。正直、週1回で十分で、若い人に書く機会を与えてあげてほしいと思います。
 日本語欄は、なんと言っても木曜日の「木曜随想」がいい。野本一平、山中真知子、上田勢子、鈴木敦子、といった昔からの名うてのコラムニストが交替で書いています。私はとりわけ、野本一平さんと山中真知子さんのコラムが好きです。ともに在米40年余。アメリカを見る視点がぶれず、読み応えがあります。
 2月15日号は山中真知子さんが担当で、「まぼろしの詩」というタイトルで、日系作家、加川文一のことを書かれています。山中さんは、詩人の加川文一の詩碑が小東京にできたこと、そして加川文一詩集が再刊になったことを、加川文一への思い出とともに、感慨を込めて書いています。加川文一詩集は長らく絶版になっていたけれど、古田和子という方が読んで、再販することにしたのだといいます。1982年に南加文芸社から出版された同詩集は、日本の古本屋で3万円の値がついています。再版された加川文一詩集を私も手に入れて読んでみたいと思っています。
 
■TV FAN 
 1975年創刊 月刊誌 日本語 無料
 TV Fan Company P.O. Box 49202 Los Angeles, CA 90049
 http://www.tvfanshop.com/t_tvFan.htm
 これも、LAに行ったときには、必ず手に取る無料誌です。野本一平さん、山中真知子さん、日系史研究家の渡辺正清さんらのコラムが読めます。最新号の4月号で、野本さんは伊佐千尋さんの「オキナワと少年」という本を取り上げて紹介しています。伊佐さんは日系俳優の故マコ・イワマツと異母兄弟の間柄です。「オキナワと少年」は伊佐さんの半生記ですが、読んでみたいと思っています。

■日刊サン 
 1984年7月6日創刊 日本語 無料
 3月21日号に俳優、今井雅之のインタビュー記事が載っています。特攻隊を描いた自作、Winds of Godを映画化。全編英語で、4月18日から2週間、ハリウッドの映画館で封切られます。特攻隊と、無差別に民間人を殺した9.11テロとは違う。それが混同されていることへの憤りが映画づくりにつながりました。この人の戦争へのこだわりは大変なものです。

■Sushi and Sake
 月刊 英語 無料 
 3月号に、小東京の日本食レストランの歴史についての記事があり、読み応えがありました。
 http://www.sushiandtofu.com/

■Cultural News  
 月刊 英語  
 日本文化の紹介記事など。この月刊誌については、asianimpoveさんが詳しいでしょう。
 http://culturalnews.bravehost.com/index.html
 サイトを見たら、日本に来て、7年間桂枝雀さんの下で落語を修行したビル・クラウリーさんの記事がありました。1999年に帰国してその後どうなったか気になっていましたが、元気でやっているようですね。2006年には英語落語のDVDをつくって日本の中学などでも使われているとか。私にとっては有益な記事でした。


サンフランシスコ

■北米毎日新聞
 1948年2月19日創刊 日刊 日英バイリンガル紙 一部50セント
 1746 Post Street San Francisco, CA94115
 TEL (415)567-7324 FAX (415)567-3926
 http://www.hokubei.com/
 しばらく社屋が売りに出されていて、英文編集長のJKヤマモトは、社屋に貼り出されているFor Saleの看板を毎朝見るのがさびしいと言っていました。小学館が買うことになり、建物は取り壊されて、新たにJポップタウンのようになるようです。
 それに伴い、社屋も移転。1977年からジャパンタウンのポスト通りにありましたが、来月末にオクタビア街とブッシュ通りの方に移る予定です。
 3月16日付の本紙の記事によれば、都インは、ホテル・トモに、都ホテルは、カブキ・ホテルに名称も変わります。何しろ昨年の2月に、紀伊国屋モールを除いて、日本町の中心部が近鉄エンターブライズから不動産開発会社の3D社の手に渡ったので、いろんなものが変わります。「近鉄モール」の名前もなくなるでしょう。
 さて、新聞に話を戻します。日本語版のほうには、元北米毎日社長の乗元さんによる「霧笛抄」、窪島誠一郎さんの「信濃絵ごよみ」などのコラムがずっと続いています。日本語版編集長、田中慎太郎さんも映画、書籍からスポーツにいたるまで、いろんな分野を精力的に書いています。英文編集長のJKは、いつもながら飄々と取材をし、黙々と書いています。JKは、日系作家、ヒサエ・ヤマモトの甥にあたります。
 2001年から2005年まで、私も「アジア系アメリカ文化を担う旗手たち」という長いタイトルのコラムを書いていました。しばらく休んでいますが、タイトルを変えてそろそろ再開したいと思っています。

■日米タイムズ
 1946年創刊
 日本語版は火、木、土曜日。英語版は木曜日。
 2211 Bush Street, San Francisco, CA 94115
 電話: 415.921.6820 FAX: 415.921.0770
 http://www.nichibeitimes.com/
 数年前までは、北米毎日と同じく日英二ヶ国語紙でしたが、現在は日本語版と英文版が別になっています。特に英語版が充実しています。
 3月15日付けの英語版を見ると、NJAHSが4人の二世を称える記事が掲載されています。ユリ・コウチヤマ、ビル・ホソカワ、ワカツキ・ニューストン、そしてわれわれの研究会で詩を朗読してくれたヒロシ・カシワギの4人です。日本町でカシワギ夫妻と食事をしたとき、ヒロシさんはそのことを殊のほか喜んでいました。
 ヒロシ・カシワギは、現在戯曲の出版を準備していて、今年中に発売されるかもしれないとのことでした。詩集につづく2冊目。まさに人生の集大成ですね。1冊目の詩集を訳したいといっている日本人がいるそうです。


シアトル

■北米報知(North American Post)
 1902年創刊 水曜日発行 日英二ヶ国語紙 無料 発行部数6000
 519 6th Ave S. Seattle WA 98104
 電話 (206)623-0100
 http://www.napost.com/
 1902年創刊というのは、「羅府新報」よりも1年早いけれど、前身が「北米時事」という新聞で、現在の名前になったのは戦後。
 いろんなコラムがあるけれど、なんといっても編集長の稲葉八重子さんと記者の佐々木志峰さんが書いている「我報知民」(われらほうちみん)というタイトルがすごいな。英文のほうでは、David Yamaguchiが、Sansei Journalというコラムを書いています。
 月に一度、神田大明神による「Asian American雑記帳」という読み応えのあるコラムも掲載されています。3月7日号には、「戦前の日系社会における童謡と踊り」というタイトルで書いてらっしゃいます。
 日系文庫でボランティアをしているツチノさんに連れられて、私がこの社屋を訪れたとき、稲葉さんが丁寧に対応してくれました。
 1834年、オリンピック半島に漂着した3人の日本人がいます。音吉、岩吉、久吉の三人でまとめて三吉と呼ばれています。中でも音吉のことがよく知られています。3人は、愛知県の美浜町出身の船員で、名古屋から鳥羽を回り、江戸に向かう途中でしたが、嵐に合い、14ヶ月も漂流した後、ワシントン州のオリンピック半島にたどり着いたのです。それから現在までのオリンピック半島の歴史をエブリン・イリタニという二世のジャーナリストが、『ポート・アンジェルス』(1995、原文は1994)という本にまとめていますが、その後のことを知りたかったのです。
 さすがに新聞社だけあって、三吉のことはきちっとひとつのファイルに綴じられており、稲葉さんはそれごと私に貸してくれました。
 三吉は、マカー族というマカー族というネイティブアメリカンに捕らえられ、奴隷の身になったようですが、殺されることはありませんでした。今では、マカー族と、美浜町は友好関係にあり、三吉らが乗っていた宝順丸という舟のレプリカがオリンピック半島のニアベイにあるマカー博物館に寄贈され、飾ってあります。
 この三吉の話を、ラナルド・マクドナルドが聞いて日本に興味を持ち、ペリー来航以前に、確信犯として日本にやってきたのです。北海道の礼文島にたどり着いたラナルド・マクドナルドは捕らえられ、長崎に送られて日本人の通詞たちに英語を教えていましたが、その後本国に送還されました。英文のウィキペディアには、マクドナルドが三吉に会って日本に興味を持ったように書かれていますが、実際には会ってはいないようです。
 オリンピック半島は自然が豊かなところで有名なので、観光を兼ねていきたかったのですが、今回は時間がないので断念。次回、シアトルに行く機会があれば、是非観光がてら、マカー博物館を訪れ、舟のレプリカを見たいと思っています。私は出身が愛知県ということもあって、この3人には強い関心があります。
 大学生のとき、三輪公忠の「日米関係史」という講座をとりましたが、三輪先生も第1回目の講義はこの話からはじめていました。ハンバーガーのマックをつくったのが、ロナルド・マクドナルド、日米関係がはじまったのがラナルド・マクドナルド。一字違いで惜しい、なんて言ってましたな。
 この話、ベインブリッジ島で私を案内してくれたClarence Moriwakiという議員さんに話したら、たいそう興味を持ってくれて、自分が運転するから今からマカー博物館に行こう、と言ってくれましたが、ベインブリッジから車で片道4時間はかかろうというもの。次回にしようということになりました。
 ともかく、三吉のことやら、ベインブリッジ島のことやら、いろんな情報を快く提供してくれた稲葉さんに感謝です。

 写真は北米報知のオフィス。

■ソイソース
 月2回 毎月10日と25日発行 日本語 無料 発行部数7500
 Japan Pacific Publications, Inc
 519 6th Ave. S, Seattle, WA 98104, USA,
 Tel: 1-(206)622-7443  Fax: 1-(206)621-1786
 http://www.japanpacific.com/japanese/j_soy.html
 事務所は、北米報知と同じ建物内にあります。
 3月10日号には、ベインブリッジ島で園芸店を営んでいる日本人についての、興味深い記事がありました。ベインブリッジは緑豊かな島ですから、ガーデニングには関心が高いのでしょう。1930年創業ですから、戦争が絡んできます。当時、ワシントン州のカスケード山脈以東は、収容の対象にならなかったので、園芸店を営んでいた春井一家は、そちらのほうに疎開し、財産を失わずに済んだそうです。ただ、戦後戻ってきたときには土地は荒れ放題だったらしいですが。そんな日系人の歴史がさらりと書いてあるところがいい。
 
■International Examiner
 1974年創刊 英語 隔週 無料 発行部数3万
 622 S. Washington St. Seattle, WA 98104
 Tel: (206) 624-3925 Fax: (206) 624-3046
 http://iexaminer.org/
中国系詩人のアラン・ラウがアートエディターを務めています。
 コラム、情報、ともに充実しています。2005年の8月17日〜9月5日号は、日系一世の特集で、チズ・オオモリ、ケン・モチヅキらが寄稿しています。行き届いた取材が光ります。

コメント(1)

sekiteiのコラムの再開を待望しています。大明神

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