04年の夏ごろ、同じ映画学科の友達で課題などもお互いに手伝い合い、韓国のサッカーチームにも一緒に参加しその時期かなりつるんでいたWataru S氏が帰国することとなりました。ワタル氏に何か思い残した事はないかと尋ねたところ、キャンプとか、にも行ってみたかったということでした。では行きましょうということで、車の事情などの理由からキャンプや自然公園やましてやマウンテンライオンなどには何の興味も持たない同じ映画学科のYH氏も同行し3人でキャンプ?にいくこととなりました。目的地をワタル氏とネットで丹念に調べ上げたところGaviota State Park http://www.parks.ca.gov/default.asp?page_id=606がよさげであろうとなり、そこに向けて出発することにしました。ビーチあり山ありの公園で写真もすばらしい、キャンプも可能、地図にはHot Springの文字もあり魅力満載のキャンプ場のようでした。一応午前に出発し、夕方まえに到着。公園の入り口でキャンプをしたいと言うと「今日は満杯で御座います」という結末でした。しばらくしてようやく諦めて次を探そうと進んだのですが、やはり景色だけでも見ていこうと引き返し、比較的割高な入場料を払い、軽く公園内を一周しました。木造の長い桟橋が砂浜の端の岩場から伸び、ビーチの上方にはかなり雰囲気のある古い鉄橋が架かり、時々貨物列車が通過するかなり良い景色のある公園でした。しかしそこでは定員オーバーと言われたので、他のキャンプ場を探すため、写真を少し撮ったあとすぐにそのすばらしい公園をあとにしました。事前の入念なリサーチのおかげで少し戻るといくつかキャンプ場があるのがわかっていたのですぐに次の公園に着くことができました。次はRefugio State Beach http://www.parks.ca.gov/default.asp?page_id=603
しかし、予想もしていなかった満杯。2つめの公園でも門前払いの扱いをうけました。どうやらこの国のアウトドアー度は予想以上で、夏の週末の人気キャンプ場ともなると、かなり前からの予約が必要であるという事実をようやくその辺で理解し始めました。しかしまだ2軒ということで続いてすぐそばのキャンプ場に向かいました。次はEL Capitan State Beach http://www.parks.ca.gov/default.asp?page_id=601しかし三たび満員御礼。そこでようやく頭が働き、入り口のおっさんに空いているキャンプ場はないのかと尋ねると、真っすぐ行ってどっかを曲がって・・・何とか・・というところならば空きがあるかもということでした。そこまで時間はかからないということでしたので、日暮れまでには夕食のBBQが食べられるかという判断でそこに向かいました。Solvang http://travel.yahoo.com/p-travelguide-474545-solvang_ca_vacations-iというデンマークの町並みの美しい町を素通りし、目的地を目指しましたがいつまでたっても着きません。あまりにおかしいのでガスを入れながら地元地図を買い確認すると、山々を一周しサンタバーバラまで戻ってきていました。そこで午後6時。場所の分からない空きも確認していないキャンプ場を目指して今来た山道を逆戻りするのか、帰るか。困難な協議の末危険を冒し探すことになりました。さすがに慎重になった為今度は見逃さずようやく到着。そこはカチュマレイクhttp://www.sbparks.org/DOCS/lakecruise.htmlという湖の湖畔のキャンプ場でした。空きもあるということで事務所で支払いや場所決めを始めました。そこに数多くあったパンフの一枚に---Safety Precautions---。再び悪党どもへの注意を促す警告に遭遇。その警告書に書かれているマウンテンライオンの扱いは2番手。一番目はブラックベアーで、そこではとってもまれに見られる級。マウンテンライオンは、目撃はまれ級。もし出会ったら走らない、でっかく見せて、叫ぶ。目撃した場合は必ずレンジャーに報告すること。期待と恐怖が高まる・・・。完全に日が暮れる前に夕食を食べるべきでしたが間に合わず、闇BBQ状態。暗闇の中でも美味しく頂いた後、Y氏が用をたすために闇の茂みに入ったところついに悲鳴が。とうとう食われたか?駆け寄るとどうやらかわいらしいラクーンとご挨拶しただけということでした。悲鳴はライオン級でしたが。翌日、船外機付きボートをレンタルし野良Mライオン捜索への船旅に出かけるこことなりました。対岸に近づくとそこは見るからに野生の楽園。ホーク系の大型鳥類が飛び交う生ジャングルクルーズ。いつ出てもおかしくない景色が広がり興奮は高まる。そしてとうとう遠くに野生生物が・・・なんと野良ブタ。そして多数の鹿、ターキー、水鳥、サギ系やその他の種類の鳥たち。その湖畔の水辺はまさに動物のオアシス状態。Mライオンの野性の餌をたくさん見ることができました。そしてそんな状態でも、当然ではあったのですが出会うことが出来ない。そして、まず出会うことがないということを理解できてきたのでありました。後の調べで、これは驚きでしたが、一番初めに訪れたビーチもあるガビオタステートパークで、92年に子供がマウンテンライオンに襲われ怪我をおう事故が起こっていたということでした。海からすぐに山が迫るような地形なのですが、結構海の近くまで移動していることを知りました。そしてもう一つ、一緒にこのような冒険もしたはずのWataru S氏ですが、帰国後、LAの仲間の全員と音信が取れなくなってしまいました。今頃どこでどうしているのでしょう。みんなは今でも探しているのです。
ある日、携帯電話に緊急の事態、事件が起こったと連絡が入った。それは友人岡田氏からの電話で、その直前にToru 樋口氏がとんでもない事件に遭遇したという。又聞きでは良く分からないのですぐに直接電話をしてみると、Toru樋口氏は興奮の口調でその事件の一報を話し始めた。「マウンテンライオンを写真に収めたかもしれない・・・」これはとんでもない事件だ!しかし、その日樋口氏が旅行に行っているなどそのような情報は入ってはいなかった。こちらも落ち着き場所を尋ねると、グレンデールだと言う。灯台下暗しだったのか・・・。「とにかく何か猫系の動物をカメラに収めた。あの恐怖感、サイズからするとマウンテンライオンかもしれない。猫ではない。ボブキャットかもしれない。良くわからない。のっしり堂々と歩いてきて、目があって威圧された。」というような話であった。もしMLであればついに目的が達成されたことになる。それだけでなく、公園事務局もしくはパークレンジャーに報告の義務も発生し、住宅が近いため場合によってはDepartment of Game and Fishの狙撃手が駆けつけ捕り物騒ぎにもなりかねない。とにかく直接見てみないことには始まらないのでその晩すぐに樋口氏の部屋に向かった。MLなのかボブキャットなのか写真をみただけでは判断の方法はなく、未だにその結論は出されていないが、私はボブキャットではないかという意見を持った。茂みの中でもろに顔を見合した構図の写真であったが、たしかにそいつが威嚇している様子がわかる写真だった。もしボブキャットだとしても、野生のボブキャットをロサンゼルス郊外のベットタウン、グレンデ−ルの公園で収めたとなれば、非常に貴重な写真であるのは間違いない。http://www.pe.com/localnews/sanbernardino/stories/PE_News_Local_P_lion07.2a2376.html (学校のキャンパスでの目撃騒動の記事。人目に触れた場合どうなるかの一例)そしてこの写真は今現在でも私共MLCの野生猫科動物捜索においての最高の収穫であり続けている。樋口氏がこの写真を収めたのはグレンデールのブランドパークhttp://www.ci.glendale.ca.us/parks/brand_park.aspという公園で、住宅街に隣接していてちょっとした山登りができ、San Bernandino、San Gabriel山脈の一番西の端に位置している。サンベルナンディーノ,サンガブリエル山脈http://www.bigbear.us/san-bernardino-mountains.htmlとも言える山岳地帯は、ロサンゼルスの北から10Fwyに沿って東に数百キロに伸びていて、LAから2時間ほど東に行った辺りの、四半世紀前までグリズリーベアーが生息していたビッグベアーエリアにもつながっている。http://en.wikipedia.org/wiki/San_Bernardino_Mountainsその広大な山岳地帯のサンガブリエル地域だけでも今現在でも数百のブラックベアー、そして数百のマウンテンライオンが生息しているとされている。そのエリアに同名のサンベルナンディーノという場所があるのですが、ある時期頻繁にテレビで流れていたそこの山の入り口で子供が行方不明になったというニュースでは、誘拐やもしくはマウンテンライオンに襲われた可能性もあると伝えていた。この地域の山で行方不明者が出るとMLは常に原因の一つに上げられる。最も西の端ではあるがグレンデールのブランドパークにマウンテンライオンやボブキャットが出てもおかしくないのである。実際にブランドパークの山の散歩道入り口にはイラスト付きのマウンテンライオン注意の看板も立てられていた。とにかく、その樋口氏が撮った写真はとても貴重であり、そして今までの捜索の成果が一つ形になったという記念すべきものになった。樋口氏とは前述のデスバレー探索や、グランドキャニオン囲い込み捜索も共にしているのですが、そういった旅行をしていくなかでマウンテンライオンにも理解が生まれてきたと思うが、いつのまにかML関係のDVDを購入したりかなりリサーチしていたり野生動物捜索の切り込み隊長となっていた。もともとそういった事に興味を持っていたと思うが、そのころになると、一人でLA近郊の何か出そうな場所を捜索されるようになっていた。そんな氏の近郊捜索がこの時一つ実を結んだ形となった。そして今現在もそれ以上の収穫は得られていない・・・。