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香港ノワール映画−英雄片−コミュの【香港ノワール/新時代】不夜城

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原題:不夜城(Sleepless Town)
日本 「不夜城」製作委員会(角川書店/東映/住友商事/日本出版販売/博報堂/アスミック・エース エンタテインメント)作品 98年 122分 カラー 東映/アスミック・エース配給

製作総指揮:角川歴彦 製作:原正人 監督:リー・チーガイ 脚本:リー・チーガイ/野沢尚 原作:馳星周 音楽:梅林茂 美術:種田陽平 編集:コン・チーリョン
出演:カネシロ・タケシ/山本未來/椎名桔平/ラン・シャン/エリック・ツァン

―解説―
馳星周原作のベストセラー小説を映画化したサスペンス・ロマン。新宿・歌舞伎町を舞台にチャイニーズ・マフィアの抗争に巻込まれていく台湾と日本の混血児青年の運命を描く。出演は『天使の涙』(95年)などのカネシロ・タケシ(金城武)、『WHO AM I?』(98年)などの山本未來、『溺れる魚』(2001年)などの椎名桔平、『わすれな草』(99年)などのエリック・ツァン(曾志偉)、『サンクチュアリ』(95年)などの永澤俊矢、『THE SNOW』(2002年、映画祭のみ)などの谷原章介、『死角都市・香港』(95年)のキャシー・チャウ(周海媚)ほか。『世界の涯てに』(96年)などのリー・チーガイ(李志毅)監督、98年作。

―物語―
歌舞伎町の故買屋で台日混血の劉健一(金城)は、上海マフィアのボス元成貴(曾志偉)から元相棒・吳富春(椎名)を春節までに探すよう命じられる。かつて富春は成貴の義兄弟を殺し逃亡したが、歌舞伎町に舞い戻ったのを手下の孫淳(永澤)が目撃していた。その矢先富春の愛人と名乗る夏美(山本)が「富春を売りたい」と健一に話を持ちかける。直後成貴の情婦・秀紅(周海媚)のクラブを襲撃した富春と再会した健一は、富春に成貴を殺させた後その身柄を上海マフィアに差出す計画を立てた。夏美の壮絶な素性を知り、健一は彼女を連れ富春と計画を実行に移そうとするが、思わぬ窮地が彼らに振り掛かる…。

オリジナル予告編動画↓

コメント(6)

大の香港映画好きでも知られる作家・馳星周の小説デビュー作(第18回吉川英治文学新人賞受賞、画像左)を鳴り物入りで映画化した本作は、過去当コミュニティでご紹介してきた”香港ノワール映画”と比べて、一般の映画ファンにも知名度を誇る1作だと思います。
本作はトピックのTOPでもご紹介の通り、日本の映画会社と複数の協力企業による「製作委員会」方式で制作された「日本映画」です。ですので本来当コミュニティ的には「番外編」として扱われる1作ではあるのですが、今回日本側は出資と全体の統括に徹し、撮影現場自体は『月夜の願い』(93年)、『裏町の聖者』(95年)、『世界の涯てに』(96年、画像中)など”香港ニューウェーブ”の傑作を手掛けてきたリー・チーガイ(李志毅)監督を迎え、その『世界の涯てに』(96年、画像中)に主演し日本でも人気を確立したカネシロ・タケシ(金城武、画像右)を主役に抜擢するなど、極力「香港映画」の撮影に近い体制を整えました。実際作品を見てみると、日本人の俳優や日本語の台詞は出てくるものの、従来の「香港映画」と比べても違和感のない雰囲気にあふれています。そのため、本作は香港映画=”香港ノワール”作品として取上げることと致します。
ヒロインは山本未來さん(画像左)。彼女は本作の直前ジャッキー・チェン(成龍)主演作『WHO AM I?』(98年)に出演し、長期間の海外ロケを経験。しかしそこはジャッキー映画、ヒロインというよりは”ジャッキーとの女性共演者”という扱いで、正直かなり雑な描かれ方でした。
本作ではうって変わって、彼女本来のクールで妖艶な美貌をクローズアップしつつ、女性ならではの愛らしさ、狡猾さ、そして哀しみをも内包した複雑なキャラクターをもつ”運命の女(ファム・ファタル)”を大胆なヌードや濡れ場を披露して熱演。間違いなく彼女にとっての代表作となりました。
そしてカネシロ・タケシを付け狙う上海マフィアのボスに扮するのが、当時香港映画界の重鎮の一角となりつつあったエリック・ツァン(曾志偉、画像中)です。『大福星』(85年)で日本ロケは経験済ですが、今回はガラリと変わり、スキンヘッドに派手な色味のスーツでキメて不気味さと凶暴性を滲ませた役どころです。コミカルでおどけたイメージの強かったエリックが、コレだけストレートな悪役に扮するのは、彼が第一線級の俳優に躍り出てから恐らく初ではないでしょうか。この悪役演技が「インファナル・アフェア」3部作でのマフィアのボス役や以降続く同系統の極道役につながっていったのは間違いないでしょうね。ただ台詞が声優による北京官話(國語)吹替なのでエリック独特の甲高いハスキーボイスが聴けなかったのが残念ではあります。
加えて今回香港映画界からは、ミス香港ファイナリスト出身でTVドラマから映画に進出したキャシー・チャウ(周海媚、画像右)が、エリック・ツァンの情婦でありながら、カネシロ・タケシにも同胞のよしみで協力をするホステス役で顔を出しています。彼女も日本とは縁が深く、本作の撮影前にはCM出演やグラビアで活躍し、写真集も発売されました。
主人公のカネシロ・タケシを囲み、山本未來さんと並んで物語のキーマンとなって、強烈な印象を残しているのが椎名桔平さん(画像左)です。お茶の間的には90年代なかばのトレンディドラマ俳優というイメージが残っているかと存じますが、彼は元々石井隆監督作品やオリジナルビデオ作品で偏執的だったり狂気をにじませた役を数多く演じてきた”性格俳優”でもあったのです。本作での椎名桔平さんは、トレンディドラマでの颯爽ぶりとは一転し、ロン毛のウィッグと汚れたメイクを施し三白眼でカネシロ・タケシに迫っていく登場ぶりは、凄み満点です。そして、制作当時本作のヒロインである山本未來さんと交際していた椎名桔平さんは、この5年後に晴れて彼女と結婚します(2019年離婚)。
カネシロ・タケシの恩人的存在でありながら、後半で冷徹さを発露し彼を更なる窮地へ追込む漢方薬局の主に扮しているのは、台湾のヴェテラン俳優ラン・シャン(郎雄、画像中)です。アン・リー(李安)監督の出世作となったアメリカ・ロケによる”父親三部作”で、文字通りの父親役を好演し日本の映画ファンにも知られる存在となりました。本作の役では台湾時代に多数演じていた悪役のスキルが活かされていました。本作出演後の2002年に惜しまれつつこの世を去っています。
前述の山本未來さんや椎名桔平さん以外にも本作には多数の日本人俳優が参加していますが、今あらためて眼を惹くのは、カネシロ・タケシを慕う弟分的な役どころで顔を出している谷原章介さん(画像右の右上)です。今でこそクイズ番組や朝の情報番組でのMCなど、庶民的でさわやかなイメージのマルチタレントというイメージが確立されていますが、若手俳優時代には悪の匂いを放つクセの強い役も数多く演じています。

主題歌はB'zが担当。劇中ではナット・キング・コールがオリジナルとなる「アンフォゲッタブル」のカヴァー・ヴァージョン(歌レオン・ダニエルズ)が効果的に使われています。
永澤俊矢が中国人役を頑張って演じてた印象。
>>[5]
コメントありがとうございます。永澤俊矢さんも熱演されてましたね。
でも申し訳ない、いい塩梅のキャプチャが取れなかったんです。
なので谷原さんの画像を優先しました。決して忘れてたワケではございません。

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