香港ノワール映画－英雄片－コミュの【香港ノワール／新時代】不夜街復讐の天使たち

原題：紅燈區/赤裸羔羊３致命快感(Street Angels)
香港　BoB ＆パートナーズ･カンパニー作品　96年　91分　カラー　日本劇場未公開(ビデオ→DVD)

製作総指揮：アンドリュー･ラウ　製作：マンフレッド･ウォン　監督：ビリー･タン　脚本：マンフレッド･ウォン／サムバディ　原作：カウ･マン　撮影：トニー･ミュー

出演：チンミー･ヤウ／マイケル･タオ／スー･チー／サイモン･ヤム／チョイ･カムコン

―解説―
愛する男をかばって刑務所に入った女性が､出所後男に裏切られた上仲間を殺されて反撃に出る姿を描くバイオレンス･アクション。主演は『ホールド･ユー･タイト』(98年)などのチンミー･ヤウ(邱淑貞)。ほかに『恋する季節』(97年､ビデオのみ)のマイケル･タオ(陶大宇)､『玻璃の城』(98年)などのスー･チー(舒淇)､『レクイエム』(2006年)などのサイモン･ヤム(任達華)､『女淫地獄絵巻』(94年､ビデオのみ)などのチョイ･カムコン(徐錦江)､『恋する惑星』(94年)などのヴァレリー･チョウ(周嘉玲)らが共演。『ドラゴンファイト』(89年､テレビ放送)などのビリー･タン(鄧衍成)監督､96年作。

―物語―
愛するケビン(任達華)のため逮捕されたアン(邱淑貞)は､出所後義父の借金を払うため､ナイトクラブ"第一"のホステスとなった。彼女を嫌うママのカレン(周嘉玲)は､ホステスを多数引連れ大陸から来たコウのバーへ寝返るが､アンはミンミン(舒淇)ら若い娘を雇い催しを仕掛け成功した。アンはオーナーのマイク(陶大宇)と親密になっていくが､"第一"をうらむコウに大金で雇われたケビンが､マイクの側近モロ(徐錦江)をなぶり殺す。アンを奪われ嫉妬に狂うケビンは､マイクとの婚約パーティーに乱入。ミンミンを再起不能にし､マイクにも魔手を仕掛けた。怒りに震えるアンは､ケビンとの対決を決意する。

コメント(2)

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[1] mixiユーザー 01月11日 23:17

『欲望の街古惑仔Ⅰ 銅鑼湾(コーズウェイベイ)の疾風』(96年)が大ヒットした直後に同じスタッフで制作された女性が主役の｢古惑仔｣映画２本の内既に当コミュでご紹介した『欲望の街･純愛篇紅い疾風』(96年)の後に香港では公開された作品です。『紅い疾風』を含む｢欲望の街古惑仔｣シリーズ同様､本作もカウ･マン(牛佬)による原題と同名の原作漫画(画像左)が存在します。『紅い疾風』は日本でも劇場公開されましたが､本作は残念ながら未公開に終わり､ビデオやDVDといったソフトリリースのみで終わりました。
監督も『紅い疾風』と同じくビリー･タン(鄧衍成)ですが､プロデューサーを｢欲望の街古惑仔｣シリーズを監督したアンドリュー･ラウ(劉偉強)が担当しています。ウォン･ジン(王晶)監督がプロデュースした『紅い疾風』は､不良少女たちの青春ドラマ的側面が強かったですが､本作は過激な暴力とアクション描写をふんだんに盛込み､OPに｢欲望の街古惑仔｣シリーズ第1作『銅鑼湾(コーズウェイベイ)の疾風』主題歌のインストを流すなど､本流シリーズへ寄せた作りになっています。
主演はチンミー･ヤウ(邱淑貞､画像中)。本流シリーズ第２作『欲望の街古惑仔Ⅱ 台湾立志伝』(96年)にて､シリーズ唯一となる悪のヒロインを演じ強烈な印象を残しました。この時期の彼女は､小悪魔的なセクシー路線の若手女優から美貌と演技力を備えたトップ女優への道を進んでいました。チャームポイントだったロングヘアを切り､大人の色香を備えたワイルドな魅力を放ちつつ､得意のアクションも披露しています。
チンミーが惚れ抜いた男でありながら､彼女を裏切り最終的には対決することになる凶暴なヤクザ役にサイモン･ヤム(任達華､画像右)。本流の｢欲望の街古惑仔｣シリーズでは､黒社会組織洪興社のボスを男気たっぷりに演じていますが､本作ではドクズとしか言いようのない真逆の役どころを楽しそうに演じています。

[2] mixiユーザー 09月10日 20:13

本作でのもうひとりのヒロインというべき存在が､当時台湾から香港映画界に進出したばかりの新進女優だったスー･チー(舒淇､画像左)です。あまり出番が多くないのは当時彼女が同時期に『夢翔ける人色情男女』『SEX＆禅』(共に96年)などの撮影を掛持ちしていたためかと思われるのですが､本作でもヌードを披露するなど体当りの熱演を見せています。ナイスバディのチンミーと並んでも惹けを取らないプロポーションは圧巻です。
チンミーをスカウトし､やがて恋仲になるナイトクラブのオーナー役にはTVドラマで活躍するマイケル･タオ(陶大宇)。彼の腹心で粗暴だが気のいい巨漢モロ役に､長い下積みから『バイオレンス･ポリス九龍の獅子』(87年､ビデオのみ)で大役をつかみ､90年代に入ってからはその逞しい肉体美でⅢ級片(成人映画)で活躍していたチョイ･カムコン(徐錦江､画像中)。前述の『夢翔ける人色情男女』ではポルノ女優役であるスー･チーの”相手役”男優に扮しナイーブな芝居も見せていました。
そしてチンミーと対立するホステス役で､ウォン･カーウァイ(王家衞)監督作『恋する惑星』(94年)でトニー･レオン(梁朝偉)との鮮烈なからみを見せたミス･アジア出身のヴァレリー･チョウ(周嘉玲､画像右)が登場。匂わんばかりのフェロモンと悪女ぶりで場面をさらいます。
ほかにも本流｢欲望の街古惑仔｣シリーズでのレギュラー･キャストであるラム･ソーンイー(林尚義)がキックならぬ強烈な拳技を見せる弁護士役で十八番の”ギャップおじさん”演技を見せたり､香港きってのソウル･シンガーで女優としても知られるマリア･コルデロが本流シリーズ第1作『欲望の街古惑仔Ⅰ 銅鑼湾(コーズウェイベイ)の疾風』(96年)の主題歌をカヴァーして熱唱するなど､見せ場は満載です。

マリア･コルデロの歌唱シーン抜粋動画↓

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