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香港ノワール映画−英雄片−コミュの【番外編】極東黒社会

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英語題:Dark Society in The East ※日本映画製作者連盟HPより。
日本 東映東京撮影所作品 93年 110分 カラー 東映配給

企画:天尾完次 監督:馬場昭格 脚本:松本功 原作:上之二郎/平川輝治 撮影:加藤雄大 音楽:埜邑紀見男
出演:役所広司/近藤真彦/ジェシカ・ランスロット/北原佐和子/中条きよし/欧陽龍/ショー・コスギ

詳細は:http://db.eiren.org/contents/03000001723.html
DVD発売中:https://www.toei-video.co.jp/catalog/dutd03445/

コメント(3)

当コミュニティでご紹介する番外編としては初の日本映画になります。
その後三池崇史監督らも手掛けるチャイニーズ・マフィアをテーマにしたバイオレンス・アクション映画の先駆的1作で、後述するキャストを見ても明らかなように"香港ノワール映画"からの影響もあるのですが、実際の映像を見ると香港や台湾のみならず、日本の暴力団は勿論イタリアンマフィアまでが入乱れての無国籍タッチの内容です。『ゴッドファーザー』(72年)や『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』(85年)といったハリウッド作品を意識したというようにも見えて、どちらかといえば当時映像業界で量産されていたオリジナル・ビデオ作品の超大作ヴァージョンと捉えられなくもないです。クライマックスはフィリピン・ロケを敢行して『愛と復讐の挽歌』(87年)を彷彿とさせるガンファイトや爆破スペクタクルを展開するなど、実際お金も労力も掛ってますし。いずれにしろ東映お家芸のヤクザ映画とは一線を画した異彩を放つ1本と言えます。
当コミュ的には役所広司(画像左)を始めとする日本人キャストよりも、海外から参加した俳優陣に眼がいってしまうのはやむを得ないところ。しかも香港黒社会をテーマにしながら、演じているのは台湾出身の俳優たちというのが興味深いです。まず黒社会のボス役に往年の香港・台湾映画界のスーパースター、ジミー・ウォング(王羽、画像中)を配しているのは、なかなか心憎いキャスティングです。そしてそのジミーも出演した『ドラゴン特攻隊』(83年)や『妖女伝説』(93年、テレビ放送)などの台湾製娯楽アクション映画でジャッキー・チェン(成龍)やジョイ・ウォン(王祖賢)といったトップスターと共演していた林偕文が台詞の無い不気味な殺し屋ウェイウェイ役を怪演。さらに日本でも長い人気を誇る台湾出身のベテラン歌手・欧陽菲菲の実弟で現在は台湾の国会議員を務める欧陽龍が顔を見せています。
そして、80年代前中半アメリカでキャノン・フィルムを始めとする"ニンジャ映画"に次々と主演した日本人アクションスター、ショー・コスギ(画像右)が大役で出演しているのはやはり大きな見どころですね。空手などの武道で鍛え上げた180cmを超える体躯と苦み走ったマスク、そしてシャープでスタイリッシュな動作は、日本の俳優にはないスケール感と迫力を感じさせます。ただ、トピックのTOPに貼ったリンク先の物語を読むと、彼と役所広司が「いつしか友情を芽生えさせていた」という一文があるのですが、劇中ではそうした描写が非常に薄いんです。何となく各々の立場の行きがかりで共通の敵に立向かう風にしか見えないんですね。そこはかつての東映任侠映画を見習って、オーバー気味でも「友情を結ぶ」芝居=ドラマをもっと濃密に描いて欲しかったです。折角ショー・コスギを出してるのにハリウッドを驚嘆させた空手アクションを見せることなく、役所広司との平板な喧嘩ファイトのみなのも喰い足りません。そこが出来てたら「日本発の香港ノワール(風)映画」として語り継がれてたかもしれないですね。でも出来てなかったから、結局一風変わったガンアクション大作としか見られなかったと感じます。やはり"香港ノワール映画"はアクション一辺倒ではなくドラマありきなのだと痛感させられますね。結局のところ、日本の映画会社が本格的な"香港ノワール"を生み出すのは香港のスタッフが現場を仕切った『不夜城』(98年)まで待つことになります。
前述のジミー・ウォングがプロモーションで来日し、複数のマスコミでのインタビューで黒社会の生々しい実情を暴露するなど、鳴り物入での封切にも関わらず興行は大コケし、東映のアクション映画の方向性にも大きな影響を与えた本作は、ビデオ発売後長らく埋もれた1本になっていたのですが、公開から実に18年経った2011年の秋、ようやくDVD化され近年はCS局中心ですが散発的に放送されるようにもなっています。
CS・東映チャンネルにて2021年4月、映画『極東黒社会』が放送されます。
<放送日時>2021年4月5日(月) 11:00〜13:00/4月15日(木) 23:30〜25:30
番組HP:https://www.toeich.jp/program/1TT000003379/202104

既にDVD発売済の作品ですが、なかなかTVには掛からない作品です。
この機会をお見逃しなく。
訃報です。
『極東黒社会』に出演された、往年の香港・台湾映画界のスーパースター、ジミー・ウォング(王羽)さんが、昨日4月5日、台北市内の病院でお亡くなりになったそうです。享年79歳。
謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌…

台湾アクション俳優のジミー・ウォングさん死去 香港映画界で活躍
https://news.yahoo.co.jp/articles/37796e5c179505be133f708b822b5339cd42ebee

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