香港ノワール映画－英雄片－コミュの【香港ノワール／絶頂期】蒼き獣たち

原題：五虎將之決裂/５虎將之決裂/金牌五虎將(The Tigers)
香港　ムービー･インパクト作品　91年　110分　カラー　ＨＲＳフナイ配給

製作総指揮：ワーレス･チャン　企画：ミウ･キウワイ　監督：エリック･ツァン　脚本：ナム･イン／ジェイムズ･ユエン　撮影：ジングル･マ　アクション指導：スティーブン･トン／ユエン･タク／レオン･シウハン　音楽：タッツ･ラウ／パトリック･ルイ

出演：(３点リーダー以降の人名は日本語吹替版ビデオのキャスト)
アンディ･ラウ(劉德華)=アンディ…堀内賢雄
トニー･レオン(梁朝偉)=トニー…松本保典
フェリックス･ウォン(黃日華)=フェリックス…佐久田脩
ケン･トン(湯鎮業)=ケン…田中正彦
ミウ･キウワイ(苗僑偉)=ミウ…高宮俊介
レオン･カーヤン(梁家仁)=レオン警部…仲野裕
アイリーン･ワン(溫碧霞)=アイリーン

―解説―
ＴＶＢ俳優養成所から誕生した人気の若手俳優５人によるユニット｢五虎將｣の面々が再結集し撮り上げたハード･アクション。麻薬取引の裏金を着服し､破滅へ追い込まれる若き刑事たちの姿を描く。『欲望の翼』(90年)などのアンディ･ラウ(劉德華)､『悲情城市』(89年)などのトニー･レオン(梁朝偉)､『酔拳２』(94年)などのフェリックス･ウォン(黃日華)､『七福星』(85年)などのミウ･キウワイ(苗僑偉)､『Mr.ノーボディー』(79年)などのレオン･カーヤン(梁家仁)､『ポリス･ストーリー』(85年)などのケン･トン(湯鎮業)､アイリーン･ワン(溫碧霞)ほかが出演。エリック･ツァン(曾志偉)監督､91年作。

―物語―
ＣＩＤのレオン警部(梁家仁)率いるチームは､大規模な取引現場に踏込むが､一味にレオンの義弟ケン(湯鎮業)がいた。逃走したケンが残した裏金を横領したアンディ(劉德華)とトニー(梁朝偉)は､仲間のフェリックス(黃日華)の忠告も聴かず､レオンと負傷したミウ(苗僑偉)の４人で分合ってしまう。その後現れたケンは､横領の件を盾に逮捕されたボス･ホンの釈放を要求､フェリックスの偽証でホンが釈放された後も対立するシュウの組織排除に協力するようレオンたちに迫った。シュウに殴込まれ逆上したケンは､ボスのホンをシュウ共々殺し､さらに追って来たトニーをアンディの目前で殺し逃げ去る。

メディアアジア版予告編動画↓

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 08月23日 22:35

TOPでもお伝えしているように､80年代､ショウ･ブラザース傘下のTV局･TVBでスター候補だった5人の若手俳優=アンディ･ラウ(劉德華)､トニー･レオン(梁朝偉)､フェリックス･ウォン(黃日華)､ケン･トン(湯鎮業)､ミウ･キウワイ(苗僑偉)が再結集して制作した1本です。イベント･ムービーの側面もあり､コレが80年代なかばでしたら間違いなくコメディー映画になってたでしょう。ただ今回はあえてその方向にせず､フェリックス･ウォンを除きメインキャストが命を落とすという衝撃の展開が待ち受ける"香港ノワール映画"で観客を驚かせました。
ジャンルとしては所謂"悪徳警官"モノで､これまで当コミュでご紹介してきた"香港ノワール映画"のなかでも､ちょっと珍しいタイプのお話ですね。最初は明るくスタートするんですよね。それこそアンディとトニーがコミカルにイチャ付きながらｗそれが軽い気持ちで組織の裏金を横領したことを悪役のケン･トンに付込まれ､トニーが殉職したあたりから､ドンドンハードでダークな展開に向っていくのは唖然とさせられます。でもそこには"香港ノワール映画"定番の因果応報というテーマ付けがちゃんと織り込まれてるんですよね。
監督のエリック･ツァン(曾志偉)は､｢悪漢探偵(エース)｣シリーズや｢福星(ラッキースター)｣シリーズなど､80年代アクション･コメディーのイメージが強いと思うんですけど､本作の直前､90年にとてもシリアスな内容のアクション映画を撮ったんですね。エリック自身コメディーからの路線変更を試してみたかったのでは意図が見えてきます。
とまれ､驚愕のバッドエンディングまで､テンポよく進んで行くエリックの演出は快調ですし､そしておよそ10年後『インファナル･アフェア』でガッツリ対決することになるアンディとトニーのツーショットはやはり華があります。そして悪役を担ったケン･トンは､この年の香港電影金像奨と台湾ゴールデン･ホース賞双方の助演男優賞にノミネートされました。ちなみに｢無線五虎｣と呼ばれたこの５人は､その後も様々な作品で顔を合せており､アンディの最新日本公開作『追龍』(2017年)フェリックス･ウォンやケン･トンが元気な顔を見せていました。

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