香港ノワール映画－英雄片－コミュの【香港ノワール／絶頂期】バイオレンス･ポリス九龍の獅子２

原題：省港旗兵第四集地下通道/地下通道(Underground Express)
香港　ゴールデン･ハーベスト／ジョニー･マック･プロダクション作品　90年　110分　カラー　日本劇場未公開(ビデオ)

製作総指揮：ジョニー･マック　企画：バージニア･ロク／アンジェラ･ウィルソン　監督：マイケル･マック　脚本：スティーヴン･シウ／ジョニー･マック　アクション指導：チン･ユーサン　音楽：ジョセフ･チャン
出演：チョイ･カムコン／キング･チェン／チン･シウロン／チャン･チー･リョン／ウン･スイ･ウェン／ウォン･ガム･タン

－解説－
中国から密入国してきた犯罪者たちをテーマとしたバイオレンス･アクション｢省港旗兵｣シリーズの第４作。今回は89年の天安門事件を題材に､学生指導者の香港脱出という危険な任務に挑む密入国者集団の姿を描く。出演は『夢翔る人色情男女』(96年)などのチョイ･カムコン(徐錦江)､『力王ＲＩＫＩ-ＯＨ』(92年)などのキング･チェン(陳敬)､『ロンゲスト･ナイト』(98年)などのチン･シウロン(程小龍)､『天地激震』(92年､テレビ放送)のウン･スイ･ウェン(吳雪雯)､『新流星蝴蝶剣』(93年､ビデオのみ)などのウォン･ガム･タン(黃金棠)ほか。『ＳＥＸ＆禅』(91年)などのマイケル･マック(麥當傑)監督､90年作。

－物語－
1989年6月､民主化運動が高まる中国で天安門事件が勃発。香港学生支援会会長のオーヤンは､中国からの密入国者による強盗団へ広州に潜伏する学生指導者を香港へ連れて来るよう依頼した。80万ドルで請けたピン(徐錦江)率いる強盗団は早速広州へ潜入するが､政治防衛局のユエン(黃金棠)が党中央から派遣されて来る。某国大使館でピンはスーワイ(吳雪雯)たち学生指導者と対面し､ユエンの命令を受けた公安との銃撃戦の末国境を突破した。多大な犠牲を払い一行は香港郊外へ着くが､スーワイに強盗団の素性がばれ､更に香港へ侵入したユエンと公安部隊､そして香港警察がピンたちを追い詰めていく…。

オリジナル予告編動画↓

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 03月24日 16:28

"香港ノワール映画"に一大潮流を打立てたジョニー･マック(麥當雄)製作の｢省港旗兵｣シリーズの第4作です。過激なバイオレンス描写と生々しい人間ドラマが日本にも伝わり､ジョニー･マックが唯一監督した第1作『省港旗兵九龍の獅子』(84年､テレビ放送)と続く第2作『バイオレンス･ポリス九龍の獅子』(87年､ビデオのみ)がソフトリリースされました(アンディ･ラウ=劉德華が主演した89年制作の第3作は未公開)。本作は現状シリーズ最終作にあたりますが､第2作で強調された娯楽性を引継ぎつつ､中国で実際89年に発生し世界を震撼させた｢天安門事件｣を題材にしている為か､第1作のリアルな実録路線に回帰している側面もあります。銃撃戦も比較的早目の段階でガンガン展開され､なかなかにハードです。
特に本作では作品のテーマ上､中国本土の人民解放軍が明確な敵として設定されています。同時に賄賂にまみれた内情もいささかデフォルメを加えてはありますが描写してあります。当時は香港返還を見据えた中国への牽制と天安門事件への抗議から､『彼女はシークレット･エージェント』(90年)を始めに､中国共産党を揶揄する内容を含んだ映画が結構作られていたんですよね。
キャストも第1､2作の混成メンバーという趣で､第2作から出演を続けてきたチョイ･カムコン(徐錦江､画像左)が本作でも主演を張っています。犯罪者という素性と任務から沸き起こる正義感との狭間で耐える表情が印象的でした。90年代に量産された時代劇ファンタジーやⅢ級片(成人映画)で名を馳せたチョイ･カムコンですが､性格俳優としての地位を確立したのは､まぎれもなくこのシリーズではないでしょうか。
強盗団のサブリーダー格で､強欲かつ口の悪いドギー役のキング･チェン(陳敬､画像中)もシリーズ第1作にてデビュー以来､80～90年代前半の話題作にアクの強いバイプレーヤーとして出演を続けていました。
そして本作のヒロインとなる学生指導者ウォン･スーワイに扮したのは､本作がデビューとなった新進女優のウン･スイ･ウェン(吳雪雯､画像右)。大きな瞳の清楚な美貌で人気を博し､ミレニアムの時期まで約20本の映画に出演しました。

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