香港ノワール映画－英雄片－コミュの【香港ノワール／絶頂期】英雄正伝

原題：英雄正傳/英雄偶像(True Colours)
香港　シネマ･シティ･カンパニー作品　86年　90分　カラー　日本劇場未公開(ビデオ)

製作･脚本：レイモンド･ウォン　監督：カーク･ウォン　撮影：ヘンリー･チャン
出演：ティ･ロン／ブリジット･リン／レイモンド･ウォン／ゲイリー･リン／ウォン･ハウ／チェン･チー･イン／ラム･チュン

－解説－
60年代の香港を舞台に､再会した恋人を死に追いやった暗黒街の顔役を追って殺人を重ねる男の復讐劇と末路を描いたバイオレンス･アクション。主演は『男たちの挽歌』(86年)などのティ･ロン(狄龍)。『恋する惑星』(94年)などのブリジット･リン(林青霞)､『魔界天使』(82年)などのレイモンド･ウォン(黃百鳴)､『忍者大戦』(86年､ビデオのみ)などのウォン･ハウ(王俠)､『男たちの挽歌Ⅱ』(87年)などのラム･チュン(林聰)らが共演。『新ポリス･ストーリー』(93年)などのカーク･ウォン(黃志強)監督､86年作。

－物語－
1960年の香港。昔悪の道へ走り今は牧師として不良少年の更生に務めるロバート(黃百鳴)の前にかつての相棒ロン(狄龍)が現れた。清濁併せ呑み堂々としたロンを少年たちは英雄視し始める。ナイトクラブの用心棒となったロンは､恋人メイ(林青霞)と再会するが､彼女は顔役クク(王俠)の妻にさせられていた。メイの不遇を見たロンは､彼女と逃避行を計ろうと警察とも癒着するククに取引を仕掛けるが､メイを失い警官を殺害する。ロバートはひとり殴込み返り討ちに遭う寸前､ロンが駆付け銃撃戦の果てククを射殺した。逮捕され死刑判決を受けたロンに､ロバートは集まった少年たちの前で処刑前に泣くよう迫る…。

オリジナル予告編動画↓

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 08月15日 06:11

『男たちの挽歌』(86年)を制作したシネマ･シティ(新藝城)が､大ヒットの直後主演の一角であるティ･ロン(狄龍､画像左)を一枚看板にして撮り上げた１作です。監督は､硬派かつ先鋭的な作風で知られ後年ジャッキー･チェン(成龍)の主演作を撮りハリウッドにも進出したカーク･ウォン(黃志強)です。
ジェームズ･キャグニー主演の古典作品『汚れた顔の天使』(38年､画像中)を60年代の香港を舞台に翻案した内容ですが､ティ･ロンは『男たちの挽歌』での"耐える"役どころから一転､アクティブかつ堂々とした振舞いで若者たちを圧倒する男を演じています。ヒロインにブリジット･リン(林青霞､画像右)を迎え､シネマ･シティ設立者の一人で演者としてはコミカルでおどけた役の多いレイモンド･ウォン(黃百鳴)が､珍しくシリアスな演技を披露しているのも見どころです。
元ネタの作品同様､印象的なラストシーンを飾る主題歌は､『男たちの挽歌』でティ･ロンの弟に扮し､今や伝説のスターとなったレスリー･チャン(張國榮)が担当しています。

主題歌｢讓我消失去｣動画↓

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